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He Said “Take Care”
He Saidと言うバンド(?)/ユニット(?)を知っている方はどの位いるだろうか?実は、私も、頭の隅に、そのことを置いていて、売りに出されているのを見て、何とか急いで購入したと思います。He Saidと言うのは、英国WireのベーシストGraham Lewisのソロの時に使う名義なのです。1980年代と言えば、Wireが解散して、Graham LewisとBruce C. GirbertがDomeを結成して、その前衛性に皆が驚かされていた時期でもあります。その一方で、Lewisはソロで、He Saidとして、ファースト・シングル”Only One I”を1985年10月にMute Recordsよりリリースしましたが、そのデビュー・アルバム”Hail”は、それから12ヶ月後にやっとリリースされます。”Hail”のサウンドは、Wireよりもずっとエレクトロニックで、その時期のポストパンクや実験音楽系ロックの流れに沿っていました。その後、1986年4月にシングル”Pump”を、同年9月にシングル”Pale Feet”を出しています。そうして1989年2月に、本作品でもあるセカンド・アルバム”Take Care”をリリースし、1988年7月に”Could You?”がシングルカットされていますが、このシングルが、今のところ、He Saidの最後の作品となっています。 以上が、He Saidの略歴となります。本作品では、シンセを多用したちょっと実験的なポップ・ミュージックが収録されています。本作品には、Graham Lewis (Vo, Noises)の他に、John Fryer (Drs, Noise [A1, A3-B3, B5], Noises [B4]), Keith Le Blanc (Drs, Kbd [A2]), Ruby James (Back-Vo [B2]), Lorenza Johnson (Back-Vo [B2]), Shirley Lewis (Back-Vo [B2])が、ゲストで参加しています。特に、John Fryerは、Lewisと共にプロデュースまで行っています。それで、内容としては、A面3曲/B面5曲となっています。と言う訳で、本作品の各曲をご紹介していきましょう。 ★A1 “Watch-Take-Care” (8:30)は、太いSynth-BとシンプルなDrsに合わせて、Lewisの叙情的なVoが乗る曲で、Domeで使っているようなSE音や独自のGノイズ音が切り込んできます。 ★A2 “A.B.C. Dicks Love” (5:25)も、比較的明るい曲調で、部分的にはラップも混ざっている曲です。リズムマシンやヴァイオリン風シンセ?やシンセPercも使っているようです。 ★A3 “Could You?” (5:45)は、ドラマチックに始まり、Lewisのピアノと弾き語りへと続き、やがてDrsとBと分厚いストリング・シンセも乗ってくる曲で、ピアノが良い味を出しています。最後の反復は良いですねー。 ★B1 “Tongue Ties” (6:09)は、水音とキックを同期させたリズムで始まり、Synth-Bと簡素な上物シンセに合わせて、Lewis独特の語るようなVoからサビでの歌い上げるVoも聴取出来る曲で、間奏のシンセは甘い香りがします。 ★B2 “Not A Soul” (5:20)では、突撃するようなDrsから始まり、四つ打ちキックで、語り口Voと女性コーラスのとアンサンブルに変わるのもバッチリです。間奏のシンセやコーラスワークも効果的ですが、ちょっと英国ポップス調な気も。 ★B3 “Halfway House” (5:25)は、ぎごちない硬いリズムに、柔らかで太いSynth-Bと独特のカッティングするGと優雅なシンセから成るインスト曲で、想像力を掻き立てます。 ★B4 “Get Out Of That Rain” (3:13)では、空間を活かしたイントロで始まり、やがてシンセによる交響楽のような分厚い音も出てきますが、また元に戻ります。そして、大円団へ。ドラムレスの曲です。 ★B5 “Hole In The Sky” (2:28)は、激しいリズム隊に、特異なカッティングのGとLewisらしからぬ叫び声のようなVoを披露している曲で、最後のノイズ的要素も弾けています。 しかしながら、Graham Lewisの曲って、シンプルでツボを押さえているのですが、どうしようもなく「Wire節」と言う感じの細かい部分が仄かに残っているんですよね。勿論、Vo以外で。アレンジとか音色の癖みたいなものなんですが、それが琴線に触れる方もいるでしょうし、気に入らない方もいるとは思いますが、ここでは、特にB面で、インスト曲2曲とB5での叫び声なんかは、Lewisの新境地で、一聴に値すると思われますので、一回は聴いてみて下さい! https://youtu.be/Mp7Cn9_9Ts4?si=iJ5itEr6cubtTx8d #HeSaid #TakeCare #MuteRecords #GrahamLewis #Wire #SoloProject #SecondSoloAlbum #UK-Underground #1980年代 #Experimental #Synth-Pop #Electro #Vocal&Noise #Guests #JohnFryer #KeithLeBlanc #RubyJames #LorenzaJohnson #ShirleyLewis
Experimental / Synth Pop Mute Records 不明。Dr K2
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Holger Hiller “As Is”
やっと入手しました。Holger Hillerのソロとしてのサード・アルバム”As Is”です!クリア盤で、透明ビニールに直接プリントされたバックに盤が収められていると言う、ちょっと凝った装丁になっています。Hillerのバイオグラフィーについては既に書いてありますので、そちらをご参照して下さい。今回は、Holger Hiller (Sampler, Edit, Produce)の他、Russell Haswell (Edit), Stefan Van Campenhout (Drs, Perc), Mimi Izumi Kobayashi (Programming), Karl Bonnie (Arrangement)がゲスト参加しています。内容的には、A面7曲/B面5曲が収録されています。それでは、各曲について、ご紹介していきましょう。 ★A1 “Königinnen” (3:50)では、Van Campenhoutのダイナミックなリズムに、チェンバロ音や電子音、何かを叩く音等のサンプリング音が同期されており、そこに呟くようなHillerのVoが乗ります。前作のような明確なメロディの断片も無いです。最後は持続音で終わります ★A2 “Sing Songs” (2:13)は、竹を叩く音や男性合奏や部族の歓声等、様々なサンプリング音を見事に同期させ、ダイナミックなDrsが入ってくる曲で、かなり抽象的な感触です。 ★A3 “Bacillus Culture” (4:34)は、何処かのBのフレーズをサンプリングして反復させ、Drsと同期させたさせた曲で、Hillerが囁くVoでメロディアスに歌います。この曲が最もポップと言うか「音楽的」ですね。間奏では自身の声もサンプリングしてコラージュしている? ★A4 “Sur La Tête” (1:08)は、男女其々の声や合唱、キャッシャー等の様々な音をサンプリングして、同期させている小曲です。 ★A5 “Neighbours” (3:21)も、ベル音や何かの具体音をサンプリングして、リズミックにプログラミングして一定のパタンを作ることで「音楽」として成立させ、そこにHillerのVoを乗せています。 ★A6 “Abacus” (3:08)は、木製の摩擦音、女性の声や会話のサンプリングをリズミックに同期させて、歌でも楽器でも無い音として曲を作っており、プログラミングの妙で聴かせています。 ★A7 “Gut Und Böse” (4:28)では、キックやPercを使っており、電子音や具体音(水を注ぐ音等)をサンプリングして同期させ、「音楽」として再構築しています。また、Hillerは消え入るようなVoも披露しています。 ★B1 “You” (4:13)は、ピアノやダブルB或いはバックの電子持続音(これらもサンプリング?)、そして途中でのヴァイオリンの音もサンプリングし、とてもジャズVoには思えない無調Voから成る似非ジャズな曲です。。 ★B2 “Mosaik” (3:12)は、カエルの鳴き声?やヴァイオリンやバネの音、その他の正体不明な具体音をサンプリングしまくって、題名通りまるでモザイクのように、一定のリズムのパズルにはめ込んだ曲で、HillerのVoも入っていますが、スパッと切った音片がシャープです。 ★B3 “Egg” (3:15)は、四つ打ちキックとハイハットのリズムに、他の歌やら何らかのメロディやら机/金物を叩いた音等もサンプリングしたインスト曲で、シャープなプログラミングが冴えていますね。 ★B4 “Trojan Ponies” (1:46)も、それこそ色んな具体音のサンプリングを同期させて、更に割とハッキリしたVoを乗せることで、メタ・ソングとして成立させています。 ★B5 “Cuts Both Ways” (4:02)は、ノリの良いBラインとDrsに、何かを叩いた音やドアの軋み音、キャッシャーの音等々、様々な具体音で上物を構成していますが、ビートがあるとかろうじてポップの範疇に留まりますね。最後はクチャクチャした音のコラージュで締めています。 前作”Oben Im Eck”では、交響楽の大胆なサンプリングを多用して、既にメロディがあるものを使っての曲が目立ったのですが、今回は、寧ろ、何かを叩いたり、鳴き声や生活音等の具体音を使った、極めて抽象的な曲作りを行っており、これを「現代音楽」の世界ではなくて、ポップミュージックのジャンルに落とし込んでいる所が、Hillerの凄いところですね。嘗て、ピンク・フロイドがやろうとして断念した方法論を、サンプラーを使って見事にやり遂げています。かなり抽象的な音楽ですが、ピンク・フロイドのファンの方にも聴いて欲しいです!勿論、Holger Hillerファンにも!!後、Izumi Kobayashiとコンビを組んだことで、サンプリングした音をプログラミングさせて、同期させることで、一定のパタンをリズムに転換しているところも、Holger Hillerの特徴だと思います。 A5 “Neighbours” (3:21 https://youtu.be/1BK80l1akSw?si=3WcPEqfu1gKlgYuS [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_mtWZYHZELKarQpR7CbHejnMkkzOem0Z6I&si=q-H27TqjY9xM7BGB #HolgerHiller #AsIs #MuteRecords #ThirdAlbum #ClearVinyl #PrintedTransluscentPackage #ExperimentalPop #Electro #Sampler #Guests #StefanVanCampenhout #MimiIzumiKobayashi #KarlBonnie #RussellHaswell
