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Peter “Sleezy” Christopherson “Live At L' Etrange Festival 2004 - The Art Of Mirrors (Homage To Derek Jarman)”
皆さんはPeter Chrstophersonはご存知ですよね?愛称Sleezy。かのインダストリアル・ミュージックの創始グループThrobbing Gristle (TG)で、テープ操作などを担当、その後、Psychic TVに参加するも、直ぐにJohn Balanceと共にCoilを結成。とまあ、地下音楽の王道を歩んできたアーティストです。そうそう、TG参加前には、ジャケなどのデザインを担当していたHipgnosis (ヒプノシス)の創設メンバーでもありました。残念ながら、彼は2010年11月25日に、タイで55歳と言う若さで他界しています。今回は、タイトル通り、Derek Jerman監督の映画”Art of the Mirror”の映画音楽についての彼のライブ音源の録音作品をご紹介します。ライブ自体は、2004年9月13日に仏で開催されたL'Étrange Festivalでの録音となります。その前に、様々な分野で活動してきたSleezyについてのバイオグラフィーを簡単にご紹介しておきます。彼の父親は大学工学部の教授で、彼自身も英国の大学で修士を取得した後に、渡米し、NYCのBuffalo大学で、コンピュータ・プログラミング/劇場デザイン/ビデオ芸術について学んでいます。しかし、当時、彼はRobert MapplethorpeやArthur Tressのパフォーマンスに興味を持っていました。帰国して、TGの創設者として名を連ね、1981年の解散までメンバーとして活躍しています。一方で、先述のように彼はジャケ・デザインを担当する集団Hipgnosisの創設者でもあり、Pink FloydやPeter Gabrielのジャケや1976年のSex Pistolsのプロモーション用写真やパンク・ショップSEXの店内デザインなどもやっています。TG時代には、SleezyはChris Carterが特注で作った自家製のテープ・マシンを操作していますが、後に、彼はFairlight CMIよりも早くデジタル・サンプラーをライブで使ったと評されています。TG解散後、Sleezyは、P-OrridgeらとPsychic TVを結成し、多数のライブを行っていますが、Balanceと一緒になり、2人はパートナーともなります。その後、Psychic TVで2枚のアルバムに参加後、2人は脱退して、Coilを結成します。Coilでは、Balanceが歌詞を書き、Chapman Stickやキーボードを演奏、Steven E. Throwerは時にベースやドラムで参加していました。一方で、Sleezyは、Rage Against the Machine, The The, Van Halenなどのミュージック・ビデオを40作以上作製していたりもします。20年以上に渡り、Coilは他のアーティストとのコラボや自分達のアルバムを多数リリースしてきました。また、Sleezyは長い音楽家としてのキャリアがあるにも関わらず、本人名義の曲は2曲しかありません。その内の1曲は、Balanceのアルコール依存症からのリハビリに対するコンピ”Foxtrot”に収められています。Balanceの死後、2005年に、Sleezyはタイのバンコクへ移住し、ソロ・プロジェクトThe Threshold HouseBoys Choirを始め、また、Coilの遺作を自身のレーベルThreshold Houseからリリースしたりしています。2005年にはTGのリユニオンがあり、Sleezyも参加していますが、P-Orridgeの死によって、TGは幕を完全に閉じます。一方、Sleezyは、2007年にThe Threshold HouseBoys Choirのファースト・アルバム”Form Grows Rampant”をリリース、翌年には、Sleezyは、CoHことIvan Pavlovと新プロジェクトSoisongを開始、そのプレミアは同年3月9日に東京で行われています。Soisongは、伊のRoberetoでDerek Jarman作”Blue”のライブ・サントラを行なっています。同年4月にも、伊のTurinで、SleezyとPavlovは、David Tibet, Othon Mataragas, Ernesto Tomasiniと共に、同監督作”The Angelic Conversation”のライブ・サントラもやっています。その後、2010年には、Sleezyは、Harley PhoenixとBryin Dallと共に、e-mailを介した新コラボ・プロジェクトHirsute Pursuitを始め、2曲が完成しますが、Sleezyは、2010年11月25日に55歳の若さで他界し、それらの曲は彼の死後にリリースされています。ちょっと、書ききれないので、ここら辺にしておきます。 バイオグラフィーからも分かるように、Sleezyは、ライブで、映画のサウンドトラックを演奏すると言うスタイルを演っていましたが、本作品もそのパフォーマンスの記録と言うことになります。本作品は2枚組ですが、1枚は両面、もう1枚は片面のみ収録されています。また、片面がほぼほぼ24分位になっていますが、特に曲名の記載などはありません。ドローンのような音から、タイでのフィールド・レコーディングされた音(雑踏や民族音楽など)、フィードバック音、ルーフする電子音などがゆっくりと流れていくように配置されています。大きなな盛り上がりなどは特にありませんが、その淡々とした音が想起する風景が、ロング・ショットの映画の場面のように目の前を過ぎていくような音楽です。何故、Sleezyがタイを最後の居住地に選んだのか?は定かではありませんが、恐らく、今まで行ったことも住んだことも無い場所を敢えて選んだのか?それとも単なる欧米人のアジアへの憧れとか興味なのか?よくは分かりませんが、本作品にはそんな異国情緒とも取れる音が散りばめられていると思います。今まで、単独名では2曲しかなかったSleezyの音響テクニックをまざまざと見せつけられた気分です。凄く繊細なアーティストだと確信しました。TGとかでは何をしていたのか良く分からないメンバーとは思っていましたが、その認識は間違いでした。音を視覚的に捉える一種の「共感覚」のような作品です。マストですね! ◼️LP1 A “I” (22:24) B “II” (22:24) ◼️LP2 C “III” (25:48) https://youtu.be/pfTKQj61ReI?si=KlHRQDJLpeyLceeG #PeterSleezyChristopherson #LiveAtL'EtrangeFestival2004 #TheArtOfMirrors #HomageToDerekJarman #BlackMassRising #Experimental #Sampler #Computer #LiveSoundtrack #ThrobbingGristle #PsychicTV #Coil #ThresholdHouseBoysChoir #Soisong #HirsutePursuit #Hipgnosis
Experimental Black Mass Rising 4037円Dr K2
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SuKoRa “OEO”
