- Kinky Musik Museum
- 3F Underground music: USA
- Savage Republic “Live Trek 1985-1986”
Savage Republic “Live Trek 1985-1986”
久々に出てきました!米国L.A.のインダストリアルの裏番長Savage Republicのサード・アルバムにして、2枚組ライブ・アルバム”Live Trek 1985-1986”を、今回はご紹介します。元々、このアルバムを狙って購入した訳ではなく、何かを買うついでに見つけて、購入したのですが、ずっーと聴いていなかったので、今回、漸く聴くことにしました。Savage Republicのバイオグラフィーについては、以前に書いてありますのでので、そちらをご参照下さい。それで、本作品への参加メンバーは、Bruce Licher (G, 12弦G, B, Perc, Vo), Ethan Port (Perc, G, 12弦G, Maracas, Metal-Horn, Vo), Greg Grunke (B, Vo, Recorder, Cümbüs), Mark Erskine (Drs, Perc, Vo), Robert Loveless (Kbd, G, B, Mandolin, Perc), Thom Fuhrmann (B, G, Vo, Trombone, Kbd)の6人とクレジットされています。セカンド・アルバム”Ceremonial”を紹介した時に、その音楽性の変貌に驚いたことは書きましたが、バンドは、解散/分裂と再結成で、大きく3つの時期に分けられそうです。第一期は、Africa Corps(1980-1981年)から改名してからの1983年末までの期間で、メンバーは、Bruce Licher (G, B, Perc, Vo)とMark Erskine (Drs, Perc, Vo)のコア・メンバーにJackson Del ReyことPhilip Drucker (G, Vo, Perc, Kbd), Robert Loveless (Kbd, B, Mandolin, Perc)とJeff Long (B, Vo, G)が加入した編成の時期で、丁度、セカンド・アルバム作製途中までの時期、そして第二期は、1984年-1989年で、メンバーは、Bruce Licher (G, B, Perc, Vo), Mark Erskine (Drs, Perc, Vo), Thom Fuhrmann (G, B, Vo), Ethan Port (G, Tapes, Vo), Greg Grunke (B, G, Vo, Dulcimer, Recorder, Cümbüs)に加えて、Jackson Del Rey (G, Vo, Perc, Kbd, Saz)やRobert Loveless (Kbd, G, B, Mandolin, Perc)及びBrad Laner (Drs, Perc, Vo, Kbd)も参加しています。この時期はライブ・カセットが多かったのですが、1988年〜1989年に、アルバム”Jamahiriya”, “I Married Thurston”そして”Customs”を出しています。その後、暫く間が空き、第三期は、2002年から現在で、Thom Fuhrmann (B, G, Vo, Trombone, Kbd), Ethan Port (Perc, G, Metal-Horn, Vo), Alan Waddington (Drs, Back-Vo), Kerry Dowling (B, G, Kbd, Vo)で、最初は、Robert LovelessやGreg Grunkeも参加していたそうです。また、Drsも最初は、Joel ConnellやSterling Foxもいましたが、2007年からはAlan Waddingtonに、またBも2007年頃にVal HallerことAdrian OsborneやJack Housenも参加していましたが、現在はKerry Dowlingになっています。アルバム”1938”を2007年に出して、復活を遂げ、マイペースでアルバムもリリースしています。
と言う訳で、本作品は、第二期初期の1985-1986年のライブ音源を集めたライブ・アルバムと言うことになります。先述のように、参加メンバーは、Bruce Licher (G, 12弦G, B, Perc, Vo), Ethan Port (Perc, G, 12弦G, Maracas, Metal-Horn, Vo), Greg Grunke (B, Vo, Recorder, Cümbüs), Mark Erskine (Drs, Perc, Vo), Robert Loveless (Kbd, G, B, Mandolin, Perc), Thom Fuhrmann (B, G, Vo, Trombone, Kbd)の6人です。では、早速、Savage Republicのライブ・アルバム”Live Trek 1985-1986”の各曲をご紹介していきましょう。
◼️LP1
★A1 “Ivory Coast” (3:27)は、ダラダラしたGの爪弾きから、1,2,3,4のカウント一発で、メタパーも使ったノリの良いアップテンポに雪崩れ込むインスト曲です。Gのメロディが何処か中近東風です。
★A2 “Siege” (4:11)は、ぐるぐるするGとBのイントロに、キックが入り、咆哮と共に、メタパーも乱打されるリズミックなインスト曲で、結構、ダイナミックな展開で、個人的には好みです。
★A3 “Trek” (6:11)では、キリキリするG/Bの中から、スパイ映画のようなBラインが立ち上がり、やはり雪崩れ込むように、トライバルでリズミックな曲となります。Gのメロディは何処か叙情的にも聴こえます。
★A4 “Mobilization” (2:58)は、再び、メタパーをふんだんに取り入れたアーバン・トライバルな曲で、Voも入っています。メロディは何かVlnっぽい音なのですが、誰が演奏しているのでしょうか?