Experimental Pop / Sampling Mute Records £28.99Dr K2
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Holger Hiller “Oben Im Eck”
とうとう来ました!Holger Hillerのセカンド・ソロアルバム”Oben Im Eck (オーベン・イム・エック; 「隅っこにある」)”を今回はご紹介します。Holger Hillerのバイオグラフィーは既に書いてありますので、そちらをご参照下さい。それで、本作品についてですが、サンプラーをメインに使った、壮大で、ちょっとだけヘンテコな音楽が詰め込まれており、ここら辺からHillerの本領発揮と言うところでしようか。この頃、彼は既にロンドンに住んでいたと思います。それで、今回は、Holger Hiller (Vo, Sampler, Programming, Mandola)の他、後にHillerの妻になるIzumi Kobayashi (Sampler, Programming, Triangle), 前作に引き続きMoritz von Oswald (Drs, Drainpipes, Xylophone)も参加していますが、ゲストにThe AssociatesのBilly MacKenzie (Vo [A1, A3, A5, B5])とKaori Kano (Vo [A4])も参加しています。そして、Mimi Izumi Kobayashi (A2, A5, B1, B5)以外の作曲はHolger Hillerが行っており、作詞は、Die Tödliche DorisのWolfgang Müllerが全曲担当しています。ミックスダウンは、Gareth Jones, Holger Hiller, Mel Jeffersonによって行われ、プロデュースはHolger Hiller自身が行っています。それと、本作品の日本盤が”Hyperprism”と言うタイトルでWaveから出ているのですが、別テイクが収録されており、内容はかなり違う印象とのことです(私は未聴なので、良くは分かりません)。入手して聴き比べてみたいですね。それで、本作品の内容としては、両面とも5曲ずつ収録されています。それでは、各曲について紹介していきましょう。 ★A1 “We Don't Write Anything On Paper Or So” (2:51)は、壮大なスケールで描いた映画音楽のような曲で、恐らく交響楽のようなオーケストラの音をサンプリングして同期させていると思いますが、所々でレジデンツ風のパートや女性Voが流れるように浮かぶ部分もあり、伊福部昭の曲を想起しました。 ★A2 “Tiny Little Cloud” (3:15)は、サンプリングされたダブルBの軽快なリズムと生楽器によるコロコロした室内楽的演奏から成る曲で、フェイクなのに本物っぽいところが凄いです! ★A3 “Whippets” (3:20)も、フェイクなオーケストラによる演奏で、そこに中近東風の女性らしきVo(これがMacKenzieの声?)が声を張り上げて歌っている曲です。 ★A4 “Waltz” (4:11)は、表題通りワルツのリズムで、少しだけオリエンタルな雰囲気のある曲で、透き通るような女性Vo(Kaori Kano)とホーン類の音及び中近東民族音楽の打楽器や笛の音をサンプリングして作られたと思いますが、最早、生楽器との差異が分からないです。 ★A5 “Oben Im Eck” (2:31)は、男女の囁くようなVoから成る、非常にゆったりした曲で、リズムはタンバリン風の簡素なもので、男性Vo(と女性コーラス)が、細々と呟くように歌っています。シャンソン風? ★B1 “Warm Glass” (3:57)は、細やかなチェンバロ風とメロディと強力でヘビーなキックに、逆回転する音やE. Neubautenの曲や低音Bやピアノ等のサンプリングの緻密な組合せから成る曲ですが、ビート感は余りありません。 ★B2 “Die Blätter, Die Blätter...” (3:19)は、ブクブ した水音のイントロから始まり、マーチングドラムに、Hillerの呟くような多重録音されたVoと重いキックから成る曲で、印象は1960-1970年代のTV番組、そう!例えば「ジャングル大帝」とかのイメージです。 ★B3 “Sirtaki” (3:10)は、現代音楽風のイントロから始まり、マリンバの旋律/メロディが主たる曲で、しかもその音も左右にパンされています。時にDrsやVlnも入ってきます。Drsはマーチングドラムのパターンです。 ★B4 “48 (Achtundvierzig) Kissen” (3:13)では、マリンバとホーンと民族音楽風の打楽器と弦楽器に声のようなサンプリング音の組合せの中に、レジデンツ風の男性Voが怪しく呟くように歌っています。 ★B5 “Oben Im Eck (Version)” (2:32)では、最初はドローンで始まり、ゆったりとしたリズムで、サンプリングされたタンバリンやアコギらしき音を伴奏に、男女のVoが呟くように歌っており、そのバックのドローンやチェロ等の伴奏を伴っています。 いゃ〜正直、唸ってしまいました。所謂、ポップミュージックではないのですが、本作品に収められているトラックの曲調は、ちょっと昔の映画音楽のようであり、その壮大さに圧倒されます。ちょっとHolger Hillerのことを舐めてました。彼が何故、このような曲調にしたのか?その真相はよく分かりませんが、それまでの実験テクノポップでも無ければ、骨折ファンクでもなく、非常に上手くサンプラーを使いこなしてします。恐らく、Izumi Kobayshiも影響も大きかったと想像します。サンプラーと言うとコラージュ感が強いかもしれませんが、このアルバムでは、サンプリングされた音は自然に澱みなく流れるように結合されており、そのテクは素晴らしいと一言です。また、映画音楽的な壮大さも特筆すべきですね。もし、映画音楽とかオーケストレーションな曲が好きであれば、是非聴いて観て下さい!マスト・アイテム! https://youtu.be/jYkDFdFNr3s?si=Lrc5kHVF-jOZtKCk #HolgerHiller #ObenImEck #MuteRecords #1986年 #SecondSoloAlbum #NeuDeutscheWelle #GermanNewWave #ExperimentalPop #Sampler #Sampling #Guests #IzumiKobayashi #MoritzVonOswald #BillyMacKenzie #KaoriKano #Lyrics #WolfgangMüller #Wave #Hyperprism #JapanOnly #DifferentVersion
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Experimental Pop Mute Records £16.49Dr K2
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Holger Hiller “Demixed”
