Cummingella mesops (grabella & pygidium)

0

新潟県の青海の美しい石灰岩から産出する、おそらくカミンゲラ・メソプス (Cummingella mesops) の頭鞍、および尾部と思われる標本です。画像1-5 (頭鞍標本) と6-8 (尾部標本) が別の母岩です。尾部標本は小さく分かりづらいのですが、ぷっくり膨らんだ頭鞍はよく目立ち、まるで、貝類か腕足類の一部のようです。

完全体はもちろんの事、頭部全体が残る標本すら極めて稀と思われ、大半が頭鞍や尾部のみの標本であるようです。全貌が掴みづらい種ですが、オンライン上の頭部全体が残る標本などを確認するに、頭鞍のサイズの大きさが目立ちます。

カミンゲラ自体、ツルッとした比較的大きな頭鞍を持つ種です。ただ、本邦で産出する本種は、中でも目立つ頭鞍を持っていたのかもしれず、興味を唆られます。

実際、記載論文 (Kobayashi and Hamada, 1980) でも、『Cephalon massive, parabolic in outline, strongly convex, most elevating in anterior of glabella‥』→『頭部は巨大で, 外形は放物線を描き、強く凸状になっていて、頭鞍前方で最隆起する‥』などという書き出しで始まっていて、大きく特徴的な頭部を持っていたようです。

Default