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Throbbing Gristle “TGCD1”
Industrial Musicの生みの親、それが、英国のThrobbing Gristle (以下、TGと表記)です。もう、TGについては、メンバーのCosey Funni Tuttiの自伝本”Art Sex Music”とかに詳細に書いてありますし、他にも日本語で今まで沢山の記事なり、特集なりが、Fool’s MateやRock Magazine, Studio Voice等にありますので、詳しく知りたい方は、それらを読んでみて下さい。 それで、本作品について記載しておきます。メンバーは、Genesis Breyer P-Orridge (B, Vo, Vln, Gristliser), Cosey Fanni Tutti (G, Cornet, Gristliser), Chris Carter (Synth, Drum Machine, Tapes), Peter Christopherson (Tapes, Cornet, Computer)と言う往年のメンツで、Industrial Records Studioで、1979年3月18日に、TEACの8チャンネル・レコーダーで録音された音源(セッション音源)を、英国Muteが、1986年に、”CD1”としてリリースし、今回もMuteとそのサブレーベルGray Areaが再発したと言う訳です。再発の方は、CDとLPのフォーマットがありますが、CDの方はオリジナル通りぶっ通しで1曲、LPの方は収録時間の関係で、両面に分割されての収録となっています。また、スリーブには、メンバー4人それぞれの1986年でのコメントが載っていますが、もう眼が疲れてきたので、和訳や意訳はしません。しかしながら、4人ともそれ程否定的な感想は持っていないようです。詳細については、実際に読んでみて下さい。それでは、本作品の各面をご紹介していきます。 ★A “1”では、波状攻撃のGノイズから始まり、やがてBのリフが聴こえてきて、テープ音や重低音へと。そして、重く単調なドラムマシンとシーケンスに移り、シンセ等の電子音やフリーなB、そしてGや浮遊感のある不明音等が絡み合うジャム・セッションとなっています。ドラムマシンにディレイを掛けていく所が如何にもTGらしいです。 ★B “2”では、不気味な雰囲気で、ディレイを効かせまくったVlnやGやシンセ、テープ音等のジャム・セッションから始まり、やがて、シンセの通奏低音からドラムマシンと直線的シーケンスによる6/8拍子のリズムがフェードインしてきます。それにVlnやCornet、テープ音が絡み出し、最後に、ディレイでグチャグチャになったドラムマシンで終わります。 何処を切り取っても、TGだと分かるのは流石です。あの「他人を不快にさせる」エフェクトを掛けたGやVlnのスライド奏法や名曲”Persuation”を彷彿させるB面の単調なリズム・ワーク等、聴き処満載ですが、やはり、TGの頭脳とも言うべきChris Caterのシンセやドラムマシンの使い方は、後のポップ・ミュージックにすら影響を与えたのではないでしょうか? そして、他の3人が繰り広げる鬱々としたジャム・セッションも、如何にもTGらしくて最高です! ここら辺の空気感がパックされた本作品は、正に当時のドキュメントとしても、良く出来ていると言っても過言ではないでしょう。これが録音された1979年は、彼等のアルバムで言うと”20 Jazz Funk Greats”が出た年でもあり、その年には多量のライブ・カセット作品もIndustrial Recordsからリリースされています。この頃のTGは、「ライブ」な音に集中していたと思われますが、本アルバムも、そう言う意味で、正にTGらしい作品ですので、初心者・マニア問わずに体験してみて下さい。 https://youtu.be/WSQSlRrmyMA?si=uTVEUlfKFeM2agbx #ThrobbingGristle #TGCD1 #Mute #GrayArea #2024年 #Reissue #Mute #1986年 #Industrial #Noise #JamSession #Recording #1979年 #IndustrialRecordsStudio #GenesisBreyerP-Orridge #CoseyFunniTutti #ChrisCarter #PeterChristopherson
Industrial Mute / Gray Area (Mute) 5435円Dr K2
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Severed Heads “Bad Mood Guy”
豪州のインダストリアル・ビート・バンドSevered Headsの1987年作アルバム”Bad Mood Guy”の再発&特別拡張版を、今回はご紹介します。前回のバイオグラフィーは簡素過ぎたので、ここでガッツリ書いておきます。1979年に、豪州Sydney で、Richard FieldingとAndrew Wrightが、実験的電子音楽デュオMr. & Mrs. No Smoking Signを結成し、同年末にTom Ellardが加入し、彼等は、カセット・アルバム“Mr. and Mrs. No Smoking Sign Go Cruising fer Burgers!”などを自主制作しています。ただ、Ellardがバンド名が酷過ぎると言って、改名して、Severed Headsとなったとのこと。その頃はテープ・ループにシンセ・ノイズやそれ以外にも歪んだ音なんかを使っていたので、インダストリアルと見なされていました。1979年末にWrightが脱退し、残ったEllardとFieldingのデュオになって、初期のスタジオ録音をプッシュしていました。例えば、Rhythmyx Chymxとのスプリット・アルバム”Ear Bitten” / “No Vowels, No Bowels”なんかを作っています。