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Phew “Our Likeness”
日本を代表する音楽家の一人であるPhewさんの1992年にイギリスのMuteから出た作品です。Phewさんのバイオグラフィーは前回、書きましたので、省略しますが、このアルバムは初の海外レーベルからのリリースであって、これをもって、彼女の世界的評価に繋がったのだと思います。近年では、彼女は、自身のヴォーカルとアナログ・シンセ及びリズムボックスでのソロ活動で有名ですが,本作品では、Phewさんに加えて、元CanのJaki Liebezeit, Einstrutzende Neubautenにも在籍していたAlexander Hacke, D.A.F.やCHBBでも有名なChrislo Haas及びThomas Steinの言う布陣で臨んでいます。普通、楽曲が出来てから、歌を考えて入れると思うのですが、本作品では歌が先にあって、それに合わせて、楽曲を後から使ったのでは?と勘繰ってしまうぐらい、彼女の唄は、高らかに、しなやかに歌われています。まあ、歌詞は日本語なんですが(英訳は付いています)、他のメンバーにはどう理解されていたのか?或いは歌詞の内容の理解無しに楽曲が作られたのか?そこら辺の謎解きも面白いですね。A-3 “Being”ではパンク調のデス・ヴォが特徴的ですが、個人的には、B-1 “Smell” ~ B-2 ”Depth of the Forehead”の「昔話の語り」のように囁くようなヴォーカルと断続するバックの音との対比からヘビーなビートに対抗する力強いヴォーカルへの流れが、一番面白かったですね。しがしながら、彼女の表現力は凄いですね。決して歌が上手い(譜面通りに歌うと言うこと)訳ではありませんが、その不安定な音程や言葉の選び方、字余りな歌詞などは一聴してPhewさんだ!と分かる程、個性的ですね。それこそがヴォーカリスト冥利に尽きると思います。これからも、我々をビックリさせる音楽を聴かせて下さい。因みに、参加メンバーは、Phew (Vo), Thomas Stein (B), Jaki Liebezeit (Drs & Perc [A1-A6, B2, B3, B5]), Alex Hacke (G), Chrislo Haas (Kbd [A4, B1, B4])です。
★A1 “The Last Song” (3:24)
★A2 “Our Likeness” (3:52)
★A3 “Being” (2:59)
★A4 “Like Water And Water” (3:38): Alex Hacke (Piano), Chrislo Haas (Sax)
★A5 “Glitter Of Night” (1:59)
★A6 “Spring” (3:40)
★B1 “Smell” (3:36): Alex Hacke (Ambient Noise), Chrislo Haas (Ambient Noises), Jaki Liebezeit (Ambient Noise)
★B2 “Depth Of The Forehead” (3:54)
★B3 “Our Element” (2:49)
★B4 “Expression” (3:58): Alex Hacke (Ambient Noise), Chrislo Haas (Ambient Noises), Jaki Liebezeit (Ambient Noise)
★B5 “Ocean” (3:44): Jaki Liebezeit (Piano)
https://youtu.be/uqJjGBrJ8Mk?si=dp0maaYfPhkxEOf_
[full album]
https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_m_UShybyWlQUJyFXK2BgNfB3RKXShN8MA&si=cyrEmiR47G9s2I0r
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