天才Holger Hillerのソロ・アルバムとしては4枚目にして、タイトル通りDemixed (Remixed)アルバムです。Holger Hillerは、Palais Schaumburg脱退後、1984年から、ロンドンに移り住み、Mute Recordsのプロデューサーとして働き始めます。1988年には、ビデオアーティスト羽田明子とKarl BonnieとOh! Hi Bang Bangと言うバンド?を始め、12㌅マキシ・シングルとCDVideoと言う2つのフォーマットでリリースしています。と言うような活動もしていましたが、2003年からはベルリンに移り、英語教師をしています。 それで、本作品なのですが、「クラウトロック大全」の小柳カヲル氏によると、新曲は1曲のみで、他はそれまでのHillerの曲のリミックスと言うかデミックス・ヴァージョンから成ります。因みに、Kitschfingerとは、弟子のAndreas Dorauのことで、A.J.とは、ヒップホップ・グループBorder CrossingのAlex Angolのことです。Julian Briottetは、ロンドンのダブソニック・グループRenegade Soundwave関係の人物らしいです。Paul Treeは調べても分かりませんでしたが、Russellは恐らく、Russell Haswellのことでしょう。Paul Valentineは、テクノやハウス辺りで活動しているリミキサーのようです。また、O.C.P.も全く分かりませんでした。クラブ・カルチャー関係は不勉強の為、良く分からないので、教えて貰えると有り難いです。なお、A4は、元NMEの記者Chris Bohnが書いた曲らしいですが、Steveが誰かは不明です。また、A1とA5は、Holger HillerとKarl Bonnieの共作で、前作”As Is”に収録されています。そんな訳で、良く分からないアーティストによってデミックスされたHolger Hillerの曲がどうなっているか、各曲について聴いていってみましょう。 ★A1 “Yum (Demixed By O.C.P. )” (6:52)は、軽めのビートに合わせて、Hillerの呟くようなVoが多層化して聴こえる曲で、Synth-Bは割とミニマルに抑えてあります。時に聴こえる金属質なリムショットが心地良い。 ★A2 “Wrong (Demixed By A.J.)” (3:18)は、サンプリングした雑踏音をリズムとして使い、リズムマシンと同期させた曲で、原曲の持ち味が生きています(今なら皆んな考える方法かな?)。 ★A3 “Me Too (Demixed By A.J.)” (4:58)は、強力な四つ打ちリズムで始まりますが、やはりサンプリング音をリズミックに同期させている所が見え隠れします。 ★A4 “Neighbours (Demixed By Steve)” (3:47)では、民族音楽調なリズムに、Hillerが語るように歌っており、リズムの後ろにはサンプリング音らしき音が聴こえて、それが良いアクセントになっています。 ★A5 “Cut (Demixed By Julian Briottet)” (5:45)も、四つ打ちキックで始まり、スネアの音等がサンプリングされた金属音だったり、伴奏がそれらの音のループだったりで、隙が無いですね。 ★B1 “Count (Demixed By Kitschfinger)” (3:03)では、人声のサンプリング音をリズムに組み合せて、まるで「音」が歌っているかのようなミックスになっています。途中からシーケンスも出てきます。 ★B2 “Passion (Demixed By A.J.)” (5:28)は、水音のサンプリング音からヒップなリズムトラックに移行しますが、やはり人声のサンプリングが歌のように聴こえます。後半にはランダムなラジオ音等も合わせてきます。 ★B3 “XXX (Demixed By A.J.)” (5:10)は、アフリカ系民族音楽のリズムで味付けしたヒップなリズムトラックに、Hillerのサンプリング音を無理クリ合わせてくる荒技を使っています。 ★B4 “Egg (Demixed By Kitschfinger)” (5:45)は、強力なリズムに合わせて、電子音らしき音を中心に組み合わせており、他の曲とはやや趣きが異なります。 ★B5 “Hose (Demixed By Paul Tree And Russell)” (3:18)は、一聴、惚けたようなリズムで始まりますが、そのうち、Hillerの間の抜けたようなVoも挿入されたり、スクラッチ音も入ったりします。 ★B6 “Sing Songs (Demixed By Paul Valentine And Julian)” (3:28)では、やや勢いのあるリズムトラックに、声のサンプリング音等が同期しており、タイトル通り「音」が歌ってますね。あとベースラインが凄いです。 やっぱり、Holger Hillerはどこまで行ってもHolger Hillerですね。これだけ弄られていても、一聴して、「あれっ、これってHolger Hiller?」と分かってしまう程、当時としては音の個性が強烈でしたね。当然、当時の機材的な制約もあり、リミックス作業が困難であったことも容易に想像し得るので、それ程、突っ込んで紹介してはいませんが、やはりHolger Hillerっぽい音がそこここに聴こえて、これは”Remixed”ではなく、”Demixed”なんだなあと感心してしまいます。また、クラブ・ミュージックとしても聴くことは可能ですので、そう言う聴き方もしてみてはどうでしょう(かなりヘンテコですが)? [アルバムを纏めた動画はなかったので、個々の動画を貼っておきます] A1 “Yum (Demixed By O.C.P. )” (6:52) https://youtu.be/3m16cyEubBU?si=dF4dsVQcs345sqGg A2 “Wrong (Demixed By A.J.)” (3:18) https://youtu.be/l3AkMrK9x10?si=QTU9FMG4sDlkmxYK A3 “Me Too (Demixed By A.J.)” (4:58) https://youtu.be/4drinyeEHOw?si=gnHraJwsMaKHtawF A4 “Neighbours (Demixed By Steve)” (3:47) https://youtu.be/6zgcorImUS0?si=xSqXz5uMyU7e3yRZ A5 “Cut (Demixed By Julian Briottet)” (5:45) https://youtu.be/3b5mg4o75Kg?si=I0hb2R__z9MGrE54 B1 “Count (Demixed By Kitschfinger)” (3:03) https://youtu.be/UWtqSlR0DeU?si=_P8bOFzGnt_GOEdN B2 “Passion (Demixed By A.J.)” (5:28) https://youtu.be/WoKWnW5eS7U?si=B3lrg7phOIa7p0mj B3 “XXX (Demixed By A.J.)” (5:10) https://youtu.be/-EyK38rJHc4?si=rr09dNN5jMf_y-FI B4 “Egg (Demixed By Kitschfinger)” (5:45) https://youtu.be/QsbZKxgahoI?si=2pet9Sp9R_hrG_yw B5 “Hose (Demixed By Paul Tree And Russell)” (3:18) https://youtu.be/gZUtUq6b44o?si=cQVb2SUryRpC4ZW_ B6 “Sing Songs (Demixed By Paul Valentine And Julian)” (3:28) https://youtu.be/xsx7qGP0Qo8?si=T0fwKZAAG5WaFyOs ooo #HolgerHiller #Demixed #MuteRecords #SoloAlbum #LeftfieldTechno #Experimental #RemixedAlbum #O.C.P. #A.J. #AlexAngol #Steve #JulianBriottet #Kitschfinger #AndreasDorau #PaulTreeAndRussell #RussellHaswell #PaulValentineAndJulian #Sampling #ClubMusic
Experimental / Leftfield / Club Music Mute Records 不明Dr K2
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Robert Görl “Night Full Of Tension”
Robert Görl, 彼はDAF(Deutsch-Amerikanische Freundschaft)のドラマーです。しかしながら、解散・再結成を繰り返していたDAFの合間に、彼はソロ作品を作っています。本作品もその一つです。彼自身のバイオグラフィーは書いていませんでしたので、復習がてらちょっと紹介していきます。 Robert Görlは、12歳の時、ジャスドラマーFreddie Brocksieperにドラムのレッスンを受けており、1974年には、ハプスブルクのLeopold-Mozart音楽院で、クラシック音楽のトレーニングも受けており、1976年からグラーツ大学で音楽を専攻しています。その頃、大学の授業と並行して、ジャズにものめり込んでいます。1978年には、一端休学してロンドンに渡り、そこてパンクの洗礼を浴びています。同年、Düsseldorfで、Gabi Delgado-Lopezと出会い、DAFを結成します。1979年〜2003年に、合計7枚のDAFのスタジオ・アルバムを作製し、リリースしています。1982年に、DAFは、アルバム”Alles Ist Gut”で、独レコード賞を受賞しますが、1983年には2人は袂を分かちます。Görlは1981年には、英Eurythmicsのアルバム”In The Garden”でドラムを叩いており、1984年のGörlのソロアルバム”Night Full Of Tension”には、EurhythmicsのAnnie Lennoxが参加して、”Darling Don’t Leave Me”でデュエットしています。1986 年に再結成した DAF は、初の英語アルバム”1st Step to Heaven”をリリースします。しかし、1989年に、Görlは重大な自動車事故に見舞われ、その後、彼は仏教徒となり、3年間アジアを旅して修行していました。 帰国後、1990年代にPeter Wachaのミュンヘンのテクノ・レーベルDisko Bから様々なソロ・アルバムやシングルをリリースしています。2000年〜2002年に、Görlは、DAFの再復活のことで、Gabiと話し合い、2003年初頭にアルバム”15 Neue DAF Lieder”が作製され、同年、DAFは初来日しています。しかし、2005年11月に、再びDAFは解散します。しかし2008年には、復活し、アニヴァーサリー・ツアー”30 Years Of DAF”を開催、2010年9月に、限定販売でシングル”Du Bist DAF”をリリースしています。しかしながら、Gabiは、DAFの新録アルバムを計画中の2020年に61歳の若さで他界してしまいます。