しかしながら、1981年にアルバム”Clean”の録音途中に、今度はFieldingも脱退してしまい、Ellard1人で完成させています。そこで、Ellardは、Severed Headsの音楽に、一定の4/4拍子リズム、強烈なメロディ、解析可能なコード進行、そして、Ellardのヴォーカルと曖昧で詩的な歌詞を加えて、ドラムマシンやベース・シンセを導入し、アヴァンギャルド・インダストリアル/ポップと評される音楽に変えています。彼等のライブは実験的なアート・スペースからロック・クラブまでをカバーするようになり、Garry Bradbury (Synth)とSimon Knuckey (G)を加えて、1982年にアルバム”Blubberknife”と”80's Cheesecake”をリリースしてます。その後で、ビデオも担当するアーティストStephen Jonesが加入しています。そうして、Severed Headsは、英国Ink Recordsと契約し、アルバム”Since the Accident”をリリース。先行シングルは素晴らしくメロディアスなシンセ・ポップ作品と評価されています。それで、彼等は、ワールドツアーを敢行しますが、その際に、マルチメディアなものにしたいと考え、Jonesによるビデオ・シンセを導入します。1984年8月に豪州に帰ってきますが、メンバー・チェンジが続きます。先ず、Bradburyが、1983年のアルバム”Since The Accident”の録音途中に脱退、1984年のワールドツアーの前には、Knuckeyも脱退し、残ったのはEllardとJonesに加え、新人のPaul Deeringの3人となります。それで、1985年にInk Recordsからアルバム”City Slab Horror”をリリースしますが、このアルバムでは、Bradburyがゲストとして参加しており、ヴォーカルや曲作りもやっていたので、Ellardとぶつかり、それが原因で、Bradburyが残るのであれば、辞めると言って、新人のDeeringは 脱退してしまいます。ただし、評論家は、CabsやT.G.に匹敵する位、豪州で最も革新的なエレクトロ・バンドと大絶賛しています。1985年11月には、ローカル・オンリーのアルバム”Stretcher”をVolitionからリリース、また翌年8月には、アルバム”Come Visit The Big Bigot”をリリースしています。1986年にはEllardとJonesは欧州ツアーと北米ツアーをやっていましたが、1987年には、ローカル・レーベルVolitionから、本作品のオリジナルでもあるアルバム”Bad Mood Guy”をリリース。評論家は、「実験性が飛び抜けた先に、商業的にも価値がある作品だ!」と好評価をしています。実際、米国ビルボードのHot Dance Club Songsチャートでも19位まで上がり、賞も受賞しています。1989年10月には、プロデューサーRobert Racicによるリミックス・アルバムも出ています。しかしながら、1992年に、アルバム”Cuisine (With Piscatorial)”を出した後で、Jonesが脱退し、メンバーはEllardのみになります。レーベル間のゴタゴタはありましたが、1994年にアルバム”Gigapus”を豪州のVolitionと米国Decibel Recordsからリリースしています。その一方で、Ellardは、ネット・レーベルsevcom.comを始め、2000年代には、アンビエントの配給システムであるSevcom Music Serverを構築したりしています。Ellardは別プロジェクトCoklacomaを始め、1990年後半〜2000年代に掛けて、アルバムを数枚出しています。また、2004年までは、ビデオの開発に注力しており、段々とSevered Headsレーベルは過去のことのように思うようになり、名前を出さずに、Sydneyのエレクトロ・バンドのサポートをしたりしています。そんなこともあって、Ellardは、2008年初頭に、Severed Headsの終了をアナウンスしています。しかし、2010年1月14日に30周年記念のライブを行う為、長年の友人でもあるStewart Lawlerを加えて、Severed Headsを復活させています。その後は、Gary NeumanのツアーのサポートやSevered Headsの初期の曲をセルフ・カバーしたりしています。そして、20数年振りに米国ツアーを行い、その後、2019年9月に最後のライブを行ない、再び解散宣言をして、現在に至ります。 と言うのが、Severed Headsのバイオグラフィーです。それでは、アルバムの方の紹介をしていきます。今回、2枚組での再発ですが、オリジナルの内容についてはLP1の方で、リマスターしたものとなっています。LP2は主にオリジナルの録音時のアウトテイクやライブ音源或いはヴァージョン違い等をコンパイルしたもので、それ故のSpecial Versionのなっています。それぞれのLPについて紹介していきます。とりあえず、整理するとして、この時期のメンバーは、Tom Ellard (Vo, B, Kbd, Synth, Electro-Perc)とStephen Jones (Synth, Video-Synth)のデュオです。LP別に紹介していきます。 LP1は、初っ端から、強力なマシンリズムとカッコ良いシーケンスに乗って、Ellardの中性的なヴォーカルを聴くことができます。リズムは四つ打ちではなく、あくまでもロックのリズムパターンが基本です。何と言うか、今で言うところのインダストリアル・ロックの原型みたいな感じのイケイケ感がありますね。実際、Skinny Pappyとかは、Severed Headsの影響を受けたらしいです。A面は、ややスローテンポなA3 “Unleash Your Sword”で、ちょっと息抜きかな。しかしながら、A4 “Jetlag”でまたもや乗りの良いラウドな曲になります。