Marla Hlady “Playing Piano”

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これも謎レコード。今回、調べてみて、漸くちょっと分かりました。Marla Hladyはカナダのキネテイック・アーティストかつサウンド・アーティストでインスタレーションもやるバリバリの芸術家です。彼女は日常品を使って、それを電気的あるいは電子的に動かす手法を多用しているようで、しばしば、社会的なメッセージを含んでいるとのこと。彼女の作品は動かすシステムによって作曲すると言うスタンスで、主な作品に”Gut Machines” (1994-95)や”Waltzing Matilda” (2000) そして今回紹介する”Playing Piano” (2008)があります。そして彼女は、1987年にVictoria大学から芸術学士を、1990年には芸術修士を授与されています。Marlaは、トロントで行われたG76でキネティック・インスタレーション「不安を中和する感覚」で注目され、その後もソロの個展”Beauty”をJohn Massierのキュレーションで、1992年にKoffler Galleryで行ったりしています。2012年にはNYのBuffaloにあるHallwallsで大きなソロ個展をやっています。とまあ、現役のバリバリはキネティック・アーティストてなんですよ。
それで内容ですが、プリペアード・ピアノのその先を行くキネティック・ピアノ(改造ピアノ)の2008年のYYZ Outletでの演奏の記録から成ります。まあ、改造と言う位ですから、 もう無茶苦茶ですね。1台のコピー機を改造して、2つの弦をかき鳴らすアームを取り付け、更にその音を各弦に取り付けたコンタクト・マイクで増幅。また2台のパイ焼き用のプレートも使い、その音もコンタクトマイクで増幅。さらに汽笛マシンを装着して、ピアノの「呼吸音」を拾い、紙の筒とコンデンサーマイクでらこの音を増幅すると言う仕掛けです。さらに41個の振動センサーを弦に取り付け、PCで制御しています。更に1台ののテンポ・マシンが取り付けられ、出来るだけゆっくりと音を鳴らすようにセットされています。と言う魔改造を施されたアップライト・ピアノ写真参照)の自動演奏の記録ですね。ゆっくりと爪弾かれるピアノの音に何かティンゲリー的なカタカタ言う音が混じり合い、それこそ、一種の生命体としての「生きた」ピアノの音を聴くことができます。それ程、激しい作品ではありませんが、非常に面白い音楽ですね。ジャケを見てもらえると、分かると思いますが、かなり手の込んだ仕掛けが施されています。それを見るだけでも楽しいです。皆さんも機会があったら、どうか聴いてみて下さい(でも自分家のピアノではやらないように❗️)。

https://youtu.be/_g6rqj_TZ8E

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