Görlは、プロデューサーのSylvie Marksの協力を得て、Grönland Recordsから1980年代の未発表DAFサウンドシーケンスを使用して、”Nur Noch Eine”というタイトルでDAFのラスト・アルバムを2021年にリリースしています。 以上が、Robert Görlの略歴となります。本作品も、先述のように、EurythmicsのAnnie Lennoxが参加している曲A1 “Playtime”やA3 “Charlie Cat”及びB3 ”Darling Don't Leave Me”も収録されており、両面4曲づつ入っています。それでは、各曲を紹介していきたいと思います。 ★A1 “Playtime” (3:54)では、DAF風のシーケンスと生Drsのビートに、GörlとLennoxが輪唱のように歌い上げており、特にGörlのVoは優男風のセクシーさを感じさせますね。音数はやはり少な目です。 ★A2 “I Love Me” (5:31)では、直線的なシーケンスと生Drsが生み出すビートに、投げつけるようなGörlのVoが意外に良く合っています。バックのマリンバが良い隠し味になっています。 ★A3 “Charlie Cat” (3:40)は、キラキラしたシンセのリフとDAF風のシーケンスをバックに、LennoxがメインVoを取る曲で、普段は余り使われないシンセのリフ(音数)が多めに聴かれます。 ★A4 “Gewinnen Wir Die Beste Der Frauen”(4:49)は、フェイドイン/フェイドアウトするスローでダークな曲ですが、DrsはやはりGörlのドラミングだなあと感心しました。また、GörlのVoはシリアスかつシアトリカルに歌っています。 ★B1 “Queen King”(4:54)は、陽性のシーケンスと強靭な生Drsに、Görlが切々と歌い上げている曲です。シンセのリフも多めになっていますので、余り「DAFっぽくない」印象を受けますね。寧ろ「1980年代UKのエレ・ポップ調」です。 ★B2 “Love In Mind”(4:45)でも、確かにシーケンスはDAF風なんですが、Görlが朗々と歌い上げており、寧ろDAFの呪縛から離れた「新境地」と言うところでしようか?にしてもGörlの声質は甘くてセクシーですね。 ★B3 “Darling Don't Leave Me”(3:39)は、シングルカットされた曲で、2人、特にLennoxの多層化したVoがメインの部分を聴いていると、「これはひょっとしてEurhytmics?」と勘違いしてしまいそうです。 ★B4 “Wind In Hair”(4:19)は、ある意味、DAF風の「可愛らしい」シーケンスと生Drsのビートに、またもやGörlが切々と歌っている曲なんですが、当たり前ですが、Gabiとは違う声質とか歌い方なんだなぁと感心してしまいます。 元DAFと言うだけで、どうしても、Virgin3部作の「汗、筋肉、ゲイ・カルチャー、機械」と言った音楽と比べてしまい勝ちですのが、そう言うと、本作品は、確かにソフィストケートされた印象を受けるかもしれません。特に、Annie Lennoxがフィーチャーされた曲なんかは、「Eurhythmicsの曲」のようにも聴こえるかもしれませんね。でも、逆を言えば、それだけのポピュラリティーを持った曲でもある訳で、それだけの理由で捨てるのは勿体無いと思います。なので、ゴリゴリのDAFのファンには余りお勧めしませんが、強めのエレ・ポップ好きな方は一度聴いてみてはどうでしょう?ハマるかもよー。 [YouTubeに上がっていたのは以下の曲のみでした] A1 “Playtime” (3:54) https://youtu.be/DzvXFK5UlK4?si=2bfvTJJLxCsKCRUR B2 “Love In Mind”(4:45) https://youtu.be/A6x5SNs7ucA?si=OQLt9Gom8mgkKB0P B3 “Darling Don't Leave Me” (3:39) https://youtu.be/M95Dws35cKQ?si=Yn9LeYAcmAAxAtZf #RobertGörl #NightFullOfTension #MuteRecords #FirstSoloAlbum #Electro #SynthPop #ElectroPop #Popularity #Sophisticated #DAF #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Guest #AnnieLennox #DarlingDon’tLeaveMe #Playtime #CharieCat
Electro / EBM (Neue Deutsche Welle / German New Wave) Mute Records €16.00Dr K2
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Diamanda Galás “You Must Be Certain Of The Devil“
Diamanda Galásは、忘れた頃にやって来る!と言う訳で、ギリシャ系米国人の彼女の6枚目のスタジオ・アルバムになる"You Must Be Certain Of The Devil"を今回はご紹介します。彼女のバイオグラフィーは、以前に書いていますので、そちらをご参照下さい。それで、本作品”You Must Be Certain Of The Devil”なのですが、これは、3部作"Masque Of The Red Death"の3番目の作品に当たり、1番作"The Divine Punishment"と2番作”Saint Of The Pit"とで完成するとされています。この3部作は、1988年に3枚組CDとして、Mute Recordsよりリリースされています。この3部作は、彼女の兄弟であり、作曲家でもあるPhilip-Dimitri Galásが、丁度1作目を制作中にHIVに感染して、AIDSを発症した事と関係して、彼女はAIDSに関する作品を作ろうと決意し、作り上げたもので、AIDSに関する啓蒙や活動家としての参加と関係しているようです。しかしながら、彼女の弟は、1986年に、その3部作の完成を見るまでに他界してしまったとのことです。それで、本作品についてのクレジットですが、本作品には、Diamanda Galás (Vo, Hammond Organ, Piano, Synth, B-Kbd)の他に、Charlie Terstappen (Drs), F. M. Einheit (Drs [B2], Chains [A2]), Naut Humon (Sampler), Kurt Schmidt (G [A2,A4]), Peter Zimmermann (Perc)がゲストで参加しています。両面4曲ずつ収録されており、45回転のミニ・アルバムの体裁を取っています。それでは、各曲についてご紹介していきましょう。 ★A1 “Swing Low Sweet Chariot” (2:44)は、Galásの高周波ファルセットの独唱が気狂いじみたように響き渡ります。 ★A2 “Double-Barrel Prayer” (5:02)は、A1に連続して、Drsとシーケンスによる楽曲へと進む曲で、呪文のような多重化したコーラス(歌詞の朗読)や声帯をむき出しにするようなGalásのVoも混在してカオスへと雪崩れ込んでいきます。 ★A3 “Let's Not Chat About Despair” (4:59)は、這いずり回るB-Synthとピアノの上で、狂気のVoがパンしながら放射しまくり、やがて物音系ノイズも挿入されます。後半、GalásのVoは語り調になりますが、この時点で聴く者はカオスの中に放り込まれることに。 ★A4 “Birds Of Death” (5:15)では、Drsとcelloらしき持続低音による演奏をバックに、Galásが自由自在に叫ぶように歌いまくっています。バックの演奏は益々不穏になり、高揚するVoの迫力、そして最後のストリング・シンセやGやPercで緊張感はピークになります。 ★B1 “You Must Be Certain Of The Devil” (4:57)では、意外にも1950年代のポップス調の演奏ですが、Galásは相変わらず高周波Voで歌っており、コーラスも1人で担当しています。演奏と歌のギャップによって、彼女の凄まじさがより浮き彫りになっていきます。 ★B2 “Let My People Go” (3:21)は、Galásによるピアノの弾き語りですが、全ての悲哀を飲み込むような迫力があります、恐ろしいくらいに! ★B3 “Malediction” (4:18)では、シンプルなロック調のリズム隊に、Galásの狂人的なVoが悪意を撒き散らすが如く歌われ、更に多重録音によるコーラスやピアノも加わり、カオスの中に突っ込んでいきます。最後にはシンセも加わり、高周波Voと共にフェイドアウトしていきます。 ★B4 “The Lord Is My Shepherd” (1:32)では、歌うと言うよりも呼吸するように呪詛を吐く唱法を試しており、無伴奏となっています。 しかしながら、Diamanda Galásのアルバムは、毎回、分かってはいるものの、凄まじく狂的であり、混沌としており、取りつく島もなく、圧倒されるばかりです。それは、彼女が精神疾患とか言う訳ではなく、シラフでそう言った表現が出来ることが素晴らしいと、毎回、感嘆してしまいます。以前にご紹介した3部作の"The Divine Punishment"と”Saint Of The Pit”とを聴いた時から全然変わっていませんね。また、余り言われていませんが、彼女の歌詞にももっと注目が集まっても良いのではないでしょうか?まぁ決して明るい歌詞ではないですが、何か(恐らくはAIDS?)に対する呪詛のように、ある単語や言葉のパタンを繰り返したりするのは、彼女の唱法にマッチしているのだと思います。因みに、A2はミサ曲から、B1は旧約聖書の一部から歌詞が取られているようです。このアルバムも完成度は高いので、是非是非、彼女の壮絶な世界を体験してみて下さい! A2 “Double-Barrel Prayer” (5:02) https://youtu.be/bbcGdYWIGDc?si=FqxXKSz_inGH9mYM [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLaUZvzqQ0efQ77Vjah4PVkPlLpRQoDc8C&si=Tll82rX9cm09PESJ #DiamandaGalás #YouMustBeCertainOfTheDevil #MuteRecords #6ThAlbum #Trilogy #MasqueOfTheRedDeath #ForAIDSPatients #Philip-DimitriGalás #TheDivinePunishment #SaintOfThePit #Experimental #Vocalization #Organ #Piano #Synthesizers #Bass-Synth #Guests #CharlieTerstappen #F.M.Einheit #NautHumon #KurtSchmidt #PeterZimmermann
