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Genocide Organ “Remember”
出ました、独逸の「虐殺器官」ことGenocide Organです。実は、私はこの手の第二世代のパワー・エレクトロニクスがそれ程好きではなかったんですが、流石にこれは購入しました。元々、彼等はTesco Oraganizationと言うレーベルを運営しており、そこから、現在に至るまで、様々なパワ・エレ・グループをリリースし、そう言ったグループを支援しています。それでは、先ず、Genocide Organ (以外GOと表記します)のバイオグラフィーを紹介したいと思います。GOは、1985年に独逸Mannheimにて結成されたとされていますが、当時はライブは稀にしか演っていませんでした。また、演った場合には、メタパーや電子ノイズの壁を作っていたそうです。それに、ライブ活動では、GOのメンバーは全員マスクやフードを被っていたこともあって、その正体は不明でした。ただ、クレジットにはWilhelm Herich, Doc M. Riot, D.A.X. , Roland Freister (彼はその後Diutescとして活動)と言う偽名が掲載されていましたが、1989年以来、Herichと共に、2〜3人のフロントマンがライブでは演奏していました。しかしながら、1999年にFreisterがバンドを脱退しましたので、それ以降は、AnenzephaliaのBrigant Molochが代わりに加入しています。Wikiによると、現在、GOのメンバーはHerichとMolochのデュオだそうです。また、1986年〜1987年の短期間にRay Treatmentと言うメンバーもいたとのことです。因みに、2000年過ぎ頃に、GOは初来日していますが、その時は4人で、マスクを被り、軍服(?)を着ての、ヘビーな演奏をしており、個人的には、これが本場のパワ・エレを体験した最初でした。それから、GOを含むTesco Organizationのグループに特徴的なのですが、彼等はKKK (Ku Klux Klan)やナチス第三帝国や戦争などの極右的発言やそれらをモチーフにしての表現が多く、その事で、長い間、DiscogsにGOの作品が掲載されなかったらしいです。それに対するGOの回答は「我々は考えていることは言わないし、また言っていることも信じてはいない。ちょっとしたことで、真実を言うかも知れないが、その時は多くの嘘で隠す。そして、それは簡単には見つからない嘘で隠すのだから。」とのことです。確かに、初期のパフォーマンスでは、反共的だったり、反キリスト教だったり、反民主主義だったりのものも多かったですが、彼等の(政治的)態度はしばしば「矛盾」があるようにも映っていました。とまあ、ザックリと説明すると、GOはこんな感じなのですが、もっと詳しい方もいらっしゃるとは思いますので、コメントなど頂けると有り難いです。
それで、このアルバム”Remember”の内容なのですが、内容に入る前に、先ず、その装丁が凄いです。西洋の古文書のような厚い豪華な紙で丁寧に作られた見開きのジャケに包まれており、その中にライブ時の写真などから成るブックレットと几帳面に収納されたシックなレコードが2枚、これだけで凄く欧州的と言うか、一種の美意識に貫かれた豪華な作品になっています。それだけでもテンション爆上がりですね。そして、このアルバムは全て、ライブ音源から成る作品となっています。最早、古典の域にあるのでしようが、先ず、テープ音とジリジリするような電子音に、叫び声のようなドスの効いたヴォーカルが基本の構成と思われ、全体の音がかなりヘビーになっているのも特徴ですね。そして、テープ音やヴォーカルにディレイ処理されたりしています。また、この時期のGOは余りメタパーなどは使っておらず、たまーにリズムマシンが使われています。とまあ、この「ストロング・スタイル」のパワ・エレは、GOが確立したと言っても良いのではないでしょうか。あと、GOのライブでは、パフォーマンス或いは映像が欠かせないのですが、ちょっと探せませんでしたので、またの機会に紹介したいと思います(初来日の時は映像を流していた)。そんな現役最高のGOの音響兵器をその耳で体験してみて下さい。
◼️LP1
◉I
A1 “Dogday” (5:36)
A2 “Patria Y Libertad” (5:14)
A3 “Burn” (4:40)
A4 “1..2 Tod” (6:32)
◉II
B1 “Hail Amerika” (4:46)
B2 “Justice” (6:14)
B3 “Painful Corpse” (4:46)
B4 “John Birch Society” (3:44)
◼️LP2
◉III
C1 “Mind Control” (5:28)
C2 “Slap In Your Face” (4:38)
C3 “Death Is Looking For Him” (2:52)
C4 “Und Sie Hatten Noch Die Frechheit Zu Weinen” (4:59)
C5 “Death To China III” (4:38)
◉IV
D1 “Intro” (1:50)
D2 “Vive La Guerre” (5:31)
D3 “Klaus Barbie” (6:12)
D4 “White Power Forces” (9:58)
C1 “Mind Control” (5:28)
https://youtu.be/sIPK6lAkJSY?si=XzAuYbLEcWipQGuE
[full album + other songs]
https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_ktJ-VcmGyR6NME1sT8qCKiy_Tnemrl9Dk&si=6FzNSwauiIabq7sf
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