Clock DVA “2nd”

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やっぱり探しちゃうよね。と言う訳で、Clock DVAの再登場です。これ、Discogs見ると、6枚組LPなんですが、私が入手したのは2枚組でした。これはレーベルが特別にプレスし直した作品みたいです。Clock DVAについては、前回、紹介しましたので、ここでは簡単に。1978年に英国Sheffieldにて、Adolphus "Adi" NewtonとSteven "Judd" Turnerによって結成されています。この時のメンバーはAdiに加えて、Judd Turner (B), David J. Hammond (G), Roger Quail (Drs), Charlie Collins (Sax, Clarinet)でした。Adiらは元々実験的電子音楽をやりたかったので、当初よりテープループやEMS Synthi Eなども使ってました。前回紹介したアルバム”Thirst”の後、彼等はミュージック・コンクレートも取り入れ、インスト・シングル”4 Hours”をリリースしますが、1981年に、Juddがドラッグのオーバードーズで死亡しています。それで、バンドはその年に一度解散しています。Adiは再度メンバーを集めて、1983年に、アルバム”Advantage”をリリース。音楽評論家からは「最もパワフルなダンスミュージックだ」と肯定的な評価を得ます。1983年に欧州ツアー後、Adiはより実験的な音楽を目指す為に、The Anti-Groupを結成します。1987年に、AdiはClock DVAを再活性化する為に、Dean DennisとPaul Browseを加入させて、The Anti-Groupで得たサンプリングを使う為にPCを使用し始めます。批評家は「Cyberpunkの先駆者」と評しています。そうして、1989年にアルバム”Buried Dreams”をリリース。一方で、DeanとPaulが脱退しましたので、Robert E. Bakerが加入し、1992年に、アルバム”Man-Amplified“をリリース。Adi Newton, Robert E. Bakerに加えて、Andrew McKenzie (Haflar Trio)とAri Newtonと共に欧州ツアーをやっています。独逸のVinyl On Demandがアンソロジー・アルバム”Collective”とボックスセットを1994年にリリースしています。この頃、Adiは、Brian Williams, Graeme Revell (SPK)とPaul Haslingerとコラボし始めますが、Clock DVAやAdiの名前は音楽シーンで一時期聞かれなくなります。2008年に、AdiはまたもやClock DVAを再活性化する為に彼のパートナーJane Radion Newtonと共に活動を始めます。2011年になると、Adi, Maurizio "TeZ" MartinucciとShara Vasilenkoと言うラインナップで、欧州の様々な電子音楽フェスやライブハウスでライブ活動を始めます。その一方で、独逸のVinyl On Demandが、2012年1月に、1978-1980年のClock DVAの曲をコンパイルした”Horology”をリリースするとアナウンスしました。そして、今でも、Clock DVAは活動中です。
やっとここまできました。そのVinyl On Demandは確かに6枚組をリリースしていますが、本作品は、その中の2枚のLPを抜粋したもので、オフィシャル・リリースです。この時のメンバーは、Adi Newton (Vo, Tapes, EMS Synth), Steven J. Turner (B), David J. Tyme (G), Simon E. Kemp (Synth, Electronic Perc)となっています。単調なリズムボックスと言うかパルスに合わせて、ベースとシンセ或いはギターがつま弾かれ、それにAdiの焦燥感溢れるVoが乗ると言う構成で、当時としてはシンセが前面に出ていたり、シンセのパルス音に合わせての演奏は珍しかったのでは?と思いますね。まあ工業都市Sheffieldのバンドで、かつCabsとも関係があったり、AdiがThe Futureのメンバーだったりしたこともあると考えると、地味ながら、こう言う音楽を作ることになったのも分かりますね。そう、ちょうど初期Human Leagueと初期Cabsの良いとこ取りみたいな(こう言っちゃうと元も子もないないんですが)。両者と比べると、ギターやベースも使っているので、その分、「人間味(?)」と言うか「慕情(?)」を感じるんですが、それでもAdiのVoは覚め切ってるようで、時代と言うか当時の状況を感じさせられます。そんなClock DVAの初期の音楽を聴いて、1980年前後のSheffieldの音楽シーンを想像してみて下さい。

◼️2nd - I
A1 “Edge” (2:56)
A2 “1958” (3:32)
A3 “Mass” (6:18)
A4 “Le Viol” (7:02)
A5 “Constructivists” (4:07)
B1 “Sonambulists” (6:40)
B2 “Female Mirror” (4:56)
B3 “Sexual Overture” (5:59)
B4 “Reel 1” (3:33)
◼️2nd - II
C1 “Otto M” (13:47)
C2 “Genitals & Genosis (The Texture Of Two Tape Recordings)” (11:58)
D1 “Soundtrack For The Theatre Of Eroticism” (16:03)
D2 “Now Haag” (4:00)

[2nd-1 side A]
https://youtu.be/0trGVy6EefE?si=mpMMlyil3IcwYvQ9

[2nd-1 side B]
https://youtu.be/OMlZrJXyaS4?si=CSSUaxDLFLoLgeeK

[2nd-2 side A]
https://youtu.be/N9otuJnWr1s?si=CR19-RRRlauyMjRS

[2nd-2 side B]
https://youtu.be/ph1fkeh4tAs?si=XimIbeKPgo9QoTd6

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