Avant-Garde / Vocalization Mute Records 不明Dr K2
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V.A. “Rough Trade Shops: Post Punk 01” ist
Rough Tradeと聞いて、ナツいと思う方は多分45歳代より上かと思います(苦笑)。そんな熱い1980年前後に思いを馳せたような、懐かしい音源をジャンル別に紹介していくのが、Mute Recordsの”Rough Trade Shops”シリーズです。その中で、この”Post Punk 01”は、元々、2枚組CDとしてリリースされていますが、本アルバムはその2枚組CDのサンプラー的立ち位置にある訳です。なので、収録されているのは厳選された4組で、Gang Of Four, The Futureheads, World Domination Enterprises (以下WDEと表記), Bush Tetrasです。Gang Of FourやBush Tetrasは既に紹介していますので、The FutureheadsとWDEについて少し紹介しておきます。 それで、The Futureheadsですが、2000年に英国Sunderlandで結成されたポスト・パンク・バンドで、メンバーは、Ross Millard (Vo, G), David "Jaff" Craig (Vo, B), Barry Hyde (Vo, G), Dave Hyde (Drs)で後者の2人は兄弟です。彼等は、2002年にEP”Nul Book Standard”を、2003年にEP”1-2-3-Nul!”をその後にファースト・シングル"First Day"をリリースしています。そして、2004年9月にセルフ・タイトルのファースト・アルバムを679 Recordingsからリリースしていますが、その内、5曲をGang Of FourのAndy Gillがプロデュースしています。彼等は順調に活動していましたが、2013年に活動中止。その後、2019年に再結成して、現在も活動しています。 次に、WDEですが、1980年代後期に、ロンドンのLadbrokeで結成されたノイズ・ロック・トリオで、メンバーはDigger Metters (Drs), Keith Dobson (G), Steve Jameson (B ?)ですが、Donsonは、元々、Kif Kif Le Batteurと言う偽名を名乗って、スペース・サイケ・バンドHere & Nowでドラマーとして活動をしていましたし、Jamesonも、1976年には、Charmdale Recordsで音楽ビジネスに関わっており、後にRough Tradeの店員になり、更にはAlternative TVやThe Fallのライブ要員にもなっていましたが、2019初頭に他界しています。 それでは各曲の紹介をしていきたいと思います。 A1 Gang Of Four “I Found That Essence Rare”は、彼等のファースト・アルバム”Entertainment!”のB1にも収録されている名曲で、Andy Gillのギターのカッティングがシャープかつソリッドで、ダンサブルな曲です。因みにメンバーは、Jon King (Vo), Andy Gill (G), Dave Allen (B), Hugo Burnham (Drs)で、ファンクとパンクとダブが融合した音楽をやっていました。 A2 The Futureheads “Robot”は、彼等のセルフ・タイトルのファースト・アルバム及び彼等のファーストEPにも収録されている曲で、ドラムに焦点を当てているところは今風ですが、コーラスワークがイカした曲です。Kraftwerkの”Robots”とは全然違いますね。 B1 Bush Tetras “Too Many Creeps”は、彼等のファースト・シングルの曲で、元The Contortionsのスライド・ギターだったPat Placeを中心に出来たバンドで、この中では唯一の米国のバンドです。ファンキーて歪なダンス・ミュージックで、この曲も代表曲です。メンバーは、Cynthia Sley (Vo), Pat Place (G), Laura Kennedy (B), Dee Pop (Drs)です。 B2 World Domination Enterprises “Asbestos Lead Asbestos”は、地を這うようなベースと重いドラムに、かなりフリーキーなギターが暴れると言うドゥームな曲で、この中ではやや異質です。ヴォーカルも韻を踏んでいるようで、グーです。 まあ、CD2枚分の中から、たった4曲を選ぶと言うのは無理クリだとは思いますが、中々の選曲だったのではないでしょうか?まあ、CDを聴いた方が良いと言えば良いのですが、、、。入門編としては、この作品も良いと思われますので、未体験の方は是非、体験してみて下さい❗️ A1 Gang Of Four “I Found That Essence Rare” https://youtu.be/vTcVkpa2Z0c A2 The Futureheads “Robot” https://youtu.be/OV70MTvvXc4 B1 Bush Tetras “Too Many Creeps” https://youtu.be/PERvoP9YuM4?si=AuD0Ef6V-UoVxz9u B2 World Domination Enterprises “Asbestos Lead Asbestos” https://youtu.be/OlhiSIArIkU?si=1zt4m_UQZoyZIvQJ #VariousArtists #RoughTradeShops:PostPunk01 #MuteRecords #PostPunk #GangOfFour #TheFutureheads #BushTetras #WorldDominationEnterprises
Post Punk Mute Records 2000円Dr K2
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Wire “A Bell Is A Cup... Until It Is Struck”
当時、仲の良かった女友達と「Wireを全部集めようぜ!」とばかりに、Wireのレコードを漁っていた時期に購入したものだと思います(うろ覚え)。Wireオリジナルのアルバムとしては6枚目に当たる”A Bell Is A Cup... Until It Is Struck”です。この頃は、アルバム等をMuteから出していた、所謂「Mute期」の代表的作品です。今一つ、ジャケ写の意味が分かりませんが、彼等らしいシュールな構図だと思います。彼等のバイオグラフィーについては、以前にも書いてありますので、それをご参照下さい。この時期は、Domeやソロ等の活動がひと段落して、ビート・コンボとして再結成された時期で、1985年〜1992年を指します。メンバーは、初期からの鉄壁の4人で、Colin Newman (Vo, G), Graham Lewis (B, Vo), Bruce C. Gilbert (G), Robert Gotobed (Drs)です。また、この時期のプロデュースはGareth Jonesが担当しています。内容はポスト・パンクを通過した「新しい」ポップ・ミュージックと言った方が良い出来で、もうA1 “Silk Skin Paws”のサビからして泣けます。それと、Gotobedのドラムがミニマムで、一切の余計なオカズとかを入れていないのが、凄いです。それ故に、ドラムの良さが100倍良く聞こえます。それから、曲の途中で、効果的なシンセやシンセで使ったホーン音が入ってくるのですが、これは誰が演奏しているのでしょうか? またGilbertのギターワークも素晴らしいです。歌詞は相変わらず、シュールと言うか何か想像/暗示させるような一風変わった単語を使っています。実を言うと、これを購入した時、Wireの”154”のような、凝りに凝った曲を期待していたので、「Mute期」のWireはイマイチだなと思っていて、当時はそんなに聴き込んでいなかったのです。しかし、今回、聴き返してみると、この時期のWireの音楽は、ミニマムで単純なんですが、これこそが、彼等が辿り着いた「究極」の音楽なのではと思えてきます(と言うのは言い過ぎかな?)。そんな無駄を削ぎ落としたビート・ミュージックを演奏している「Mute期」のWireも是非とも聴いてみて下さい❗️因みに、このアルバムに収録されている”Kidney Bingos”は初め見た時に、”Kidney Bongos”だと思っていましたが、その女友達から指摘されて、成程と納得した覚えがあります。 A1 “Silk Skin Paws” (4:51) A2 “The Finest Drops” (4:55) A3 “The Queen Of Ur And The King Of Um” (4:00) A4 “Free Falling Divisions” (3:34) A5 “It's A Boy” (4:22) B1 “Boiling Boy” (6:19) B2 “Kidney Bingos” (4:08) B3 “Come Back In Two Halves” (2:40) B4 “Follow The Locust” (4:20) B5 “A Public Place” (4:30) B2 “Kidney Bingos” https://youtu.be/bwuPAfGo9Wk?si=wL_scofE2iJbfLw6 [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_l2p3M2jkVXBZdh0wCF-aEsPbCw9HtVsjE&si=HHXCrGvEO3ouQl9B #Wire #ABellIsACup...UntilItIsStruck #MuteRecords #16thStudioAlbum #BeatCombo #MinimumMusic #PopMusic #PostPunk #ColinNewman #GrahamLewis #BruceC.Gilbert #RobertGotobed