ここでは四つ打ちのリズムですが、途中、複雑なリズム・チェンジを魅せてくれます。そうして、タイトル曲B1 “Bad Mood Guy”では、ややメロディアスな一面を見せてくれます。しかしながら、B2 “Dressed In Air”ではピアノらしき音とスローなシーケンスから成る大人しいスタイルの曲で、バラード調で、一息つけます。B3 “Rabbi Nardoo Flagoon”では女性の歌声等様々なサンプリングを使った、ビートレスで実験的なインスト曲です。次のB4 “Heaven Is What Heaven Eats”も打ち込みビートはあるのですが、様々なサンプリング音が全方向から押し寄せてくる実験的なインスト曲です。しかしながら、次の曲B5 “Mad Dad Mangles A Strad”のピアノの調べとベースから成るしっとりとしたミニマル曲でLP1を締めています。たった2人なのに、こんな音楽が出来るのは、Jonesが操っている、例のVideo-Synthによるらしいです。 今回、新たにレコード化されたのが、LP2ですが、随分、曲のイメージが違います。 例えば、LP1のB1にも収録されているC1 “Bad Mood Guy (Day 1)”も、打ち込みではなく、ベースを使用したり、ヴォーカルも良く聴こえたりとアレンジの妙を聴くことができます。また、C3 “Canine (Day 1)”なんかでは、ナレーションのサンプリングをヴォーカル代わりにして、ビートに乗せ、それ以外にも多量の素材のサンプリングも塗してあります。C4 “Nature 10 (Terse)”はしっとりと歌い上げていて、もう別バンドのようです。それでも、バックの音は電子音やサンプリング音なんですが。ライブ音源のC6 “I've Always Hated Severed Heads (Live)”では、最初期の手法であるテープループを重層化した曲になっています。D面はフロア用にミックス/リミックスされているので、基本的に四つ打ちのクラブ・ミュージックになっています。 このようなSevered Headsのデラックス版の2枚組ですが、LP1A面は通常運転、B面はその中でも実験的な曲を集めており、LP2C面では歌物としてのアレンジやテープループ曲などの多彩な面を、D面はクラブ用のミックスなどを収録しており、この作品だけで、当時のSevered Headsの全貌が分かるとも言えますね。豪州のバンドと言うこともあり、日本ではそれ程、評価されていないように感じますが、DJ〜クラバー〜インダストリアル・ロック・ファン〜実験ロック好きまで、全員に聴いて欲しい作品です‼️マスト! LP1 (オリジナル) A1 “Hot With Fleas” A2 “Nation” A3 “Unleash Your Sword” A4 “Jetlag” A5 “Contempt” B1 “Bad Mood Guy” B2 “Dressed In Air” B3 “Rabbi Nardoo Flagoon” B4 “Heaven Is What Heaven Eats” B5 “Mad Dad Mangles A Strad” LP2 (リミックス盤) C1 “Bad Mood Guy (Day 1)” C2 “Unleash Your Sword (Day 1)” C3 “Canine (Day 1)” C4 “Nature 10 (Terse)” C5 “Contempt (Day 1)” C6 “I've Always Hated Severed Heads (Live)” D1 “Hot With Fleas (12" Remix)” D2 “Nation (NYC Mix)” D3 “Canine (12" Remix)” A1 “Hot With Fleas” https://youtu.be/havnNe7VWuw?si=lDrpzRwUaZAGSt7z A4 “Jetlag” https://youtu.be/lvKicu4uxzI?si=Ymrb3W2DojJB58tC B1 “Bad Mood Gut” https://youtu.be/IBjNlMpTAcE?si=T62mjTLsO95M8jpB B5 “Mad Dad Mangles A Strad” https://youtu.be/gNHujcbizbg?si=300qYsF2YFpa_jxI [BandcampのURLを貼っておきます] https://severedheads.bandcamp.com/album/bad-mood-guy #SeveredHeads #BadMoodGuy #Futurismo #Volition #Reissue #Remastering #DeluxeEdition #Australia #IndustrialRock #EBM #Experimental #RemixedVersion #DifferentVersion #Synthesizers #VideoSynthesizers #TomEllard #StephanJones
Industrial Futurismo (Volition) 3630円Dr K2
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Kraang “Uro: 1981-83”
