Die Krupps “I”

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今回は、Die Kruppsの復活アルバムです! このアルバムは、The Krupps名義の”Entering The Arena”から7年振りの4枚目のアルバムで、何故か、タイトルは”I”で、1990年代に都合”IV”まで続きます。この時点でのDie Kruppsのメンバーは、Jürgen Engler (Vo, Kbd, G; ユルゲン・エングラー), Ralf Dörper (Sampler, Effects; ラルフ・デルパー), Rüdiger Esch (B; リュディガー・エッシユ), Volker Borchert (Drs [live]; フォルカー・ボルヘルト)で、それ以外に、Kreuztal出身のスラッシュ・メタル・バンドAccuser(アキューザー)のFrank Thoms (G [A2, B2, B4, B5;フランク・トムス)とRené Schütz (G [A2-A4); レーネ・シュッツ)がゲスト参加しています。以前に書きましたように、これはEnglerがやっていたレーベルAtom-Hでの経験が関与しているものと考えられます。と言う訳で、早速、各曲のご紹介をしていきたいと思います。

★A1 “High Tech / Low Life” (3:05)は、細かいシーケンスが重層化していき、Englerの押し殺したようなVoが特徴的な曲で、タイトルからして、Die Kruppsらしいですし、そのヘビーさやシーケンスの細かさも秀逸です。
★A2 “Metal Machine Music” (4:09)は、Lou Reedのそれとは違い、ヘビメタなGとBPM速めの打ち込みリズム隊が融合した、最もこの頃のDie Kruppsらしい曲で、速弾きGソロもバリバリで、Voも煽り気味です。
★A3 “Doppelgänger” (5:05)も、複雑な太いシーケンスを中心に、ザクザク刻むG、強靭なDrs、抑制的なVoから成る曲で、時々出てくる「唸るGソロ」もこのアルバムならではです。
★A4 “The Dawning Of Doom” (3:51)も、カッコ良いシーケンスに、大胆なシンセや歪んだGと打ち込みっぽいヘビーやDrsに、押し殺しながらも叫ぶVoから成る曲で、「機械の苦痛」を感じます。
★A5 “Ministry Of Fear” (5:01)も、静か目のシーケンスで始まり、強靭なDrsとメロディアスなシンセが加わって、そこにエフェクトをかけたVoが入る曲で、フランジャーを掛けたGも入ります。Voの押し殺した感じがより切迫感を感じさせます。
★B1 “One” (5:00)は、SE音で始まり、緊張感のある雰囲気のシンセやシーケンスに移行して、正に、以前のDie Kruppsの新展開とも言える、より力強いエレクトロな曲で、シンセのフレーズが独逸的でもあります。Voも力強いです!
★B2 “Simply Say No” (3:59)は、フィードバックしたGとスローでヘビーなシーケンスとDrsが見事に融合しており、Voの緊迫感もマックスです。シンセの大胆なリフとGの刻みが特徴ですが、最後に爆発します!
★B3 “Disciples Of Discipline” (4:46)は、四つ打ちなキックとシーケンスに、Gの刻みと、やや余裕がありそうでいて、やはり気を抜けないVoがカッコ良い曲です。特に後半のサビは聴き処です!
★B4 “The Power” (5:22)は、またまた複雑でスピード感のあるシーケンスにダンサブルなDrsとザクザクのGをバックに、EnglerのVoが抑制気味に入ってくる曲で、特徴的なシンセ音が耳に残ります。ブレイク後のシンセはやはり欧州的なフレーズです。
★B5 “Rings Of Steel” (4:44)では、ステップシーケンスからいきなり、スピード感のあるアンサンブルに突入していき、またまたGを中心としたテンポに変わり、それを繰り返しますが、シーケンスは、より複雑になっていきます。スラッシュ・エレクトロな曲で、最後のGの唸りも聴き処です。

 正直、個人的には、ここら辺のDie Kruppsはヘビメタの要素が入っているので、避けていたのですが、いやはや聴いてみると、とにかくカッコ良いとしか言えないですね! 元々、MaleでパンクスだったEnglerがたどり着いたのが、スラッシュ・メタルのザクザクしたGを、複雑なシーケンスにぶち込む、全く新しいEBMをにたどり着いたのは、必然だったのでしょうか? 多分、Englerだけではなく、Dörperも大きく関わったのではないでしょうか? ただ一点、英語で歌っている所が残念な点ですね。しかしながら、今回、参加しているギタリストのバンドAccuserについては未聴なのですが、本作品では本当に良い仕事をしています! これが欧州のインダストリアル・ロックなのでしょう!Ministryが好きならば、是非ともこちらも聴いてみて下さい!!

https://youtu.be/7AFLzgA9awU?si=1uqsw2mjxdge1Vdk

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