1990年代中盤であろうか、CDが音楽媒体として世界的に普及していた時代に、所謂「無音系」と呼ばれる流れが生まれてきました。まあ、全くの無音では無いのですが、本当に微音のノイズ(グリッチ音や可聴範囲外の音など)が微かに聞こえると言うCD作品がバンバン出てきました。特に、Bernhard Günterが立ち上げた独逸のレーベルTrente Oiseauxが一時期、世界を席巻しています。何故かと言うと、そのの理由として、CDは完全デジタルな媒体なので、完璧な無音を作ることが理論上可能である点がその背景にあると言うこと、それともう一つは当時のノイズ・シーンにおいては、所謂「ジャパノイズ」と呼ばれる大音量のノイズ・ミュージックが台頭していたことに対する反発もあったかと思います。そんな状況の中で、日本にも「無音系」或いは「微音系」と呼ばれるアーティストがいました。それが、キタジマ・タカヨシ氏のソロユニットSuKoRaなんです。当時、ライブなんかにもよく誘っていたりしていましたので、彼のライブも何回も観ていますが、観客の見守る静寂の中、コンタクトマイクとセロハンで「カサッ」とか「チリッ」と言う極小のノイズを時に発すると言うストイックなスタイルに魅せられていましたね。彼は、カセット作品も自主リリースをしていましたが、そんな彼のファースト・アルバム”OEO”が、米国レーベルIgnivomousから出たとの噂を聞いて、早速、購入しました。しかも、LP(ヴァイナル)と言うフォーマットです❗️これにはちょっと驚きました。簡素なDIY的装丁で、謎めいた曲が4曲収められていますが、曲の切れ目は不明瞭です。この場合、確かに微音ではありますが、レコード針とレコード盤の間に生じるヒス音がどうしてもバックに入り込んでしまいます。そうすると、この作品はレコード針と盤との摩擦音を聴いているのか?それとも録音された人為的微音を聴くべきなのか?がよく分からなくなってきます。キタジマ君に、その感想を伝えたら、「いや〜なんか煮詰まっちゃって!」と恥ずかしそうに答えてくれました。個人的には、その言葉の意味が当時はよく分からなかったのですが、今回、聴き直してみて、何となくその意味が分かったように思えます。その後、私が東京を去ったので、疎遠になってしまいましたが、2011年まではリリースが続いていたみたいです。彼の「微音系ノイズ」は、それが完全な無音環境では無い(デジタルな空間ではない)と言う意味で、当時の他国の「無音系」ノイズとは一線を画すようにも思えます。もし、もう一度会うことができたならば、その真意を聞いてみたいですね。因みに国内では、同年に佐々木敦氏のレーベルMemeからもCD作品”Tower”をリリースしています(私は未聴)ので、そこら辺との相違についても聴いてみたいです。なので、もし、SuKoRaの作品を聴くことがあれば、そんな聴取環境のことも頭の片隅に置いて聴いてみて下さい❗️ A面 “YOY”~”OOE” https://youtu.be/Uj59qgiYFlc #SuKoRa #OEO #Ignivomous #TakayoshiKitajima #FirstAlbum #Experimental #無音系ノイズ #微音系ノイズ #Noise #SoloUnit #ConceptualMusic #SoundArt
Experimental Ignivomous 不明Dr K2
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Decimus “Decimus 1”
Decimus??? この名前を聞いて、すぐにピーンと来るリスナーさんは少ないでしょう。私自身も「なんじゃ、これ?」と思った位、地味で、素っ気ないジャケなんで、全然、購入していたことを思い出せませんでした。Decimusは、米国No-Neck Blues Band (NNCKと表記)のメンバーであるPat Muranoのサイドユニットのことです。ここで、NNCKについて少し書いておきます(と言うか、Decimusについては情報が極めて少ないので)。NNCKは、1992年、米国NYCで結成されたフリーフォームな即興音楽集団であり、メンバーはDave Nuss, Keith Connolly, Dave Shuford, Jason Meagher, Pat Murano, Matt Heyner, Micoからなっています。そして彼等は毎週、HarlemのSpaceで演奏しています。あと、John Fell Ryanもメンバーでしたが、彼はExcepterと言うノイズバンドに移っています。各メンバーは色んなバンドのサブメンバーに属しており、例えば、Angelblood, Eye Contact, Izititiz, K. Salvatore, Malkuth, Enos Slaughter, Suntanamaなどなどが知られています。Pat MuranoによるDecimusもその一つと言えましょう。2001年に、彼等のファースト・スタジオ・アルバム”Sticks and Stones May Break My Bones but Names Will Never Hurt Me”は、John FaheyのRevenant Recordsからリリースされています。それ以外にも彼等の作品は彼等自身のレーベルSound Oneからも多数リリースされています。さらに独逸のプログレバンドEmbryoとのコラボ・アルバム”Embryonnck”もリリースしています。このような自由度の高いバンド活動の一つが、Decimusであると言う訳です。ここでは”Decimus 1”を紹介しますが、既に11作まで出ています! そこで、本作品の 内容ですが、 A面B面1曲づつで、タイトルも表記がありません。そこで鳴っている音楽は、不明瞭なヴォイス、竹で出来ているであろうパーカッション、マグマが流れ出すかのようなバックトラックから成るアブストラクトな音風景。しかしながらパーカッション様の連打がメリハリをつけています。音自体はアブストラクトですが、展開があり、またテープの摩擦音或いは鋭いシンセ音のようなアクセントもあるので、すんなり聴き通すことができます。もう片面は秋の虫の音に低音電子パルスが重なり、更にシンセのリフが入ってくると言うアンビエント調の曲から成ります。あと、ジャケは紙ではなく、壁紙仕様なので、その点も評価したいと思います。これを聴いて、他のDecimusシリーズも聴きたくなってきました。皆さん、こう言うアプストラクトは聴きますか?聴くでしょう! A “Untitled” B “Untitled” YouTubeに無かったので、ライブ音源を貼っておきます。ライブはかなりインダストリアル寄り? https://youtu.be/Da1KkVvoUwQ?si=nnoMfgWLq__neGqG #Decimus #Decimus1 #Kelippah #No-NeckBluesBand #PatMurano #Abstract #AbstractNoise #SoloWork #Electro
Experimental Kelippah 不明Dr K2
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Mike Majkowski “Swimming In Light”