皆さんはKraangのことを知っていますが? Kraangとは、本名John Russell Murphy (以下、John Marphyと表記)のことで、彼は、主に、豪州や英国で、SPKやThe Associatesのドラムを担当していた伝説のドラマー/パーカッショニストですが、惜しくも2015年に他界しています。もう少し、詳しく、彼のバイオグラフィーを紹介しておきます。生まれは1959年に豪州VictoriaのMelbourneで生まれており、父親がジャズ・ドラマーだったこともあって、幼少の頃から打楽器の練習はしていたようです。1977年に、Murphy (Drs)は、Adam Punk (本名Gavin Quinn: Vo), Jarryl Circus (本名Jarryl Wirth: G), Joy Relentless (本名Julie Jordan: B)と共にパンクバンドNewsを結成しており、1978年には シングル"Dirty Lies"等数枚のシングルを出していました。しかし、MurphyはNewsを脱退し、Ollie Olsen (Vo)のバンドWhirlywirldに加入します。MelbourneのバンドPrimitive Calculatorsに習って、このバンドもちょっとした実験音楽シーンで、インスト・バンドとして活動していましたが、Murphyは、ここでかなりアクティブに活動しています。例えば、1986年には、Richard Löwensteinが脚色した映画”Dogs in Space”のディレクターをやったりもしています。1980年に、MurphyとOlsenはLondonに移り、そこでHugo Klangを結成、1982年にシングル"Grand Life for Fools and Idiots"をリリースしますが、1984年にMurphyは豪州に帰り、1990年代初頭までに、そこで、Olsenと共に、色々なポストパンク・バンド(Orchestra of Skin and Bone, NO, Max Q)で演奏しています。一方、Murphyは、英国/豪州でも、インダストリアル系のバンドを含めて、the Associates, Dumb and the Ugly, Harpoon, Sooterkin Flesh, the Slub, SPK, Lustmord, Our Father of Serpents, Stress, Jaundiced Eye, the Wreckery, Box the Jesuit, Bushpig, Whitehouse, Death in June, Der Blutharsch, Sword Volcano Complex, Browning Mummery, Current 93, Blood Axis, Kraang, Sleeping Pictures, Scorpion Wind, Naevus, Nikolas Schreck, NON, Of the Wand & the Moonでも活躍しており、Nico, Zeena Schreck, The The, Gene Loves Jezebel, Shriekbackでもヘルプで参加しています。Murphy自身は、Shining Vril名義でソロで録音もしており、また、インダストリアル・トリオKnifeladderやフォーク・ノイズ・グループForesta Di Ferroや、インダストリアル・トリオLast Dominion Lostの一員としても活動しています。しかしながら、Murphyは、2015年10月11日に、56歳と言う若さで、Berlinで病死しています。ザッとJohn Murphy個人のバイオグラフィーはこのように成りますが、Kraangは、1980年終わり頃に活動開始したMurphyのソロプロジェクトで、”Krang Music”をカセット作品で出しています。一方、Kräng, Krang, Rkang, Kangと言った名称でもライブ活動も行っており、2007年頃、Till BrüggemannとAnnie Stubbsと一緒に演る時にはKrankとも名乗っていました。 それで、本作品の内容についてご紹介します。本作品Kraag名義で、1981-1983年の期間にリリースした作品からの選曲となっています。Kraagが有名になったのは、恐らく、SPKやWhitehouse, Lustmordなどのインダストリアルやパワ・エレの大物に参加していたからでしよう。それで、独Tesco Organisationが、Kraang名義のセルフ・コンピをリリースしたのだと思います。それで、本作品ですが、両面共2曲ずつ収録されていますが、どこかのコンピやアルバムに発表済みで、未発表音源ではないです。また、これらは、1981年1月〜1983年9月にLondonで録音された音源で、使っている機材については、EMS AKS Synthと安物の機材だけだそうです。では、各曲を紹介していきます。 A1 “Agony”は、金属類等を引き摺るような/摩擦するような強靭なノイズの塊から成る6分程の曲で、恐らく、ライブ録音ではないかと思われる荒々しさをバシバシ感じます。 A2 “Neurasthenia”も金属質なノイズとザラザラして歪んだ電子音がゴリ押しのように押し寄せてきます。時にラジオ音のようなチューニング音等も聴取可能です。それにしても、凄い熱量ですねー! B1 “Man Is Meat”は、腐食した電子音に、ヘロヘロのヴァイスが被る曲で、これ、聴き方によっては、所謂「物音系」ノイズを激しくしたようでもありますね。ここではハッキリとラジオ音(或いはテープ音)が聴き取れるので、余計に怪しさ満点ですね。タイトルを見ると、某アーティストは嫌悪するかも。 B2 “Uro”はフィードバックを多用したノイズ曲で、カットアップのようなテープ操作もしているようです。今までの3曲と違って、音質がマシになっており、その分、荒々しさは無いですが、音を操作すると言う行為がより鮮明になっており、単に一発録りではないのだなと感心します。しかしながら、これがシンセの音か⁈と思える程、凶悪な出来栄えになっています。 正直、私は、このLPがリリースされるまで、John MurphyもKraangのことも知りませんでした。多分、WhitehouseやSPKが当時はそれ程好きでは無かったことによるのかも知れません。本作品は、正直言って、音は悪いです。しかしながら、それを越えるだけの熱量を持ったノイズ・ミュージックがそこにはあります。なので、初期ノイズ、時にSPKなんか辺りに興味のあるリスナーさんは是非とも聴いて欲しい一枚です‼️ A2 “Neurasthenia” https://youtu.be/wZNfo02eICM “Uro” (1982) https://youtu.be/XhkPE1hsLB4 #Kraang #Uro1981-83 #TescoOrganisation #SelfCompilation #LimitedEditions #Remastering #CassetteWorks #JohnMurphy #SoloWork #Industrial #PowerElectronics #EMS-ASK #Synthesizer #CheapDevices
