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Thomas Leer & Robert Rental “The Bridge”
これの前にリリースされたそれぞれのソロ・シングルが共に大好評であったThomas LeerとRobert Rentalのコラボ・アルバムです。しかもIndustrial Recordsからのリリース❗️簡単に両者のバイオグラフィーをおさらいしておきます。先ず、Thomas Leerですが、スコットランドの Port Glasgow生まれで、1970年代初期から中期まで、地元で実験的シンセポップバンドで活躍していましたが、ロンドンに出てきます。当時はパンクロックが大旋風を巻き起こしていたこともあって、Pressureと言うパンクバンドを結成していました。しかし、彼はシンセポップやクラウトロックのような音楽に影響され、1978年にソロで活動、完全自主制作で名盤”Private Plane”7㌅をリリースします。これは彼のアパートで録音され、650枚しか作られませんでしたが、英国の有名音楽誌NMEで「今週のシングル」に選ばれています。一方、Robert Rentalも同郷のThomas Leerと同様に、南イングランドからロンドンに出てきて、パンクシーンに触れて、初のソロシングル”Paralysis”を4ch TascamのレコーダーをLeerに借りて、自宅で録音し、自身のレーベルから出しました。その時に、彼はEDP WASPシンセを使っていたのですが、そのシンセをThrobbing GristleのChris CarterやWhitehouseのWilliam Bennettにも紹介しています。その縁なのか、Thomas Leer & Robert Rentalの本作はT.G.のレーベルからリリースされました。Rentalは余りソロでの作品は無く、この”Bridge”やThe Normal (Daniel Miller)とのコラボなど誰かとのコラボ作品が多いです。なお、Rentalは2000年に肺癌で亡くなっています。
それで、本作についてですが、お互いのシングルの曲を混ぜ合わせた様な,何処か歪なシンセポップで、決してハッピーな感じは無く、どちらかと言うと「雨のロンドン」の様にちょっと暗い鬱々とした感触が他のシンセポップバンドとは違うところですね。A面はまだリズムマシンやシーケンサー等を使っており、ポップな曲調ですが、B面は、ビートレスで——シンセのバルス音をリズムにはしている——、掴み所の無い実験的な曲が収められています。これはアンビエントと言うには余りにも不穏ですね。Special ThsnksにT.G.の名前があるのは、恐らく、T.G.の8ch Reel-To-Reel Recorderを彼等から借りたからでしょう。そんなアンハッピーなシンセウェーブな音楽にも触れてみて下さい。
A1 “Attack Decay” (3:42)
A2 “Monochrome Day's” (3:59)
A3 “Day Breaks, Night Heals” (4:00)
A4 “Connotations” (3:59)
A5 “Fade Away” (6:21)
B1 “Interferon” (8:18)
B2 “Six A.M.” (3:09)
B3 “The Hard Way In & The Easy Way Out” (4:39)
B4 “Perpetual” (5:01)
B3 “The Hard Way In & The Easy Way “ (4:39)
https://youtu.be/Icuj9msN5V4?si=nDuW0yFb6vO-lseY
[partial album]
https://youtube.com/playlist?list=PLXow7uww98S6hztkE_Vu77WoxbC5he76w&si=u8siz5wEaDQsGztU
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