Post Punk Mute Records 不明Dr K2
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Fad Gadget “Fireside Favourites”
漸く、入手しました!Fad Gadget (本名Frank Tovey)のファースト・アルバム”Fireside Favourites”です。Fad Gadgetのバイオグラフィーは以前に書いた通りですので、そちらをご参照ください。今やエレクトロ・シーンの老舗レーベルになった感もあるMute Recordsが1番最初に契約したのが、Fad Gadgetなのですが、惜しくも2003年に心不全で他界しています。そんなFad Gadgetのファースト・アルバムの参加者は、Fad Gadget (Vo, Synth, Tapes, Drum Machine, Ashtray Metal Chair, Shaver)に加えて、Eric Radcliffe (G, B, Banjo), John Fryer (Extra Fingers, Ashtray Metal Chair), Nick Cash (Drs), Daniel Miller (Electronic Perc [A1, A4], Synth, Sequencer [A4, B3]), Phil Wauquaire (B-Synth [A1], B [B1])となっています。内容的には、シンセ・ポップの好きな方にはドストライクな内容で、もし、The Normal(=Daniel Miller)が好きであれば、なお良しと言う感じでしょうか?実際にMillerはスタジオを貸していますし、数曲で客演もしていますので。作曲は全てFad Gadgetによります。B4 “Arch of The Aorta”なんかはポップな要素もあるんですが、ちょっとだけ実験的なこともやっています。タイトル曲のA5 “Fireside Favourites”では少しラテン系の味付けが成されています。またライブでもお馴染みなA5 “Coitus Interruptus”もMillerのシーケンスと共に、独特のポップネスを提示しています。Fad Gadgetの場合、アルバムよりも、シングルの方がヒット曲は多いのですが、それを差っ引いても、本作は彼の魅力に溢れていると思いますので、機会があれば、聴いてみて下さい!!あと、Fad Gadgetのライブは結構アクティブなので、気になる方は、YouTubeを見てね。 A1 “Pedestrian” (3:22) Daniel Miller (Drum Machine), Phil Wauquaire (Synth-B) A2 “State Of The Nation” (3:45) A3 “Salt Lake City Sunday” (2:12) A4 “Coitus Interruptus” (4:20) Daniel Miller (Drum Machine, Synth, Sequencer) A5 “Fireside Favourite” (4:34) B1 “Newsreel” (3:42) Phil Wauquaire (B) B2 “Insecticide” (3:08) B3 “The Box” (3:43) Daniel Miller (Drum Machine, Synth, Sequencer) B4 “Arch Of The Aorta” (6:54) https://youtu.be/KDBZQGX133Q?si=u6dsdBkBDPnA4J4q [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLI1i8Hgq82VdtFm8irGSttUUBQjinP5to&si=zjDRXm1f8OegMw_a #FadGadget #FiresideFavourites #MuteRecords #FirstAlbum #ElectronicPop #Synthesizers #DanielMiller #EricRadcliffe #JohnFryer #NickCash #PhilWauquaire
Electronic Pop Mute Records €30.00Dr K2
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Fad Gadget “Under The Flag”
またまた、Fad Gadgetです❗️今度は、1982年にリリースされたサード・アルバム”Under The Flag”です。これも中古で探して、やっと入手しました。Fad Gadget (本名 Frank Tovey)のバイオグラフィーは以前にも書きましたので、ここでは省略させて頂きます。それで、今回の参加メンツなのですが、Fad Gadget (Vo, Computer, Synth)の他、David Simmons (A-Piano, Synth), Nicholas Cash (Vibraphone, Timpani, Perc)が中心になり、コーラスとして、Alison Moyet, Barbara Frost, Jill Tipping, Yvette Anna, Andrew Kay, Anne Clift, John Fryerが参加しており、Alison Moyet (Sax [A5]), Patricia Bakker (オランダ童謡[A2])も客演しています。録音は、1982年にLondonのBlackwing Studioで行われており、全曲Fad Gadgetが作曲しています。このサード・アルバムでは、前作 ”Incontinent”とはやや異なり、コーラスや生ピアノなんかは使っていますが、原点回帰したかのように、結構、シーケンサーやシンセ或いはドラムマシンを多用したおり、エレ・ポップに戻った雰囲気が全体に漂っています。しかしながら、各曲は良く練られており、メリハリが付いていて纏まった感がありますね。それと、意外と注目されていないのですが、彼のライブパフォーマンスは結構激しく、「エレ・ポップ界のイギー・ポップ」言っても良いかも?と言う訳で、そんなFad Gadgetのより進化したポップ・ミュージックを体験してみて下さい❗️ A1 “Under The Flag I” (3:05) A2 “Scapegoat” (2:50); Patricia Bakker (Vo) A3 “Love Parasite” (5:25) A4 “Plainsong” (3:51) A5 “Wheels Of Fortune” (4:54); Alison Moyet (Sax) B1 “Life On The Line IV” (3:53) B2 “The Sheep Look Up” (3:37) B3 “Cipher” (5:38) B4 “For Whom The Bells Toll” (5:13) B5 “Under The Flag II” (2:53) A2 “Scapegoat” (2:50); Patricia Bakker (Vo) https://youtu.be/WCAN-i1WvUQ?si=NQ0BYPDLDeplUOZs A3 “Love Parasite” (5:25) https://youtu.be/9yEYV3ohJu4?si=KCQZ1o5KIC4ZeaZO B1 “Life On The Line” [live version] https://youtu.be/07EWJV13tns?si=fUSDNr_ddA0lgkWf B2 “The Sheep Look Up” (3:37) [live version] https://youtu.be/n02S7jsouW8?si=fY8YD4xMteM6zabk B4 “For Whom The Bells Toll” (5:13) [live version] https://youtu.be/jerAVUJ5Kko?si=MY0HaOk6h0_-C8qX• #FadGadget #UnderTheFlag #MuteRecords #ThirdAlbum #SynthPop #Electro #PopMusic #Synthesizers #DavidSimmons #NicholasCash #AlisonMoyet #BarbaraFrost! #JillTipping #YvetteAnna #AndrewKay #AnneClift #JohnFryer #PatriciaBakker
Synth Pop Mute Records 不明Dr K2
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Fad Gadget “Incontinent”