Industrial Tesco Organisation 不明Dr K2
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Die Krupps “Stahlwerkrequiem”
特殊打楽器Stahlophoneで一躍、独逸インダストリアル・ムーブメント躍り出た鋼鉄王Die Kruppsのファーストアルバム”Stahalwerksynfonie”のセルフ・カバー作が、このアルバム”Stahlwerkrequiem”です。多分若いリスナーさんはこのバンドのことを、EBM (electronic body music)と始祖の一つとして知っている方が多いかもしれませんが、実はこんなカオスな音楽を演っていたバンドなんです。バイオグラフィーは前回書いたと思いますので、ここでは省略させて頂きます。先述のように、本作品はDie Kruppsのセルフ・カバーなのですが、先ずは参加メンバーを書いておきます。因みにファーストアルバムと同様にA面もB面も同じ曲のヴォージョン違いです。両面参加は、Jürgen Engler (G, Ring Modulator), Mani Neumeier (Drs, Perc), Scott Telles (B)で、A面のみ参加は、Jean-Hervé Pero (Fuzz-B, A-G)、Zappi Diermaier (Perc [Steel Plate, Buzz Saw Blade, Aluminium, Steel Pipe], Roto Toms)と Ralf Dörper (Synth: Korg MS20)が、B面のみ参加はPyrolatorことKrut Dalkei (Synth: Korg MS20)となっています。因みに、Neumeierは元Guru Guruのメンバーで、PeroとDiermairはFaustのメンバーです。また、PyrolatorはDer Planのメンバーです。A面は”Stahlwerkrequiem / Rheinhausen”で、B面は”Stahlwerkrequiem / Westfalenhütteとなっており、所謂ヴァージョン違いになっています。もう内容は分かる通り、極めて単調なベースラインに、その他の楽器が時にフリーキーに、時にマイルドに絡まってくる曲で、初期Die Kruppsのヴァージョンと似てはいますが、圧倒的に、こちらの方がカオティックかつテクニカルです。また、こちらの方がややテンポが速いです。録音状態も良く、聴き応え満点です。なので、これはメタパー・マニア必聴のアルバムとなっています。もし、”Stahlwerksynfinie”が気に入ったリスナーさんは、合わせてこちらのアルバムも聴き比べても良いかもしれませんね。 A1 “Stahlwerkrequiem / Rheinhausen” (23:27) B1 “Stahlwerkrequiem / Westfalenhütte” (13:22) https://youtu.be/vWNndaVM0Pw?si=Z6N4dAQZ7VtK_8EK #DieKrupps #Stahlwerkrequiem #BureauB #SelfCoverAlbum #Stahlwerksynfoni #JürgenEngler #ManiNeumeier #ScottTelles #Baseline #Jean-HervéPero #ZappiDiermaier #RalfDörper #Pyrolator #GuruGuru #Faust #DerPlan
Industrial Bureau B 不明Dr K2
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Esplendor Geometrico “Nador”
スペインの至宝、E.G.ことEsplendor Geometricoの紹介です。このアルバムは、元々1995年にDaft RecordsからCDでリリースされた作品のリマスター再発盤で、再発の際、LPに入り切らなかった2曲は7㌅シングルとして付いています。E.G.については、今までも書いていますので、前回の紹介文を参考にしてください。メンバーはArturo LanzとGabriel Riazaですが、Arturoは現在、中国に住んでおり、またGabrielは、1995年に音楽界をリタイヤし、イスラム教に改宗して、名前もGabriel-Jairodínと改名しています。その後、Gabrielに代わって、Saverio Evangelistaが加入し、現在まだ現役で活動しています。丁度、この頃(1995年頃)には音楽性も多少(?)変わってきており、ノイズ的要素を敢えて抑制する作品が多くなっています。純粋にリズムの妙を楽しむ為の音楽にシフトしてきており、その分、聴き易くなってきています。このアルバムでもその様な傾向が見られます。また、1988年リリースのアルバム”Sheikh Aljama”に収録されている”Sinaya”と ”Medinati”の別ヴァージョン、1991年リリースのアルバム”Mekano-Turbo”に収録されている”Belew 2”の別ヴァージョンが、新曲と共に収められています。内容は超簡単に言ってしまうと、殆どがリズムマシンの律動音から成ると言うことになってしまうでしよう。まあ、それは幾ら何でも酷いじゃあないと思われるかもしれませんが、買い換えたリズムマシンの音に最小限の電子ノイズとシーケンス音(ただし音階は無い)を付け加えただけと言う潔さがありますね。