このアーティストのことも殆ど知らないですねえ。何でこれを買ったのかもよく分からないです。Mike Majkowskiは豪州で生まれ育ち、2011年以降、ベルリンに移住。ダブル・ベース奏者で、今までに多くの即興者やアルバムに参加していますが、ソロアルバムとしては、このアルバムは6作目になります。それで、彼がコラボしてきたアーティストの代表的な奏者を挙げるとMike Nock, Bob Mintzer, Kristin Berardi, Jim Denley, Jon Rose, Chris Abrahams, Robbie Avenaimらであり、彼が組んだグループは、The Splinter Orchestraで、即興演奏を軸とする大きなエレクトロ・アコースティックなアンサンブルであるそうです。 本作品は彼のソロアルバムですが、使用している楽器はDouble Bass, B, Synth (Analogue Synths) , Vibraphone, Piano, Perc, Field Recordingです。一応、片面1曲づつと言う訳で、A面が”Radio Weather Vending Machine”、B面が”Structure and Posture”と名付けられています。しかしなから、曲の中に極めて微音や無音を設けられてるので、片面でも3曲位入っているように聴くこともできます。音の方は一言で言うとドローンなんですが、彼はベーシストなので、低音重きを置いているようです。まったりとした時に聴くには最高ですね。どの音がどれなんて野望なことは言わないで、例えば休日の午後なんかに聴くと良いかも。どうです?皆さんも聴いてみて下さい。 YouTubeに無かったので、デュオのライブ動画を、 https://youtu.be/rYIPMzA22D8 #MikeMajkowski #SwimmingInLights #Entracte #Drone #DoubleBass #Bassist #Improvisation #Solo #Piano #Percussions #Synthesizer #Mix
Experimental Entr'acte 不明Dr K2
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Fusiller “Le Monde Supérieur”
これは何も知らないで、ただ試聴して面白かったので購入したブツですね。どうも仏地下音楽界では有名なアーティストみたいです。Fusillerとは、Jo Tanzの変名であり、彼は元々は、仏の重鎮Ghédalia Tazartès (2021年に他界)と盟友ÈlgとのトリオReines D'Angleterreとして活動しており、一方で、面白い位ヤバいブツをリリースしているデュオOpéra Mortの片割れ(もう1人はÈlg)やFemme (Arno Bruinとのデュオ)としても活動、また自身のレーベルTanzproceszも主宰しているみたいです。Jo Tanzは2008年頃から活動を始めたみたいです。彼は元々、自作のマシンを作って、それを使っているみたいなのですが、Pierre Schaefferの"I like this succession of miniatures, it sounds like études, but it’s all electronic, such a shame”やBernard Parmegianiの"I wonder why I didn’t use this kind of voices in L’enfer ?"或いはFrançois Bayleの"Here is a composer"やLuc Ferrariの"Oh, there is some kind of humour here !"及びPierre Henry の”Well, I’ve done better work" のGRM勢の解釈を落とし込んだ電子実験音楽なのですが、兎に角エレクトロニクスの使い方や曲の展開の早さが特徴的で、初め聴いた時の印象は、スイスのアクショニズム派Schimpfluchが電子化したような唐突なストップ&ゴーを繰り返すような一種のコラージュのような電子音楽です。そんな印象もあるので、毒気とユーモアが同居するかのような耳触りになっています。こうなると、ソロだけではなく、デュオやトリオも聴いてみたくなってきましたね。皆さんも聴いてみたくなったでしょう! bandcampより。 https://fusiller.bandcamp.com/album/le-monde-sup-rieur #Fusiller #LeMondeSupérieur #DoubtfulSounds #JoTanz #ElectroacousticMusic #Collage #InstrumentalBuilder
Experimental Doubtful Sounds 3047円Dr K2
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Leif Elggren, Per Johsson, Kent Tankred “UGN”
今、現在、Leif Elggrenと聴いて、何人の人が興味を持つでしょう?スエーデンが産んだ鬼才Leif Elggrenはどちらかと言うとアート寄りのイメージがありますが、元々、1982年頃より活動しているようです(Wikiはスエーデン語のしかないので、和訳出来ん。すまん!)。彼はスエーデン生まれでStockholmに住んでいます。彼は作曲家であり、ヴィジュアル・アーティストであり、レコーディング・アーティストです。なので、Venice (2001年のヴェネツィア・ヴィエンナーレでのNordic館)やStockholm (Fargfabriken), Berlin (Podevil), Johannesburg (2nd Biennial), Siena (Palazzo delle Papesse), Tokyo, Osaka, Marugame, Gothenburg, Los Angelesなどで彼の作品を観ることができます。また、彼の音楽については、英国Ash InternationalやStockholmのFirework Edition RecordsとAnckarström、AmsterdamのMedia Muzak、MoscowのInsofar Vapor Bulkなどからリリースされています。またThomas Likenbergらともコラボ作品を出しています。1992年5月27日にCarl Michael Von Hausswolffと共に、アート作品として、「Elgaland-Vargaland王国」を新しい国として宣言したりもしてます。一方、Per Johssonについては不明なのですが、Kent Tankredも元々、アート畑のアーティストですが、EMS (Institute for Electro-Acoustic Music)で、Rolf EnströmとJan W Morthensonに師事して学んでいます。彼は音楽とそれ以外のアートとを融合させることに注力し、インスタレーションを行うようになります。1988年にBerlinで行ったインスタレーション”Riot”は先のLeif Elggrenとコラボをしています。それが縁で、2人はThe Sons of God名義でコラボ作品を作っているようです。 それでこのアルバムですが、3人が1985年1月12日のFylkingenでのパフォーマンスUGNの為に、1984年11月にStockholmのEMSで披露した作品から取られています。写真にはパフォーマンスの様子も載っていますが、ちょっと何をやっているのかは分かりませんね。音の方は意外と面白いです。初め、モコモコした低音から入りますが、突如、大きな音に変わるので、ビックリしますw 所謂、アート系の”ノイズ”作品は、中にも面白いものもあるのですが、得てして、コンセプトの面白さばかりの面白さが強調されて、肝心の音の方が詰まらなかったりすることが多い訳ですが、本作品はその点はクリアしています。多分コンタクトマイクとか使っているのでしようか?それとも、Kentの自作楽器concresizerとかも使っているのでしょうか? 大音量で聴け!と注意書きがありますように、フル・ヴォリュームで聴くと圧倒されます。音楽とかノイズとか言う前に、目の前の「実在としての音塊」を鑑賞すると言うのが、本作品のキモだと思います。皆さんも一度、体験して下さいね。 “UGN”はYouTubeになかったので、続編の”UGN MAT”を張っておきます。 https://youtu.be/kRuROwkCta4 #LeifElggren #PerJonsson #KentTankred #UGN #Radium 26.05 #VisualArtist #SoundDesigner #Installation #PerformingArt #Stockholm #Sweden