今回は、Frank Toveyではなく、Fad Gadgetとしてのセカンド・アルバム”Incontinent”を紹介します。私の持っているのはジャケ無しなんですが、本当はちゃんとジャケがあるので。まあ、Fad Gadgetのアナログは当時でも入手困難でしたから、仕方ないですね。彼のバイオグラフィーは以前にも書きましたので、割愛させて頂きます。このアルバムに参加しているのは、Fad Gadget (Vo, Sequence, Perc, Synth, Woodwind, Sax, Flute)以外に、Peter Balmer (B, Rhythm-G, Vo), Nick Cash (Drs [B1以外], Perc, Steel Drs, Jew's Harp, Accordion, Vo), John Fryer (Perc, Vo), David Simmonds (Synth, Piano, Vo), Anne Clift (Vo), B.J.Frost (Vo)と言うメンツで、B1 “Manual Dexterity”ではWireのRobert Gotobedが作曲とドラムで客演したり、B2 “Innocent Bystander”とB5 “Plane Clothes”ではEric Radcliffeがギターで客演しています。このアルバムでは、以前にも書きましたが、Fad Gadget単独の作曲と言うより、BalmerやCashらと一緒に作曲しており、本人としては何となくモヤモヤしていたのではないでしょうか? 録音とミックスは1981年の夏に、LondonのAll Hallows ChurchにあるBlackwing Studiosで行われています。それで、内容なんですが、Fad Gadgetと言うとシンセ・ポップ(エレ・ポップ)なイメージが先行してしまいますが、実はそんなことはなくて、生ドラムをやギターまたはアコースティック・ピアノなんかも使ったりして、それ程「シンセ、シンセ」していないんですよ。寧ろ、洗練されたポップ・ミュージックな感じですね。特に本作品は、全体的には「無国籍的」なポップスになっていると思います。その中でも、A4 “Incontinent”は、Daniel Millerのシンセの通奏低音にスチールドラムやドラムにパーカッションというかなり実験的なアプローチをしたり、B1ではドラムとかパーカッションとかだけで成り立っていたりと、かなり異色ですね。更に、B4 “Diminished Responsibility”のやや虚ろでスローでビートレスな曲も実験的ですね。そしてB5 “Plain Clothes”では、思いっきり、Radcliffeのギターのリフから始まり、結構、ロック調で、ビックリします。そんな訳で、結構、「脱エレ・ポップ」志向もあるアルバムですが、ちょっとだけ捻ったポップ・ミュージックとして楽しめますので、是非とも聴いてみて下さい。 A1 “Blind Eyes” (4:56) A2 “Swallow It” (5:35) A3 “Saturday Night Special” (6:29) A4 “Incontinent (3:24); Daniel Miller (Sequencer) B1 “Manual Dexterity” (3:31); Robert Gotobed (Drs) B2 “Innocent Bystander” (6:28); Eric Radcliffe (G) B3 “King Of The Flies” (4:22) B4 “Diminished Responsibility” (5:55) B5 “Plain Clothes” (4:40); Eric Radcliffe (G) https://youtu.be/cOGDFmeZtxY?si=P3lvn9cHkcygbWQA [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLI1i8Hgq82Vc153SQPqRcDJV7RPae3ey9&si=XPrQQqEBzqQrJagV #FadGadget #Incontinent #MuteRecords #SynthPop #Electronics #SecondAlbum #PeterBalmer #NickCash #JohnFryer #DavidSimmonds #AnneClift #B.J.Frost #RobertGotobed #EricRadcliffe #Synthesizers #Guitar #Drums #無国籍 #脱エレポップ
Synth Pop Mute Records 不明Dr K2
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Frank Tovey “The Fad Gadget Singles”
Frank Tovey、それは、Fad Gadgetと言った方が、有名であろうか。まあ、1978-1979年頃、宅録少年Toveyが、Mute Recordsの創設者であり、ミニマル・シンセ・ポップ・ユニットThe Normalとも名乗っていたDaniel Millerの目に留まって、機材を借りたりして、デビューした時の呼び名がFad Gadgetだった訳です。彼は、当時、英国では人気はある程度ありましたが、1984年頃から本名Frank Toveyを名乗り始めたそうです。日本ではそんなに人気は無かったかな? Fad Gadgetについては、前回書きましたので、そちらを参照して下さい。それで、今回、紹介するのは、Fad Gadgetのシングルを集めた、ファンとしては有難いセルフ・コンピレーション・アルバムです(今では、彼のアナログ音源は中々入手し難いです)。それで、内容なんですが、シングルを集めただけあって、どの曲も素晴らしいです。それで、興味深いことに、初期のシングルでは、Tovey作曲の曲よりもDaniel Miller作曲の曲が比較的多いこと、それと、B面に行くと、分断なコーラスやシンセ以外の楽器(ベースや生ドラムなど)を使っている曲が多いことです。多分、彼のデビューにはMillerが多分に協力していたことによるものだとは思いますし、シンセとドラムマシンでのエレ・ポップと言う路線で一致していた部分もあるのでしょう。その後、Toveyはシンセに拘ることにやや嫌気が差して、もっとゴージャスなポップ・ミュージックへと舵を切ったとも思えます。そして、B面最後の曲”Collapsing New People”は、彼が独逸のスタジオ(Hansa Tonstudios)で出会ったEinstürzende Neubautenにショックを受けたと言う実話から、”Einstürzende Neubauten=Collapsing New Buildings”を文字って付けたタイトルと言われています。 とまあ、Fad Gadget名義でリリースしたシングル盤の曲はどれも珠玉の作品であり、また時代による変化も聴取できて、彼の色々な面も見て取れます。アナログでの入手は困難かも知れませんが、1980年代初頭のエレ・ポップの状況を知るには最適ですので、この機会に是非とも聴いてみて下さい❗️因みに、本作品に参加してい?メンバーと担当は、Frank Tovey (Vo, Synth [A1-A4, B1-B4], Drum Machine [A4, B3, B4]), Nick Cash (Drs [B1, B2, B5, B6]), David Simmonds (Piano [B1, B2, B5, B6], Synth [A5, B2-B4, B6]), Daniel Miller (Synth [A1-A3, A5])となっています。 A5) ★A1 “Back To Nature” Frank Tovey (E-Piano, Rhythm Machine) ★A2 “The Box” Frank Tovey (E-Piano, Rhythm Machine) ★A3 “Ricky´s Hand” B.J. Frost (Choir Effects), Frank Tovey (Black And Decker V.8 Double Speed Electric Drill) ★A4 “Fireside Favourite” Eric Radcliffe (B, Banjo) ★A5 “Lady Shave” Daniel Miller (Drum Machine), Frank Tovey (Effects) ★B1 “Saturday Night Special” Pete Balmer (B), Anne Clift (Vo), Frosr (Vo) ★B2 “King Of The Flies” Balmer ( B) ★B3 “Life On The Line” Alison Moyet (Chorus), B.J. Frost (Chorus), Jill Tipping (Chorus), Frank Tovey (PC), David Simmonds (Grand Piano) ★B4 “For Whom The Bells Toll” Chorus – Alison Moyet (Chorus), Andrew Kay (Chorus), Anne Clift (Chorus), B.J. Frost (Chorus), Jill Tipping (Chorus), Yvette Anna (Chorus), Frank Tovey (PC), Nick Cash (Vibraphone) ★B5 “I Discover Love” Brass – Daryl Williams (Brass), Eddie Carnihan (Brass), Simmon Gardener (Brass), David Rogers (Double-B), Rowland S. Howard (G), Joni Sackett (Vo) ★B6 “Collapsing New People” David Rogers (Double-B, Bass Synth, Slide-G), David Simmonds (Perc) [Frank Tovey / Fad Gadget諸々] https://youtube.com/playlist?list=PLI1i8Hgq82VezVYi2a1Gu7p0eaXrptg91&si=aokMSqqSKh4vjpqh A3 “Ricky’s Hand” https://youtu.be/NQO1DP2KNyM #FrankTovey #TheFadGadgetSingles #MuteRecords #SynthPop #Electro #Synthesizers #FadGadget #FoundObjects #ElectricDrill #Brass #Piano #DoubleBass