それから、他のアルバムでは生Voiceもあったりするのですが、本作品ではその様な「無駄な」Voiceもなく、7㌅シングルの”Tass”で辛うじて、テープに録音された誰かのVoiceが流されるだけです。これは想像なんですが、多分意識的に「リズムの妙」に集中して作製された為、無駄な音は除かれたのではないでしょうか? 確かに、電子的に作られている音色や打ち込みのパターンや組み合わせは彼等独特のものがあって、これだけは唯一無比ですね。そんな禁欲的でソリッドなインダストリアル・リズムのアルバムですが、現在のダンス・ミュージック・シーンやクラブ・カルチャーに繋がっていく重要なバンドですので、その様なシーンやカルチャーに興味のある方は、一度、聴いてみた方が良いでしょう❗️ “Nador” https://youtu.be/PKFPk3NRLjw “Dynamo 2” https://youtu.be/DlyImRjEL_g #EsplendorGeometrico #Nador #Geometrik #DaftRecords #Remaster #Reissue #Industrial #RhythmMachine #Electronics #Spain #ArturoLanz #GabrielRiaza #ClubScene #DanceMusic
Industrial Geometrik. (Daft Records) 不明Dr K2
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Missing Foundation “1933 Your House Is Mine”
連続してMissing Foundationのまたまたの登場です。1988年にリリースされた彼等のセカンド・アルバムで、この1988年と言うのが、このアルバムを聴く際のポイントになります。と言うのは、1988年8月6-7日にかけてNYCのマンハッタンにあるTompkins Square Parkて、暴動がおこります。場所は、丁度、マンハッタンのEast VillageとAlphabet Cityの間にある公園なのですが、そこから、ヤク中、ホームレス、不法居住者やバンクスといった人々が締め出しをくらい、その為、その一帯に夜間外出禁止令が発動され、その締め出しに対する抗議者と警察の間で衝突が起こったという事件です。傍観者、活動家、警察、近隣の住民、ジャーナリストもこの暴力的な暴動に巻き込まれていますが、一方で、警察の過剰な暴力的態度や行動も問題視されています。その時に、このMissing Foundationは「パーティは終わりだ」を意味するロゴを町中に描いていますし、元々、スクワッターなので、この暴動は自分達の生活にも関係していたとのことです。この事件に関係して、このアルバムがリリースされたとされています。 音楽的には、前作のファーストアルバムを上回るハイ・テンションな音楽を演奏しています。多分、ライブ録音に近い形で録音されており、それを編集しているのだと思います、特にA2 “Burn Trees”で聴かれるキ◯ガイの雄叫びのような、全てを説き伏せるヴォーカルとバックのメタパーやベースを使った演奏は、鳥肌もんです。またB1”Jameels/Turmoil”での執拗なリフの繰り返しとアジるヴォーカルの組み合わせはこの世のものとは思えない程の迫力があります。B2 “Your House Is Mine”は、スクワッターにとっても、先述の暴動に関係が深い曲です。またB4 “Message From Hell”では、幼い女の子の声のみの曲ですが、これも痛烈な皮肉になっているようです。と言う訳で、Missing Foundationにとっては、特別な思い入れのあるアルバムだと言えるでしょう。そんなバックボーン無しでも、彼等の音楽の迫力と説得力は充分だと思います。そんなアルバムですが、米国の闇が凝縮された内容なので、聴く際にはご注意下さい。 A1 “Kingsland 61” (2:18) A2 “Burn Trees” (6:28) A3 “Invasion Of Your Privacy” (1:40) A4 “Go Sit On The Beach” (2:34) A5 “Death Of A Wolf” (1:05) A6 “At The Gates” (1:36) A7 “Journey From The Ashes” (1:47) B1 “lJameels / Turmoil” (5:42) B2 “Your House Is Mine” (4:04) B3 “Martyr Of The City” (3:23) B4 “Message From Hell” (0:20) B5 “CIA World's Fair” (3:25) B6 “1933” (2:33) https://youtu.be/uRkuVVpgmQo?si=G91P6yH8INqMeJYN #MissingFoundation #1933 #YourHouseIsMine #Purge/SoundLeague #TompkinsSquareParkRiot #Industrial #Agitation #Noise #ThePaty’sOver
Industrial Purge/Sound League 不明Dr K2
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Cabaret Voltaire “Live At The Y.M.C.A. 27.10.79”
