Crotalocephalina gibbus

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モロッコの普通種Crotalocephalina gibbusですが、3つの点で少し変わった標本です。

①産地
Lghaftはクロタロセファリナの産地としてはあまり一般的ではありません。当然ながらMetacanthinaなどLghaft産の他種標本と雰囲気が似ています。体表の毛穴のような小さな孔まで保存され、質感が非常に良い標本です。

②幼体
真っ直ぐに伸びたとしても4cmにも満たない小さな個体です。他のLghaft産クロタロセファリナと比べても明らかに小さいので、成長過程の幼体と思われます。

③完全エンロール
一番の特筆点は見事なまでに完全に丸まった状態であることです。外敵に襲われやすい幼体時のみエンロールできるような構造的特徴があったのではと勝手な想像をしています。

#三葉虫 #Trilobite #化石

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    Trilobites

    about 21 hours ago - 編集済み

    クロタロの完全に丸まった個体は、とても珍しいですね。幼体の時だけに見られるのは、ロシアのアサフスなどと近いものがあり、防御姿勢をとる事で、少しでも生存確率を上げる事が出来たのも三葉虫が発展していった一つの要素である事は間違いないと私も思います。

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      xiu_trilobite

      about 16 hours ago

      コメントありがとうございます。
      現生生物でも特に幼体は棘や毒を持ったりと身を守るための工夫をしますから、三葉虫も様々な対抗策を講じていたはずだと思います。こうしてその一端を姿勢から想像できるのも絶滅した生物ならではの楽しみかもしれません。

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