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The Velvet Underground with Lou Reed “1969 Velvet Underground Live With Lou Reed”
久々にThe Velvet Underground (以下、Velvetsと表記)のアルバムを聴いてみようと思います。とは言っても、1974年にリリースされたライブ・アルバム”1969 Velvet Underground Live With Lou Reed”です。これは日本盤だと1枚のLPに短縮されてしまっているのですね(調べるまで知らなかったです)。私のは米国盤の再プレス盤ですので、2枚組です。Velvetsのバイオグラフィーは、以前にも書いてありますので、そちらをご参照下さい。本作品では、1969年10月19日、Texas州DallasのEnd of Cole Aveでのライブ(A1, B2, C2, D5 & intro D1)と1969年11月のCA州SFのThe Matrixでのライブ(A2-B1, B3-C1, C3-D4)の音源をまとめた内容となっており、この時のメンバーは、Sterling Morrison (G, Vo), Lou Reed (Vo, G), Maureen Tucker (Perc), Doug Yule (B, Organ, Vo)となっています。因みに、1969年と言うのは、Velvetsの4枚目のスタジオ・アルバム”Loaded”を録音中の年でもあります(リリースは翌年1870年です)ので、”Loaded”収録曲も、本作品には収められています。なお、本作品には、A面4曲/B面5曲/C面3曲/D面5曲がそれぞれ収められています。おっと、その前に、[1]はファースト・アルバム”The Velvet Underground & Nico”に、[2]はセカンド・アルバム”White Light/White Heat”に、[3]はサード・アルバム”The Velvet Underground”に、[4]は4枚目アルバム”Loaded”に、[VU]はコンピ・アルバム”VU”に、[AV]はコンピ・アルバム”Another View”に収録されている曲で、[?]は出典不明としています。それでは、各曲についてご紹介していきましょう。
◼️LP1
★A1 “Waiting For My Man” (7:00)[1]は、有名な代表曲ですね。簡素なDrsにルーズな2本のGが絡むと、やっぱり良いですわぁ。BPM上げての終わり方もグー!
★A2 “Lisa Says” (5:46)[VU]は、しっとりとしたスローな曲ですが、サビでのReedのVoが演奏と共に盛り上がるのはサイコー!後半の軽快なビートも良いです。
★A3 “What Goes On” (8:47)[3]は、直線的なビートが効いた曲で、ひたすらジャカジャカかき鳴らすGと後半のYuleのオルガンはカッコ良いです!
★A4 “Sweet Jane” (3:58)[4]は、やや甘めのバラードですが、今なら見向きもされない程、演奏自体は下手くそです。でも沁みるんだよなぁ。
★B1 “We're Gonna Have A Real Good Time Together“ (3:12) [AV]は、軽快な疾走感のある曲で、割とポップ色が強いですね。歌詞自体は単純極まりないけど。あと間奏Gは後のMarsへと受け継がれますね。
★B2 “Femme Fatale” (3:01)[1]も、彼等の代表曲ですが、この曲はやはりNicoが歌った方がしっくりくる。
★B3 “New Age” (6:31)[4]も、スローテンポで落ち着いた曲ですが、サビになる時だけ盛り上がります。しかしながら、最後のビートの効いたパートも捨てがたいです。
★B4 “Rock And Roll” (6:00)[4]は、疾走感のあるカッコ良い曲ですが、偏執狂的な演奏は鬼気迫るものがありますね。でもカッコ良いです。
★B5 “Beginning To See The Light” (5:26)[3]も、割とビートの効いたポップン・ロックですが、歌詞は単純なので、一種の呪文のようです。サビでハモるところはゾクゾクしますね。
◼️LP2
★C1 “Ocean” (10:46) [VU]では、Tuckerにしては、珍しくシンバルを叩きまくってはいますが、ビートの方はBとかがキープしています。次第にオルガンも加わり、Drsもドタドタしてきて、盛り上がっていきます。
