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Dvorak/Piano Concerto ing op.33 巨匠のマイナー
ドヴォルザーク/ピアノ協奏曲ト短調作品33
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第1楽章 アレグロ アジタート
第2楽章 アンダンテ ソズテヌート
第3楽章 アレグロ コン フォーコ
ジャケットは昔のLP版と同じ。
短調のピアノ協奏曲ということではない。
あまり演奏されないピアノ協奏曲という意味です。
現代の古典という表現がピッタリくるようなアンドレ・ジョリヴェの赤道コンチェルトなんかが代表ですが、あまり演奏されなくっても結構いい曲もあります。
でもこの協奏曲は、コンチェルトなんかあまり、関心がなかったカルロスクライバーが
何故かリヒテル共演したんな演奏が出るなんて、当時想像もしませんでした。
メジャーレーベルで探してこの曲リリースされているのは珍しいです。チェコのピアニストが例えばチェコフィルなんかと演奏するのはあるかもしれないし、ビデオでも数は少ないですが、見つけることができます。
でも、正直。この組み合わせは驚きでした。
結果は…名ピアニストと鬼才がタッグを組んでも、ここまでかという思いがあります。
美しい瞬間はいくつもあります。第1楽章あまり魅力の感じられない主題が展開する部分、ブラ―ムスのように引っ掛かり気味にアッチェレランドを見せる瞬間のオケの反応を引き出す見事さ。弱音時のオーケストラの―マットの上を滑ってゆくピアノの軽々とした閃きの美しさ。
でも、それは演奏の見事さが作品に触発されたという感じではない。走らないサラブレッドを懸命に走らせているような…
カデンツァもかなりのスケールですが、再現される作品を超えてしまう。
第2楽章はあまり色々はフレーズを詰め込んでいて魅力的な旋律はあっても展開する前に移ろってゆく。ピアノが凄い。それぞれの部が優れた小品のよう。サンサーンスみたいに散文的なんだけど、ここはピアノで持っている。
第3楽章は思い出したようなスラヴィックなリズム。それを聴きたいのですが、
彼が古典的に誇れる作品にと頑張った結果、民族的歌謡性が犠牲になり、大上段に振りかぶったコンチェルトが思うように協奏できなかった感じです。
リヒテル以上に録音嫌いのカルロス・クライバーがバイエルン国立歌劇場管弦楽団を振った一度は聴いてみたい演奏でした。
個人的感想ですので、また別の感想もあるかとも思います。
ピアノ:スヴィヤトスラフ リヒテル
指揮 :カルロス・クライバー
オケ :バイエルン国立(歌劇場)管弦楽団
https://youtu.be/ddWJ8uZj4WU?si=jyRPN5QwPEopwbXF