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V2 Schneider “Tape Works 1981-85”
V2 Schneider(フィー・ツヴァイ・シュナイダー)って?それは、ミュンヘンのJürgen Schweighart (ユルゲン・シュヴァイクハルト)によるソロユニットのことですが、彼はその前に、Blindgänger (ブリンドゲンガー)と言うバンドで、1981年に、EP"Rabenschwarz"を出しています。メンバーは、Jürgen Schweighart (Synth, Vln, Drum Machine)以外に、Jochen Hägle (Vo, G; ヨッヒェン・ヘグレ), Georg Huber (G, B, Sax; ゲオルグ・フーバー), Rainer Schober(B, Synth;ライナー・ショバー), Mani Elfinger (Synth, Sequencer; マニ・エルフィンガー)が在籍していました。このメンバーの中でもGeorg Huberは、後にZeitboom (ツァィトボーム)として、「独のBrian Eno」と評され、Fred FrithやYoko Ono等ともコラボしていきます。また、このEPがキッカケで、Freiwillige Selbstkontrolleがサポートしてくれています。パンクが全盛期の1979年に、相反する考えを持ちながらも、Schweighartは、1960年代のロックとKraftwerkを融合した反ロックで反体制で、パンクでもゴスでもないバンドとしてBlindgängerを1980年に結成しています。彼等は、昼間の仕事をしながら、南独をツアーし、地下室で練習・録音し、当時の英国ニューウェーブ(The Cure, Ultravox!, Sex Pistols, Wire, Brian Eno, Peter Hammill等) に影響を受けながら、カセット作品を作っており、EPを1枚だけ出していますが、彼等にとっては失敗作だったとのこと。その後、Sovetskoe Foto (ゾフェツコエ・フォト)と言うバンドに改名しますが、Schweighartは直ぐにバンド活動に飽きてしまい、1人でやった方がより上手く行くことに気付き、ソロ活動として、1981年に本ユニットV2 Schneiderを始めています。このユニット名は、彼の大好きなDavid Bowieのアルバム”Heroes”収録の曲名から取られています。彼は、殆どを1人で、Drs, Kbd, B, Trumpet等も演奏して、4トラックMTRで作業していましたが、時々、Dagi Bernhard, Walter Sterr, Georg HuberやJochen Hägleも招いて録音しています。歌詞は、即興的に作って、録音していたとのことです。そんな作業を1985年頃まで続けていましたが、カセット作品”Nr.1 In Hongkong”を最後に長い沈黙を入ります。1980年代後半に、彼は米国SFに移住しており、違う種類の音楽を作っていました。テクノロジーを進化により、彼の音楽は、オーケストラ風で詩的になり、時には民族音楽やハウスの要素も加わるようになります。1998年に、彼は、古いV2 Schneiderの音源をデジタル化し始めて、5年も費やしていますが、Was Soll Das Schallplatten (ヴァス・ゾル・ダス・シャールプラーテン)の Franck Punkが古いカセット作品のファンだと言って、カセット作品のレコードでのリイシューを提案してきます。2003 年に、最初期の曲”Wilde Gier”をシングルとして、また最初の4本のカセットからの抜粋を限定LPとして再発したことが キッカケで、再び、彼は創作意欲に目覚め、V2 Schneider以外にもThe Pink Pool of Tears や Missing TWIN 名義でもCD を出しています。2007年、彼は新しい素材の最後のレコーディング”Escapsism”に古い名義であるV2 Schneiderを選んでいます。また、そのアルバムには、バイエルンのさまざまな城の周りで撮影したDVD”Desire”(当然ですが、SPKのビデオとは別物)が付いていており、その後、いくつかの国際的なコンピレーションが続いた後に、映画と CD プロジェクト”Mia san dageng”にも作品を提供ししており、ミュンヘンのパンク ドキュメンタリーで、2008 年にベルリンのドキュメンタリー映画祭で賞を受賞しています。 それで、本作品ですが、その副題の通り、1981年から 1985 年までのカセット作品(◼️が作品名)のリイシューで、その間に保存していた50本のカセット作品を彼が聴き直し、レーベル側の意向通り、リミックス等は無しで、マスタリングのみで、本ボックスセットは構成されています。どのカセット作品も現在では入手困難ですが、特にLP3F面は未発表曲をコンパイルしており、マニアには堪らない内容となっています。LP1A面は、彼の最初のカセット作品(1981年作)で、基本的にDR-55等のリズムマシンとシーケンサーによるミニマルな曲調ながら、上物で変化を付けたプリミティブな宅録エレ・ポップに仕上がっています。独特な粘りのある彼の唱法も聴き処です。LP1B面は、1982年作の30分カセット作品で、怪しいイントロから始まり、やはりミニマルなシーケンスを基調にした宅録感あるエレ・ポップですが、Georg HuberがSax等でゲスト参加しています。Schweighart自身もB4等でBを弾いたり、Voにあからさまなエフェクトを掛けたりしており、B3やB7の実験的なインスト曲やB8のメロディアスなインスト曲も印象的です。LP2C面は、1984年作のカセット作品収録曲ですが、C1の電子音楽の実験的ダブ曲から始まり、連続してC2のVonや木琴を使った曲へ、そして、Dagi Bernhardも特別ゲストでVo参加したC3となります。また電子音やシーケンス以外にも生ピアノやVln, Sax, Clarinet等の生楽器も使っており、意外にクラシカルな面も見せてくれます。LP2は1984年作ですが、C面はC1の電子音楽の実験的ダブ曲から始まり、再び、ミニマルなシーケンスを主体とした曲になります。この作品ではDigiのVoとJochen HälgeのTrumpetを聴くことが出来ます。C3では生ピアノを使ったミニマルかつクラシカルなインスト曲、C4でのClarinetとシーケンサーから成る壮大なスケールの曲等、とても宅録とは思えない高品質な曲が続きます。D面もダブらしいディレイの利いたD1から、呟くようなVoの耽美的なD2等、リズムマシンこそミニマルですが、より複雑なメロディやリフか、成る曲が続きます。しかも、シンセもちょっと良いものになり、高級感溢れる作風になっています。D6での複雑な構成やD7でのDigiとのVoの掛け合いによる昂揚感も聴き処ですね。この作品には、Andreas Paule (B,G)とDigi (piano)がゲスト参加しています。LP3E面は、1985年作のカセット作品” Nr.1 In Hongkong”のことだと思います。割と短い曲から成りますが、V2 Schneiderの一つの完成形としてのポップ・ミュージックが詰め込まれています。E3のグラムロックっぽいリフ、E4での殆どグラムロックな曲に彼のルーツを感じます。E1やE5の実験性も聴き処ですし、E8での似非バリ音楽やE10でのケチャの導入も素晴らしく、全体的に見間違う程、スケールが大きくなっています。E6やE7は同名異曲です。F面はデモトラックと未発表曲なのですが、F2やF3なんかはメチャクチャカッコ良いですし、F4はDAFのカバーで、また違った感じに仕上がっています。F5からF6の流れも完璧です。 こうして3枚のLPを通して聴くと、Jürgen Schweighartの出自と進化、そして「何故、彼がバンド形態ではなく、ソロユニットとして音楽を演っていたか?」が見えてきます。結構、ロックしている処も聴くことが出来て、単なるエレ・ポップでは無いと分かったのが、収穫でしたね。そんな偏見を払拭できたボックスセットだと思いますので、未聴の方は是非とも入手して聴いてみて下さい!目から鱗ですよ! LP1 ◼️V2 Schneider A1 “Wilde Gier” A2 “Wieder Gut Machung” A3 “Masko” A4 “Mein Herz” A5 “München 82” A6 “2nd Hand Heaven (Bonus)” ◼️Body Politix B1 “Body Politix Intro” B2 “Channel No.5” B3 “Pink Flamingos” B4 “Fag Rag” B5 “Body Politics (Vocal)” B6 “Montana Sacra” B7 “Sexus 2” B8 “Isabelle's Last Waltz” LP2 ◼️Blues C1 “Schizzo” C2 “Cat In Glass” C3 “Nexus” C4 “Cog” C5 “Cut The Air” C6 “Dying Under A Blue Sky” C7 “Body Politics 2 (Bonus)” ◼️Abgrund Der Gefühle D1 “A Long Run” D2 “The Choice” D3 “De Soto” D4 “Oedipus” D5 “Pictures” D6 “Katholik Sex” D7 “Mr. Ö” D8 “End Theme” LP3 ◼️Hong Kong Movements E1 “Countdown” E2 “Bali No. 1” E3 “Blue Café” E4 “Love In Slow Motion” E5 “Reverse Life” E6 “Love Zombies” E7 “Dark Entry” E8 “The Bali Prayer” E9 “The Escape” E10 “A Touch Of Success” E11 “Benjamin (Bonus)” E12 “Human 2 (Bonus)” ◼️Demos & Previously Unreleased Tracks F1 “Sollen WIr Noch Tanzen?” F2 “The Strings Of Love” F3 “Human” F4 “Als Wärs Das Letzte Mal” F5 “Bolero” F6 “Lost” F7 “After A.I.D.S.” F8 “A Horse's Life” A1 “Wilde Gier” https://youtu.be/vm0aD34txSw?si=Zkco5EQ0mG3D9flp A3 “Masko” https://youtu.be/TGOtdLpE06I?feature=shared A4 “Mein Herz” https://youtu.be/PJx62ShMhVo?si=Bo9EB2I-eU0hD5RX A5 “München 82” https://youtu.be/pmF3ykj-aCA?si=eAY5ypc-TyzuJVOb B1 “Body Politix Intro” https://youtu.be/jXxVngRCq9c?si=zvI0KAOb0EXZ4gAj B2 “Channel No.5” https://youtu.be/D_RMEQdGTbA?si=SjuQ8h7tV0b2Xveg B4 “Fag Rag” https://youtu.be/waOW03kDyX8?si=9COElfL0MgLHA8rm B6 “Montana Sacra” https://youtu.be/hTLmDxk08H4?si=4yoLrLqnjKrriaNb B7 “Sexus” https://youtu.be/aG-xMxtSB_o?si=_UP8PC1c35b0Gp0- D1 “A Long Run” https://youtu.be/NAHwgLLPNHA?si=Bl9LvIuKCJc1TO7v E4 “Love In Slow Motion” https://youtu.be/m80EGcfvryk?si=ZsLdxSVPid1UYWtx E11 “Benjamin (Bonus)” https://youtu.be/bB9TTkPXfBQ?si=WVdZuAJmWsYE1B39 F3 “Human” https://youtu.be/ElhRYODqtvE?si=9NEqPMuGAT1UnrTz F4 “Als Wärs Das Letzte Mal” https://youtu.be/GLyxpf938Eo?si=EO_e9WpqmiMWPq8h #V2Schneider #TapeWorks1981-85 #VinylOnDemand #Reissue #LimitedEditions #500部 #3LPsBoxSet #Original #Cassettes #V2Schneider #BodyPolitix #Blues #AbgrundDerGefühle #HongKongMovements #Demos #PreviousUnreleasedTracks #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Electro #SynthPop #Experimental #Synthesizers #Blindgänger #DavidBowie #Heroes #SovetskoeFoto #SoloUnit #JürgenSchweighart #Guests #DagiBernhard #WalterSterr #GeorgHuber #JochenHägle
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Mini-LP: Die Gusunden in V.A. “German Punk & Wave 1978-1984 vol.1”
最後は、Die Gesunden (ディー・ゲズンデン)の10インチ・ミニアルバムです。Die Gesundenのバイオグラフィーについては、以前、紹介しているので、そちらをご参照下さい。元々は、1981年にプロジェクトPionier Seriös (ピオニアー・ゼリエズ)から、Die Gesundenは出来ました。その時のメンバーは、Mabel Aschenneller (マーベル・アシェネラー)とEschi Rehm (エシィ・レーム)のデュオでしたが、後にThomas Wydler (Drs; トーマス・ヴィドラー)が加わり、トリオで活動することになります。実は、Mabel Aschennellerは、1980年初頭から、ベルリンで、Berlins New WavewやパンクショップExxcessに集まるバンドのブッキングをしており、また、Blixa BargeldやWieland Speck (ヴィーラント・スペック)と共にベルリンのPotsdamer広場でTempodromテントで行われた、伝説的イベントFestival Genialer Dilletantenもオーガナイズしています。一方、Eschi Rehmは、1980年に、Geile Tiere (ガイレ・ティーレ)と”Geile Tiere Berlin”を録音しています。そして、彼等は、KraftwerkやRoxy Music、EnoとDavid Bowieに影響を受けた音楽をやっていきます。1982年に唯一のセルフ・タイトルのアルバムを、Kraul Schulze のレーベルInnovative Communicationからリリースしています。後になって、2022年には、Tiffy L'Amourとのスプリット12インチ・シングル“Follow Me (Frey & Menqui Glockenspiel)“/ „Film Musik (Frey & Otter Dive)“も出しています。NDWでは割と初期から活動しており、1981年にはライブ・カセット作品”Live At Rock Against Junk”を出したり、同年には、D.A.F.のサポートで、国内ツアーもやっています。本作品の10インチ・ミニアルバムK面/L面には、1981年にアルバム製作用に録音したデモテープからの音源が使わらています。そんな彼等のプリミティブな音源の楽曲をご紹介していきましょう。 VOD 82.6 - Die Gesunden: 10inch-Mini-LP ◼️Side K ★K1 “Die Gesunden Kommen” (4:28)は、パルスのようなシンセとリズムマシンに、呟くようなVoと軽い感触のシンセのメロディが乗る曲で、デモテープながら、結構凝っています。 ★K2 “Leutnant Müller” (3:54)は、ディレイを掛けたリズムマシンとシーケンスに合わせて、結構ノリの良いリズミックな曲になっており、途中からDrsも入ってきます。エフェクトを掛けたVoもグーです!初期Human Leagueっぽい所もあります。 ★K3 “Der Weg Zum Erfolg” (3:38)は、カシオトーンのようなリズム隊に、キッチュなVoとオルガンのメロディが乗る曲で、かなりテクノ・ポップです! ★K4 “Baby Love” (4:00)は、マシンリズムとシーケンサーのフェイドインで始まり、太めのシンセやエフェクトを掛けたVo、更にはGらしきも使っての曲で、中々盛り上がります。 ★K5 “Galaxy” (3:24)は、ドクドクしたリズムマシンとシーケンスに、ポリシンセやVoが乗るラテンな曲です。シンセの使い方が上手いです! ◼️Side L ★L1 “Atmen” (2:40)は、大胆なマーチのような曲で、Drsも使っているようですが、戯けたような音色のシーケンスが堪らないです!Voは吐息と語りです。 ★L2 “Waiting For My Man” (5:00)は、かなりシャープな音色のシンセを使ったRou Leedの曲のカバーですが、こう言うアレンジもあるんだと感心してすると同時に、彼等のルーツの一つでもあることにも納得です! ★L3 “Krieg Und Frieden” (3:26)は、リムショットが刻むリズムとテープ音をバックに始まり、サルサ風電子ポップに移行していく曲で、結構、実験的でもあります。 ★L4 “Film Musik” (1:38)も、連打されるシーケンス・パルスとマシンリズムを主体としたインスト曲で、短いながらも実験電子ポップに仕上がっています。 ★L5 “Sometimes / Manchmal” (3:34)は、パルスのようなシンセと流れるようなシンセに、ドラム缶と思われるPercとVoが被る曲で、痙攣する電子音も聴取できます! ★L6 “Instrumental” (2:18)でも、パルス状の電子音とリズムをバックに、結構、感情に訴えるメロディが挿入されてきますが、その一方で、シンセを弾きまくっています。 以前に紹介したのは、彼等の1982年の唯一のオリジナル・アルバムだと思うのですが、それよりも前のデモテープと言うことで、かなり実験性の高い電子ポップな一枚となっています。また、シンセの使い方も、このボックスセットで今まで紹介してきたバンドよりも上手く、それ故に、このバンド(写真からも、まだデュオの時のもの)の「実験性」が成り立っているのだと思います。余り知られていないのが、ちょっと残念ですが、この1枚の10インチ・ミニアルバムに彼等の魅力がてんこ盛りなので、是非ともこの機会に、Der Gesundenの音楽も堪能してみて下さい!ハマるかもよー! K1 “Die Gesunden Kommen” (4:28) https://youtu.be/GLI9tKpi1XI?si=gZ3yT33Hlew3U_s5 K3 “Der Weg Zum Erfolg” (3:38) https://youtu.be/LoQ2XtkSChk?si=ejnkIh6MKBhMAVgc K4 “Baby Love” (4:00) https://youtu.be/SUws5UDhSCE?si=uyOJgyCUX2mTn7ad K5 “Galaxy” (3:24) https://youtu.be/BCQzVCT2-hE?si=t39-vcDaUGSHXuUp L1 “Atmen” (2:40) https://youtu.be/BBPuAUkOSlM?si=QH1yi-bQlREQxS1M L2 “Waiting For My Man” (5:00) https://youtu.be/boa8ymMlHTw?si=hiOltwY6Fr-CRkmN L3 “Krieg Und Frieden” (3:26) https://youtu.be/IFGhYo9YMms?si=yrSe6CU7rEJ257kY L4 “Film Musik” (1:38) https://youtu.be/iEhl3D0AOd8?si=okiT7JhCJT8BbqFP L5 “Sometimes / Manchmal” (3:34) https://youtu.be/O7o2OtuJgUU?si=O3KQ_O4Gqs-aE08A L6 “Instrumental” (2:18) https://youtu.be/YFxc0faTEC4?si=OYXZIwpzHchTswTl #VariousArtists #GermanPunk&Wave1978-1984vol.1 #VinylOnDemand #10inch-MiniLP #DieGesunden #NeueDeutscheWelle #Berlin #Elecro #SynthPop #Synthesizers #MabelAschenneller #FormerProject #PionierSeriös #Organizer #GenialerDilletanten #EschiRehm #GeileTiere #GeileTiereBerlin #InnovativeCommunication #self-titeledAlbum #demotape #1981年録音
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LP5: Didaktische Einheit / Off Band in V.A. “German Punk & Wave 1978-1984 vol.1”
さてさて、いよいよLPも5枚目に入ってきました。今回、ご紹介するのは、LP5I面のDidaktische EinheitとJ面のOff Bandです。どちらも知らなかったので、バイオグラフィーから紹介していきます。 先ず、Didaktische Einheit (ディダクティッシェ・アインハイト)からですが、メンバーと言うか関わった面子は、Adi Atonal (アディ・アトナール), CHM , Matthias Banaschewski (マチアス・バナシェヴスキー), Mike Bartels (マイク・バルテルズ), Ralf Östereich (ラルフ・エステライヒ), Sven Küster (スフェン・キュスター), Udo Heitfeld (ウド・ハイトフェルト)で、1982年からカセット作品”Dosis”シリーズ等を数本出しており、1983年に、唯一のLP “Der Riß”をDer Schlagから出しています。どうも、所謂「普通のバンド」の形態ではなく、「出入り自由な場=(リゾーム)」として存在していたようで、考えられるあらゆる方向性を過剰にやる集団であったようです。その為、彼等は、ステージを無条件に、より有効に使う為にはどうすればよいか?またパワーを奮い立たせるにはどうすれば良いか?とかを意識しており、彼等のパフォーマンスですらも、全体の一部に過ぎないと言った具合で、一歩ずつ手探りで這いつくばったり、走ったりして、ゴールも無く、次のスタップへとどんどん良くなっていったそうです。また、彼等は、1982年に、Aluとのスプリット・ライブ・カセットも出しています。本作品I面には、1980-1984年の期間でのDidaktische Einheitの曲が全6曲セレクトされて収録されています。 次にOff Bandについても調べてみました。バンドかと思ったら、ベルリン在住のヴィジュアル・アーティストのKarl Von Hörsten (カール・フォン・ヘルシュテン)の実験音楽的ソロ・プロジェクトでした。彼は、Waffelschmiede(ヴァッフェルシュミーデ)と言う別名義でも活動しており、アートワークをやる時には後者の名義を使ったりしています。彼は、テープ/ラジオ操作, ノイズ, 電子楽器, ギター, 自然の音, 自分の声を使って、「NDW meets Musique Concrete」とも言える音楽をTine Velteと共に、1982年から作り、Off Band名義でカセット作品としてリリース、またThe Off Band und Waffelschmiedeとして、”Planet”シリーズのカセット作品も自主制作で出しています。1987年にリリースされた、The Off Band Und Waffelschmiede名義の唯一のLP ”Links Wo Das Herz Ist”はJoachim Reinboldがプロデュースしています。また、彼は、バーや映画館、ギャラリー、フェスでSlides In Mysticと言うライブも行っていますが、1987年の上記LPがOff Bandとしての最後の作品になっています。本作品J面は、The Off Band und Waffelschmiedeとして、1987年にリリースしたカセット作”All These Planets”やカセットシーンで有名だった”Die KATASTROPHE”のNo11からのセレクトとなっていますが、本作品に収録されているJ面の音源は、全て1983年〜1987年に制作されたものだそうです。 それでは、かなり実験色の強そうな2つのプロジェクトDidaktische EinheitとOff Bandの各曲をご紹介していきましょう。 VOD 82.5 - Didaktische Einheit / Off Band ◼️Side I: Didaktische Einheit ★I1 “Lebewesen” (4:28)は、ジリつくシンセと複数のVoに合わせて、SaxやPercやBが次第に絡まってきて、盛り上がる曲で、上物は結構フリーな印象です。 ★I2 “Frömmigkeit” (7:24)は、Bが単調なリフをひたすら弾き、そこにDrsやシンセやGや男女のマントラ風Voが絡んでくる長尺の曲で、ある意味クラウトロック的にも聴こえます! Voのテンションは上昇していきます。 ★I3 “Mutterleib” (3:05)は、性急なリズム隊に、フリーキーなファズG、そして喘ぎ叫ぶような男女Voと言う、ある種スポンティーニアスな演奏から成る曲です。 ★I4 “Stammheim” (4:30)は、レコードの溝から判断するに収録されていないようです(こう言うことは、Vinyl On Demandではまあまあります)。この曲は入れて欲しかったです! ★I5 “Danach (Teil 2+3)” (8:00)は、打楽器風Bに、後から付け加えたようなDrsとGから成る曲で、次第にDrsと共に盛り上がっていきます。ここら辺の盛り上がりはCanを彷彿とさせます! ★I6 “Vorsorgepaket” (2:43)は、電子パルス音に、エフェクトを掛けたVoやら物音のテープ音やらが絡んでくる曲で、昔のVanity Recordsで扱っていそうな音楽です。 ◼️Side J: Off Band ★J1 “Wake Up Her Majesty” (4:08)は、様々な声の坩堝と決まったパタンを刻むシンセ・パルスから成る曲で、ミュージック・コンクレート的な印象です。 ★J2 “Blut Im Pentagon” (2:08)は、カシオトーンによる不明瞭ながらも反復するリフと男性による語り(時々、ループになります)から成る曲ですが、途中から鼠のようなちょこまかしたリズムになったり変化します。 ★J3 “Wide Open” (5:00)は、VL-1のリズムにGの単音弾きとカシオトーンの伴奏と言うシンプルながらも、Trioの”Da Da Da”とは違った心地良さを与えてくれる曲です。 ★J4 “Hummelflug” (5:00)は、小鳥の囀りと強迫的な持続電子音から成る曲で、確かにこのような曲を聴くと「NDW meets Musique Concrete」と言うのも分かる気がします。 ★J5 “Damit Der Strom Besser Leiter” (5:33)は、女性の語りの直後、しつこく反復する電子パルス音とVL-1のリズムに、多分カシオトーンによるフリーなメロディが飛び回る曲で、トランス的気質を感じます。 ★J6 “Escape” (6:54)も、VL-1のリズムに合わせて、カシオトーンやGが自由に奏でられている曲で、初期のKraftwerkっぽい印象も受ける心地良さを持っています。 正直、もっと破壊的な実験性を想像していたのですが、寧ろ、1980年代初頭の宅録音楽や集団即興なんかで、びっくりしました。I面のDidaktische Einheitなんかは、Canのような反復に基づくクラウトロックの伝統を引き継ぐような内容で大いに楽しめましたし、J面のOff Bandの方はもっと意外で、ポップですらあり、この時代の電子宅録音楽はやはり世界同時発生的だったのだなと感じました。やはり、1980年代初頭と言う「時代」がこのような音楽を成り立たされたのではないでしょうか!皆さんはどちらが好きですか? I1 “Lebewesen” (4:28) https://youtu.be/Wk0y9O2tpu0?si=fEVTMRa-5WmUBg9n I2 “Frömmigkeit” (7:24) https://youtu.be/dD5LEg82gHA?si=r1X6po3-Zng3aqKt I3 “Mutterleib” (3:05) https://youtu.be/i24lWsxXbuE?si=t1zC6CAgpRMAbJ0b I4 “Stammheim” (4:30) https://youtu.be/VDm5fBZTYPk?si=v0Lqry1gD6rAKmDD I5 “Danach (Teil 2+3)” (8:00) https://youtu.be/cJj8qvEEEuQ?si=tSLmhbiOO0-ukx4o I6 “Vorsorgepaket” (2:43) https://youtu.be/UnWqKi0bcPw?si=BLk6MN8ac7Nar6Kl [The Off Band Und Waffelschmiede セルフ・タイトル・カセットB面] https://youtu.be/uhtDoqFfTks?si=ta7ly6gnkl8Aj2Hn [Waffelschmiede “Fünfzehn Minuten“] https://youtu.be/4BfQk5OJy1k?si=8So3WoAB_6-X4RN2 #VariousArtists #GermanPunk&Wave1978-1984vol.1 #VinylOnDemand #LP5 #DidaktischeEinheit #NeueDeutscheWelle #PerformanceGroup #Rezome #DosisSeries #TheOnlyVinyl #DerRiß #AdiAtonal #CHM #MatthiasBanaschewski #MikeBartels #RalfÖstereich #SvenKüster #UdoHeitfeld #OffBand #Waffelschmiede #KarlVonHörsten #VisualArtist #Berlin #TineVelte #CassetteScene #NeueDeutscheWelle #MusiequeConcrete #Experimental #FieldRecording #AllThesePlanets #DieKatastropheNo11 #SlidesInMystic
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LP4: Die Werkpiloten / No More in V.A. “I German Punk & Wave 1978-1984 vol.1”
さてさて、LP4は、G面がDie Werkpilotenで、H面がNo Moreです。No Moreは以前にも紹介しましたが、Die Werkpilotenは、私も知りません出したので、ちょっと調べてみました。 Die Werkpiloten(ディー・ヴァルクピローテン)は、1981年に、独の重工業地帯であるルール地方で、Krischi (クリシィ)ことChristian Aufderstroth (Vo, B; クリスチャン・アウフデルシュトロート)とPrinz Eisenhart(プリンツ・アイゼンハルト)ことStefan Caesar(Synth, Drum Machine, Programming; シュテファン・カエザル)によって結成されたエレクトロ・ミュージック・デュオで、1986年まで活動していました。その間に、彼等自身のレーベルWerkpilot Industrial Releaseから1983年に出したコンピ・カセット作品”Der Werkpilot”と1986年のコンピ・カセット作品”Der Werkpilot 2”を含む5本のカセット作品を出しています。特に、コンピ・アルバム”Tape-Compilations of the 80's Cassette-Culture”に参加したことで、曲だけではなく、ブックレットで彼等の写真や記事に多くのリスナーが接することが出来て、認知度もグッと上がりました。Der Werkpilotenの単独カセット作品は、”So Sad” (1984), “The Wonderful World Of” (1984), “Half Alive” (1986)があります。また、彼等の音楽は、英国マンチェスターのFactory系のバンドSection 25やJoy Divisionにインスパイアされたエモーショナルでメランコリックな雰囲気があると言われています。多分、彼等がルール地方出身と言うことに関係しているのかもしれません。彼等の当時の言葉で、「重くてうるさくて意地悪な機械(音)に人々が惹かれるのは至極当然なことです(中略)。、、、産業時代の終わりに、絵や音楽で痛みと欲望を感じさせてくれるのです」とあり、私自身は、特に最初の言葉に気づきがありました。Der Werkpilotenは、自分の力で何かを作り上げ、空想を現実にし、それを他の人と比較することを目指していたようですが、結成から約 25 年が経ち、彼等の再評価するべき時期にきたのでしょう。2012年に、Der Werkpilotenのセルフ・コンピ2枚組LP “Wonderful World Of Werkpiloten”がリリースされていますが、本作品G面には、1981年〜1985年で未発表トラックをコンパイルして収録されています。 次に、No Moreですが、元々は、独北部の街キールで、No Waveバンドとして、Andy A. Schwarz (Vo, G, B; アンディA.シュヴァルツ), Tina Sanudakura (Synth; ティナ・ザヌーダクラ), Christian Darc (Drs, Vo; クリスチャン・ダルク), Thomas Welz (B, Vo; トーマス・ヴェルツ)の4人で結成されています。1980年にEP “Too Late”を小さな洗濯場で4トラックのMTRにて録音して、リリースしています。同年末にThomas Welzが脱退し、1983年末まではトリオで活動しています。1981年にシングル”Suicide Commando”をリリースして、これが大ヒットし、「正に独電子音楽」と評せられ、国際的にも人気が出てきます。1982年にミニアルバム”A Rose Is A Rose”を出しますが、英国NME誌は「独の若者が作った、Rou Leedのアルバム”Berlin”から外された作品」と評したこともあり、その後、No Moreは、東洋的要素をミックスしたダーク・ウェーブへとスタイルを変化させます。1984年に、Thorsten Hartung (B; トルステン・ハルトゥンク)が加入し、独/蘭ツアーを敢行。No Moreはアルバム”Hysteria”を完成して間もなく、1986年末に分裂、Tina SanudakuraとAndy A. SchwarzはバンドNijinsky Styleを結成しますが、2006年に、No Moreは、Tina SanudakuraとAndy A. Schwarzのデュオとして、アルバム”Remake/Remodel”をリリース。 2008年末に再びツアーを開始し、2010年1月にシングル”Sunday Mitternacht / A Rose Is A Rose”をリリース。2010年にアルバム”Midnight People & Lo-Life Stars”を、続いて2012年にアルバム”Sisyphus”を出しています。更に2015年にバンドはシングル”Stardust Youth”とアルバム”Silence & Revolt”をリリースし、よりポップ志向のサウンドに転向しました。