Synth Pop Mute Records 不明Dr K2
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Fad Gadget “Collapsing New People”
Fad Gadget (本名Frank Tovey)の有名曲”Collapsing New People”と”Lady Shave”のクラブ用(?)12㌅EPの登場です。Fad Gadgetのアルバムは今となっては、入手困難で、中古も殆ど日本の市場に出回っていないか、高価で取引されています。なので、この12㌅EPもやっとの思いで競り落としました。Fad Gadgetのバイオグラフィーは前回を参照して下さい。それで、本作品の内容ですが、彼の有名曲である”Collapse New People”と”Spoil The Child”を収めてありますが、A面には、”Collapsing New People”のオリジナル(A2)とKlaus JankuhnとWestBamによるリミックス・ヴァージョンWestBam Remix(A1)が、B面には、”Spoil The Child”のJohn Acquaviva's Robo-Sapien Voxヴァージョン(B1)とJohn Acquaviva's Robo-Sapien Dubヴァージョン (B2)がそれぞれ収められています。B面のリミックスとプロデュースはJohn AcquavivaとChris Jordanがそれぞれやっています。 それで、A面ですが、前述のように独逸テクノ界のWestBamことMaximilian Lenz (彼はDJ Dickの兄弟)がリミックスをKlaus Jankuhnがプロデュースをやっており、鉄壁のダンス・チューンに仕上がっています。元よりこの曲はダンサブルな曲でもあるので、余計に重量級のビートになっていますし、シンセのリフもキツくなっていますね。一方、B面はオリジナル・ヴァージョンは収録されていませんが、カナダ人DJのJohn Acquavivaがリミックスを、Chris Jordanがミキシングとエンジニアをやっています。こちらもフロアー向けのチューンに仕上がっていますが、B2はダブなのかと思いますが、聴いてみると、インスト曲になっているだけのようでした。いずれにしろ、Fad Gadgetの曲の良さーーダンサブルな面ーーが引き出されており、聴き応えがありますね。さあ、皆さんもこれを聴いて、レッツ・ダンス!!ですよ。 A “Collapsing New People (London Mix)” (9:20) B1 “Collapsing New People (Berlin Mix)” (7:04) B2 “Spoil The Child” (3:42) A “Collapsing New People (London Mix)” (9:20) https://youtu.be/q1Rdnu1B16w?si=bKcnm8EqSeddy4H2 B1 “Collapsing New People (Berlin Mix)” (7:04) https://youtu.be/ryNa4lAbOXc?si=g9_A6eE3Dqj3hDnM B2 “Spoil The Child” (3:42) https://youtu.be/yyt_Pq4EEKM?si=oSYm1HPZY-4uzAmV #FadGadget #CollapsingNewPeople #LadyShave #MuteRecords #Remix #Reissue #SynthPop #ElectronicPop #ClubMusic #Synthesizers #KlausJankuhn #WestBam #JohnAcquaviva #ChrisJordan
Electronic Pop Mute Records 1101円Dr K2
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Duet Emmo “Or So It Seems”
皆んな、知ってるかな?Dome + The Normal =Duet Emmoってことを❗️ つまり、Domeって言うのは、英国ポストパンクバンドWireのBruce C.GilbertとGraham Lewisがやっていたインダストリアルな実験音楽ユニットで、The Normalって言うのは、Mute RecordsのオーナーDaniel Millerのソロユニットで、最初のシングル”Warm Leatherette”でワンマン・エレクトロ・ポップをやってましたね。その二つがコラボ・合体したのが、Duet Emmo (このユニット名はDOMEとMUTEの文字を入れ替えたアナグラムだそうです)と言う訳です。もうこれら2つに関しては、これまで、度重ね紹介してきましたので、ここでは省略します。私の持っているのは、LP(白盤)+片面のみのLP(こちらも白盤)から成る再発盤となります。A面はMiller色が強いようですが、B面はDome色が強いです。前者では、ドラムマシンのキックやシーケンスによるベースラインがはっきりと録音されており、どちらかと言うとMiller寄りのトラックですね。またヴォーカルも入った曲もあるし。一方、後者では、独特の音色のギターあるいはベースの変調音を使っての茫漠とした曲が並びます。時にMillerによるシンセ音が混ざってきます。その様子は「音楽」というより「建築」と言った方がしっくりきますね。C面は、再発に当たってのボーナストラックみたいですが、両者の良いところが絶妙のバランスで程良くMIXされていますね。タイトルも”Heart of Hearts (Or So It Seems)”で裏ジャケ写との関係性があると思います。これが元々のコラボのきっかけになったのでは無いか?と想像します。両者ともクセが強いので、どんなもんかな?と思っていましたが、見事にバランス良く配置されており、隠れた名盤と言えますね。この音源以外に、本作品からシングルカットされたシングルがあるだけですので、今回の再発を機に入手しては如何でしようか? 特にMute好きな人には堪らん作品になっていますから❗️ ◼️LP1 A1 “Hill Of Men” A2 “Or So It Seems” A3 “Friano” A4 “The First Person” B1 “A.N.C.” B2 “Long Sledge” B3 “Gatemmo” B4 “Last's Card” ◼️One-side LP2 C1 “Heart of Hearts (Or So It Seems)” LP1 https://youtu.be/KxXMLe_Gshw?si=DPYOQzu6wvi7pft- side C1 “Heart of Hearts (Or So It Seems)” https://youtu.be/ICQ_LQtzKdM?si=TbDuZH-Y1qIn4ryV #DuetEmmo #OrAsItSeems #MuteRecords #BruceC.Gilbert #DanielMiller #GrahamLewis #Dome #TheNormal #Collaboration #Experimental #Electro #Industrial
Electro / Experimental Mute Records 5514円Dr K2
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Wire “The Ideal Copy”
またまた出ました!皆んな、大好きWireの5枚目のアルバムにしてMute期の初のアルバムです。プロデュースはGereth Jonesです。Mute期の作品は、それまでの実験的でカラフルなアレンジではなく、独特で滑らかさとか冷たさを持ったミニマルな曲が多くなってきます。本作でもその傾向は著明で、聴き易いようにも感じるのですが、凝ったところが幾つもあると言うような曲が多いです(正直、この違いを上手く説明出来ない)。多分、プロデューサーの好みかも知れませんが、「新しい」ポストパンクへと進化しているようです。もうポストパンクと言わなくてもいいでしょう。寧ろ、オルタネイティブ・ロックって感じですね。これはこれで面白いです。と言うか、Wireほこの路線を続けていきます。そんなWireの新展開、ちょっと興味が出ますでしょう?それなら、是非とも聴いてみてください❗️ A1 “The Point Of Collapse” (3:18) A2 “Ahead” (4:53) A3 “Madman's Honey” (4:23) A4 “Feed Me” (5:50) B1 “Ambitious” (4:00) B2 “Cheeking Tongues” (2:02) B3 “Still Shows” (4:00) B4 “Over Theirs” (5:18) https://youtu.be/bKOZIZ0vkGI?si=-ypoYOy2mRgAQ6wE #Wire #TheIdealCoby #MuteRecords #Post-PostPunk #Minimal #AlternativeRock #ColinNewman #GrahamLewis #Brucec.Gilbert #RobertGotobed #Produce #GarethJones
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