Xmal Deutschland “Early Singles (1981 - 1982)”

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Xmal Deutschlandは、多分、英語圏で最も成功した独NDW(正確にはそうとは言えないかもしれませんが)バンドの一つだと思います。1980年に、ハンブルクのパンク・シーンから、Anja Huwe (Vo), Manuela Rickers (G), Fiona Sangster (Kbds), Rita Simon (B), Caro May (Drs)と言う全員女性のバンドとして結成されています。翌年に、Alfred Hilsbergのお眼鏡にかなって、ファースト・シングル”Großstadtindianer"を、彼のレーベルZick Zackよりリリース、更に、同レーベルのコンピ・アルバム”Lieber Zuviel Als Zuwenig”にも参加しています。この間に、ベースのRita SimonがWolfgang Ellerbrockに代わっています。1982年には、彼女達の代表曲でもある”Incubus Succubus"シングルを出しますが、同年、ドラムは、Caro MayからManuela Zwingmannに代わっています。独国内ではそんなにウケなかったのですが、UKのゴスバンドCocteau TwinsのUKツアーのオープニング・アクトをやったことがキッカケで、UKレーベル4ADと契約し、デビュー・アルバム”Fetisch”とシングル"Qual"と"Incubus Succubus II"を1983年に出します。独逸語で歌っているにも関わらず、UKインディー・チャートに入ります。その1年後、Manuela Zwingmannが脱退し、Peter Bellendirが加入しますが、このラインナップが最も長続きします。1984年には、セカンド・アルバム”Tocsin”をリリースし、1985年まで、ワールドツアーを敢行しています。1995年に出したEP “Sequenz”は、同年5月13日に、UKのJohn Peel Sessionで放送されていますが、このEPの中の曲”Autumn”は、初めて英語で歌われています。翌年には、The StranglersのHugh Cornwellのプロデュースで、シングル”Matador”をリリースし、The StranglersのロンドンWembley Arenaでのコンサートのオープニング・アクトも努めています。1987年には、サード・アルバム”Viva”をハンブルクで制作、続いてシングル”Sickle Moon”も出しています。しかしがら、”Viva”を出した後、Manuela Rickers, Fiona Sangster, Peter Bellendirが脱退してしまいます。残ったAnja HuweとWolfgang Ellerbrockはバンドを続けるおとを決心し、AbwärtsのFrank Zをギターで、独のスタジオ・ミュージシャンCurt Cressをドラムで、プロデューサーのHenry Starosteをキーボードで協力してもらい、1989年に、ラスト・アルバム”Devils”とシングル"Dreamhouse”と"I'll Be Near You”をリリースしますが、メジャー路線のポップミュージックになってしまい、数回のライブをやったものの、1990年に、バンドは解散してしまいます。
 以上が、Xmal Deutschlandのバイオグラフィーとなりますが、本作品は、初期のシングル音源をコンパイルしたセルフ・コンピとなっています。パンクからポストパンク〜ゴス・ロックへと変化しつつある、最もアブラの乗った時期のXmal Deutschlandの音楽が詰まったアルバムとなっています。メンバーは、Anja Huwe (Vo), Manuela Rickers (G), Fiona Sangster (Kbd), Rita Simon (B), Wolfgang Ellerbrock (B), Caro May (Drs)で、A1-A3がZickZackから出た彼女達のファースト・シングル収録曲で、既にポストパンクなサウンドで、A2ではドラムマシンも使用されている所が、如何にも独バンドらしいです。また、ビート感もドカドカしていて、Malaria!っぽいところも。A4はZick Zackのコンピ・アルバムに提供した曲で、段々、テンポアップしていく曲です。シンセがのほほんとした味を出しています。B1-B3は、1982年にZick Zackから出たセカンド・シングル収録曲で、特にB1は、彼女達の代表曲で、歌詞とかは独逸語ながら、題名がゴスっぽくなってきて、めっちゃカッコ良いです。B2もメジャーコードながらもダークな雰囲気で良曲、B3はSioux & The Bansheesっぽい曲ですね。多分、Voスタイルが近いのかな? B4は、多分、ボーナス・トラックとして、今回、収録された彼女達のライブ音源ですが、音質も良く、非常にかっちょ良いです! この時期のX-mal Deutschlandは、ちょっとだけゴスに足を突っ込んだポストパンクな音作りをしていますね。なので、初期Bansheesとかが好きな方にはお勧めします!! 因みに、リリース元のレーベルは米国のレーベルです。

A1 “Schwarze Welt” (2:40)
A2 “Die Wolken” (1:29)
A3 “Großstadtindianer” (2:02)
A4 “Kälbermarsch” (2:37)
B1 “Incubus Succubus” (5:20)
B2 “Zu Jung Zu Alt” (3:30)
B3 “Blut Ist Liebe” (3:02)
B4 “Allein (Live)” (2:35)

B1 “Incubus Succubus” (5:20)
https://youtu.be/BVFscjwD-gU?si=wBOkMr1eiJKYP4un

[full album]
https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_nyg5iJeMbf9arUPD9ZkFnw-4GtdzvVEuo&si=nUhQKRc_fMzA6cDi

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