Experimental Radium 226.05 不明Dr K2
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Marla Hlady “Playing Piano”
これも謎レコード。今回、調べてみて、漸くちょっと分かりました。Marla Hladyはカナダのキネテイック・アーティストかつサウンド・アーティストでインスタレーションもやるバリバリの芸術家です。彼女は日常品を使って、それを電気的あるいは電子的に動かす手法を多用しているようで、しばしば、社会的なメッセージを含んでいるとのこと。彼女の作品は動かすシステムによって作曲すると言うスタンスで、主な作品に”Gut Machines” (1994-95)や”Waltzing Matilda” (2000) そして今回紹介する”Playing Piano” (2008)があります。そして彼女は、1987年にVictoria大学から芸術学士を、1990年には芸術修士を授与されています。Marlaは、トロントで行われたG76でキネティック・インスタレーション「不安を中和する感覚」で注目され、その後もソロの個展”Beauty”をJohn Massierのキュレーションで、1992年にKoffler Galleryで行ったりしています。2012年にはNYのBuffaloにあるHallwallsで大きなソロ個展をやっています。とまあ、現役のバリバリはキネティック・アーティストてなんですよ。 それで内容ですが、プリペアード・ピアノのその先を行くキネティック・ピアノ(改造ピアノ)の2008年のYYZ Outletでの演奏の記録から成ります。まあ、改造と言う位ですから、 もう無茶苦茶ですね。1台のコピー機を改造して、2つの弦をかき鳴らすアームを取り付け、更にその音を各弦に取り付けたコンタクト・マイクで増幅。また2台のパイ焼き用のプレートも使い、その音もコンタクトマイクで増幅。さらに汽笛マシンを装着して、ピアノの「呼吸音」を拾い、紙の筒とコンデンサーマイクでらこの音を増幅すると言う仕掛けです。さらに41個の振動センサーを弦に取り付け、PCで制御しています。更に1台ののテンポ・マシンが取り付けられ、出来るだけゆっくりと音を鳴らすようにセットされています。と言う魔改造を施されたアップライト・ピアノ写真参照)の自動演奏の記録ですね。ゆっくりと爪弾かれるピアノの音に何かティンゲリー的なカタカタ言う音が混じり合い、それこそ、一種の生命体としての「生きた」ピアノの音を聴くことができます。それ程、激しい作品ではありませんが、非常に面白い音楽ですね。ジャケを見てもらえると、分かると思いますが、かなり手の込んだ仕掛けが施されています。それを見るだけでも楽しいです。皆さんも機会があったら、どうか聴いてみて下さい(でも自分家のピアノではやらないように❗️)。 https://youtu.be/_g6rqj_TZ8E #MarlaHlady #PlayingPiano #SquintPress #Installation #SoundArtist #AcousticPiano #PreparedPiano #Canada #FineArt
Experimental Squint Press 不明Dr K2
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P16.D4 “Disdrafts” 7-inch Single from “Wahrnehmungen 1980/1981”
さあ、佳境に入ってきました。 ”Wahrnehmungen 1980/1981” Box setに付いているP16.D4のボーナストラックを収めた7㌅Single”Disdraft”ですよー!これは、1985年にリリースされたP16.D4のセカンドアルバム(LP) “Distruct (Distant Structures)のスケッチ的作品の一部を収録したものです。”Distruct”についてはまたの機会に詳しく書きますが、世界中から集めた音源を繋ぎ合わせたり、加工したり、切り刻んだりして曲を作ると言うexchanged musicの実践から成るアルバムです。差し詰め、このシングルはExchanged Musicの習作(下書き)と言うところでしよう。 A面”Black, Black, Always Black. Black”は、Ralfの弾く歪んだベースラインにBladder FlaskとThe Hatersの音源を細かくカットして塗した曲(同名の実験映画がありますが、それは1980年代中期にコンペに出した作品で、この曲はそのサントラです)。B面”Schmutz-Fugen”はSea WantonとRalfの間で行われたコラボで、SeaのヴォイスもP16.D4の4人目のメンバーStefan Schmidtの弾くリリカルなピアノにNocturnal EmissionsとDie Tödliche Dorisの音源を加えた曲です。 ノイズ・オール・スターズですね。どちらも面白いので、このボックスを買われた方は、このシングルも丹念に聴いてみて下さい。 ◼️Single “Disdraft” ★G P16.D4 “Black, Black, Always Black. Black” (5:43) Ralf Wehowsky (B), Bladder Flask & The Haters (Tapes) ★H P16.D4 “Schmutz-Fugen” (4:49) Stefan Schmidt (Piano), Die Tödliche Doris Nocturnal Emissions (Tapes), Sea Wanton (Vo) G P16.D4 “Black, Black, Always Black. Black” (5:43) https://youtu.be/52b8Y8LRYBs?si=8Sl5LJG3XmycLL7C #P16.D4 #Disdraft #Bonus7InchSingle #Bkacj,Black,AlwaysBkack.Black #Schmutz-Fugen #Distruct #ExchangedMusic #Wahrnehmungen1980/1981 #VinylOnDemand
Experimental Vinyl on Demand 不明Dr K2
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Der Apathische Alptraum “s/t” / P16.D4 “Tödliches Schweigen” LP3 from “Wahrnehmungen 1980/1981”
