Überhaupt “Gradeaus Nach Unbekannt“

0

今回は、Überhaupt (ウーバーハウプト)のセカンド・シングル“Gradeaus Nach Unbekannt“を紹介しましょう。と言っても、このバンドは、ベルリン出身のバンドで、1本のカセット・アルバム(後にLP再発されています)と2枚のシングル/EPしか出していません。しかしながら、丁度、NDW期のバンドなので、そのNDWバンドとして、紹介します。本EPへの参加メンバーは、Fred (Vo, Sax; 本名Christoph Jungmann), Tom Grom (G), Thomas (G; 本名Thomas Zimmermann), Barry (B; 本名Michael B. Baransky), Andrea (Chorus), Viola (Chorus), Kelch (Drs [A2,B1]; 本名Stephan Kelch), Sven (Drs [A1,A3,B2,B3]; 本名Sven Küster)となっています。7インチですが、全6曲入りとなっております。このバンドもその略歴が良く分からないバンドではありますが、取り敢えず、各曲を紹介していきたいとおもいます。

◼️Überseite
★A1 “Gradeaus”は、ややコミカル味のあるBラインとパンキッシュなDrsに、キレの良いGのカッティングとVoから成る曲で、最後にはSaxソロあり。サビでは女性コーラスも聴取できます。
★A2 “Nicht Geseh'n”は、性急なDrsのビートとカッコ良いBとGに、飄々としたVoが入る曲で、中々イカしてます。特に分厚いGの音は一聴に値します。
★A3 “Paris Adé”は、四つ打ちっぽいDrsのキックに、唸るBとざらついたGのカッティングとラララっと鼻歌のように歌うVoのシンプルさが何ともイカしてます。途中のブレイクにもハッとさせられます。
◼️Hauptseite
★B1 “Tanzen”は、スタート/ストップを繰り返す曲構成で、間奏に味のあるSaxも入ってきます。GとBは共に音色も奏法も素晴らしい!Voも反復しています。
★B2 “Guten Tag”では、童謡調のクラヴィーアで始まり、同じような調子のVoとDrsに、メチャクチャな即興Gが入ってきますが、Voは相変わらず飄々と歌い続け、他の楽器も通常運行です。
★B3 “Cowboy (Teil 2)”は、いきなりビートの効いたどんちゃん騒ぎのような演奏で、ピアノも入っている異色曲ですが、あっという間に終わります。

 便宜上、Überseite(A面)とHauptseite (B面)となっていますが、共に3曲ずつ入っていまして、どの曲もアッと言う間に終わりますが、そのスピード感がどうもこのバンドの持ち味のようです。ラフな演奏のようでいて、しっかり押さえるところは押さえており、崩れた演奏も敢えてそうしているので、直ぐに元に戻ります。NDW期の中でも、中々面白い立ち位置のバンドだなあと思いますので、是非共、皆さんには聴いて頂きたいです!

A1 “Gradeaus Nach Unbekannt“
https://youtu.be/yJUywCTcYL4?si=W29NzIXAkARqf_WK

B3 “Cowboy (Teil 2)”
https://youtu.be/Zd3o3taNWHY?si=uOYLNJd1Nro2ZGaw

#Überhaupt #GradeausNachUnbekannt #selfrelease #7-InchEP #1983年 #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Punk #Sax #Fred #TomGrom #Thomas #Barry #Andrea #Viola #Kelch #Sven

Default