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Andreas Dorau “70 Minuten Musik Ungeklärter Herkunft“
Andreas Dorauが、ATA TAKを離れてからの2作目のアルバムは、その名も70 Minuten Musik Ungeklärter Herkunft (70ミヌーテン・ムジーク・ウンゲクレルター・ヘルクンフト;「出所不明の70分間の音楽」)”です(とは言っても、Discogsのレビューには「収録時間59分も無いぞ!買うな!」との酷評もありました)。今回も、クラブ・カルチャーの影響を受けつつも、独自のDorau流ポップ・ミュージックをを聴かせてくれています。作曲・演奏には、Andreas Dorauの他に、Matthias StrzodaとTommi Eckart及びInga Humpe (Chorus)もゲスト参加しています。また、Ramon Zenker (A3, B1)とTommi Eckart (A1, A2, A4, B2-D3)がプロデュースを行っています。後、音楽には関係ないですが、Dorauの髪の毛がブロンドになっていたり、何故かスキーの格好をしているのも謎ですね。それでは、Andreas Dorauの本作品の各曲を紹介していきますね。
◼️LP1
★A1 “Lass Uns Brennen” (2:53)は、直線的シーケンスに女性のタイトルコールのサンプリングとDorauの何か気色悪いVoが繰り返される曲ですが、曲自体はポップです。
★A2 “Girls In Love” (3:41)は、正に、Doruaらしいエレポップです!永遠のアイドルらしいDorauのVoと少女のタイトルのコーラスが絶妙にマッチしてます。ちゃんと曲の録音も凝っています。
★A3 “So Ist Das Nun Mal”(3:54)は、割とファンク調のエレポップですが、DorauのVoが凡庸なファンクを一蹴してしまいます。流石、Dorau流ダンスミュージックの破壊力!コーラスもグー!
★A4 “Ab” (3:46)は、割としっとり目のエレポップですが、結構、ドライな音が如何にも独音楽な感じがします。勿論、DorauのVoも素晴らしいですし、後から入ってくるナヨナヨしたシンセも良いアクセントです。
★B1 “Allein Im Park” (3:36)は、大胆なシンセのイントロで始まりますが、Voが入ってくると、何だか「一人ぼっちの悲しげなクリスマスの夜」を想起させる曲となります。
★B2 “Das Weisst Nur Du” (3:46)は、ソウルフルな男性Voから始まる曲ですが、実は、結構可愛らしくて小気味良いポップな曲調に続いていきます。ここら辺のアレンジは流石です。
★B3 “Du Bist Da” (4:36)は、一聴、ボサノバ調の曲ですが、どこか変で、そしてDorauのしっとりとしたVoも何かいつもと違うように感じます。異色な1曲。
★B4 “Blaumeise Yvonne” (4:13)は、エレピの連打に乗せて、Dorauが歌うラブソング(?)ですが、切なさよりも、「淡い青春」を感じさせられます。ここら辺の曲の持っていき方もDorauらしいです。
◼️LP2
★C1 “Es Ist Nur Der Rauch” (5:18)は、意外にも、オルゴール風のイントロから始まる、しっとり落ち着いた曲ですが、間奏のシーケンスなんかはしっかりDorauらしいです。またVlnも良い感じです。
★C2 “In Mich Selbst Verliebt” (4:02)は、シンコペーション的リズムに乗ったダンサブルなエレ・ポップですが、やっぱりDorauのVoは独特ですね。また、合いの手の女性コーラスやシンセのSE音や擬似ホーン音なんかもDorauらしくて、良いです!
★C3 “Wenn Du Menschen Triffst” (4:52)は、逆回転の会話から始まるスローな曲で、落ち着いた雰囲気のDorauもまた興味深いです。途中に雑踏音を入れる辺りもにくいです。また終わり方もスマートです。
★D1 “Ich Will Dich Singen Hören” (3:47)は、割とコミカルな曲調で、サンプリングされた声を組み合わせており、ここら辺にクラブカルチャーからの影響がみられます。ただし、それはテクニックの部分だけで、曲自体はエレ・ポップです。
★D2 “Das Mädchen Auf Dem Foto” (4:06)は、またまたDorauらしい女性コーラスを使ったエレ・ポップで、Dorauのクセのある「少年っぽい」Voも聴けます。
★D3 “Scheinzahm” (4:01)は、スイング調の曲ですが、当然、エレクトロな訳で、ちゃんとDorau節全開です。こう言うアレンジも出来るんですね。ホーンも入っておます。
★D4 “Lass Uns Brennen” (5:08)は、一転、ダンサブルな四つ打ちキックと女性声のサンプリングから始まり、一捻りしたダンサブルな曲に仕上がっています。ほぼインスト曲ですが、この曲もクラブカルチャーからの影響を感じさせます。
このアルバムの前のアルバム”Neu!”は未聴なのですが、その間にリリースされた12インチではバリバリフロアー用のリミックス仕様だったので、ちょっと心配していましたが、このアルバムは、Dorau節全開の可愛らしいロリコン・エレ・ポップなので、安心して聴ました。また、相方のTommi Eckartとのコンビもバッチリで、本来のAndrea Dorauのポップネスが見事に出ていて、この時期のDorauの良さも感じることが出来ますので、ATA TAK時代からのファンの方も充分楽しめると思いますよ! さぁ、Let’s Listen!!
A2 “Girls In Love” (3:41)
https://youtu.be/vz6lFHad6lg?si=FtHL1OC-81FUy_IV
[full albums]
https://youtube.com/playlist?list=PL3Q-kmqfN9jw4BBB61K_NgtJO4b7xdkVc&si=ze9kZSV9izVT-JLa
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