さてさて、いよいよフィナーレ間近ですね。”Wehrnehmungen 1980-1981”の3枚目のLPです。 A面はDer Apathische Alptraumですが、このユニットはRoger Schönauerのソロユニットです。使われた楽器は、tapes, voices, feedback, fuzz effects, bass, pinball machine, trains, roller shutter, synth, nature, typewriters, yardbirds, birds, bells, radioなどで、ギターは一切使っていないとのこと。録音機材はRevox A 77, Akai CS MO1で、BASFのクローム・テープを使ったのことです。ここら辺の「反ギター主義」は信用できますね。これはかなりノイズっぽいアプローチじゃないですか❗️しかも音質も割と良いですし。丁度、日本の19(大竹伸朗がやっていたグループ)みたいで。なんかシーケンサーみたいな音も聞こえますね。テープの使い方もマニアックだし、結構カッコいいです。 一方、B面はP16.D4の”Tödliches Schweigen”と題された未発表音源です。これは貴重じやないですか❗️録音は1981年の4月から9月で、2004年9月に編集とミックス・ダウンがなされています。何故、未発表なのかはわかりませんが、少なくともPDが発展的解散をしてP16.D4が生まれたことと関係があるようです。つまり、PDのメンバーであったJoachim StenderとJoachim PenseがMainzから引越してしまい、Mainzに残ったメンバーであるRalf WehowskyとAchim Scepanskiは新しいメンバーとしてRoger SchönauerとGerd Poppeを迎え、リハとミィーティングを重ねていきます。それで、もう一つの理由というのはか、Stenderは自分をニューウェーブで観せたかったのに、他のメンバーは地下芸術(ダダ、フユーチャリズム、シチュエーショニズム、ミュージック・コンクレート、フルクサス、フリー・ミュージックやアヴァン・ロックなど)に自分達を投影していました。そこら辺の隔りが、最も大きかったみたいです。P16.D4のファースト・カセット・アルバムはGrauer Oktober Tapesから出ましたが、クレジットとしては、P16.D4の初期作品ではなく、RLWの最初期作品として今では認識されています。それでここに収められている音源なのですが、演奏者はGert Poppe (Trommeln, Synth), Roger Schönauer (B, Melodica, Vo), Ralf Wehowsky (G, Tapes, Synth)です。Achim Scepanskiは1981年3月に勉学に戻る為、脱退しています。なのでトリオの演奏になっている訳です。音は、まだミュージック・コンクレートの手法は余り使っておらず、どちらかと言うと構築性のある即興演奏なのですが、プリミティブながらも、中々緊張感のある音になっています。 どうですか?皆さん、聴いてみたくなったでしょう?いやいや、私はP16.D4の大ファンなので、、、冷静に見られないだけなんですよ。だけど、その良さを少しでも伝えることが出来たら良いなと思っているんですよ。是非とも❗️ LP3 ◼️Der Apathische Alptraum ★E1 Der Apathische Alptraum “Sekundär” (2:16) Roger Schönauer (Tape, Vo, Feedback, Radio, Fuzz, B, Performer [Züge, Rolläden, Nature, Typewriters, Yardbirds], Synth, Bells) ★E2 Der Apathische Alptraum “Nonverbale Jugend” (3:48) Roger Schönauer (Tape, Vo, Feedback, Radio, Fuzz, B, Performer [Züge, Rolläden, Nature, Typewriters, Yardbirds], Synth, Bells) ★E3 Der Apathische Alptraum “Alles Ist So Schrecklich Gut” (0:48) Roger Schönauer (Tape, Vo, Feedback, Radio, Fuzz, B, Performer [Züge, Rolläden, Nature, Typewriters, Yardbirds], Synth, Bells) ★E4 Der Apathische Alptraum “Im Rhythmus Des Fortschritts” (6:43) Roger Schönauer (Tape, Vo, Feedback, Radio, Fuzz, B, Performer [Züge, Rolläden, Nature, Typewriters, Yardbirds], Synth, Bells), Gerd Poppe (Drs), Ralf Wehowsky (G), Achim Szepanski (Synth) ★E5 Der Apathische Alptraum “Caruso” (1:20) Roger Schönauer (Tape, Vo, Feedback, Radio, Fuzz, B, Performer [Züge, Rolläden, Nature, Typewriters, Yardbirds], Synth, Bells) ★E6 Der Apathische Alptraum “Dunkle Verwicklungen” (1:08) Roger Schönauer (Tape, Vo, Feedback, Radio, Fuzz, B, Performer [Züge, Rolläden, Nature, Typewriters, Yardbirds], Synth, Bells) ★E7 Der Apathische Alptraum “Transparenz” (0:31) Roger Schönauer (Tape, Vo, Feedback, Radio, Fuzz, B, Performer [Züge, Rolläden, Nature, Typewriters, Yardbirds], Synth, Bells) ★E8 Der Apathische Alptraum “Klarheit Ist Nicht Genug” (2:44) Roger Schönauer (Tape, Vo, Feedback, Radio, Fuzz, B, Performer [Züge, Rolläden, Nature, Typewriters, Yardbirds], Synth, Bells) ◼️Tödliches Schweigen ★F1 P16.D4 “Verfügungsraum” (8:20) Roger Schönauer (B, Melodica, Vo), Gerd Poppe (Drs, Synth), Ralf Wehowsky (G, Tape, Edit) ★F2 P16.D4 “Wonderland Of Orange I” (0:36) Roger Schönauer (B, Melodica, Vo), Gerd Poppe (Drs, Synth), Ralf Wehowsky (G, Tape, Edit) ★F3 P16.D4 “Ein Neues Gefühl Für Stabilität” (4:38) Roger Schönauer (B, Melodica, Vo), Gerd Poppe (Drs, Synth), Ralf Wehowsky (G, Tape, Synth, Edit) ★F4 P16.D4 “Wonderland Of Orange II” (0:35) Roger Schönauer (B, Melodica, Vo), Gerd Poppe (Drs, Synth), Ralf Wehowsky (G, Tape, Edit) ★F5 P16.D4 “Tunnelsysteme” ( Roger Schönauer (B, Melodica, Vo), Gerd Poppe (Drs, Synth), Ralf Wehowsky (G, Tape, Edit) E2 Apathische Alptraum “Nonverbal Jugend” (3:48) https://youtu.be/EfFX408by_s?si=y7AgFlEaEb3n5Qly E4 Apathische Alptraum “Im Rhythmus Des Fortschritts” (6:43) https://youtu.be/gxvHXOJRvAk?si=NK6jjpjQ95SRFwD3 P16.D4 (YouTubeにはなかったので同時期の曲”Untitled”を貼っておきます) https://youtu.be/PBoruWgXhkk?si=sherKtnpGSmSiBix #DerApathischeAlptraum #P16.D4 #TödlichesSchweigen #RogerSchönauer #RalfWehowsky #GerdPoppe #VinylOnDemand #PD #AchimScepanski #Noise #MusiqueConcrete #Experimental