No Moreのバイオグラフィーは、こんな感じなのですが、本作品H面に収められているのは、彼等自身のレーベルToo Late Recordsからの極初期のカセット作品”No Promises” (1980)及び”French Kisses” (1981)とLustobjekteからのコンピ・カセット”Lustobjekte Sampler”からセレクトされたトラックがコンパイルされています。”No Promises”は極初期のNo Waveなスタイルが、他の2本には、ミニマル・ウェーブへの過渡期的な曲が見受けられます。そして、1981年7月25日に、”Lustobjekte Sampler”用に、”Blood And Flowers”の曲名の元に、ヴォーカル以外の電子音パートを何度も録音しており、それらのセッションが収録されています。本作品H面では、極初期の”No Promises”, “French Kisses”及び”Lustobejekte”からの曲がコンパイルされています。 それでは、本格的エレクトロ系NDWの2バンドの各曲をご紹介していきましょう。 VOD 82.4 - Die Werkpiloten / No More ◼️Side G: Die Werkpiloten ★G1 “Fanfare” (1:11)では、今までの収録バンドとは大きく異なり、かなり本格的にシーケンサーとリズムマシンを使った曲を演奏しています。 ★G2 “New Arrangements” (7:34)は、強力なリズムと流れるようなシンセをバックに、ポップなメロディとストリングス・シンセが絡まった本格的エレ・ポップな曲となっています。明るい音色の中に、僅かに翳りがあるのが特徴ですね。 ★G3 “New Life” (2:21)は、重層化するシンセと不思議なマシンリズムから成る曲で、Depeche Modeの曲とは同名異曲です。 ★G4 “Take Off” (3:37)は、強靭なマシンリズムとBとGと言う組合せでのインスト曲で、バックの淡いシンセ音が、英Factory系です。 ★G5 “War Pilots 1” (2:56)は、不鮮明なエフェクトVoで始まり、ストリングス・シンセの荘厳な調べと歪んだGから成るダイナミックなインスト曲です。 ★G6 “Something Must Break” (2:45)は、かなりロック色の強いビートの効いた曲で、初めてVo入りとなっています。バックもブラス系シンセをたっぷり使ったゴージャスな仕上がりになっています。 ★G7 “The Big Bed” (4:38)では、ピアノとPercにBと言う組合せで、感傷的なメロディを奏でています。ここら辺には英Factory直結系のインスト曲を感じます。 ★G8 “Excersise” (4:25)は、ノリのよいマシンリズムに、スラップ奏法も混えたBで始まりますが、途中で柔和なシンセ・パートにもチェンジしたりして、飽きさせないインスト曲に仕上げています。 ◼️Side H: No More ★H1 “Curfew” (0:32)[“French Kisses“より]は、ドコドコしたDrsとシンセから成るインスト曲です。 ★H2 “Love & Cry” (2:44)[“French Kisses“より]は、指パッチンとBとDrsに合わせて、単調で空虚なシンセとロック的Voが加わる曲です。 ★H3 “Fog” (2:44)[“Lustobjekte-Sampler”より]は、シンセのSE音をバックにピンクパンサーのようなフレーズのBとDrsが乗ってくる曲で、シンセのパルスもリズムを刻んでいます。 ★H4 “Days Of Mercy” (4:44)[“Lustobjekte-Sampler”より]は、不明瞭なシーケンスに、タム多用のドコドコしたDrs、そして脱力したようなVoから成る淡々とした曲で、生気が感じられません。 ★H5 “Suicide Commando” (3:07)[“No Promises“より]は、オリジナル・ヴァージョンで、ややスローテンポで、Voがパンキッシュです。正直、シンセもやや安っぽいです。 ★H6 “Hypnotized” (1:36)[“French Kisses“より]は、ドラムマシンにSE的シンセと捨て鉢なVoから成る曲で、英語で歌っています。 ★H7 “Nothing Ever Changes” (3:13)[“No Promises“より]は、極めてスローテンポなDrsにドローンっぽいシンセベースと呟くようなVoから成る曲です。途中からシンセによるメロディも出てきます。 ★H8 “Blood And Flowers I” (0:41)[“Lustobjekte-Sampler”より]は、回転するシーケンスにシンセによるメロディが絡むヴァージョンです。 ★H9 “Blood And Flowers II” (1:28)[“Lustobjekte-Sampler”より]は、上昇するシンセ音とシンセベースに呟くVoが乗るヴァージョンです。 ★H10 “Blood And Flowers IV” (0:42)[“Lustobjekte-Sampler”より]は、DR-55とシンセベースに、SE的シンセ音が挿入されるヴァージョンです。 ★H11 “Blood And Flowers V” (0:45)[“Lustobjekte-Sampler”より]は、カクカクした幾何学的リズムに如何にもシンセらしい電子音が絡むヴァージョンです。 ★H12 “Blood And Flowers VI” (0:56)[“Lustobjekte-Sampler”より]は、連打されるキックにドローン的シンセベースとシンセによるスネアから成るヴァージョンです。 ★H13 “Blood And Flowers VII” (1:01)[“Lustobjekte-Sampler”より]は、スローなキックに様々なシンセ的SE音が絡み合うヴァージョンで、それなりにメロディもあります。 ★H14 “Blood And Flowers IX” (1:22)[“Lustobjekte-Sampler”より]は、シンセによって作られたリズム隊とシンセベースから成るヴァージョンです。 このLPは、G面でかなり機材的にも充実した曲を演奏・録音しており、聴き応えもあります。ただ、それ程インダストリアルな要素は感じませんでしたね。寧ろ、ダーク・ポップ或いはゴスロック的な部分が見え隠れした、興味深かったです。一方、H面のNo Moreは、”Suicide Commandoがヒットする前の極初期のNo Waveな音源を聴くことが出来たのが嬉しかったです。また、”Blood And Flowers”のヴァージョン違いが余りにも違い過ぎて、その柔軟性に驚かせられました。そう言った意味で、このLP4は、如何にもNDW的な2バンドをコンパイルしていると感じました。貴方はどちらが好きですか? [Der Werkpiloten “The Wonderful World Of”] https://youtu.be/zw1vd00ZtU8?si=Z_Ge2UHWh8uw_y2T H5 “Suicide Commando” (3:07) https://youtu.be/0nNEjiwcuXM?si=Feofyr-y1Exj7nTK H6 “Hypnotized” (1:36) https://youtu.be/6aMpehPYpC0?si=uiJnj_xam6L2tjI2 [No More live at Nantes, France on Sep.13, 2017] https://youtube.com/playlist?list=PLMuhpHgA_qRMowSv65qTIjHW84FVBwvlm&si=21Xa_NRWE_eehuwf #VariousArtists #GermanPunk&Wave1978-1984vol.1 #VinylOnDemand #LP4 #DieWerkpiloten #NeueDeutscheWelle #IndustrialPop #Synthesizers #DrumMachine #Programming #1981-1985年 #自主レーベル #CassetteLabel #WerkpilotIndustrialRelease #Compilation #DerWerkpilot #Krischi #ChristianAufderstroth #PrinzEisenhart #StefanCaesar #NoMore #AndyA.Schwarz #TinaSanudakura #ChristianDarc #ThomasWelz #TooLateRecords #NoWaveBand #S #NoPromises #FrenchKisses #LustobjekteSample #BloodAndFlowers #SynthDuo #Electro #Synthesizers
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LP3: Poison Dwarfs / FunTastiKlons in V.A. “German Punk & Wave 1978-1984 vol.1”
LP3は、E面がPoison Dwarfs、F面がFunTasiKlonsとなっています。私はどちらも知らなかったので、ちょっとバイオグラフィーも調べてみました。 先ず、Poison Dwarfsですが、1981年にケルンで、Helmut WesterfeldとHans Castrupのデュオとして結成されています。後、メンバーではないのですが、ケルンのアーティストGabriele Seifertがデザインやビデオを担当しています。それで、彼等はカセットテープを使って、実験的インスト曲を作ることで始まり、1981年には、直ぐにカセット作品”Poison Dwarfs”(c-10)を、直ぐに”Angst Und Ekstase” (c-40)を自主制作でリリースしています。彼等は、所謂、宅録派で、フリーで長い即興演奏を先ず録音し、それをカットして、多重録音して作製しています。演奏自体も、小さなギターアンプの音をステレオマイクで拾ったり、直でテープレコーダーに録音しており、機材も2チャンネルのステレオテープレコーダーしか使っておらず、足らない場合にはバウンスしたりして宅録しています。なので、ミキサーとかEQも使っていません。また、当時ですので、1本1本をダビングしています。1983年の3作目のカセット作品”Wechselbad”では、ヴォイスも加わったトリオ編成への過渡期的作品で、その後、メンバーは、Ralf-Dieter DlubatzとHans Dlubatzと言う安定したデュオになっています。そして、Set Fataleとのスプリット・カセット作品”1986 / Take Care !”を、ゲストにStephan Groß (B, Kbd), Rainer Mönkediek (G), Sabine Ganske (Vo)を迎えて作成し、ブレーメンのカセットレーベルIndependanceから出しています。1987年には、カセット作品”Master 04.08.1987”を自主制作で出した後に、1988年に、初のLP “La Ronde”を独のRoof RecordsとBlue Frogの共同リリースで出しています。1989年には、カセット作品”CUT!”を独レーベルIRRE Tapesから、2012年に最新作”Labil”をTiimezoneからカセットとCDRと言う2つの媒体でリリースしています。現在のメンバーと担当は、先述のように、Hans Castrup (Kbd, Field Recordings, Studio Work)とRalf-Dieter Dlubatz (Vo, Kbd, Drs)となっています。本作品E面は、1981年の自主制作カセット2本と1983年作カセット”Wechselbad”からのセレクトされた曲が収録されています。 次に、FunTastiKlonsですが、Discogsには、Exo NeutrinoことLudger Andreas Rößnerのソロ・プロジェクトで、1986年にカセット作品”Musik Für Zwei Ohren”を独のカセットレーベルWir Wollen Nur Dein Bestes Bänderから出しているだけのように記載されていますが、どうも実情は異なるみたいです。確かに、彼はマルチ奏者兼ソングライターで、1970年代から多くの実験音楽グループ等に参加していたらしいですが、元々は、米国のニューウェーブやThe Residentに興奮した、ミッテルヘッセン在住のExo NeutrinoとUwe Linkeの2人が、1980年初頭に、デュッセルドルフのDer Planを体験して、地元に戻ってきて、同年後半に始めたのが、Dangerous Clonesです。彼等は、The Residentsの原則「最小限のもので最大限の成果を上げる」(=Geri Reig)を実行することを決意し、Der Planもこれを支持しており、ファーストLPのタイトルにしています。それで、Dangerous Clonesも、テープデッキと沢山のおもちゃの楽器を使って、20曲入りのファースト・カセット作品”Reise Durch A Sunday Afternoon”をリリースしています。彼等は、米国The Residentsの徹底した匿名性をロールモデルとして、毎回、違うアイデアで違う名称、例えば、Little Clones, MicroClones, PsyClone, FunTasti, Different Clones等を名乗って、作品をリリースして、多くのメインストリームのリスナーを煙に巻いていました。その代わりに、MarkusやHubert Kahと言った新しいNDWのグループにもリスナーの目を向けさせます。一方、彼等は、カセット・レーベルWir Wollen Nur Dein Bestes Bänderを1980年代初頭に運営し始め、自分達のカセット作品(デビュー作”Reise…”と”Musik Für Zwei Ohren”の他に、前述の偽名で”Urrh? – The Kinderkram Tapes” [1982年], “Auf der Suche nach dem 6. Quark” [1983年], “Delikate Delikte” [1983年])を出しています。そうして、Dangerous Clonesから派生したのが、Die FunTastiKlonesで、前述のGeri Reigのコンセプトを極限まだ推し進めた作品”Musik Für Zwei Ohren“を1984年にリリースします。ここでは、Exo Neutrino1人が、小さなおもちゃのキーボードを演奏し、ディレイ と古いギター アンプだけでエフェクトしています。そうして録音された基本トラックに、Uwe Linkeが更に音を重ねて録音しています。そして、レーベルの謳い文句では、「小さなキーボードと粗雑なエフェクトと優れたアイデアさえあれば、立派なサウンドシステムは不要です。ヒット曲になりそうな 11 曲を収録。ヘッドフォンがあれば最高の旅のお供です!」とあり、Music Express誌やSounds誌は「おもちゃと安っぽいエフェクトを無制限にクリエイティブに悪用している」と評しています。一方、Exo Neutrino は、1979 年にバッド・ヘルスフェルトのハードロック・バンドThe Hand of DoomのVoとして LP”PoisoNoise”(最近追加曲を加えて High Roller Records から再発)をリリースしており、1981年には、あの異才Tom Dokoupilとコラボとして、Lustige Mutanten名義で“UnPop”をリリースしています。また、彼等のレーベルには、ExoやExoとのコラボによる他のカセット作品Erster Größenwahnの”Abfälle 1971 – 1981”、Lustige Mutantenの”Gute Fetzen”(1982)や”Heimatklänge fremder Planeten” (1986), “Das Spielzeug” (1987)の他、1983年には、Uwe Linkeの初ソロカセット作品”Da kommt die Braut”をMarkenzeichen XY名義でBestes Bänderからもリリースしています。それで、本作品F面に収められているFunTastiKlonsでは、Exo Neutrinoが、おもちゃのキーボードYAMAHA PS-300, テープデッキ, ディレイ , 古いギター アンプのみを担当しています。 と言う、割とDIY的実験宅録音楽的なユニークなバンド2組の各曲を紹介していきましょう。 VOD 82.3 - Poison Dwarfs / FunTastiKlons ◼️Side E: Poison Dwarfs ★E1 “Untitled4” (0:50)は、アップテンポのリズムマシンにモアっとしたシンセのSEだけから成る小曲(?)です。 ★E2 “Untitled5” (1:15)は、色々弄っているリズムマシンと単音シンセのSE音から成る曲で、音自体は貧相ですが、実験精神には溢れています。 ★E3 “Untitled6” (1:26)は、DR-55にディレイを掛けて、悲しげなメロディを単音シンセが奏で、そこにSE的シンセが挿入される曲です。 ★E4 “Untitled7” (1:51)は、シンセのパルス音と軽いリズムマシンに、仰々しいVoや物音テープ等も加わる曲です。終わり方も秀逸! ★E5 “Sturzflug” (2:31)は、やや高級なリズムマシンとシンセのやや太い音がメロディみたいな旋律を奏で、SE的シンセも加わる曲です。おもちゃとしてのシンセですね。 ★E6 “Frequenz7” (5:42)は、DR-55のリズムと他のリズムマシンを同期させ、そこに明確だけど垂れ流しっぽい、シンセによるメロディを加えた曲で、ここで、漸く「曲」らしくなってきました。 ★E7 “Ätherpest” (1:35)は、変調したマントラのようなVoと聴こえ辛いリズムマシンから成る曲です。 ★E8 “Schwitzen” (3:10)は、フェイドインしてくる慌ただしいリズムマシンのリズムとシンセのパルス音が合ってるのか?合ってないないのか?良く分からないように鳴っている曲です。 ★E9 “Die Rückkehr Des Schwarzen Abtes” (2:52) は、怪しげなシンセのメロディに導かれて、ベースシンセとスローテンポなリズムマシン(回転速度を落とした?)に取って代わられる曲です。 ★E10 “Im Klostergarten Der Geistigen Melissen” (1:50)は、絡み合うシンセによる明る目の曲ですが、やがて、ダルダルのベースシンセで終わります。 ★E11 “Nachtmahl” (1:45)で、初めて、リズムマシンと煌びやかなシンセから成る曲で、バックで素っ頓狂なシンセとSE音もなっています。 ★E12 “I.C.I.” (2:59)は、ナメクジが這うようなシンセの音が重層化していく曲です。 ★E13 “Der Fluch Der Götter” (1:37)では、ポリシンセが使われており、男性の朗々と歌う唄が加わってくる曲となっています。 ★E14 “Liespenckolg” (2:07)では、鉄琴とリズムマシンが織りなす、煌びやかで、ドリーミーな曲でE面を締めています ◼️Side F: FunTastiKlons ★F1 “Hit Namba Wann?” (3:37)は、金属質なリズムマシンに合わせて、カシオトーン(?)によるコード演奏にシンセによるメロディと言う構成のミニマルな曲です。 ★F2 “Zwielichtiges Stück” (4:10)は、多分カシオトーンで演奏している曲で、ディレイの掛かったシンセがキラキラしたメロディと言うかリフを奏でています。結構、シンセの音作りに凝っています。 ★F3 “Heftiger Walzer” (3:37)は、歪ませたカシオトーンによる6/8拍子の曲で、ワルツっぽくも聴こえます。曲調は陽性で、何処か楽しげなインスト曲です。 ★F4 “Zwischen Spiel” (1:08)は、トレモロを掛けたカシオトーンを歪ませて、それに合わせてシンセのメロディが乗った小曲です。 ★F5 “Mystery Way” (2:32)は、何処となくSuicideを思わせるようなスウィングしたリズムが特徴のインスト曲で、シンセがサビのメロディを担当しています。 ★F6 “Western Space Walze” (3:50)は、カシオトーンだけでは無く、シンセも結構ちゃんと弾いているワルツですが、やや物悲しさが漂います。名曲! ★F7 “Alan Parsons Lebt” (6:24)は、結構、アップテンポのリズムに乗って、結構カッコ良いメロディをカシオトーンやシンセが演奏している曲で、これが結構ドラマチックな出来になっています。何だか鎌田忠さんの作品に感情を込めたような大曲です。 ★F8 “Brutales Lied” (3:40)も、アップテンポでドラマチックな展開を示すカッコ良い曲です。中近東風の間奏部分も良く出来ており、ある意味、素晴らしいメロディメイカーです。 どちらも、初めてシンセとかカシオトーンを手にした10代の若者がやってみたくなることを、そのままやっているようなプリミティブさを感じますね。特に、Poison Dwarfsの”Untitled”シリーズは、子供が初めてシンセを買ってもらって、TGとかの真似をしているような、そんな無邪気さすら感じます。「音楽」と呼べるギリギリですね。その後も、機材は多少立派になったようですが、やはり「曲」として成り立つギリギリですね。一方、FanTastiKlonsは、日本のDD.Recordsの首謀者だった鎌田忠さんのカセット作品を想起させるカシオトーンとシンセの使い方が興味深いです。鎌田さんよりももっとドラマチックな曲展開ですが、このアレンジには舌を巻きました。皆さんはどちらが好きですか? [Poison Dwarfs album “Wechselbad” (1983)] https://youtu.be/E5_vCmU96Qw?si=MD04hmvyQi-SmM7P [Poison Dwarfs album “Angst Und Ekstase” full album (1981)] https://youtube.com/playlist?list=PLY5UKJkW-oqKC7qoZBa3dBwcPVE1Z4QwG&si=5GwA3SHxldPo4UWW *FunTastiKlonsの動画はYouTubeにはありませんので、Exo Neutrinoのソロ作品を上げておきます] [Exo Neutrino “Taiga Stone” (1986)] https://youtu.be/ZZ0EkM0WyhI?si=1xLiIpp_sayZchip [オマケ: Lustige Mutanten live? “Missgeburten”] https://youtu.be/r_I1eyt8WZ8?si=Frb8zq6pFxnBuOiw #VariousArtists #GermanPunk&Wave1978-1984vol.1 #VinylOnDemand #LP3 #PoisonDwarfs #HansCastrup #HelmutWesterfeld #宅録 #Duo #Artwork #GabrieleSeifert #CassetteTapes #Minimal機材 #Improvisation #Cut #Overdubbing #PoisonDwarfs #AngstUndEkstase #Wechselbad #StudioTracks #LiveTrack #Instrumental #Vocal #Ralf-DieterDlubatz #FunTastiKlons #ExoNeutrino #LudgerAndreasRößner #UweLinke #DangerousClones #CassetteLabel #WirWollenNurDeinBestesBänder #TheResidents #宅録 #匿名性 #DerPlan #GeriReig #MusikFürZweiOhren #1984年 #LittleClones #MicroClones #PsyClone #FunTasti #DifferentClones #HardRockBand #TheHandOfDoom #CollaborationUnit #LustigeMutanten
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LP2: MDK / Din A Testbild in V.A. “German Punk & Wave 1978-1984 vol.1”
続いて、”German Punk & Wave 1978-1984 vol.1”のLP2をご紹介します。今回は、C面がMDK、D面がDin A Testbildとなります。 それで、C面のMDKですが、正式なバンド名は、Magmaのアルバム”Mekanïk Destruktïẁ Kommandöh”から取られたMekanik Destruektiw Komandoe (メカニク・ディストラクティヴ・コマンドー)なんです。メンバーは、Uli Radike (Drs; ウリ・ラディケ), Stephan Schwietzke (Sax; シュテファン・シユヴィーツケ), Alexander Hacke (G; 後にEinstrüzende Neubautenに加入;アレクサンダー・ハッケ), Ze-Thai (B; ツェ・タイ), Volker Hauptvogel (Vo; フォルカー・ハウプトフォーゲル)の5人組です。その前進バンドVollgasは、Volker HauptvogelとEdgar Domin(エドガー・ドミン)によって結成されており、元々、この2人は、クロイツベルクっ子から成るFront-Theaterと言う演劇組織で、Olaf Wried (Ades Zabel)と一緒に様々な作品を作っていたのですが、2011年出版のVolker Hauptvogel著書“Fleischer”によると、ロンドンから届いた数々のパンクロックのシングルを聴いて、ヤラれてしまい、キッパリ演劇活動を辞めて、1977年初夏に、Vollgas(ファルガス)を結成。1978年に伝説のベルリンのクラブSO36で初めてライブをやっています。その時には、裸や武装した女性と共に、ステージでバイクに乗り回すと言うモーターサイクル・パンクなライブをやっていたとか。そして、1978年にはVollgasは終わり、そして1979年に、MDKとVollgasのスプリット・カセットを自主制作で出しています。MDKは、1980年に単独カセット作品”Der Weg Zum Frieden”(この時のメンバーは、FroことVolker Hauptvogel [Vo], Edger Domin [B], KarstenことCarsten Brückner [G], Iane Rickes [Drs]ですが、MDK’81としては、Edger Domin [B], UliことUli Radike [Drs], AlexことAlexander Hacke [G]となっています)をリリース、翌年には、ZickZackより初のLP “Live! (Die Kriegserklärung)”とシングル”Rohe Gewalt / Rhytmus Der Musik (Live)”で正式にデビューしています。この時のメンバーが先述のメンバーです(因みにZe-Thaiは、Edger Dominの偽名です)。1984年に、カセット作品”MDK Berlin 84”とシングル”Der Liebe Auf Der Spur”を出すまでの間に、多量のライブパフォーマンス、チラシ、ファンジン、映画、ビデオ、カセット、本、ディスク等を作り出していますが、バラバラになってしまい、全容は不明です。彼等は、”Spass muss sein (スパス・ムス・ザイン;「楽しくなけりゃならない」)”というスローガンを掲げ、1983 年の米国ツアーまで、メンバーをほとんど変えずに欧州をずっとツアーしており、Ton Steine Scherben (1970年結成で、初めて独逸語で歌ったバンド; トン・シュタイネ・シェルベン)の唯一の正当な後継者として評価されています。その後、1994年に、バンドは一旦解散状態となりますが、2017年に、突如、新作アルバム”Manifestation”をリリースしますが、オリジナルメンバーはVolker Hauptvogelだけです。本作品C面には、基本メンバーとして、Volker Hauptvogel (Vo, Metallophone, Tonewood, 自動車, 電話), Stefan Schwietzke (Sax, 大きな笑顔), Edgar Domin (Earth-B, Heaven-B, ÜZ), Uli Radtke (Drs, Oil Change, レバーのソーセージ), Alexander Hacke (G, Korg Synth, Drum-Synth), Geore Hampton (lead-G, チューナー), LianeことIane Rickes (Drs, ロッカーの女), Riff La Roche (女性パート, 万能), Carsten Brucker (heavy-G, タバコ, チェックのジャケット), Gert Rudschuck (rhythm-G), Angelo Plate (エンジニア, 振動), Frank Osterland (Fretless-B, エンジニア)が参加していますが、ゲストとして、Schnaffte (Sax, サポートソックス), Nina Hagen (Back-Vo), Axel Treubrodt (速いDrsとカウント)も参加しています。本作のスタジオ録音は、クロイツベルクのMusicLabで、Harris Jonesによって行われています。現在は、Stephan Schwietzkeは、バーデンで沢山の子供達と共に暮らして音楽を教えており、Edgar Dominは、自身の記念碑的作品作りに勤しんでおり、Uli Radtkeは他界し、皆既日蝕に合わせて埋葬されたそうです。Volker Hauptvogelは、先述のようにメインVoをやっています。 次に、D面のDin A Testbild (ディン・ア・テストビルト)ですが、以前にも単独作品”Programm”シリーズを紹介していますので、詳細はそちらをご参考にして下さい。ここでは、簡単に紹介しておきます。Din A Testbildは、Mark Eins (マーク・アインズ), Gudrun Gut (グドルン・グート), Nutty Norman (ナッティ・ノーマン), Genee Romee (ゲニー・ロミー)によって、1978年で西ベルリンで結成されています。元々のコンセプトは、西ベルリンの表現主義的前衛音楽と後にはテクノ・ウェーブに秘められた突出力の一つとして考えられていました。そして、Din A Testbildには、長年に渡る数多くの参加者(その中にはKraus Schulzeもいます)がいますが、2018年時点では、Din A Testbildのメンバーは、Mark EinsとTom Paschke(トム・パシュケ)のデュオになっています。本作品D面には、1978/1979年に初期のベルリンでのスタジオ録音の未発表バージョン(D2-D4)と1980年5月7日のFrözでのライブ曲(D5)及び1980年のアルバム“Programm 1”収録曲(D1)がコンパイルされています。彼等の特徴は、単に英国パンクをそのまま取り入れた訳ではなく、デジタル・パンクとも言われる、独自の西ベルリンの音楽を作り上げた点です。そして、Din A Testbildは、常にベルリンの地下音楽に拘っており、それと共に音楽性も変化し、所謂「ベルリンの電子実験/前衛音楽」を体現してきたと言えます。それは、彼等がベルリンと言う「場」を愛してきたからでしょう。特に、Din A Testbildのライブ音源は殆ど出回っていないので、大変貴重な音源ですね。 と言う訳で、独逸独自の出発点となったMDKとDin A Testbildの各曲を紹介していきましょう。 VOD 82.2 - MDK / Din A Testbild ◼️Side C: MDK ★C1 “Spass Muss Sein” (3:21)は、パンクの性急さを持ちながらも、既にポストパンク的な曲です。がなるVoもそうですが、エフェクト掛けたりする所がポストパンク的です。薄っすらSaxらしき音も聴取できます。 ★C2 “Der Tag Schlägt Zu” (3:37)は、針金のようなGのリフに導かれる、割とミニマルな曲で、Saxがムーディーかつフリーキーで興味深いです。 ★C3 “Berlin” (5:34)は、ムーディーなSaxのイントロから一転、フリーキーなSaxとがなり気味の力強いVoと独特のリズムが特徴の曲で、Gもフリーキーになってきます。彼等のテーマソングなのでしょうか? ★C4 “Das Tier In Mir” (3:52)は、エフェクトを掛けた木琴がコミカルな曲ですが、間奏から入るSE音やGもかなりメチャクチャでカッコ良いです。Voの下品さも丁度良い塩梅です。 ★C5 “What Music Needs” (2:50)は、強靭なリズムに乗って、揃って歌う男女のツインVoとブローするSaxが何とも爽快な曲で、ファズGのリフもカッコ良いです。 ★C6 “Alles Was Ich Geben Kann” (4:06)は、キューバン・リズムが何ともダンサブルな曲で、Saxも吹きまくっています。Voのがなり声がミスマッチで面白い! ★C7 “Mir Wird Heiss” (5:47)は、違うVoなの方なのかな?ラテン・ファンク調の曲なのですが、延々と踊り続けられそうな勢いをビンビン感じます。段々、音やVoが混在してくると、リオのカーニバルを想起させられますし、既にダブ的Drsも聴取出来ます。 ◼️Side D: Din A Testbild ★ D1 “She's So Nice” (5:08)は、単調なリズムマシンが流れる中、無関係に演奏録音や違うリズムマシンや憂鬱なシンセ等が挿入される曲で、明らかに音楽のコラージュ/ダダ的手法を取り入れています。 ★D2 “Horseman” (5:10)は、特徴的なシーケンスにバンブードラムのようなPercとエフェクトを掛けたVoが歌う曲です。歌詞からすると、こちらが”She’s So Nice”ではないでしょうか? ★D3 “Revolution” (5:23)では、ディレイを掛けたドラムマシンをバックに、Mark Einsがゴスく歌っており、その声もループしたりします。良く聴くとBもシンプルなリフを刻んでいます。 ★D4 “Rock N Roll Circuit” (6:03)は、ラジカセ一発録りのような音質で、歪んだGをバックにロックスターよろしく歌っている曲で、声も裏返ったり、怒鳴ったりしています。 ★D5 “Summer Of The Bourgoise / Tötet Die Bourgeosie” (7:47)では、出だしこそテクノポップっぽいですが、Drsが入ってくると一気にロックっぽくなり、パンキッシュなVoと弾きまくられるGに熱くなります。やはりライブ音源は違います! しかしながら、LP1からLP2へと移ると、いきなりUKパンクから、仏Magmaフォロワーを経て、NDW的な音楽に変わってしまい、これらを一つのコンピにして収録するのも如何なものかとも思われますが、ここら辺がVinyl On Demandらしいと言うか、西ベルリンらしいと言うか、当時は何でもありであったことを如実に示しているようにも思えます。そんなことを踏まえて、聴いてみると、このボックスセットの制作意図が見えてくるようにも思います。ただ、D1とD2の曲名間違い等はやはりVinyl On Demandらしいとは思いますが(自分も経験あり)。MDKも12インチかLPを持っていたと思うのですが、その時は特に印象には残ってなかったのです。なので、久しぶりに聴いて、何となく独のポストパンク的な位置付けだったのだなあと思います。一方、Din A Testbildに関しては、以前にも聴いていましたが、独逸らしい実験ポップで、印象は変わらなかったです。ただD5のライブ音源は躍動感もあって、非常に貴重な音源だと思いました。皆さんはどちらが好きですか? C1 “Spass Muss Sein” (3:21) https://youtu.be/UdFntnKtyhc?si=ohXAE4k5gEqII4e8 C2 “Der Tag Schlägt Zu” (3:37) https://youtu.be/Fq8t5ZKTphM?si=GSqfYdPkBYBHxlHe C3 “Berlin” (5:34) https://youtu.be/llviLN_o8q4?si=QrizIWQw-2JpT2z- C5 “What Music Needs” (2:50) https://youtu.be/KTXbHZhpsxA?si=DS0Qt_2_b3xPfFdl D1 “She's So Nice” (5:08) https://youtu.be/_kguTAmeIJ8?si=XNJPa7Uais3kWeVz D3 “Revolution” (5:23) https://youtu.be/Xan2Ix241Zw?si=uHiEXjFucvnufNTM D4 “Rock N Roll Circuit” (6:03) https://youtu.be/3qdZX2W3wtE?si=FB3uw-W2osPIoICP #VariousArtists #GermanPunk&Wave1978-1984vol.1 #VinylOnDemand #LP2 #MDK #GermanPunk #NeueDeutscheWelle #Front-Theater #Vollgas #MotorcyclePunk #MekanikDestruektiwKomandoe #Magma #FrenchProgressiveRockBand #SO36 #TonSteineScherben #VolkerHauptvogel #EdgerDomin #Karsten #CarstenBrückner #Liane #IaneRickes #UliRadike #AlexanderHacke #GeoreHampton #RiffLaRoche #GertRudschuck #AngeloPlate #FrankOsterland #Guests #Schnaffte #NinaHagen #AxelTreubrodt #DinATestbild #ElectroPunk #DigitalPunk #MarkEins #GudrunGut #NuttyNorman #GeneeRomee #ExpressiveMusic #Avant-Garde #TechnoWave #Berlin #Programm1 #ShesSoNice #UnpublishedTracks #1978/1979年 #LiveTrack #Flöz #1980年 #NewBerlin #TomPaschke #Duo #2018年
