Housia vacuna

0

カナダの三葉虫、ハウシア・バクナ (Housia vacuna) です。旧分類ではアサフスの祖先とされており、McKayグループの中では、実際一番アサフスっぽい見た目をしております。角がやや角張った楕円形の形態は、後の時代の、オルドビス紀のプレスヴィニレウス (Presbynileus) やプティオセファルス (Ptyocephalus) などを思わせるフォルムであります。ただし、近年の分類ではアサフス目ではなく、オレヌス目に組み分けされているようです。

市場レベルでは近年見かけるようになった、Mckay groupの種の中では、何故だか昔から販売されている種でもありました。しかし、質の良くないぼやけた標本が多く、購買意欲が起こらず敬遠しておりました。最近Mckayの他の種が市場に出てくるに伴い、本種も良質な標本が出てくるようになった印象です。

と言いつつも、本標本に関しては表面がだいぶ荒れてしまったおり、ベストな標本というわけではありません。ただ、本種にしてはサイズは大きめであり、最低限の構造は確認はできるのかなと思います。

Default
  • File

    Trilobites

    2023/05/25 - 編集済み

    頬棘が無いので、H.vacunaの方ですね。新分類ではアサフスで無くなってしまいましたが、体節の数も11もありますし、見た目が後の時代と近かっただけなんだとは思います。

    Specimen numberが無い(10?)ですが、買換え検討なのかもしれませんが、状態の良い個体が全くと言って出て来ないのが、今後も変わらないのでしょうね。

    返信する
    • 種小名のご指摘ありがとうございます。分類についても本文を少し修正させていただきました。新分類に依れば、アサフスっぽいのも他人の空似の可能性があるんでしょうかね。
      これは実は、私がコレクションを休止する直前に買った当時最後の標本でして、しばらくその存在を忘れておりました。今回、標本整理につき、収納ケースの奥底から見つかり、ああそういえばと思い出した次第です。
      標本番号はX(エックス)ですね。最後の標本なので番号をつけていなかったのと、今整理につき欠番が続出していますので、新規?標本には番号はつけずにおります。

      返信する