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Bene Gesserit “(Sweet Sour) Belgians From Outer Space” in “The Insane Box”
今回は、1980年代初頭から活動しているベルギーの実験ポップ・レーベルInsane Musicのアーカイブ・ボックス・セット”The Insane Box”4LPs&7inchを1枚ずつ紹介していきます。Insane Musicは、ベルギーのマルチ奏者でもあり、多くのユニットのメンバーでもあるAlain Neffeが運営していた、主にカセット作品をリリースし、当時のメール・アート&ミュージック・シーンで活動したレーベルです。そこに所属する5つのバンド(ユニット)の1980年代初頭の音源をそれぞれに分けて、1ユニットずつコンパイルしたものです。Insane Musicは、名物コンピレーション・カセット”Insane Music For Insane People”を第26巻までリリースしています。この名称はThrobbing Gristle(実はMonte Cazazzaが発案)のスローガンIndustrial Music For Industrial Peopleを文字ったものですが、1981年から2014年までリリースされていたものです。
それで、今回は、最も長く続いて活動しているBene Gesseritの”(Sweet Sour) Belgians From Outer Space”を紹介します。Bene Gesseritについては、以前に別の作品を紹介していますので、バイオグラフィーなどはそちらを参照して下さい。このLP1”(Sweet Sour) Belgians From Outer Space”は、1981年〜1986年の間に、ベルギーCharleroiのThe RoomやFontaine L'EvèqueやNivellesのThe Caveと言った場所で作製された音源をコンパイルしたもので、この時のメンバーは、 Benedict G.ことNadine Bal (Vo, Texts, Casio VL Tone)とB. GholaことAlain Neffe (Synth, String Organ, Rhythm Box, Texts, Vo, S.10, G, Bells, Perc, Tarang Radio)で、ゲストとして、Daniel Malempre (B, G)でA5 “Halloween”とB4 “Postcards (2nd Version)”に参加しています。因みにNadine BalはAlain Neffeの奥さんです。
各曲について紹介していきます。A1 “Russian Thanks”はコンピ・カセット”Beneden De Grens”からで、恐らくRoland TR-606のリズムボックスと可愛らしいシンセ音と悪戯好きそうな女性Voからなります。A2 “La Chanson D'Ugly”はコンピLP“Fashion Is A Dirty Word”からで、下品な笑い声が特徴のエレ・ポップ・ソングです。A3 “Courou Coucou Coucou Coucou Coucou”は、何かの擬態語から来ているのでは?と思います。A4 “Je Veux Ma Maman ! (2nd Mix)”では、基本的にはミニマル・ウェーブな勢いですが、ここでも笑い声が使われています。A5 “Halloween”も余り明瞭なメロディのない曲なんですが、これは恐らくエフェクトを掛けた女性ヴォーカルによると思われます。A6 “Quiet Life / Grey Life”はコンピ・カセット“Gut Level One: A Compilation”からですが、特徴的なストリングス・オルガンが使われています。歌はやや控えめ。A7 “Que Lit Lilly?”はコンピ・カセット”Insanités”からで、ここではリズムボックスはBOSS DR-55が使われています。次にB面にいきますね。B1 “White Men (1st Version)”でも、DR-55のリズムボックスとギターとシンセが使われていますが、語りのような女性ヴォーカルと歌い上げるヴォーカルからなります。B2 “Broken Toy”はコンピLP“Terra Incognita I”及び独コンピ・カセット”West To East”からで、ミニマルなシンセのリフに、絞り出すような女性ヴォーカルか特徴的な曲です。B3 “Épinoches”はヴォイスの早回しとエフェクトによる短い曲で、B4 “Postcards (2nd Version)”は、逆回転のリズムボックスに、珍しくベースのリフ、更にはストリングス・オルガンなどが被ってきます。ちょっとしたミックスのギミックもあります。B5 “Do What You Have To Do!”はコンピ・カセット“Postcards From Arrakis”から取られていますが、ややプリミティブな曲で、リズムボックスはDR-55でしようか?B6 “Middle Class Madness”では、リズムボックスはTR-606で、そこにシアトリカルなヴォイスが自由に交雑してきます。最後にはギターも。B7 “Ti Amoooo”は、ゆったりとしたテンポのCasioのリズムボックスに、これまたお下劣な女性ヴォイスやテープ音が絡んできますが、曲としてはちゃんとしています。B8 “Mon Poisson Rouge... (Jinge For Belgian National Radio)”は女性ヴォーカルの鼻歌のみです。
以上が本LPの内容ですが、Alain Neffeが、元々はレーベルInsane Musicの雑用を担当していたNadine Balに歌ってみないか?とふざけて、声をかけたところから、このユニットは始まっているようで、結果として、Alain Neffeのヘンテコなアレンジの曲に、彼女が自由奔放に声を駆使すると言うスタイルになっていったようです。また、先述の通り、Insane Musicの中でも、最も息の長いユニットになっています。しかしながら、各曲に感じられる「音の外し方」が特徴なのですが、好き嫌いは分かれるかもしれませんね。でも、ベルギー地下音楽を知りたいのであれば、一度は体験してみた方が良いでしょう‼️
A2 “La Chanson D'Ugly”
https://youtu.be/riJ8jSaRrVs
A3 “Courou Coucou Coucou Coucou Coucou”
https://youtu.be/0GvaXLKGN6w
B5 “Do What You Have To Do!”
https://youtu.be/EPgWDHRSA-E
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4AD
2023/08/04 - 編集済み当時なんかのカセットで聴いたような気が・・・
シングルは1枚持ってましたが 売ってしまったか?・・・ ちょっと難解に感じました。
僕はオランダのVan Kaye & Ignit の方が聴きやすくて好きです。
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Dr K2
2023/08/04Bene Gesseritを含めて、Insane Music所属のにユニットはAlain Neffeがやっているので、どうもヘンテコなポップにしかならないですね。Van Kaye + Ignitもほ私も好きです。
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