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LP1: PVC / White Russia In V.A. “German Punk & Wave 1978-1984 vol.1”
今回は、あの再発専門レーベルVinyl On Demandが自国独逸の初期のパンクやニューウェーブ等のバンドをコンパイルした5枚組LPと10インチミニLP1枚から成る豪華なボックスを1枚ずつ紹介していきたいと思います。 先ず、LP1には、A面にPVC、B面にWhite Russiaを収めています。それぞれのバンドのバイオグラフィーを書いて、各曲を紹介していきます。それで、PVCですが、このバンドは、英国パンクバンドThe Vibrators (The Advertsとの記述もある)の1977年2月25日のコンサートにヤラれたメンバーKnut Schaller (B, Vo; クヌート・シャラー), Raymond Ebert (G, Vo; ライモント・エベルト), Gerrit Meijer (G, Vo; ゲリット・メイヤー)が西ベルリンで、1977年3月10日に結成したパンクバンドで、ドラマーが中々決まらなかったのですが、Jürgen Dobroczek (Drs; ユルゲン・ドブロチェック)で取り敢えず落ち着いたのが、オリジナル・ラインナップとなり、1979年2月まで続きます。それまでに、1978年に、バンドは、”Wall City Rock”と言う言葉で自分達の音楽を表現しています。それは、より自由な音楽性を持たせる為に作った言葉らしいです。バンドのメンバーはその後も変わり続け、Gerrit Meijerだけが残り、1984年に一度解散しています。その後、1988年に再結成して、1991年に解散、2005年に1度だけライブをやっています。2012年3月10日がラストギグとなっています。PVCは大手RCAから1982年と1984年にアルバムを出しており、シングルも1982年に2枚出しています。以上からも分かるように、独におけるパンク第一波(ハノーファーのRotzKotzとデュッセルドルフのMale)の一つのバンドで、Meijerは後にPVCの自伝”Die Unzensierte Geschichte(「無修正の物語」;ディー・ウンツェンジールテ・ゲシュィヒテ)”と言う本も出しています。それで、ここでは、2回のセッション録音分が収められています。1回目は、1978年6月5日〜6日で、最初のパンクショップPunkhouseのオーナーFranz Antesberger (フランツ・アンテシュベルガー)が資金提供して、2枚シングル用に 4 曲 (“Wall City Rock”, “Rockin’ Till the Wall Breaks Down”, “Berlin By Night”, “Lost in Ulan Bator”) を録音する為に、ハードロック・バンドBel Ami(ベル・アミ)の練習場に集まった時の録音です。Bel AmiのギタリストJimi Voxx (ジミ・ファクス)がプロデューサー役をやっています。徹夜で12曲も録音していますが、結局、予定した4曲の内、“Berlin By Night“と“Wall City Rock“だけが採択されただけでした。しかしながら、この時の録音はラジオで結構掛けられていたそうです。2回目のセッションは、1978年8月と9月16日の分で、またBel Amiの練習場で、Jimi Voxxのプロデュースで録音を再開しますが、今度はLP制作の為に、先ず8月にベース・トラックを14曲分録音し、9月になってVoとGを重ねて録音しています。ただ、ベルリン在住の米国人アーティストJesse Ballardが、自分の機材だからと持っていってしまい、結局、1980年10月3日になって、急いでラフミックスすることが出来ただけでした。このA面に収められているのは、上記2回のセッションからの選曲となっています。 次に、White Russiaですが、このバンドも独ベルリンで結成されたパンクバンドで、メンバーは、Gerrit Meijer (G, Vo), Piers Headley (B, Vo; ピァーズ・ヘッドリー), Trevor Watkins (Vo;トレヴァー・ワトキンズ), Uwe Hoffmann (Drs; ウーヴェ・ホフマン)の4人組で、またGerrit Meijerが関わっていますが、実は彼は、2017年2月17日に生まれ育ったベルリンで亡くなっています。また、Piers Headleyは、現在では、テクノ・レーベルTresorを運営しているDimitri Hegemann (ドミトリ・ヘゲマン)と共に、ホステル/バー/レストランMarkthalleの共同オーナーとなっており、テープループを使って、レストランのBGMをやっていたり、偶にTresorの作品にも参加したりもしています。そして、Uwe Hoffmannは後に、独のポップ・パンクバンドDie Ärzte(ディー・エルツェ)のプロデューサーをやったり、オルタナ・バンドKing Køngのドラマーをやったりしています。また、Hoffmann以外の3人は嘗て、PVCにも在籍しています。バイオグラフィーは良くは分からないのですが、1981年にアルバム1枚、シングル1枚を、翌年にアルバム1枚を出して、それ以降のリリースはありません。それで、このB面に収録されているのも、2回のセッションの録音分です。先ず、1回目のセッションは、1980年2月23日に、Uwe Hoffmannの友達てあるStefan Stark (ステファン・シュタルク)が、HANZAスタジオでブームオペレーターをやっているMichael Zimmerling(彼は、David Bowieのアルバム”Heroes”の制作にも手を貸しています; ミヒァエル・ツィマーリンク)を面白がらせようと、White Russiaを呼び込んで、1980年2月23日に、HANZAスタジオでデモテープを録音させます。つまり無断で、White Russiaは8曲を、G, B, Drsを先ずは一発録音して、その後にVoを入れていますが、ミックスも含めて3時間で全て終わらせています。その後、1980 年 4 月 28 日〜29 日に2回目のセッション録音が行われており、同じように、HANZAスタジオを無断で使用しています。しかし、今回、Michael Zimmerlingは、今回はちゃんと録音してみようと通常のトラック分けでの録音を行なっていますが、「傑作!」と思っていたのは、Zimmerlingだけで、パンドのメンバーはそれ程気に入ってはいなかったそうです。こう言った過剰制作に寄るのか、次のAlphavelleのプロデューサーBernd Ramin (ベルント・ラミン)とMr. Witowski (ミスター・ヴィトヴスキー)と言う謎の男と知り合うことが出来、彼のお陰で、1980年夏には、White Russiaはデビュー・アルバム”Eastside Story”を作ることが出来、翌年に、Aladinと言うレーベルからリリースしています。1982年には、セカンド・アルバム”Language And Noise”をGood Noiseから出していますが、バンドとしてはこれが最終作となっています。本作品には、1980年の2月と4月のセッションからセレクトされた曲が収められています。 以上が、LP1収録バンドのバイオグラフィーですが、他の独パンク第一派勢が独逸語に拘っていたのに対して、英語のタイトルが多いようにも思いますね。それでは、それぞれのバンドの各曲をご紹介していきましょう。 VOD82.1 - PVC / White Russia ◼️Side A: PVC ★A1 “Wall City Rock” (1:51)は、捻くれたGと一丸となったパンクな演奏が力強い曲です。正にテーマソングです。 ★A2 “Without You” (3:03)は、まんま英語で歌っていますし、GのリフなんかはJimiの影響でしょうか? ハードロック的です。またGソロパートが多目です。 ★A3 “Concrete Jungle” (2:43)も、UKパンクな曲ですが、結構、演奏自体はまとまっていますし、コーラスワークもバッチリですし、間奏で囁くバックVoもグーです。 ★A4 “Ice Cold Eyes” (3:20)も、UKパンクな曲ですが、がなるVoも含めて中々カッコ良いです。それは多分、高い作曲能力と演奏能力によるのでしょう。 ★A5 “Deathline” (2:08)は、ミドルテンポの正当なロック風の曲ですが、パンク風にアレンジされています。結構、Gソロが派手です。 ★A6 “No Escape” (2:35)は、タイトルからしてパンクですが、捨て鉢気味に叫ぶVoが余計にパンキッシュです。途中でやや感傷的メロディになるのが特徴ですね。 ★A7 “Punk Idiots” (2:39)は、自嘲気味な歌詞を乗せて突っ走るカッコ良い曲です。途中からテンポアップになる所もグーです! ★A8 “I'm Alive” (2:38)も、パンクらしいタイトルで、曲もそれに違わず、モロパンクソングです。Bの唸りと捨て鉢なVoが特徴で、Gソロも聴けます。 ★A9 “In Your Face (3:06)も、カッコ良いGのリフから始まるパンク・ソングで、曲構成もストレートで好感が持てます。 ★A10 “Spotlight Kid” (2:29)は、Drsから始まる、割と陽性のパンクソングです。コーラスワークが良いです。 ★A11 “Rockin Till The Wall Breaks Down” (2:51)は、アップテンポのロッケンローな曲で、「ベルリンの壁」のことを歌っているのでしょうか? アジるようなVoとコーラスが印象的です。 ◼️Side B: White Russia ★B1 “Victim” (1:48)も、パンクソングなんですが、PVCとは曲調が違って、ザクザク刻むGが目立ちます。でも歌詞は英語です。曲調もUKパンク風ですが、カッコ良いです。 ★B2 “Emotions Had Slipped” (2:31)も、バックがPVCなので、パンクにしては上手いと思いますが、やはりGの刻みが特徴です。割とドラマチックな展開で、間奏ではハードロック並にGを目一杯弾いています。 ★B3 “North Sibirian Madness” (2:23)もそうですが、Gのザクザクした刻みが、このバンドの特徴です。イントロもDrsだけから始まります。Voと呟くようなバックVoが面白いです。やはりチョーキングを多用したGソロは大胆に入っています。 ★B4 “Well Do You” (2:16)も、アップテンポのパンク・ソングで、サビでの分厚いコーラスが特徴的です。Bラインも上手くて、思わず唸ってしまいます。 ★B5 “Three Crosses In The Sunshine” (3:08)は、アップテンポなハードコア(と言うよりRezillosみたいなと言うべきか?)のようなパンクソングで、切迫感と陽性さを上手にバランスを取った曲に仕上げています。 ★B6 “That's Alright By Me” (3:09)は、割と陽性のパンクな曲で、サビでのコーラスワークとが印象的ですが、Gソロは結構入っています。Bも目立ちます!終わり方が如何にもパンクバンドらしいです。 ★B7 “Lost In Ulan Bator” (2:44)は、Gのコード弾きと細かく動くBが特徴なパンクソングで、サビで盛り上がり、また、間奏でGソロを弾きまくっています。 ★B8 “Da Da Competition” (1:30)は、割とロッケンロー的なパンクソングですが、イントロのGや分厚いGが特徴です。歌詞もちょっとふざけてるし、Gの音色に気を使っているようです。 ★B9 “Emotions Had Slipped” (2:26)は、アップテンポのパンク・ソングで、刻むGが特徴的ですが、音が荒くで、随分印象が変わっています。Gソロもグチャグチャで面白いです。 ★B10 “Well Do You” (2:36)も、刻むGと間奏のGソロが特徴で、割と陽性のアップテンポのポップパンクな曲に仕上がっおり、やはり音は荒いんですが、こちらの方がより「パンク」らしいです。 ★B11 “That's Alright By Me (Demo 2nd Studio-Session)” (2:54)は、若々しい演奏で好感が持てますし、サビのコーラスワークは健在です。Bラインが弱い感じがしました。 ★B12 “North Sibirian Madness” (2:58)も、刻み続けるGと弾きっぱなしのGが特徴のパンクソングで、こちらの方はGソロにエフェクトをかけているようです。終わり方もこつていますさ。 PVCもWhite Russiaもちょこちょこ入ってくるGソロが目立ちます。多分、PVCは録音に関わったJimi Voxxの影響とギタリストGerrit Meijerの拘りだと思いますが、他の独パンク第一派の中では、最もハードロックの影響を受けたパンクバンドではないでしょうか? UKパンクでも、そう言うバンドが初期にはいたと思うのですが、独でも同じような現象が起こっていたのを確認できました。なので、正直言うと、このLP1に収録された2バンドにはそれ程「独逸らしさ」を感じないですね。まぁ、独にパンクが伝わって始めたバンドなので、そうなったんしよう。しかしながら、メンバーが殆ど重なっている2バンドですが、音楽性には違いありますね。大きな特徴としては、PVCは割とストレートなパンク、Whits Russiaはテイクに寄りますが、Gの刻みが特徴的なパンクと言うところでしようか?皆さんはどちらのパンクが好きですか? [PVC recording in 1978] https://youtu.be/F7Ss6JnrxSs?si=qhma93e48hXif-QG [PVC early recording 1977] https://youtu.be/EkFI8npyy4o?si=MyAbtyKV5YRRcCP3 B9 “Emotions Had Slipped” (2:26) https://youtu.be/GGoOBLJwQBQ?si=5aWzTFqzvkLCWWzL [White Russia 1st album + others] https://youtube.com/playlist?list=PLLvdvodyj3fJ_JJXLixFuFmktCLMBm29H&si=25jl8KQbMal3Qskf #VariousArtists #GermanPunk&Wave1978-1984vol.1 #VinylOnDemand #LP1 #SideA #PVC #GermanPunk #TheFirstWave #UKPunk #WallCityRock #1977年結成 #1978年録音 #BelAmi #KnutSchaller #RaymondEbert #GerritMeijer #JürgenDobroczek #Producer #JimiVoxx #SideB #WhiteRussia #GermanPunk #TheSecondWave #Ex-PVC #GerritMeijer #PiersHeadley #TrevorWatkins #UweHoffmann
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Kosmonautentraum “Ungehörtes Unerhörtes”
