Die Krupps “Wahre Arbeit- Wahrer Lohn”

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これまた、久しぶりにDie Kruppsの12インチ・マキシ・シングルですね。意外と、私は持ってなかったので、購入しました。しかも、Die Kruppsがエレクトロニクスを取り込んだ最初期の名作「真の労働・真の報酬」なんです。それで、これはクラブ用なのか、45回転で同曲異録音がA面とB面(こちらは題名が”Lohn/Arbeit”になっています)に入っています。この時のメンバーは、Jürgen Engler (Vo, Stahlofon), Bernward Malaka(B), Ralf Dörfer (Synth), Ralph Albertini (Perc)となっており、Male時代からの盟友Bernward Malakaや、後にDie Kruppsの頭脳ともなり、更にPropagandaも結成することになるRalf Dörferも加わっています。この時期は、前作”Stahlwerksynfonie”のスローで単調なリズムにフリーキーな上物やStahlofon/メタパーが乗ると言う大名作から、1982年にリリースされたアルバム”Volle Kraft Voraus!”のドラムマシンとシーケンサーを中心にしたシンセ・ポップとも言える曲調の間に出された、一種の「混迷期」のシングルなので、彼等自身にも音楽性の迷走があったかもしれません。しかし、結果的には、この時期の代表曲を生み出したと言えるでしょう。と言うことも踏まえて、各曲を紹介していきましょう(Die Kruppsのバイオグラフィーについては以前の投稿或いはLabの「私的Neue Deutsche Welle」をご参照下さい)。

★A “Wahre Arbeit - Wahrer Lohn” (5:31)は、シンプルな2コードのシーケンスとドラムマシンのような生Drsの反復に、EnglerのVoとStahlofon (Engler自作のメタパー)が大々的フィーチャーされた曲で、他のセルフ・コンピレーションでも、こちらのヴァージョンが収録されています。この時期の代表曲ですね。
★B “Lohn / Arbeit” (11:30)は、A面と同じシーケンスを用いながらも、生DrsとMalakaのベースも大々的にフィーチャーされており、途中、Drs&Stahlofonソロになったり、ダブ処理されたStahlofonだったりと、「反復」と「崩し」がせめぎ合う長尺のヴァージョンとなっています。特にDrs音の録音仕方やアレンジに特徴があります。

 正直、B面のヴァージョンには恐れ入りました!勿論、A面のヴァージョンも名曲なのですが、B面はかなり思い切った実験性に挑んでいて、単にこの曲/Die KruppsをEBMの開祖とするのではなく、「人力EBM」或いはEnglerは肉体性をマシンに打ち込む「実験性」をB面に封じ込めたのではないかとも思え、 正しく「トランス・ミュージック」です。 しかしながら、A面でのEnglerのパーカッションのテクは相当上手いですので、それだけでも聴く価値があると思います!

A “Wahre Arbeit - Wahrer Lohn” (5:31)
https://youtu.be/6hF7NQ7YKqg?si=PziSWjGytvu70SiS

B “Lohn / Arbeit” (11:30)
https://youtu.be/nD_IFZ7hBwU?si=PePZZxqF_bieT4HE

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