Experimental Vinyl on Demand 不明Dr K2
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Permutative Distorsion “Brückenkopf" / LLL “Schlagt Sie Tot!!!” LP2 from “Wahrnehmungen 1980/1981”
さあ、”Wahrnehmungen 1980-1981”の続きです。今回は、2枚目のLPです。先ずA面にはPermutative Distortionで、1981年リリースのカセットアルバム”Brückenkopf”からの抜粋です。メンバーはJoachim Stender (Synth, Perc, Vo), Ralf Wehowsky (G, Synth), Thomas Memmler (Vln)です。殆ど同じ人物が名前を変えてやっている感じですね。このユニットは割と短めな曲を、何とも間の抜けたパーカッションとヴァイオリンで構築されており(と言うか適当に積み上げてるだけ?)、それにギターやシンセとかがビコーンって絡む曲ばかりです。初めて聴いた時は「何とまあチープでスカスカな音楽だなあ」と落胆してしまいました。しかし、このユニットは「先ず最初にテクストありき」で作られたものらしいです。多分、当時、流行っていたNeue Deutsche Welleへのコマーシャリズムの侵入について、かつての独逸表現主義と同じ没落を招くのでは?と言う命題に取り組んで作られた作品のようです(ここら辺は如何にも独逸らしいですね)。因みにカセット作品は”Brückenkopf”と題されたものがありますが、EPでは”Brückenkopf Im Niemandsland”と題されて、後のSelektionからリリースされています。 次にB面ですが、ここではLLL の”Schlagt Sie Tot”からの抜粋が収められていますが、この題名ではリリースはされておらず、実際には”LLL2”と言うタイトルでリリースされています。ここには2曲が収められていまが、この2曲は電子楽器は使われておらず、全くのアコースティックな楽器のみからなります。B1ではアコギとVoiceとノイズが、B2ではフルートのソロがめちゃくちゃLo-Fiに(ポータブル・モノ・カセット・レコーダーで録音)録音されています。このユニットはJoachim Penseのソロユニットみたいですが、彼は、この後に、Joachim StenderとRalf Wehowsky と一緒にPDを結成することになります。Wahrnehmungenちは2本のカセット作品を残していますが、予定では3作目は1983年にSelektionからLPを出す予定だったとか。内容的には前述の如くですが、ここまで脱力させられたのは凄いです。と言う訳で今回も度肝を抜かれる盤でしたね。次回はどうかな? LP2 ◼️Brückenkopf ★C1 Permutative Distorsion “Wettlauf Gegen Die Zeit I” (2:23) Ralf Wehowsky (G, Synth), Joachim Stender (Synth, Perc, Vo), Thomas Memmler (Vln) ★C2 Permutative Distorsion “Neue Naivität” (3:05) Ralf Wehowsky (G, Synth), Joachim Stender (Synth, Perc, Vo), Thomas Memmler (Vln) ★C3 Permutative Distorsion “Wettlauf Gegen Die Zeit II” (0:31) Ralf Wehowsky (G, Synth), Joachim Stender (Synth, Perc, Vo), Thomas Memmler (Vln) ★C4 Permutative Distorsion “Neue Sachlichkeit” (3:27) Ralf Wehowsky (G, Synth), Joachim Stender (Synth, Perc, Vo), Thomas Memmler (Vln) ★C5 Permutative Distorsion “Wettlauf Gegen Die Zeit III” (3:47) Ralf Wehowsky (G, Synth), Joachim Stender (Synth, Perc, Vo), Thomas Memmler (Vln) ★C6 Permutative Distorsion “Permutative Distorsionen” (3:16) Ralf Wehowsky (G, Synth), Joachim Stender (Synth, Perc, Vo), Thomas Memmler (Vln) ★C7 Permutative Distorsion “Blaue Lagune” (3:51) Ralf Wehowsky (G, Synth), Joachim Stender (Synth, Perc, Vo), Thomas Memmler (Vln) ◼️Schlagt Sie Tot!!! ★D1 LLL “Schlagt Sie Tot!” (9:12) ★D2 LLL “Röhrensysteme” (9:59) Permutative Distortion ”Brückenkopf Im Niemandsland” https://youtu.be/w3X36dHLc5k?si=X3UTjK8CduGawLRZ “BrückenSchlag” https://youtu.be/lsIP-hbigBY?si=leR1I8_ikq8dhdIb LLL “Schlagt Sie Tot”はなかったので”Hoffnung (Untitled 4”を https://youtu.be/ZKdYaOTDGaQ?si=zPImH_OpuHhRNU98 #PermutativeDistortion #Brückenkopf #LLL #SchlagtSieTot #Wahrnehmungen #VinylOnDemand #Experimental #Improvisation #Text #Acoustic
Experimental Vinyl on Demand 不明Dr K2
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Bizarre Ko.Ko.KO. “00 Time”