またまた、Kosmonautentraumの作品をご紹介しますが、今回は、独の再発専門レーベルVinyl On DemandからリリースされたKosmonautentraum(或いは中心人物Ziggy XY[本名 Michael Jarick]関係)のセルフ・コンピレーション・アルバム”Ungehörtes Unerhörtes (ウンゲルヘルテス・ウナーヘルテス;「前代未聞」の意)”を紹介します。よって、この作品は、極初期から解散期までの曲を収録していますので、統一感は余り無いかも知れませんが、それでも未発表音源のZiggy & Enoなんかも聴くことが出来ますので、かなり貴重なアルバムだと思います。それでは、先ず、各曲の出典を記しておきます。A1, B6, B7は、1980年に自費出版された150部限定のファースト・シングル“Immer Laut Hören Nachbarn Stören“で、メンバーはZiggy XY (Vo, Synth), E.K.T. ことEckart Kurtz (G, Electronics, Synth), ClaudiことClaudius Hempelmann (Drs)から、A2は、1981年にZickZackからリリースされたセカンド・シングル“Rache!”で、メンバーはZiggy XY (Vo, Kbd), E.K.T. (Drs, G, B), Karl May (G), SüsskindことErhard Schüttpelz(Kbd)から、A3, A5, B1, B2, B4, B5は、1981年にZiggy & Enoとして制作された未発表音源で作曲にはJörg Laubischも参加している音源から、A4とA6は、1982年にZickZackよりリリースされたファーストLP”Juri Gagarin”で、メンバーは、Ziggy XY (Vo, Synth, Melodica), Kai MayことKarl May(G, Harp, E-Piano, Sounds, Perc), Süsskind (B, Synth, B-Effects, Klavier, Trumpet, Melodica, Xylophone, Perc), E.K.T. (Drs, Synth, Mellotron, G, Vo-Effects)から、A7は、1983年にバンド・プロジェクトStatschki Prospekt(シュタツキ・プロスペクト; メンバーはMichael Jarick, Christian Hartje, Hanno Hofmann)として参加したコンピレーション・カセット作品”Intrendent Fansette”から、A8は、1982年のZickZackからリリースされたサード・シングル ”Liebesmühn”で、メンバーはZiggy XY, E.K.T., Karl May, Süsskindから、B3は、1987年に自費出版された50部限定カセット品”Für Freunde”で、メンバーはZiggy XY, Jörg Einicke, Jörn Bender, Lenard Schmidthalsからとなっております。そう考えると、Kosmonautentraumは、Ziggy XYことMichael Jarickのバンドだったんだなぁと言うこと分かります。それでは、各曲について紹介していきたいと思います。 ★A1 “Kosmonautentraum Nr. 3 Der Deutsche” (2:32)は、スモッグのようなホワイトノイズと極めて不鮮明な演奏をバックに、適当なリズムマシン操作とZiggyのアジテーションVoの掛け合いから成る曲で、最初は、こんな事もやっていたんだと感涙。 ★A2 “Kosmonautentraum Nr. 6 Nur Zum Spass - Nur Zum Spiel” (1:13)は、ミニマルなリズムマシンとシーケンスをバックにZiggyのVoが乗る曲で、宅録風の仕上がりです。 ★A3 “Süsser Mond” (2:04)は、落ち着いたBとGの調べをバックにヴォコーダーVoが切々と歌う曲で、何故かほっこりしてしまいます。打楽器は不使用。 ★A4 “Juri Gagarin” (2:27)は、リリカルなピアノと強力なリズム隊に、ZiggyのパンキッシュなVoが乗る曲で、ノリも良く、初期の名曲ですね! ★A5 “Wir Tanzen Tango” (2:35)は、タンゴのリズムとおもちゃの鉄琴とアコーディオンやピアニカをバックに、Ziggyが切々と歌い上げる曲で、如何にも初期NDWを思わせるアレンジです。 ★A6 “Tanz Den Kosmonaut” (3:38)は、強靭なズンドコ・ビートを叩き出すリズム隊とシンセをバックに、Ziggyが投げやり気味に歌う曲で、SE的シンセやGが良いアクセントになっています。これも初期の名曲! ★A7 “Waffenbrüder Für Den Frieden” (6:49)は、何ともカタカタしたドラムマシンにゴリゴリのBとノイジーなG、それにエフェクトを掛けたVoが乗る曲ですが、ドラムマシンはどんどん重くなり、Gは益々ノイジーに、Voは更に混沌となっていきます。ルーズでスラッジーの極みです。 ★A8 “Goldene Nacht” (2:36)は、スカスカなズンドコDrsに、口琴とVoの掛け合いから成る曲で、叫びまくっています。 ★B1 “Bärte Entstellen Wärter” (1:35)は、ドカドカしたDrsとスカスカなオルガンとGに、気の抜けたVoが乗る曲で、脱力感が半端ないです。 ★B2 “Geduld” (3:06)は、銅鑼の一発から、単調なリズムマシンにB-Synthとシンセが乗り、そこにやたらハッキリしたVoが乗る曲で、後半ではアコーディオンも入ってきて、Harmonia等の往年のクラウトロック風にも聴こえます。 ★B3 “Lösch Das Feuer” (5:25)は、断続的な重い打撃音とリズムを刻む木琴に合わせて、ピアノや女性コーラスの断片とZiggyの正気の無いVoが乗る曲で、割とダークな感じです。 ★B4 “Hyperthrommatatronic” (3:22)は、タムを多用したDrsと鉄琴の金属質な調べと唸り声のような低音をバックに、Ziggyが「ハレルヤ!」と歌い上げる曲で、正に初期NDW的なアレンジです。 ★B5 “Husarengebrechen” (4:25)は、欧州の田舎を想起させるようなリコーダーの調べをバックに、Ziggyがシアトリカルに語るように歌う曲で、時々、打楽器やBやGのインプロみたいな音も混在してきます。終わり方も秀逸! ★B6 “Kosmonautentraum Nr. 1” (4:07)は、聴こえ辛い不明瞭なDrsとB?の演奏に、TVのホワイトノイズやシンセによる電子ノイズが暴れ回る曲ですが、段々とバンド演奏(ブギ風?)の方は聴こえてきます。 ★B7 “Kosmonautentraum Nr. 2 Alltag” (1:56)は、単なるシンセによる音遊びのような曲で、バックにはリズムマシンの音も微かに聴こえます。 こうやって聴いてみると、Kosmonautentraumと言うバンド(と言うかZiggy XYことMichael Jarick)の変遷が良く分かります。極初期のオモチャ箱をひっくり返したような電子音とバンド演奏の混合物から、次第にビートの効いたバンド・サウンドになり、その途中でオフビートやスカスカなリズムの実験的な曲調を作りつつ、最後にはダークなコンクレート風音楽まで辿り着いたように思います。それに、Ziggy & Enoも、実際にBrian Enoとコラボしているようには思えず、如何にもBrian Enoとコラボしている風に録音されているとしか思えません(ただし、これは未確認です)。そう言うギミックな所も含めて、如何にもNDWのど真ん中を歩いてきたZiggy XYの歴史に触れることが出来たのは面白かったです。本作品は、NDWファン全員に大推薦です! https://youtu.be/ynxQ14MCW0o?si=NUUOjSzlCQZXi4HY #Kosmonautentraum #UngehörtesUnerhörtes #VinylOnDemand #2005年 #SelfCompilationAlbum #1980年-1987年 #ReissuedTracks #BandProject #StatschkiProspekt #PreviouslyUnreleasedTracks #Ziggy&Eno #ZiggyXY #MichaelJarick #E.K.T. #Claudi #ClaudiusHempelmann #EckartKurtz #KaiMay #Süsskind #ErhardSchüttpelz #JörgLaubisch #ChristianHartje #HannoHoffmann #JörnBender #JörgEinicke #LenardSchmidthals
Neue Deutsche Welle (German New Wave) Vinyl on Demand $71.50Dr K2
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Die Tödliche Doris LP6 “Chöre Und Soli - Live Im Delphi-Palast Sylvester 83/84” from “Strudelsölle”
ボックスセット“Strudelsölle”の最後の作品は、6枚目のLP”Chöre Und Soli - Live Im Delphi-Palast Sylvester 83/84 (ヒェレー・ウント・ゾリ; 「合唱とソロ」)となります。このボックスセットは、あの有名な8枚組フレキシ盤と専用再生機とブックレットが入った別のボックスセットに収録されていた曲を元にしたライブ音源だと思いますので、一応、対応番号も記載しておきました。なお、両面とも6曲ずつ収録されています。それでは各曲について紹介していきましょう。 ◼️LP6 “Chöre Und Soli - Live Im Delphi-Palast Sylvester 83/84” ★K1 “You See We Come As Friends”は、男女の合唱から成る曲で、時にはそれぞれの歌唱も合いますが、段々と音程やテンポもズレ始め、観客も大笑いしています。 (B1 in “Chöre Und Soli” box set) ★K2 “Mädchenherzen”は、女性Voによるソロ歌唱で、時にもう1人も入ってきます。何かやってそうですね。最後にオルガンも入ってきてK3と連続しています。(A1 in ”Chöre Und Soli“ box set) ★K3 “Die Luft”は、不協和音のオルガンの伴奏から成る曲で、女性Voの歌から始まって、男性Voや打楽器音も挿入され、観客も拍手しながら叫んでいます。(P1 in ”Chöre Und Soli“ box set) ★K4 “Die Sonne”は、男性Voのソロ独唱に打楽器音も混在してくる小曲です。(F1 in ”Chöre Und Soli“ box set) ★K5 “2 Witwen”は、男女性Voが混在する合唱で、「ララララッ」って感じで歌っており、その上に別の女性Voの独唱も乗ってきます。聴いている分にはまともに歌っているようですが、多分何かパフォーマンスをしているようで、観客には受けています。 ★K6 “Graue Augen”は、2人の女性Voの割とまともな合唱に、男性Voも入ってきますが、混沌した中で、男女Voによるテンポとか音程とかが合わない歌も挿入され、観客は笑いしながら、盛り上がっています。(O1 in ”Chöre Und Soli“ box set) ★L1 “Denk An Mich”は、不協和音のオルガンをバックに男女のVoによる合唱で、時に女性Voはファルセットを使っています。(D1 in ”Chöre Und Soli“ box set) ★L2 “Rosette”は、LFO掛けたような変な歌い方の男性Voの曲で、受けています。 ★L3 “Kühn, Tapfer, Mutig, Rebellisch”は、女性Voのソロで、時に男性Voの掛け声も挿入されます。(J1 in ”Chöre Und Soli“ box set) ★L4 “Kavaliere”では、足踏みから始まり、女性Voがメインに、男性Voもちゃちゃ入れてくるように挿入されています。この曲の女性Voヴァージョンは初めてですが、観客には大受けです。 ★L5 “Holda's Heiße Tränen”は、男女の割のまともな合唱から成る曲で、観客は拍手喝采です。(L1 in ”Chöre Und Soli“ box set) ★L6 “Maria ...”も、女性Voのソロから成る曲のようですが、男性Voや観客の笑い声と拍手とで、何が何だか良く分からない状態になって、”Untermöhlen!”のシュプレヒコールと共にフェードアウトしていきます。 まぁ、当たり前と言えば、当たり前なんですが、今回は、主に声を使ったアヴァンな曲(合唱とソロ)と言う内容になっています。しかしながら、合唱とは言え、テンポや音程はハズしての歌ですし、多分、実際に観ていたお客さんが爆笑している所から想像するに、何がしかのパフォーマンスも演っていたのではないでしょうか。それにしても凄いです!最早、ヨ◯モトも越えているのでは?サウンドアートは笑いも誘う! “Chöre Und Soli” https://youtu.be/LD3bNPUQMLs?si=sZOr1_M_3AaYgdsZ [live at SO 36, 1982] https://youtu.be/dFkvhCyA_84?si=QTENFazbVHpX9pbz #DieTödlicheDoris #Strudelsölle #6LPsBox #ChöreUndSoli #LiveImDelphiPalastSylvester83/84 #LP6 #1986年 #LabelDieTödlicheDoris #CassetteRelease #VinylOnDemand #2004年 #LPReissue #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Avant-Garde #WolfganglMüller #NikorausUtermöhlen #TabeaBlumenschein
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Avantgarde Vinyl on Demand 24000円 (box全部)Dr K2
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Die Tödliche Doris LP5 “Live SO 36 Berlin - 19.11.1982” from “Strudelsölle“
ボックスセット5枚目の本作品は、ちょっと前にバラ売りで購入した為、詳細は省かせて頂きます。元々はラジカセ録音のブートレッグ音源なので、音質はボックスの中でも悪いですし、多分、ボックスの中で最もノイジーです。なお、詳しくについては、以前の記述をご参照下さい。 ◼️LP5 “Live SO 36 Berlin - 19.11.1982” I1 “Stümmel” (3:30) I2 “Der Tod Ist Ein Skandal (Kavaliere)” (6:35) I3 “Über-Mutti” (2:15) J1 “Rhythmus Im Blut” (6:12) J2 “7 Tödliche Unfälle Im Haushalt” (4:23) https://youtu.be/AyLVrpvEpvk?si=Nh9YG0hLKwdfovTA #DieTödlicheDoris #Strudelsölle #6LPsBox #LiveSO36Berlin-19.11.1982 #LP5 #1982年 #(π+RQ-J6)TapeProduction #CassetteRelease #VinylOnDemand #2004年 #LPReissue #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Avant-Garde #WolfganglMüller #NikorausUtermöhlen #TabeaBlumenschein
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Avantgarde Vinyl on Demand 24000円 (box全部)Dr K2
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Die Tödliche Doris LP4 “Tabea Und Doris Dürfen Doch Wohl Noch Apache Tanzen” from “Strudelsölle”
ボックスセット“Strudelsölle”の4枚目は、“Tabea Und Doris Dürfen Doch Wohl Noch Apache Tanzen (タベヤ・ウント・ドリス・デュルフェン・ドッホ・ヴォール・ノッホ・アパッヒェ・タンツェン; 「タベアとドリスはもうアパッチを踊ってもいいですよ」)と言う、またまた謎なタイトルが付いています。ここで言うTabeaとは、メンバーで女優でもあるTabea Blumenschein (1980年から1987年の解散までメンバーであった)のことだと思うのですが。女性メンバーの遍歴は、今ひとつよく分からないです。 まあ、女性メンバーの確認は置いておいて、本LPの内容は両面2曲ずつ収録されています。では、各曲を紹介していきましょう。 ◼️LP4 “Tabea Und Doris Dürfen Doch Wohl Noch Apache Tanzen” ★G1 “Futuristenparty” (4:29)は、物音系ノイズのイントロの後、Tabeaと思われる女性Voが、フリーキーなクラリネットとリズムボックスの単調なビートの上で、自在に歌いまくっている曲で、何となく元気が出そうな感じです。後半では、Percも使っているのかな?クラリネットも重ね録りしているのかな? ★G2 “Fleischration” (0:35)は、「でたらめ」なマリンバとクラリネットの合奏に、TabeaのVoが乗る曲ですが、直ぐに終わりますが、幼稚園でのお遊戯を想起します。 ★H1 “Privatparty” (3:11)は、シールドの接触不良とTabeaのVoで始まり、アコーディオンのミニマルな演奏に、他の男性メンバーによる不穏なコーラスや不協和音だらけのオルガン等も絡んでくる曲で、最後は、アコーディオンも重ね録りされており、男性メンバーの咳き込み音まで挿入されています。 ★H2 “Apachentanz” (1:56)は、TabeaのVoとそのバックにDoneのような電気的ノイズやインディアンのモノマネ声、更に不協和音のオルガンも僅かながら聴取できる小曲で、電気的ノイズも多層化して、全体的にノイジーに仕上がっています。 このLPに関しては、個人的には、ボックスの中でも、何故か一番「音楽的」に聴こえました。リズムボックスとかアコーディオンとかを使っているからかな? ただ、それだけではないと思うんですよね。Tabeaのヴォーカリゼーションと言うか声質もあるのかも知れませんが、これは一種、マジカルな理由です。そして、またもやDorisにヤラレたと思いました。そうです、また良い意味で、裏切られました。そんな内容です。あと、多分、H2に、このLPの主たるテーマが含まれているようです。 G1 “Futuristenparty” (4:29) https://youtu.be/Bell_2bHBfY?si=xqG5rVVVgCYpsWBj H1 “Privatparty” (3:11) https://youtu.be/gmsasRHuxo0?si=piAsNVixMPDT-B_z #DieTödlicheDoris #Strudelsölle #6LPsBox #DieÜber-Doris #LP4 #1985年 #LabelDieTödlicheDoris #CassetteRelease #VinylOnDemand #2004年 #LPReissue #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Avant-Garde #WolfganglMüller #NikorausUtermöhlen #TabeaBlumenschein
