Edgar Varèse “Arcana/Intégrales/Ionisation”

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Edgar Varèse(エドガー・ヴァレーズ)はClaude Debussy(クロード・ドビッシュー)と親交の深かった作曲家で、後期ロマン派や印象派の影響を受けているとされています。何故か、私は曲のタイトルとジャケで購入しました。彼はフランスはパリの生まれで、1965年にアメリカに帰化しています。初期の作品のほとんどは破棄されており、残りの原稿も火災で焼失してしまってます。1962年後はイタリア未来派、Ferruccio Busoni
(フェルッチョ ・ブゾーニ)やIgor Stravinsky(イーゴリ・ストラヴィンスキー)に影響を受け、1920年の作品” Amériques (アメリカ)”以降は打楽器を多用した作品を書き上げていきます。また、第二次世界大戦以降には電子音楽にも興味をもつようになり、1954年の”Déserts”と言うテープ音楽作品や1957-1958年の”Poème Électronique”という作品を残しています。特に後者は1958年のブリュッセル万博でPhilipsパビリオンで流されていました。
それで本作品はVarèseの代表作品を3曲集めたものであり、指揮者はZubin Mehtaで、演奏はLos Angeles Intégrales Philharmonic Orchestraが2曲(“Arcana”と” Intégrales [積分]”)を担当し,残りの1曲(“Ionisation [電離]”)を指揮者William Kraft、演奏をLos Angeles Percussion Ensembleが担当しています。ここで聴かれる音楽はまだ電子音楽ではありませんが、重厚な音圧と豊かな低音を示す“ Arcana”と ”Intégrales”。そして,打楽器を多用した楽曲 ”Ionisation“ですが、特に後者にはサイレンの音が使われており、そこが、私のような聴者にとって、このアルバムの肝(キモ)になります。打楽器アンサンブルなのに、サイレンの音(=「異物」としてのノイズ)を加えているからです。”Arcana”はゴジラの音楽(伊福部昭氏)のような危機的重圧感があります。そしてタイトルも意味深で、 “Arcana”とは神秘主義での「秘密」を意味し、また、「積分」とか「電離」とかはまるでKraftwerkや初期ジャーマンロックの楽曲タイトルみたいじゃないですか。ジャケも含めて。それだけでこのアルバムをご飯3杯はいけちゃいますね。そんな音楽を偶には聴いてみてはどうでしようか?因みにオリジナルは1972年にDecca Recordsから出ています。

A “Arcana” (18:40)
B1 “Intégrales” (10:36)
B2 “Ionisation” (5:05)

A “Arcana” (18:40)
https://youtu.be/RSN0m-PuHcA?si=RJPZlWnF8CircuIo

B1 “Intégrales” (another version}
https://youtu.be/291hNK90hE4?si=nnyotk5MmfN60Nnk

B2 “Ionisation” (another version)
https://youtu.be/nih92zfyEzw?si=HQLM-KsIsUwta-4u

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