この奇妙なグループ名からして怪しい音楽をやっていそうなBizarre Ko.Ko.KO.のファーストにしてラスト・アルバム”00 Time”です。このBizarre Ko.Ko.KO.はオーストリアのWalter HeinischとKarl Kornfeldのシンセ・デュオです。元々は1984年にSynoptik RecordsからリリースされていたものをスペインのWah Wah Recordsが2021年にリイシューしたものです。このデュオは、それ以前にはCultural Noiseと言う名前で、先述の2人にGerhard Lisyが加わったトリオで活動していました。それで、Bizarre Ko.Ko.KO.は、何か悪意のある不吉な雰囲気と多量のシンセ、シーケンサーや冷徹なキーボードを使って、トリオの時の音よりも更にダークな音を呼び寄せています。その為、彼等は全く不気味なポスト・インダストリアルな領域に入ってしまい、その結果、彼等の音楽は、初期Tangerine Dreamのプリミティブな宇宙音響やAsmus Tiechensのディストピアな音楽或いは80年代のConrad Schnitzlerの人工的なゴスの混合物のようなものになったと紹介文では書かれています。イマいち、ピンとこないですが、実際聴いて見ると、この説明文が何となく分かります。要するに、初期Tangerine Dreamがもっとおどろおどろしい曲をやっていると言えば何となく分かると思います。A-1とB-1には長尺の曲を、2曲目は短めの曲を配置しています。シーケンスにはやはり初期Tangerine Dreamっぽい感じがしますが、もっとシンフォニックな曲調や宅録っぽい感じの録音も相まって、むしろダーク・ウェーブとかの元祖のような印象も受けますね。まあ、カルト的シンセ・ウェーブと言ったところでしょうか。先に言いましたようにこのデュオの唯一のアルバムですので、物好きなシンセ音楽な方にはお勧めします。 A-1: “Metamorphosis of the Element” https://youtu.be/FecVL7LGuug #BizarreKo.Ko.KO. #00Time #SynoptikRecords #WahWahRecords #Reissue #Synthesizer #ElecronicMusic #WalterHeinisch #KarlKornfeld #Austria #DarkWave
Experimental Wah Wah Records 3497円Dr K2
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Two Daughters “Recordings 1979-1981”
これまた、謎なバンドと言うか、デュオのセルフ・コンピです。私はこのTwo Daghtersが何者かも知らずに視聴して購入したのだと思います。Two Daughters、それはAnthony BurkeとPaulのデュオのことで、オフィシャルにはSteven StapletonのレーベルUnited Diariesが親レーベルになって、Anthony & Paulなるレーベル(ややこしい)からLPを1枚、その前に他のレーベル(多分、自分達のレーベルで、それしか出していない)からカセット作品を1本リリースしています。1980-1982年にBrixtonで宅録してたようです。如何せん情報も作品もこれだけなので、全然わかりません、知ってる人がいたら、教えて下さい!あと、Cherry Red Recordsのコンピ”Perspectives and Distortion"に”Return Call - We Are”と言う曲が収められているのですが、それにはJon Moreがclarinetで客演しています。そして、2004年にAnthonyは亡くなっています。 本作品は1本のカセットと1枚のアルバムから寄せ集めたセルフ・コンピで、1枚目がファースト・カセットを、2枚目がファースト&ラストLP”Kiss The Cloth / Gloria”を丸々入れて、ダブルLPにしています。それでマスタリングはJos Smoldersが手掛けています。まずはこの1枚目A面から。静謐な音響作品で、A-2に先述の曲”Return Call - We Are”が収められています。敢えてて一言で言うならば、アコースティック・アンビエントですね。B-1”Return Call”はA-2に対するアンサーソングかな?単調なクラリネットのフレーズが繰り返され、ズレていくので、何とも複合的なテクスチャーになつています。その後も、不思議/正体不明のアコースティックな感触の音が垂れ流されるかのように続いていきます。音は押しよりも引きの方に魅力を感じますね。2枚目のA面はLPのA面で、大きく”Kiss The Cloth”と題されていますが、歌物❗️に挑戦しているかのようなトラックから始まり、何処かに反復する音(ループ音)が隠されてます。A-3では反復するコーラスにロー・タムの連打と言う簡素ですが、コーラスが段々と変化(?崩れて)していきます。2枚目のB面はLPのB面で”Gloria”と題されており、いきなりAMKを思わせるアナログ・モンタージュ的なレコードの反復から始まり、そこにコーラスや弦楽の音が絡みつくと言う曲で、聴きていると、なんかLSDで幻覚見てるようです。他にも、シンバルやギター或いはガムランの反復音を使った、落ち着いた曲からなります。疲れている時に聴くとぐっすり眠れますね(苦笑)。そんな優しさに満ちたアルバムですが、偶にはこう言うのも聴いてみたくなりますね。 ◼️Ladder Of Souls A1 “Ladder Of Souls” (2:49) A2 “Return Call - We Are” (11:10) A3 “Sad Horizons” (5:32) A4 “So I” (2:11) B1 “Return Call” (13:12) B2 “Drums” (2:36) B3 “Air Lain” (5:41) B4 “A A A A A A R” (7:29) ◼️Kiss The Cloth / Gloria C1 “Kiss The Cloth 1” (9:47) C2 “Kiss The Cloth 2” (3:40) C3 “Kiss The Cloth 3” (5:48) D1 “Gloria 1” (6:30) D2.1 “Gloria 2” (5:18) D2.2 “Gloria 3” (3:29) D3.1 “Gloria 4” (3:59) D3.2 “Gloria 5” (1:43) Album “Two Daughters” https://youtu.be/3As8ES5bJIU?si=3GBfAhBm9cD Album “Kiss The Cloth / Gloria https://youtu.be/tAvXbZKHkUQ?si=p5dRnP8XylvzvafF #TwoDaughters #Recording1979-1981 #VinylOnDemand #SelfCompilation #LimitedEditions #500部 #ReturnCall-WeAre #AcousticAmbient #Loop #Anthony&PaulBurke #KissTheCloth/Gloria
Experimental Vinyl on Demand 不明Dr K2
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Voice Crack “Shock_Late”