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Die Tödliche Doris LP3 “Die Über-Doris” from “Strudelsölle”
それで、Die Tödliche Dorisのボックスセット“Strudelsölle”の3枚目”Die Über-Doris (ディー・ウーバードリス; 「上ものドリス」?)をご紹介します。タイトルの和訳は難しいですので、適当に書いてあります。この作品には、David Steevesなる人物の話しが関係しているようで、裏ジャケに独逸語と英語で、その人物のバイオグラフィーが書いてあります。それによると、「David Steevesは、1959年にカナダのアイルランド人街で生まれ、New BrunswickのMonctonアカデミック高校を卒業して直ぐに、DoverにあるRobertsonグリーンハウスで庭師として働き始めたとのこと。彼は数々の場所(アカプルコ、ミュンヘン、キー・ウエスト)に旅行し、キー・ウエストで、1年間留まり、ダイビングの練習をしています。1984年に西ベルリンに引越してきて、Frontkinoのベタニア人アーティストの家に居候して、Valerie Carisとパフォーマンスを行って働いています。そこで、彼は、Bahnhof動物園で、色んなことをやっており、その副業も熱心にこなしています。そして今は、彼の将来の妻となるChristine Dreierと一緒に、彼もベルリンKreuzberg地区のオリエンタルバーで、ゴーゴーダンサーとして働いています。」と言うテキストになっています。これに音楽をつけて、独逸語版でA面に、英語版でB面に収録してあります。何だか外国人グループあるあるなコンセプチュアル・ノイズの匂いがしますね。それでは、各面をご紹介していきましょう。 ◼️LP3 “Die Über-Doris” ★E1 “Die Über-Doris”は、男性の淡々とした独逸語のナレーションで始まり、そのバックではチープなリズムボックスと恐らく手弾きのシーケンスにシンプルなオルガンの比較的簡素なリフとフリーなクラリネットが絡む曲で、時に手拍子や口笛が挿入されたりします。いつものDorisとはちょっと違って、宅録実験テクノポップのような感触です。 ★F1 “The Super-Doris”は、男性の淡々とした英語のナレーションで始まりますが、そのバックの音は、A面と同じような構成ですが、多少こちらの方がオルガンやクラリネットはフリーキーな感じがしますが、大差は無いです。 このLPには、Dorisに「してやられた感」がありますね。伴奏は同様で、ほぼ独逸語と英語の違いだけと言う内容です。多分、ナレーションは先述のテキストの内容を朗読しているのだと思います。ただB面の方が、若干、オルガンは不協和音が多く、クラリネットもフリーキーです。こうやってリスナーやファンは、Doris達の手の上で踊らされている感じです。こう言うアイデアを実践してしまうところが、Dorisらしいです。やはりDorisは裏切ってくる!と言うところでしようか? E1 “Die Über-Doris” https://youtu.be/Cm7XLRoD02k?si=-g0cs_DP-3jt4zz- F1 “The Super-Doris” https://youtu.be/p5u9B7ED9eg?si=h-q5pASFJ7I0hYgY #DieTödlicheDoris #Strudelsölle #6LPsBox #DieÜber-Doris #LP3 #1985年 #LabelDieTödlicheDoris #CassetteRelease #VinylOnDemand #2004年 #LPReissue #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Avant-Garde #WolfganglMüller #NikorausUtermöhlen #TabeaBlumenschein
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Die Tödliche Doris LP2 “Das Typische Ding” from “Strudelsölle”
続きまして、Die Tödliche Dorisのボックスセット“Strudelsölle”の2枚目”Das Typische Ding (ダス・ティピッシェ・ディング; 典型的なもの)です。タイトルからして、Dorisらしいですね。本作では、両面3曲ずつ収録されています。それでは、各曲をご紹介ししていきましょう。 ◼️LP2 “Das Typische Ding” ★C1 “Die Schuldstruktur” (3:57)では、ナレーション・テープ音で始まり、バックにオルガンの不協和音やBらしき音が聴こえてきたと思ったら、でんでん太鼓のようなDrsとヴァイオリンの不協和音に乗せて、Müllerの叫び声Voが聴こえます。スネアはホワイトノイズかな? ★C2 “Kavaliere” (1:36)は、駆け足のDrsにディレイ処理されたVoが重なり、いつの間にかフリーキーなGも入り込んでいます。このヴァージョンは聴いたことがないです。 ★C3 “Stümmel Mir” (4:00)は、不協和音なヴァイオリンとマーチング・ドラムになり損ねたDrsに、叫び声Voとうめき声コーラスが絡んでくる曲です。 ★D1 “Ein Schwarzes Kleid Und Ein Ei” (3:07)は、多分ディレイをかけ過ぎたVoとヴァイオリンを中心に、よく聴き取れませんが、そのバックでは、G?B?とリズム楽器(ハイハット)の音が鳴らされています。 ★D2 “Der Tod Ist Ein Skandal” (3:12)は、ドカドカしたDrsに、珍しく落ち着きた感じのVoが乗ってくる曲で、ヴァイオリンらしきキリキリした音も聴こえてきます。ひょっとして、リズムボックスも使っているのかな? ★D3 “Du Armes Ding” (3:03)では、女性Voが、コロコロしたノイズ音(リズム?)と不協和音のヴァイオリンとヘナヘナしたGと共に、何とか歌い上げています。 C2やD2は、今までも耳にした曲名ですが、ここまで構成要素やアレンジが変わってしまうと、どれが原曲なのか分からなくなってしまいますね。と言うか、これらを「楽曲」として認識して、尚且つそれをアレンジ(?)して再演すると言う行為自体にビックリしました。そこら辺が、やはりポッと出のアヴァン・ロックなバンドとは一線を画していますね。思わず唸ってしまいました。 C1 “Die Schuldstruktur” (3:57) https://youtu.be/8uLNjJzncjM?si=QvL-zApyw0mW72eE C2 “Kavaliere” (1:36) https://youtu.be/ibTbX8dLyT0?si=arNkgIi47fYUUn1V C3 “Stümmel Mir” (4:00) https://youtu.be/IjvCegUuvhM?si=5GbXGar57Rkkb4nS D2 “Der Tod Ist Ein Skandal” (3:12) https://youtu.be/eP9B_1UXIv4?si=BMKykVwgEMN0ON0S D3 “Du Armes Ding” (3:03) https://youtu.be/yL9iosoT2sQ?si=QPIUILKGRx42Dta3 #DieTödlicheDoris #Strudelsölle #6LPsBox #DasTypischeDing #LP2 #1981年 #DasKassettenKombinat #CassetteRelease #VinylOnDemand #2004年 #LPReissue #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Avant-Garde #WolfganglMüller #NikorausUtermöhlen #TabeasBlumenschein
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Die Tödliche Doris LP1 “Der Siebenköpfige Informator” from “Strudelsölle”
もう、皆さんはDie Tödliche Doris (ディー・テードリッヒェ・ドリス)のことは、充分に知っていらっしゃると思います。今回は、彼等の最初期(1980年〜1984年)のカセット音源を、LP再発して、6枚組のボックスセットにした作品”Strudelsölle (シュトルデルゼーレ; 「渦巻くべきもの」?)から1枚ずつご紹介していきたいと思います。多分、元のカセット音源は手には入らないと思いますので、このボックスセット(バラ売りもありますが、限定品なので集めたりするのは困難)で聴くのが宜しいかと思います。また、ラジカセ録音と思われるので、音質は元々悪いと思います。ではLP1から紹介していきましょう。 ◼️LP1 “Der Siebenköpfige Informator (ディー・ジーベンケッフィーゲ・インフォルマーター;「7つの頭を持った情報屋」の意” (1980年作) Eisengrauからリリース。 ★A1 “Der Siebenköpfige Informator (- Vor Dem Krieg)” (3:06)は、パルスのようなリズムボックスに叫ぶようなVoが乗っている曲ですが、段々とリズムボックスは早くなっていき電子音化して、消えたり、始まったりします。マイクはハウりまくっていて、最後にリズムボックス音は持続音になって終わります。 ★A2 “Nahrung Für Den Hungernden Informator” (2:20)は、タムを中心とした単調なDrsに、変調?叫び声のVoが乗る曲で、独逸語が解れば、もっと楽しめそうです。何だかバックにシールドの接触不良音が聴こえます。これも曲の要素なのでしょうか? ★B1 “Wir Halten Kritisch Unsere Eindrücke Fest” (5:27)でも、ガタついたDrsに、変調した叫び声(男性)のVoが絡んでおり、バックにシンセの粗い音が鳴っていますが、途中からBがDrsに合わせ始め、祝祭的になっていき、唐突に終わります。最後のはMCかな? これ、始め、33 1/3回転で聴いていて、何か声がおかしいなと思い、45回転にしたら、シックリきました。それにしても、ライブのキリキリした緊迫感が、音質の悪さ故に、「音」と言う物質に変換されて、直接、耳に突っ込まれる感じがして、凄い迫力です。本人達は大真面目だからこそ、危険な音楽ですね。しかし、片面10分弱では、ちょっと勿体ないかな? A1 “Der Siebenköpfige Informator (- Vor Dem Krieg)” (3:06) https://youtu.be/imbklydJRMw?si=1iCp21kDNsBjG31c B1 “Wir Halten Kritisch Unsere Eindrücke Fest” (5:27) https://youtu.be/0tiN0j2eQhM?si=HyqHvgH79mPvZbjd #DieTödlicheDoris #Strudelsölle #6LPsBox #DerSiebenköpfigeInformator #LP1 #1980年 #Eisengrau #CassetteRelease #VinylOnDemand #2004年 #LP-Reissue #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Avant-Garde #WolfganglMüller #NikorausUtermöhlen #ChrisDreier
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V.A. “Die Große Unterganhsshow: Festival Genialer Dilletanten”
このボックスセットは、1981年9月4日に西独のTempodrom (テンポドローム)と呼ばれたベルリンの壁近くのテントで行われた歴史的イベントFestival Genialer Dillentatenの記録的アイテムであり、ここから、NDWの多くの、そして重要なバンドが輩出されていったと言う意味で、大変貴重なものです。先ず、その内容に驚かされます。LPアルバム2枚組と1枚のCD、それにDVD1枚で、加えてLPサイズの豪華ブックレットも付いています。その前に、1981年、ベルリンで行われたFestival Genialer Dilletanten(フェスティファル・ゲニアラー・ディレタンテン「天才的アマチュア展」)とは何であったかを紹介したいと思います。元々のこのイベントのタイトルDilettanten (ディレタンテン)のタイプミスをそのままフライヤー等に使っていた事から分かるように、意味性を剥奪するところから、このイベントのコンセプトは始まっています。そして、このイベントでは、新しい音楽、アート、映像、その他表現を一つの場に集まって、皆んなが共有し、刺激し合い、発展されていくDIYでの試みであると言える訳で、それが可能だったのが、1981年の西ベルリンであったのだと思います。このイベントを企画したのは、Die Tödliche DorisのWolfgang Müller(ヴォルフガング・ミューラー)とEinstrützende NeubautenのBlixa Bargeld (ブリクサ・バルゲルト)で、その後、同様の25周年記念イベントが、今度は、オーストリアのViennaで、Wolfgang MüllerとFrieder Butzmann (フリーダー・ブッツマン)によって行われています。それで、話しを少し戻しますと、このフェスでは、パンクやポスト・パンクから派生してきたノイズやエクスペリメンタル・バンドやアーティストを初めて観ることも出来ましたし、それまでの不毛な音楽シーンからの脱却も出来ました。また、当時のリアリズムの支配から違う何かをしたいヴィジュアル・アーティストも多く、それには、東西に分断されていたそれぞれのベルリンのリアリズムからの脱却も含みます。その為に、コンセプチュアル・アートやパフォーマンス・アート等の地下芸術を広めたかったのです。当然、出演者は、色々な形態で参加・披露し、変容可能で、国境を越えたオープンな形で音楽とアートが行われています。因みに、翌年、Wolfgang Müllerは、出版社であるMerve(メルヴェ)社から”Genialer Dilletanten”と言う本を出版し、これが初めて、仏のポスト・モダニズムを独逸に紹介した書籍とされています。そこでもミススペルのまま、タイトルが使われていますが、彼によると、それは「プロ」とは対照的に、「天才的アマチュア」が自らの「間違い」を傍観するだけでなく、それを、実際に存在する現実と受け入れていることの証拠であるらしいです。このフェスで、Die Tödliche DorisやEinstrützende Neubautenなどのバンドがより多くの観客に知られるようになりました。 しかし、あまり知られていないのは、後の独テクノの重鎮たちの何人かがここで初めてステージに登場し、先述のMüllerの本にも寄稿していることです。1980年代、このフェスの後継として、既存のポップ・ミュージック・シーンに対抗したベルリンの音楽家達は、自らを”Geniale Dilletanten”と呼んでいたそうです。それから、このフェスでは、 ベルリン映画祭で長年”Panorama”の監督を務めたWieland Speck(ヴィーラント・スペック)が、場違いな程の正装で、いちいち司会・進行を務めているのも面白いですね。それで、出演者を列挙しておきます。Alex Kögler (アレックス・ケグラー)のバンドWir Und Das Menschliche E.V.(ヴィア・ウント・ダス・メンシュリッヒェ・E. V.), Frieder Butzmann, Sprung Aus Den Wolken (スプルンク・アウス・デン・ヴォルケン), Mark Eins (マーク・アインズ)のバンドDin A Testbild, Dagmar Dimitroff (ダグマー・ディミトロフ)とWolfgang Müller及びNikolaus Utermöhlen (ニコラウス・ウーテンメーレン)から成るDie Tödliche Doris, Blixa BargeldとF.M. Einheit, Mark Chung及びN.U. Unruhから成るEinstrützende Neubauten, Kriegsschauplatz Tempodrom (クリークスシャウプラッツ・テンポドローム; そのメンバーにはWestBamがいました), Christine Fとその恋人Alexander von BorsigのデュオのSentimentale Jugend(ゼンチメンターレ・ユーゲント)や他にもGudrun Gut (グドルン・グート), Max Müller (マックス・ミューラー), Padeluun (パデルーン), Mark Reeder (マーク・レーダー), それにDr. Motteは、本名Matthias Roeingh[マチアス・レインフ]で、DPA (Deutsch-Polnische Aggression[ドイッチュ・ポルニッシェ・アグレション])と言うバンドで出演しています。そうして、千秋楽は、Klaus Mabel Aschenneller (クラウス・マーベル・アッシェンネラー)とBlixa BargeldがオーガナイズしたBILD + TON im TEMPODROMが務めています。それでは、本作品に収録されたバンドと各曲を紹介していきましょう(主にレコードについて紹介していますが、CDやDVDとは同じ内容ですので、後者2つについてのご紹介は省略させて頂きます。