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- Ravel Piano Concertos : マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)クラウディオ・アッバード指揮LSO
Ravel Piano Concertos : マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)クラウディオ・アッバード指揮LSO
1.モーリス・ラヴェル/ピアノ協奏曲ト長調
第1楽章 アレグラメンテ ト長調 鞭の空鳴りで始まるブルージイな曲調が洒落ている。
https://youtu.be/0piZ2knujpA?si=XzNDRBolkcs9E14C
第2楽章 アダージオ・アッサイホ長調 シンプルであり、且つ精緻で高雅なロマンティシズムに満たされた傑作。
ピアノの表現力が自由な雰囲気を醸し出させる。ピアニストの技量が裸で知覚される。
第3楽章 プレスト ト長調 軽妙にして洒脱。トッカータふうのピアノは軽快な推進力を持ち、オーケストラとのリズミカルな掛け 合いがシニカルなシーンを醸し出す。
ボクはこのアルバムジャケットを見るまでは、ミケランジェリとフランソワのピアノでよく聴いていた。
このアルバムに惹かれたのはこのラウル・デュフィの絵に惹かれたからでした。この”トゥリーヴィルのポスター”というタイトルの絵はデュフィが印象派からスタートし、ちょうどフォーヴィズムに出会って絵の質が変化してゆく頃の作品だと思います。
フォーヴの独特の原色を主体とする野性的な色彩と印象派の香りがまだ少し残っている。この絵が好きです。
そして、このラヴェルのト長調のコンチェルトの持つ色彩の鮮烈さがフランス近代音楽の中で揶揄された絵画的な光の扱いを突き抜けた瞬間と物凄くマッチしています。
このジャケットをデザインした方の音楽とそのイメージをダイレクトに折り重ねた感性に共感しました。
そして、それはミケランジェリのあふれんばかりの音色の明確で透徹した演奏や、サンソン・フランソワとクリュイタンスが醸すフランス近代の香気とは『異なるアプローチなんだよ。まあ、いっぺん聴いてごらん』と言われているようでこのアルゲリッチの演奏を購入したものです。
期待は裏切られませんでした。彼女は雰囲気とか時代の匂いとかから全く離れた純粋のピアノ音楽として、清新にして峻烈な演奏を聴かせてくれるます。中庸でありつつカンタービレを忘れないアッバードがロンドンSOのフォーマットに乗って彼女でしかあり得ない輝きに満ちています。ベルリン・フィルとのものよりもボクはこちらのほうが好みですね。
このジャケットの絵はこの演奏を端的に表しています。逆に言えばこの音楽と演奏のマッチングについて、最もフィットする絵を探し出したというジャケット制作者の気概を感じました。
2. ピアノ協奏曲ニ長調(左手のための)
レント~アレグロ~レント
3. バレーのためのファンファーレ
4. 古風なメヌエット
5.クープランの墓
左手のための協奏曲もいい演奏です。この曲に関しては以前別のブログに書いたことがあって、もう一度聞きなおして編集しようかと思っています。
以下のアドレスにヴィトゲンシュタインと左手のための協奏曲に関して記事にしました。
https://muuseo.com/Mineosaurus/diaries/152
Furuetti
2024/02/02大好きなアルバムです。第二楽章の美しさに心を揺さぶられます。録音も良くてピアノコンチェルトの醍醐味をこれでもかと堪能させてくれます。
3人がいいね!と言っています。
とーちゃん
2024/02/11アナログ盤が当たり前だった頃、
´ジャケ買い´ で、アルバムそのものも 良いと、
なんだか 得をした気持ちになりました。
音に色合いを感じる曲で、
演奏家の個性を聴き比べるのは、
愉しいですね。
3人がいいね!と言っています。
Mineosaurus
2024/02/11Furuettiさん、とーちゃんさん。コメントありがとうございました。
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