Voice Crack(吃音)、このデュオを知ったのはBorbetomagusとの合体盤からと言うリスナーは多いのではないでしょうか?元々は、スイスで、フリージャズをやっていたAndy GuhlとNorbert Möslangがこの名前を名乗ったのが、1972年後半です。ただし、彼等は、録音済みのテープをライブの音に加えたりしており、そこら辺が所謂、通常のフリージャズとは異なっていました。1983年からは、cracked everyday electronicsと彼等が呼んでいた家電系の電子音による即興演奏をやっています。このcracked everyday electronicsとはラジオ、ターンテーブル、トランスミッター或いは翻訳機などのことで、彼等の手の動きや光の動きでコントロールされる、磁気やラジオ波を用いた複雑なシステムのことを指します。と書くと大層なものなのだろうと思いますが、本当、ビデオとか観ると、そこら辺に転がっているもので遊んでいるかのように演奏してます(果物に電極刺したり、タンテの上にミニアンプ乗せたり、、、。)。ただし、その結果は、ブザー音やクリック音、ドローン音、オシレーター音などになっています。そうですねぇ、彼等の演奏はJohn Cageの音楽と近いかもしれないですね。そんな彼等は2002年にデュオを解消しています。そんな彼等の単独でのアルバムとしては、本作品は5作目となります(ただし、その間にもコラボ・アルバムを同じ位出ています)。本作品は彼等が、1998年11月8日にスイスのサンクト・ガレンでのスタジオ・ライブ演奏からなっていますが、いつものようにミックスは後で行っているようです。所謂、「王道」の即興演奏ではなく、かなり王道から外れた即興演奏ですので、何でもありですね。割と家内制手工業的インダストリアルな風味も持ち合わせでいるようで、そこら辺も彼等の良い持ち味になっています。そんな彼等の演奏を聴いてみてはいかがでしよう? YouTubeには無かったので、彼等のビデオ作品を。 https://youtu.be/lBP4EeNyt_0 #VoiceCrack #Shock_Late #Entenpfuhl #CrackedEverydayElectronics #Improvisation #AndyGuhl #NorbertMöslang #Switzerland
Experimental Entenpfuhl 不明Dr K2
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Bruce C. Gilbert, Graham Lewis, Russel Mills “Mzui”
ポストパンクバンドWireのBruce C GilbertとGraham Lewisに芸術家Russel Millsを加えて、1981年8月に英国はロンドンのWaterloo Galleryで行われたパフォーマンスの実録が、このアルバム”Mzui”です。簡単にメンバーを紹介します。BruceとGrahamは皆さんご存知の通り、Wireのメンバーで、その後、Domeと言う実験音楽ユニットを結成し、硬質なインダストリアル・ミュージックを発表しています。一方、RusselはShed Studios, Amblesideと言う録音スタジオに関係しており、1970-1977年の間、3ヶ所の芸術学校に通ってました。まだ彼はShed名義でヴィジュアル作家として活躍したいます。そんな彼等がマルチメディア・インスタレーションを行った記録が本作になります。様々な仕掛けや非楽器類の音を作り出し、また、同時に見た目も興味深くなるように配置されたインスタレーションだったようです。このアルバムはそれらの音だけを取り出したものになる訳ですがーー勿論、ビデオで観たいものですーー、それだけでも面白く聴くことができます。鉱物のような音や得体の知れない持続音、音声のループ、巨大な金属音や観衆の雑音などさまざまな音が紡ぎ出され、一種の音の絵巻物になっているかのようです。Wireの2人もギターやベースは弾いてないようで、彫刻的音響とも言えますね、当時、このような実験的音源が、レコードとしてロックのフィールドからリリースされたのは珍しいと同時に画期的であったと思います。これ以降、BruceとGrahamはDomeを結成し、更なる新しい音楽を作り出し出していきます。恐らく、このインスタレーションがそのキッカケになったのかもしれませんね。その萌芽が聴けるアルバムなので、是非とも体験してください。因みに、私が持っているのは再発盤です。 A “MZUI (Part One)” B “MZUI (Part Two)” A “MZUI (Part One)” https://youtu.be/5me5FBTPXlU?si=61aWBHhbvdnXrK5z B “MZUI (Part Two)” https://youtu.be/2s-QXQarZPc?si=TvAW2rGI-xiMEB3E #BruceCGilbert #GrahamLewis #RusselMills #Mzui #SpittleRecords #Experimental #Multi-MediaInstalation #WaterlooGallary
Experimental Spittle Records 不明Dr K2
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Mark Harwood “Offering”
最近の、所謂「エクスペリメンタルな音楽」はどうなっているのかな?と思って、購入した内の一枚です。本作品は、Mark Harwoodが、自身のレーベルPenultimate Pressからリリースしたもので、彼の純粋なソロアルバムとしてはセカンド・アルバムになります。まあ、私もここら辺のことは詳しくはないのですが、1990-2000年代なら「物音系ノイズ」と言われるジャンルになるかなあとも思いました。また、Mark Harwood氏の出自はオーストラリアらしいのですが、その後は英国のロンドンで活動しています。最近になって独逸ベルリンに移ったとか? なので、一応、ここでは「イギリス」にしておきました。Markはレーベル・オーナーとしてGraham Lambkin, Aine O’Dwyer, Timo Van Luijk, MP Hopkinsらの作品をリリースしてきたらしいのですが、私は寡聞にして知りませんので、これ以上は書けないです。それで、本作品”Offering”について書きますと、冬と春のベルリンに滞在していた時に録音されています。用いた楽器はアコースティック・ギター、声、テープなどの簡素な音源だけです。そして、ミックスとエディットは、盟友Graham Lambkinが行なっています。因みにアートワークもMarkと一緒にGrahamも行なっていますね。それで内容ですが、先程、書きましたように、物音系の音楽なんですが、彼に言わせると、この作品の曲は、人々が地球上を移動する時に選ぶ場所や地理に関係しているとのこと。確かに、擬似環境音のようにも聴くこともできますね。そう言った音楽は彼自身を解放するものでもあると。余り,パンチのある音楽では無く、どちらかと言うと、ぼーっと聴いていても良いようなアブストラクトな音像ではあります。今の音楽状況に,こんな音楽がマッチしているのでしょう。ノイズ・ミュージックではないのでしょうが、このような自由な発想が大切なんだなあと思いました。どうですか?皆さん! A1 “Estella Fortuna” (3:36) A2 “Junifare” (2:53) A3 “Offering (You)” (2:44) A4 “Song Of Salvation” (8:47) A5 “After Essa” (1:22) B1 “Alba's Absence” (5:20) B2 “Amazonian Prayer” (4:58) B3 “Hosa” (1:53) B4 “Violence (Screaming)” (4:08) B5 “Finally (If Only)” (2:56) A3 “Offering (You)” (2:44) https://youtu.be/89VEK54Me8k?si=u66AplOmVgSx-l0V [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_mcDlgbMpPak8QXec-QmSSRVjII2vLe68Q&si=JH-xkcs8akPMoKNR #MarkHarwood #Offering #PenultimatePress #AbstractMusic #物音系 #AcousticGuitar #Voices #Tapes #宅録
Experimental Penultimate Press 3400円位Dr K2