★B1 “Last Grave At Dimbaza” (2:55)は、中近東風のBラインとタム多用のDrsに、Gのメロディが冴えるインスト曲です。
★B2 “Dionysius” (2:38)は、一転、王道のポップミュージックのような聴き易いインスト曲で、ビート感も申し分無しですし、Gのメロディもかなりポップですが、異色なナンバーです。
★B3 “Attempted Coup: Madagascar” (3:38)は、トライバルなDrsやPercに、咆哮のようなVoが乗る曲ですが、途中でダブルBのようになって、上昇していきます。
★B4 “Exodus” (5:59)は、B3に連続して、Bラインから始まり、リズミックなPercとジャングル・ビートを叩き出すDrsに、Gのメロディが乗るインスト曲で、バックにはKbdらしき音も聴取出来ます。
★B5 “Real Men” (3:19)は、ノイジーな低音に連続して、ドコドコしたDrsとメタパー及びグリグリしたBをバックに、叫ぶようなVoが入る曲で、”We’re the real men!”と言う歌詞が耳に残ります。
◼️LP2
★C1 “Machinery” (3:09)は、結構カッコ良いビートの効いた曲で、パンキッシュなVoも入っています。とにかくBラインがイカしていますし、Gもカッコ良いです。
★C2 “Ceremonial” (5:00)では、ジワジワ迫るイントロから、唐突なGのカッティング、そしてポストパンクなビートの効いたインスト曲が始まります。曲展開もドラマチックで、途中のブレイクもグー!
★C3 “Assembly” (4:41)は、Gの奏でる中近東風メロディに合わせて、メタパーやPerc、更にDrsも加わってくるインスト曲で、トライバル感も強いです。
★C4 “Procession” (5:39)も、ジャングル・ビートを叩き出すDrsに、GやKbdがメロディを奏で、更に、それらをバックに、野太いVoが入る曲で、結構トランシーです。
★D1 “Sudoxe” (4:41)は、いきなり逆回転から始まりますが、これは一種のドッキリでしょうか? ただGのメロディは結構良いです。多分B4の逆回転だと思います。タイトルもアナグラムですし。
★D2 “Spice Fields” (6:37)は、グリグリするG/BとカッティングするGから始まる曲で、何処となくThe Gun Clubの醸し出すカントリーっぽさを感じます。勿論、Voも入っています。また、それぞれの楽器がグリグリ弾きまくったりもしています。
★D3 “Year Of Exile” (9:32)は、12弦GのアルペジオとGのイントロを経て、次第にテンポアップするDrsから、感情に訴えるGのメロディとビート感も充分なリズム隊から成るインスト曲で、やがて、忙しないDrsとメロディを奏でるKbd?/G?に、低音でのメロディのBも入ってきて、その後、ドラマチックな展開となります。
セカンド・アルバムを聴いた時は、驚いたのとちょっとガッカリした覚えがありますが、本作品は、トライバル・インダストリアルな曲が多くて、正直、安心しました。それにしても、Savage Republicの本質を垣間見たような、良く出来たライブ・アルバムだと思います。それは、如何にも、米国らしい香りのする「インダストリアル」と言うか「ポスト・パンク」らしい音楽性で、例えば、Hunting LodgeやThe Gun Clubと言った米国でさか生まれないような、「砂っぽい」独自性を感じることが出来ます。また、それと同時に、僅かながら中近東風のメロディも感じることが出来るのも、Savage Republicの特徴でしょう。なので、中近東風味のある米国臭のある音楽を聴きたい時には、本作品はピッタリです! Let's Try!!!
https://youtu.be/iTwtIxiGKgg?si=6LuxtaCg3PXV1rgZ
[full album]
https://youtube.com/playlist?list=PLvlZklfv96MNvAsjQh3gZdSfFZ4bZABD-&si=Sb-Mat-zMmW9Lkm2
#SavageRepublic #LiveTrek1985-1986 #Fundamental #NateStarkman&Son #ThirdAlbum #LiveAlbum #Industrial #Tribal #PostPunk #Instrumental #MetalPercussions #Americana #Middle-East-like #BruceLicher #EthanPort #GregGrunke #MarkErskine #RobertLoveless #ThomFuhrmann