また司会のWieland Speckについてのコメントも省略させて頂き、単に(司会)と表記します)。 ◼️LP1 ★A1 司会 (2:19) ★A2 Kriegsschauplatz Tempodrom “Ich War Tot” (5:01)は、始め、スローなBのリフとリズムマシンのキックが流れていましたが、突然アップテンポして、Gや投げやりなVoも加わってきて、パンキッシュな演奏になります。メンバーは、Frank Xerox (G), Andreas Bleckmann (B), Markus Linde (Vo, RhythmBox), Markus Ernst (Sax) ★A3 Kriegsschauplatz Tempodrom “Wer O Sag Muss Auch B Sagen” (2:39)は、リズムマシンのチープな音に、直線的なBとG、それにフリーなSaxとVoで始まります。 ★A4 司会 (0:23) ★A5 Nekropolis (Die Unbekannten) “Kiss Me I Am Cold” (2:00)は、単調なリズムマシンとBのビートにSax?らしき音が乗るインスト曲です。メンバーは、Mark Reeder (G, B, RhythmBox), Alistair Grey (B, Vo) ★A6 Nekropolis (Die Unbekannten) “Poseidon” (5:12)も、リズムマシンとBの単調なビートに、掻きむしるようなフランジャーGと語るようなVoから成る曲です。 ★A7 Nekropolis (Die Unbekannten) “Casualties” (2:37)は、ディスコティックなリズムマシンと直線的なBと一定のリフを弾くGと怠く語るようなVoから成る曲です。 ★A8 Nekropolis (Die Unbekannten) “Alone” (4:47)は、全体的にダルな雰囲気で、のっそり歩く怪獣のようなリズムマシンのビートにBとGが乗っており、Voもダレている感があります。 ★B1 司会 (0:29) ★B2 Leben Und Arbeiten “Hundebesitzer” (3:07)は、ノリの良いBラインから始まり、DrsやGもテンポ良くノッてきます。Voと犬の鳴き声ようのコーラスもパンキッシュで良いです。メンバーは、Fromm (G), Rumme Beck (B), Matraze (Drs), Frisch (G, Vo) ★B3 Leben Und Arbeiten “Gefühl Nix Gut” (2:29)も、焦燥感溢れるポストパンク的演奏で、好感が持て、また程良く荒くて、カッコ良いです。Bラインはミニマルです。 ★B4 司会 (1:26) ★B5 Die Tödliche Doris “Die Schuldstruktur” (4:41)では、MüllerがVlnを弾きながら、引き攣るように叫んでおり、それに合わせるかのようにDrsやBが自由に演奏されています。メンバーは、Wolfgang Müller (Vo, Vln), Dagmar Dimitroff (Drs), Nikolaus Utermöhlen (B) ★B6 Die Tödliche Doris “Kavaliere” (1:04)は、ひたすら弾きまくるBを中心にMüllerの叫び声とDrsの断片が聴こえてきたら、終わってしまいます。 ★B7 Die Tödliche Doris “Der Tod Ist Ein Skandal” (3:19)は、最初、男性2人のコーラスから始まり、その後、DrsとBがビート?と取り始め、Müllerはひたすら叫んでいます。スライド奏法のGらしき音も聞こえますね。 ★B8 Die Tödliche Doris “Stümmel Mir Die Sprache” (1:26)は、グダグダのDrsとBに、Müllerの瀕死のVoとBと絡むVlnも聴取できます。 ★B9 司会 (1:13) ★B10 Gut Und Bargeld “Marokkoblut” (1:56)は、マーチングDrsで始まり、フィードバック奏法を駆使したGとBlixaの咆哮から成る小曲です。メンバーは、Gudrun Gut (Drs), Blixa Bargeld (G, Vo) ★B11 Gut Und Bargeld “Blutarmut” (0:53)は、初期のBlixaにみられた叫び声から成る小曲で、知らない間に終わっています。 ★B12 Gut Und Bargeld “Blutjung” (2:32)は、Blixaの叫び声から、割とノリの良いDrsとGも入り、シャーマンのようにBlixaは歌詞を反復して叫んでいます。 ◼️LP2 ★C1 司会 (0:25) ★C2 Drei Mädels Und Das Meer “Nimm Mich Mit Kapitän” (1:46)では、3拍子のアコーディオンに乗せて、可愛らしいコーラスが聴くことができます。大受けですね。メンバーは、Beatrice (Vo), Ulla (Vo), Gudrun Gut (Accordion) ★C3 司会 (0:39) ★C4 Sprung Aus Den Wolken “Leidenschaftlich” (2:38)は、ディレイの効いたVoiceと金属音に何か低音ノイズから成る曲で、時にシンバルなんかも聴こえてきます。メンバーはKiddy Citny (Tape Recorder, Echo, G)で、彼のソロユニットです。 ★C5 Sprung Aus Den Wolken “Lust Last Liebe” (2:45)では、オルガンらしき音にディレイ処理された怒号のようなVoと微かにバックにDrsのビートも聴こえます。 ★C6 Sprung Aus Den Wolken “Bis Zur Erschöpfung Gegen Den Strom / Stampfen Tanzen Laufen” (4:26)でも、Gを弾いているような音とリズムマシンらしき音をバックに、Citnyがひたすら叫んでいます。ハウリングも回っており、1人で阿鼻叫喚な場を作り上げています。打撃音やSaxの音なんかも聴取できます。 ★C7 司会 (0:46) ★C8 Sentimentale Jugend “Intro” (1:12)は、ハウリング音から始まり、シンセ音が一部入ったかな?と思っていたら、次の曲が始まっています。メンバーは、Alexander von Borsig (Tapes, Synth, Vo), Christine X (Echo, G, Vo)。 ★C9 Sentimentale Jugend “Ghetto” (2:14)では、シンセのパルス音をリズムに、ハウリング音とエフェクト処理されたVo等がアマルガムのように鳴っています。 ★C10 Sentimentale Jugend “Der 10.5.” (3:12)は、リズムマシン音をバックにぐちゃぐちゃに変調させられたVoやGの音が渦巻いています。最後のリズムマシン音はカッコ良かった! ★C11 Sentimentale Jugend “Hiroshima” (2:22)は、3拍子のワルツのリズムマシンとオルガンに合わせて、Borsigが歌い、ChristineのGがエフェクトをかけまくって変調しまくっています。 ★C12 Sentimentale Jugend “Weglaufen” (1:35)は、エグゾースト・ノイズです。時々、メタルジャンクの音も聴こえてきますが、多分、テープ操作ですね。 ★D1 司会 (0:22) ★D2 Einstürzende Neubauten “Kollaps” (9:37)は、Unruhの重いリズムで始まり、やがて、ChungのBとBlixaのGと叫ぶようなVoと重なっていき、Einheitのメタパーやカシオも被ってきて、危険極まり無い雰囲気になっていきます。ディレイをかけ過ぎているせいか、もう音はグチャグチャになっていますが、逆にそれがカッコ良いですね。メンバーは、Blixa Bargeld (G, Vo), Endrew Unruh (Metal), F.M. Einheit (Metal, Casio), Mark Chung (B) ★D3 司会 (1:07) ★D4 Din A Testbild “Satisfactory” (6:54)は、リズムマシンのノリに合わせて、シーケンスと呟くようなVoとちょっとしSE風のシンセも乗ってきますが、割としっくりした感じの曲です。メンバーは、Mark Eins (Synth)で、彼のソロユニットです。 ★D5 Sentimentale Jugend “Pour Mon Bibi” (3:41)は、音質の良いシンセウェーブなインスト曲で 今までのメチャクチャさを落ち着かせようと彼等が考えてくれたフィナーレですね。メンバー I’mは、Alexander von Borsig & Christine X ◼️CD 1 Wieland Speck 司会(2:13) 2 Kriegsschauplatz Tempodrom “Wer O Sagt Muss Auch B Sagen” (2:15) 3 Wieland Speck “Moderation (司会)” (0:18) 4 Nekropolis (Die Unbekannten) “Casualties” (2:19) 5 Wieland Speck 司会 (0:31) 6 Wir Und Das Menschliche E.V. “Baum Der Versuchung / Schatten Der Freude” (6:33) 7 Wieland Speck 司会 (0:29) 8 Leben Und Arbeiten “Hundebesitzer” (3:07) 9 Leben Und Arbeiten “Gefühl Nix Gut” (2:29) 10 Wieland Speck 司会 (1:45) 11 Die Tödliche Doris “Schuldstruktur” (3:32) 12 Die Tödliche Doris “Kavaliere” (0:51) 13 Die Tödliche Doris “Der Tod Ist Ein Skandal” (3:08) 14 Wieland Speck 司会 (1:05) 15 Gut Und Bargeld “Marokkoblut” (1:45) 16 Gut Und Bargeld “Blutarmut” (0:52 17 Gut Und Bargeld “Blutjung” (2:25) 18 Wieland Speck 司会 (0:25) 19 Vroammm! “Punks & Bullen United” (2:25) 20 Wieland Speck 司会 (0:14) 21 Drei Mädels Und Das Meer “Nimm Mich Mit Kapitän” (3:35) 22 Wieland Speck 司会 (0:22) 23 Sprung Aus Den Wolken “Leidenschaftlic” (1:32) 24 Sprung Aus Den Wolken “Lust Last Liebe” (1:06) 25 Wieland Speck 司会 (0:17) 26 Sentimentale Jugend “Ghetto” (1:47) 27 Sentimentale Jugend “Der 10.5.” (2:35) 28 Sentimentale Jugend “Hiroshima” (1:18) 29 Wieland Speck 司会 (0:15) 30 Einstürzende Neubauten “Kollaps” (6:38) 31 Wieland Speck 司会 (0:27) 32 Din A Testbild “Satisfactory” (6:54) 33 Sentimentale Jugend “Pour Mon Bibi” (3:41) ◼️DVD 1 Wieland Speck “Moderation (司会)” (2:13) 2 Kriegsschauplatz Tempodrom “Wer O Sagt Muss Auch B Sagen” (2:15) 3 Wieland Speck “Moderation (司会)” (0:18) 4 Nekropolis (Die Unbekannten) “Casualties” (2:19) 5 Wieland Speck “Moderation (司会)“ (0:31) 6 Wir Und Das Menschliche E.V. “Baum Der Versuchung / Schatten Der Freude” (6:33) 7 Wieland Speck “Moderation (司会)” (0:29) 8 Leben Und Arbeiten “Hundebesitzer” (3:07) 9 Leben Und Arbeiten “Gefühl Nix Gut” (2:29) 10 Wieland Speck “Moderation (司会)” (1:45) 11 Die Tödliche Doris “Schuldstruktur” (3:32) 12 Die Tödliche Doris “Kavaliere” (0:51) 13 Die Tödliche Doris “Der Tod Ist Ein Skandal” (3:08) 14 Wieland Speck “Moderation (司会)” (1:05) 15 Gut Und Bargeld “Marokkoblut” (1:45) 16 Gut Und Bargeld “Blutarmut” (0:52) 17 Gut Und Bargeld “Blutjung” (2:25) 18 Wieland Speck “Moderation (司会)” (0:25) 19 Vroammm! “Punks & Bullen United” (2:25) 20 Wieland Speck “Moderation (司会)” (0:14) 21 Drei Mädels Und Das Meer “Nimm Mich Mit Kapitän” (3:35) 22 Wieland Speck “Moderation (司会)” (0:22) 23 Sprung Aus Den Wolken “Leidenschaftlich” (1:32) 24 Sprung Aus Den Wolken “Lust Last Liebe” (1:06) 25 Wieland Speck “Moderation (司会)” (0:17) 26 Sentimentale Jugend “Ghetto” (1:47) 27 Sentimentale Jugend “Der 10.5.” (2:35) 28 Sentimentale Jugend “Hiroshima” (1:18) 29 Wieland Speck “Moderation (司会)” (0:15) 30 Einstürzende Neubauten “Kollaps” (6:38) 31 Sentimentale Jugend “Pour Mon Bibi” (3:41) と言う訳で、音も映像と当時の様子を楽しめますが、何と言っても、出演者や観客を含めて、とにかく、何かを作り出そう!それを目撃しよう!と言う熱意が凄いですね。知っているバンドの知っている曲ですら、特別バージョンのように全く違うように聴こえたりするので、充分に楽しめました。ライブ録音なので音がペラペラでは?と心配していましたが、そんなことを吹き飛ばす程の熱量でした!ここから、ベルリンのNDWは始まったようなものなので、やはり押さえておいた方が良い記録作品だと思います。日本でも、こう言う質の高い記録作品があれば良かったかな?とちょっと羨ましいです。 *全音源はYouTubeに上がっていなかったので、拾えるだけ拾って、貼ってあります。 [trailer] https://youtu.be/-MSN2P5VIs4?si=C_yriqv_TgKMkpKA DVD 4 Nekropolis (Die Unbekannten) “Casualties” https://youtu.be/rcXAJQQma1c?si=wpp5xM8d0DpwE8Jt DVD 7-9 Leben Und Arbeiten https://youtu.be/JdEEdzOGnO0?si=M8apM-qtYLWJs3Ur DVD 10-13 Die Tödliche Doris https://youtu.be/9mktoRLcv84?si=f0c_xBWXhAFJQCPS CD15-17 Gut Und Bargeld https://youtu.be/bNLe11Tto8A?si=Ehsits-gPojLBqq5 DVD 23-24 Sprung Aus Den Wolken https://youtu.be/YBuUyQgVV-w?si=zwoUSRIusLoBtEEE DVD 25-28 Sentimentale Jugend https://youtu.be/2Exp63Lo4QQ?si=p8GsWMa5mszw0jK9 DVD 30 Einstürzende Neubauten “Kollaps” https://youtu.be/Hkrv0Q11tWM?si=LvByEHqjCDo_skvz #VariousArtists #DieGroßeUnterganhsshow #FestivalGenialerDilletenten #Berlin #Tempodrom #1981年 #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Event #Avant-Garde #Experimental #PopMusic #Multimedia #ConceptualArt #PerformingArt #VisualArtists #KriegsschauplatzTempodrom #Nekropolis #DieUnbekannten #WirUndDasMenschlicheE.V. #LebenUndArbeiten #DieTödlicheDoris #GutUndBargeld #Vroammm! #DreiMädelsUndDasMeer #SprungAusDenWolken #SentimentaleJugend #EinstürzendeNeubauten #DinATestbild
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