Moebius & Plank “Rastakraut Pasta”

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もう何度も出てきています、独逸の電子音楽の有名グループClusterの片割れであるMoebiusことDieter Moebiusと、これまた独逸ロックを語る上で避けて通れないエンジニアConny Plankの共作名義のアルバム”Rastakraut Pasta”を今回はご紹介します。元々、Plankは1970年代にはClusterのチーフ・エンジニアをやっていましたし、付き合いはPlankが他界する前まで、1979年〜1986年まで続いており、関係は深かったのだと思います。小柳カヲル氏の「クラウトロック大全」によると、反復する単調なベースラインは、CanのHolger Czukayが演奏しているとのこと(一説には、A3 “Feedback 66”, A4 ”Missi Cacadou”とB1 “Two Oldtimers”で客演しているらしいです)。そして、このタイトルですが、Rasta (レゲエ)とクラウト(独逸)の合体造語であると同時に、クラウトに「草」と言う意味もあるので、「ラスタ草(カナビス=大麻)」とも捉えることができるので、ダブルミーニングではとのこと。”Pasta”は単に語呂が良かっただけ?と言うことらしいです。あと生ドラムやヴォコーダーをかけたヴォーカルやギター或いはヘロヘロのサックスなども使われていますが、これらの楽器は誰が演奏しているのか?よく分かりません。全体的にゆる〜い演奏から成る7曲が収められており、その後のMoebiusやClusterで見られる電子音楽的な印象からは程遠いです。テクニック無視と思われるゆる気持ち良い曲ばかりですが、先述のようなレゲエ要素はほぼほぼ無いです。強いて言えば、A2 “Rastakraut Pasta”か“B1 “Missi Cacadou”のリズムギターのカッティングにはあるかなぁ? そして、B面後半になってくると、如何に独逸電子音楽の片鱗が聴取できますが、ただ、アルバム全体の緩さも纏めてしまい、ある種の構築性を出しているところが、如何にも独逸ロックと言う感じはします。また、Moebiusも完全ソロ名義としては、以前にも紹介した1983年作のアルバム”Tonspuren”(これは電子ポップ音楽)になる訳ですが、その前にはこんなこともやっていた訳ですね。と言う訳で、ちょっと意外だったのですが、MoebiusとConny Plankだからこそ出来た「新しいジャーマン・ロック」で、良き、良き❗️

A1 “News” (4:52)
A2 “Rastakraut Pasta” (6:16)
A3 “Feedback 66” (4:57)
B1 “Missi Cacadou” (5:31)
B2 “Two Oldtimers” (7:02)
B3 “Solar Plexus” (4:54)
B4 “Landebahn” (1:29)

https://youtu.be/3cCNuSU5ncs?si=LC1DJUsdW2aW8yZM

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