F.M. Einheit “Stein”

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何と!あのEinstürzende Neubautenの創設メンバーにして、頭脳の一角を担っていた”Mufti”ことF.M. Einheitの初ソロ・アルバムです。その名も「石(Stein)」です。F.M. Einheitと言えば、長らくEinstürzende Neubautenでメタル・パーカッションを叩きまくり、時にはハンマードリルで会場を破壊、或いは火をつけたりとかなりヤバい人と言うイメージがありますが、彼は1970年代にはハンブルクのパンクバンドAbwärtsのメンバーであったり、Palais Schaumburgのメンバーでもありました。その後、Neubautenに参加する訳ですが、先述したようにかなり過激なライブをやっていました。その一方で、ハンドメイドの「楽器」を作り出して Neubautenでも使用しています。またNeubautenに影響を受けたKMFDMやGoethes Erbenともコラボをやっていますし、Diamanda Galás, Mona Mur, Andreas Ammer, Ulrike Haageのような多彩なアーティストともコラボや参加でアルバムを出しています。
そんな彼の初のソロアルバムですが、どうも煮え切らないと言うか、大人し目の曲が多いですね。そして、Neubautenが段々「曲」らしくなっていくのに対して、ソロではアブストラクトでより深みのある実験性をを実践しているように思えます。詳しいクレジットは無いのですが、von Voovなる人物と一緒に録音(プロデュース?)したようです(これも独逸語なのでハッキリとは理解できてませんが)。Wikiによると、この頃、F.M. Einheitは、ベルリンのRainbirdsのメンバーでもあるUlrike HaageとKatharina Franckと一緒に、Steinと言うバンドのメンバーでもあったと書いてあるのですが、現物にはそのような記述はありません。なので、真相は謎のままです。内容的には、かなりリズムに気を使って演奏しているようで、そのヴァリエーションの広さに驚きます。また、UlrikeかKatharinaかは不明ですが、Diamanda Galásを彷彿させる女性ヴォーカルも聞くことができます。シーケンサーによるベースラインや不明瞭なサウンド・エフェクトもありで、聴き込むとスルメのように味が出てきますね。それ程過激な音楽では無いですが、このような地味ながら細部に拘った音楽がその時期の彼が求めていた音楽なのかもしれないですね。しかしながら、ドラマティックな展開もあり、少しだけワグナーを思い起こしました。また、リズムセクションではEBMとの親和性もあり、Neubautenとは違った音志向も聴いて取れます。そんな彼の音楽にも触れてみて下さい。もしかしたら、私の気付かない何らかの発見がありますよ。出来れば是非爆音で!!

A1 “Educacão” (4:22)
A2 “Nonnentanz” (1:04)
A3 “Hymne (Witch Burn)” (4:14); D. Galás (Vo)
A4 “Mogadischu” (2:56)
A5 “Hafen” (5:45)
A6 “Homeless” (3:23); B. Bargeld (Vo)
A7 “Tribute To Cheb Mami” (4:21)
B1 “Das Ende Einer Diskussion” (2:25)
B2 “Korrektionsanstalt” (4:15)
B3 “Anna” (0:44)
B4 “Hammermörder” (3:26)
B5 “Friedhofsmauer” (2:26)
B6 “Der Zorn Gottes” (2:04)
B7 “Batman Brät Fische” (3:30)

A7 “Tribute To Cheb Mami” (4:21)
https://youtu.be/PIozTMzZmR8?si=B8jHwwpiEtpQZnn8

[full album]
https://youtube.com/playlist?list=PL8mWuGQuzRbbEHtZcKBTDbZPjdQxYVTxQ

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