★C2 “Pale Blue Eyes” (5:50)[3]は、タンバリンでリズムを取るTuckerとBのYule、それにMorrisonのGがゆったりしたテンポを刻み、Reedのやや気怠げなVoとユラユラしたGから成る曲で、良い雰囲気です。
★C3 “Heroin” (9:42) [1]も、時代を象徴する、彼等の代表曲の一つですが、ヘロったReedの囁くようなVoにユラつくGのアルペジオで静かに始まりますが、サビに近づくと高揚してきます。このセックスのような対比/緩急がこの曲の最も面白いところで、最後はまるで射精したかのように終わります。
★D1 “Some Kinda Love” (4:44)[3]のMCは別にして、曲自体は、如何にもVelvetsらしい簡素なリズム隊と単純なビートを刻むGに、味のあるReedのVoが盛り上げていくものです。
★D2 “Over You” (2:15) [?]も、軽快なリズム(Tuckerはシンバルを使っています)ですが、ポップ・ミュージックのセオリー通りに演奏しても、Velvetsらしさは残りますね。
★D3 “Sweet Bonnie Brown/It's Just Too Much” (7:50) [?]の前半は、アップテンポなロッケンローなんですが、転調がVelvetsらしく、オルガンやGソロも良い味を出しています。後半になると、テンポはそのままに、Bがプレスリーのようなフレーズを叩き出し、ノリノリな正当派ロッケンローに移行します。
★D4 “White Light/White Heat” (8:32)[2]も、彼等の代表曲の一つで、個人的には結構好きな曲ですね。コーラスワークとVoの掛け合いにはゾクっとします。長めのグチャグチャなGソロも後進に与えた影響は大きいと思います。
★D5 “I'll Be Your Mirror” (2:17)[1]は、TuckerのタンバリンのリズムとYuleの控えめなのにツボを押さえたBとMorrisonのGに乗せて、透き通るようなコーラスとVoで、あっという間に終わってしまいます。
と言う訳で、Velvetsのライブを堪能しましたが、これを買った時には、余りピンと来なくて、正直、あんまり聴いていませんでしたが、今回、聴き直しで、やっぱりVelvetsには演奏能力とは違うベクトルでの魅力があるのだなあと感心させられました。知ってる曲も知らない曲も何かVelvets臭があり、それが彼等の魅力なんだろうと思います。決して、音が良いライブ盤ではないですが、そんなことを考えると、改めて、Velvetsの魅力を再認識させられたと言う感じです。
クレジット
LP1
A1 “Waiting For My Man” (7:00)
A2 “Lisa Says” (5:46)
A3 “What Goes On” (8:47)
A4 “Sweet Jane” (3:58)
B1 “We're Gonna Have A Real Good Time Together“ (3:12)
B2 “Femme Fatale” (3:01)
B3 “New Age” (6:31)
B4 “Rock And Roll” (6:00)
B5 “Beginning To See The Light” (5:26)
LP2
C1 “Ocean” (10:46)
C2 “Pale Blue Eyes” (5:50)
C3 “Heroin” (9:42)
D1 “Some Kinda Love” (4:44)
D2 “Over You” (2:15)
D3 “Sweet Bonnie Brown/It's Just Too Much” (7:50)
D4 “White Light/White Heat” (8:32)
D5 “I'll Be Your Mirror” (2:17)
D4 “White Light/White Heat”
https://youtu.be/mVhGzWb2ci0?si=-T_IqPFJwgEbSZ7v
*注意: 一応、Vol.1 とVol.2としましたが、本作品のLP1とLP2とは異なります。ダブっている曲もあります。
[Vol.1 album]
https://youtube.com/playlist?list=PLokvsi1OMd-funNmAeMOi2TUcpG1RRL_k&si=TUwOoOPxHSFONhrJ
[Vol. 2 album]
https://youtu.be/8vXZPRO-1Gs?si=tiiMCxeGRvrL2gDS
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