Ceraurus pleurexanthemus

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オルドビス紀ニューヨーク産。
ウォルコットの砕石場で採れたものらしいが、同地の他の標本と比べると、どうも風合いが違う。
産地を偽っているわけではないと思うが、あまり目にしないタイプの標本だ。
本種については、ウォルコットが三葉虫の付属肢を調べるのに使った切片標本の話が有名だ。
エンロール状態のものをスライスして磨き上げた標本の画像はじつにファンタスティックで、サイケデリックですらある。
フォーティはその話を紹介した際に、ウォルコットが本種を C.p.と略記している理由として、種小名の pleurexanthemus が長すぎてややこしいことをほのめかしているが、このものものしい名前はおそらく「花弁状の肋」というほどの意味ではないかと思う。
本体サイズ:尾棘込みで45㎜

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    trilobite.person (orm)

    2023/09/07 - 編集済み

    本当に立派な標本ですよね。ニューヨーク産のC. pleurexanthemusで、このサイズのものはmaximumなんじゃないでしょうかね。
    言われてみると、この産地の母岩は基本的には黒色系ですが、この標本の母岩は写真でみると黄土色って感じの色合いですね。単純に、標本を際立たせるため、母岩の表面を薄く削っている為というわけでもないんでしょうね。

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      ktr

      2023/09/07

      母岩からしてふつうの石という感じじゃなくて、ビロードみたいな触感があります。
      いっぽう本体は異様にくっきりしていて、こんな化石があるかな、とふしぎな気がしますね。
      これを手に入れたときはormさんやtrilobitesさんに褒めてもらっていい気になっていましたが、いまでも私をいい気分にさせてくれます。

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