Cabaret Voltaire(通常Cabs)の最初のライブ・アルバムです❗️Cabsについては今までもバイオグラフィーは書いていますので(特に初期のは)、今回は省略しておきます。簡素な白ジャケにハンコでタイトルが押されているだけのぶっきらぼうな体裁でリリースされたアルバムですが、聴いて見ると中々当時を思い出させるような音風景が広がります。独特のリズムを刻むドラムマシーンに茫漠とした特徴的なギターノイズ、コードを刻むキーボード、テープ操作などなど、彼等ならではのアンサンブルを聴くことが可能です。ただ、インダストリアルか?と言うと何か違うようにも思えるんですよね。確かにシンセやテープの使い方、ドラムマシンの打ち込みにそう言う要素は見出せるんですが、ちやんとコードなりパタンなりの楽曲としてギリギリの線で持ち堪えているみたいで、後にエレクトロ・ファンクへの移行も自明の理であったように思えるんです。T.G.やSPKも時にテクノ路線の曲を交えてきたり、そっち方面に移行したりしていますので、本当は「ちゃんとした」音楽をやりたかったのでは?と勘ぐってしまいます。リリースの当時は、インダストリアル・ノイズなのに、「Chris Watson、オルガンのコード、弾いとるやないか?」とも思ったものです。なので、個人的には、このライブアルバムの後にリリースされた”Voice of America” や”Red Mecca”の方がやはり興味深いですね。一番、この時期で、聴きたいのは、機関車のスチーム・エンジンの音をリズムにして演奏していたら、客が怒って暴動になった時のライブが聴きたいです(なんかブートでありそう)。そんなCabsですが、何と今年、春頃に唯一のメンバーとして残っていたRichard H. Kirkが亡くなり、Cabsは永遠のインダストリアル〜エレクトロ・ファンクの代表として名を残すところとなりました。あとライブアルバムで面白いのは、観客の反応ですね。嫌に大人しく聴いて、大人しく拍手をしているのが、かえって不気味です。なので初期のCabsを語るには、このライブ盤を聴いてからにして下さい。 A1 “Untitled” (5:51) A2 “On Every Other Street” (4:16) A3 “Nag, Nag, Nag” (4:55) A4 “The Set Up” (4:13) B1 “Expect Nothing” (6:18) B2 “Havoc” (3:02) B3 “Here She Comes Now” (4:12) B4 “No Escape” (3:42) B5 “Baader Meinhof” (4:10) B5 “Baader Meinhof” (4:10) https://youtu.be/ODiWDOdGhjU?si=B8hCcJszct3qwIT3 [本作品とは違いますが、1979年のライブ音源です] https://youtu.be/861YuB9b_MI?si=v1GUJVh7RLp0huDT #CabaretVoltaire #LiveAtTheY.M.C.A.27.10.79 #RoughTrade #LiveAlbum #Industrial #Rhythmic #StephanMalinder #RichardH.Kirk #ChrisWatson
Industrial Rough Trade 不明。Dr K2
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Test Dept. “Compulsion”
以前にも紹介したTest Dept.(通称「テスト・デブト」)の12㌅EP”Compulsion”です。「英国のEinstürzende Neubauten」とも呼ばれてた彼等ですが、私は個人的に根っこが異なると思っています。Einstürzende Neubautenが仕方なく楽器の代わりに色んな奏法でメタパーを使っていたのに対して、Test Dept.は明らかに最初からメタパー在りきで使っていたように感じられたからです。まあ、それはそれとして、彼等のバイオグラフィーは前回書きましたので、補足だけ。コア・メンバーは、Graham Cunnington, Paul Jamrozy, Jonathan Toby Burdon, Paul Hines 及びAngus Farquharで、他のメンバーは基本、現地調達です。また、スライドや映像などのヴィジュアル担当に Brett Turnbullがいます。彼等は通常のクラブやライブハウスではなく、古いお城や駅の跡などの特殊な場所でライブを行なっています。その後、1990年代となると、バンドはインダストリアルな風味が薄れて、テクノの手法を取り入れていきます。1994年に、刑事司法及び公共の秩序法が通過したことで、バンドの政治的な立場は更に強固なものになっています。しかしながら、1997年にバンドは解散していますが、一部のメンバーはアートや文化の分野で活動を続けています。そして、2014年にバンドはTest Dept Reduxとして再編成されています。メンバーはZel Kaute, David Altweger, Charles Poulet, で、より大きな場所で演奏する時にはAshley Davies, Rob Lewis, Alex NymとFranziska Anna Faustが加わります。Test Dept Reduxは2016年にギグを行っており、2019年に最新アルバム”Disturbance”をリリースしています。ザックリとこんな感じです。 それで本作品の内容ですが、元々の彼等のスタイルである落ちてる金属屑(メタル・ジャンク)を集めて、メタパーとして叩きまくるのは勿論、気合の入ったヴォーカルも聴けます。ただドラムのパターンが所謂4つ打ちで、EBM様のダンス曲風になっています。また、B面ではシーケンサーも使っており、明らかにテクノ的楽曲になっています。それを良しとするか駄目とするがはBrett Turnbullこのような方向に向かうのも宜なるかなですなぁ。と言う訳で進化したTest Deptを是非とも聴いてみて下さい。 A “Compulsion (Machine Run)” (5:10) B1 “Pulsations 1 (Human Run)” (4/59) B2 “Pulsations 2 (Human Run)” (5:46) A “Compulsion” (5:10) https://youtu.be/M-MY2ULbTGk?si=1Uejajv4KwUNHlj_ B1 “Pulsations 1 (Human Run)” (4:59) https://youtu.be/4kzAvmv7r0o?si=_fVX7SS6rbRDbYO8 B2 “Pulsations (Version 2)” (5:46) https://youtu.be/PKV_ZKUw0ss?si=K6L4qDrjU7qnxCgr #TestDept. #Compulsion #SomeBizarre #MetalPercussions #Sequence #12inchEP #Rhythm #Industrial #EBM #GrahamCunnington #PaulJamrozy #TobyBurdon #PaulHines #AngusFarquharp #Visual #BrettTurnbull
