Die Kastrierten Philosophen “s/t”

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また、レコード棚をゴソゴソしていたら見つけました。良くは覚えていないのですが、Die Kastrierten Philosophen (ディー・カストリアテン・フィロゾッフェン; 「去勢された哲学者達」)のセルフタイトルの12インチEPです。多分、昔買って、ちょっと聴いて、そのままになっていたと思いますが、実は既に、彼等の6枚目のアルバム”Leipzig D.C.”について紹介してあるのに今更ながら気が付きました。ただ、グループ名が若干違っており、アルバムの方は、Kastrierte Philosophenとなっていますので、ひょっとしたら、そちらの表記がよく使われるのかもしれません。なので、バイオグラフィーはそちらをご参照下さい。Discogsによると、本作品は、彼等の最初のVinyl作品と言うことになっています。メンバーは、Matthias Arfmann (B, Drum Machine, G, Organ, Vln, Vo; マチアス・アルフマン)とKatrin Achinger (B, Drs, G, Organ, Vo; カトリン・アヒンガー)の2人ですが、今回はゲストとしてMichael Jänisch (G [A2,B4]), Sax [A1, B1])とUwe Hamann (Drs [A2])も参加しています。それでは、各曲をご紹介していきましょう。

★A1 “Ouverture” (1:58)は、単調なキックに、雰囲気一杯のシンセとメロディアスなSaxから成る曲で、割とすぐ終わります。
★A2 “Endzeitliebe” (3:58)は、激しいDrsと唸るBとカッコ良いリフのGに、一瞬だけVoが入る曲ですが、途中にはかなりの不協和音が仕組まれています。中々、劇的な展開の曲です。
★B1 “Eskimo Summer” (4:18)では、単調なリズムマシンにミニマルなSynth-Bとオルガンが乗る曲で、時々Perc(?)が入ったり、途中から不思議なリフのGが挿入され、更にSaxやVlnまで動員され、重厚な音の壁が作られています。
★B2 “Hard Break Hotel” (2:00)では、リリカルなピアノから始まり、シャンソン風の生Drsと女性Voが入って来ますが、やがて激しい曲展開になり、フリーキーな歪んだGまで入ってきて、盛り上がりますが、また、元に戻ります。

 これは意外と難解な音楽で、その当時のNDWとは異なり、電子音を殆ど使っておらず、また生楽器を多用し、それでも実験的であって、彼等の音楽のコアが他のNDWのバンドとは異なっている印象です。そもそもバンドと言うよりも、2人を核として、毎回ゲストを招いてアルバムやEPを作製しているようです。また、このEPでは、歌詞も殆ど無く、ほぼインストに近い曲が多いです。このような音楽を何と表現したら良いか迷いますが、実験的ポップともポストパンクともサイケとも違うように思え、ピッタリくる言葉が見つかりません(因みに、1stアルバム”Love Factory”はもろサイケです)。逆に言えば、その位、独自性があると言うことなのでしよう。皆さんはどんな風に、このEPの音楽を一言で表現しますか?

https://youtu.be/MtSb173gFoU?si=0npRge18Tpd2-qBe

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