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Esplendor Geometrico “Nador”
スペインの至宝、E.G.ことEsplendor Geometricoの紹介です。このアルバムは、元々1995年にDaft RecordsからCDでリリースされた作品のリマスター再発盤で、再発の際、LPに入り切らなかった2曲は7㌅シングルとして付いています。E.G.については、今までも書いていますので、前回の紹介文を参考にしてください。メンバーはArturo LanzとGabriel Riazaですが、Arturoは現在、中国に住んでおり、またGabrielは、1995年に音楽界をリタイヤし、イスラム教に改宗して、名前もGabriel-Jairodínと改名しています。その後、Gabrielに代わって、Saverio Evangelistaが加入し、現在まだ現役で活動しています。丁度、この頃(1995年頃)には音楽性も多少(?)変わってきており、ノイズ的要素を敢えて抑制する作品が多くなっています。純粋にリズムの妙を楽しむ為の音楽にシフトしてきており、その分、聴き易くなってきています。このアルバムでもその様な傾向が見られます。また、1988年リリースのアルバム”Sheikh Aljama”に収録されている”Sinaya”と ”Medinati”の別ヴァージョン、1991年リリースのアルバム”Mekano-Turbo”に収録されている”Belew 2”の別ヴァージョンが、新曲と共に収められています。内容は超簡単に言ってしまうと、殆どがリズムマシンの律動音から成ると言うことになってしまうでしよう。まあ、それは幾ら何でも酷いじゃあないと思われるかもしれませんが、買い換えたリズムマシンの音に最小限の電子ノイズとシーケンス音(ただし音階は無い)を付け加えただけと言う潔さがありますね。それから、他のアルバムでは生Voiceもあったりするのですが、本作品ではその様な「無駄な」Voiceもなく、7㌅シングルの”Tass”で辛うじて、テープに録音された誰かのVoiceが流されるだけです。これは想像なんですが、多分意識的に「リズムの妙」に集中して作製された為、無駄な音は除かれたのではないでしょうか? 確かに、電子的に作られている音色や打ち込みのパターンや組み合わせは彼等独特のものがあって、これだけは唯一無比ですね。そんな禁欲的でソリッドなインダストリアル・リズムのアルバムですが、現在のダンス・ミュージック・シーンやクラブ・カルチャーに繋がっていく重要なバンドですので、その様なシーンやカルチャーに興味のある方は、一度、聴いてみた方が良いでしょう❗️
“Nador”
https://youtu.be/PKFPk3NRLjw
“Dynamo 2”
https://youtu.be/DlyImRjEL_g
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