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クラシカル バーブラ
バーブラ・ストライサンドが古典音楽のいろんなジャンルから10曲の名曲を選んで歌っている。
まだ大学を卒業し、司法浪人時代、これをレコードで聴いていた。近所の三味線の先生の家に飼われていた黒猫が、どういうわけかボクの家に転がり込んできた。先生のお話では新しい猫との折り合いが悪く家出状態であったそうな。ある冬の夜雪が降った。夜遅くバイトから帰ってくるとベランダ側の開けてあったはずのカーテンが締まり、通りから中が見えないようになっていて、消していったはずの部屋の明かりついていた。
『ああ、やられた』と思った。
猫が入ってくるために窓に取り付けたエアコンのわずかに開けておいた窓の隙間から、猫ではなくて泥棒が入ったんですね。おそらく猫は中にいて、唯一泥棒の顔を見ていたと思う。その日から1週間ばかり、僕の部屋には通ってこなくなっていた。
大事なもの普段は身に付けてセミナーに通ったり、バイトに言ったりはしないから、全部部屋にあった。ごっそりやられたね。それが田舎に帰ろうと思ったきっかけだった。散乱したレコードの中にこのアルバムのアナログレコードがあった。帰郷してほとんどアナログレコードは当時yahooだけがやっていたオークション(今のヤフオク!)で売り払い、どうしても聴きたいものをCDで買ったりカセットにダビングした。
このアルバムも後で買い替えた一枚。こうやって展示する機会があると取り出して聴いてみたりする。音楽の新旧は関係なく、ヴォーカリストとしての彼女の才能を100%楽しめる一枚。本当の実力って声とハートの底力だね。
彼女のフランス語やドイツ語、イタリア語の発音についてはわからないけれど、真剣さがうかがえる。
1. 美しい夕暮れ (クロード・ドビュッシー)
2. 子守歌―オーヴェルニュの歌から (ジョゼフ・カントルーブ)
3. 語らぬ愛 (フーゴ・ヴォルフ)
4. パヴァーヌ (ガブリエル・フォーレ)パヴァーヌはゆったりとした古典的な舞曲
5. 夢のあとに (ガブリエル・フォーレ)
6. In Trutina ―世俗的カンタータカルミナ・ブラーナより (カール・オルフ)
オルフの名前は知らなくてもこのカンタータの中で冒頭と最後に合唱される「おお!フォルトゥーナ!」という曲は有名。映画の中ではそれなりにアレンジされていましたが、映画「オーメン」の冒頭 墓を暴き立てるシーン不気味なロートワイラー犬が恐怖を掻き立てるシーン。あそこで使われましたね。フォルトーナはもともとはローマ神話の幸福の女神の名前ですが、サントラの曲名は『アヴェ サタニカ』 =『サタンを讃えよ』と曲名がついていました。幸福ではなくて悪魔。それらしい迫力でしたよね。
でも、カルミナブラーナにはこのイン・トルティアのような清澄な音楽もあるのです。
https://youtu.be/903mclWgAyc?si=CjT4od6IQIq752-q
7. 月夜 (ロベルト・シューマン)
8. ~Lascia Chio Pianga―歌劇『リナルド』より (G.F. ヘンデル)
9. 感謝の歌 (G.F.ヘンデル)
10. I Loved You (クラウス・オーガマン)
オーガマンは1916年に亡くなったイギリス生まれのドイツの作曲家
バーブラは英語で歌っています。