Industrial Some Bizarre 不明。Dr K2
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Sat Stoicizmo “Mah 2”
正しく、隠れた名盤❗️クロアチア(発表当時はユーゴスラビア)のSat Stoicizmo (サト・ストイツィズモ) のセカンドアルバム”Mah 2”です❗️これ程、カッコいいバンドなのに、これ程,流通しなかったのは不思議です。まあ、当時は紛争があった時だったので、仕方ないですね。メンバーは、Darkon Blajciffer, Velimir Mostic及びYvan C. Zrakの3名です。結成は1981年で、レコーディングも始めていました。1982年にメンバーチェンジをした後、上記のメンバーに固定しています。クロアチア紛争の時に、Velimirが戦死した為、バンドは、1987年に消滅しています。1990年代になって、独逸のArtware Audioが取り上げるまで,殆ど知られていませんでしたが、本作品は極めて高品質かつ完成度も高いものとなっています。ミサイル攻撃に対するけたたましいサイレンの音、大砲の発射音のサンプリング、タイトなマシンリズム、切り付けるような電子音やノイズ、ニュースや演説のテープ/サンプリングの挿入などが完璧な状態で配置されており、これ以外に無いと言う程の緻密なテクスチャーと構成力(時にはMinistryを越えるスピード感も)を持っています。また,彼等の音楽にはイタリア未来派やLuigi Russoloの影響も見られ、ロック,ジャズ、現代音楽等がも含んだハイブリッドな音楽となったおり、さしずめ「純粋なインダストリアル・ミュージック」とも言われています。そして、それは正に「有事の際の緊張感」にも通じます。このような高度な音楽性でやっていたバンドが、紛争の為、活動停止を余儀なくされたのは、本当に残念です。しかしながら、この作品は、近年、稀にも見ないカッコいい音楽ですので、大大大推薦です。是非、この機会に聴いてみてください❗️ https://youtu.be/XA04N9Oz0Gw #SatStoicizmo #Mah2 #Croatia #Yugoslavia #Industrial #Sampling #Rhythmic #紛争
Industrial Kvadratura Juga 不明Dr K2
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Maria Zerfall “Zerose: Liebe Sex & Zärtlichkeit” LP8 from “Anthology 1983-1993” Box Set
Maria Zerfallのanthology box8枚組の最後のLP8は、Zerose名義で1991年にMusic To Turn Toを通して出していた作品です。ここでは格段に「音楽的」になっています。音自体も初期に比べて、別人とも思えるように、歪みはなく、クリアーなサウンドを展開しています。曲はより曲らしく、それでいて、ミリタリーもののテープ音やホワイトノイズの挿入もあり、一筋縄ではいかないです。またディスコのようなシーケンスとマシンドラムをベースにして、メロディもあって、ちゃんと歌っている曲もあります。なので、この作品からは彼女の音楽性の豊かさが垣間見れます。そして,それは 中々カッコいいです‼️ちょっとズレるかも知れませんが、後期SPKとかテクノとかと共通点があるかも。 ◼️LP8 “Zerose: Liebe Sex & Zärtlichkeit” O1 “Für Hans” (7:43) O2 “Waldemar” (3:35) O3 “Solaris” (8:13) O4 “Dicke Würmer” (3:31) P1 “Opfer” (3:20) P2 “Der Scheidenfall” (6:37) P3 “Due Personi” (2:01) P4 “Mallade” (4:18) P5 “Abschied” (6:41) ◼️7”EP “Das Geschenk” Q1 “Der Mond” (3:25) Q2 “Das Geschenk” (3:23) R1 “Verworrenheit” (3:24) R2 “Heimatloser Engel” (3:34) [LP8 full album] https://youtu.be/VEqcSdKqo5M?si=XB89UuhhqE3FvnsK Q1 “Der Mond” (3:25) https://youtu.be/UzWRM0IQr6Y?si=-UXdmzTw1DVinpel Q2 “Das Geschenk” (3:23) https://youtu.be/jcGHmuREadQ?si=Hd8DzyBmimui9arS R2 “Heimatloser Engel” (3:34) https://youtu.be/mm3oVIOWt5o?si=G-wiElQk4fsYC0Vo [all full albums] https://youtu.be/d8fDiZS0KEw?si=Tl5m8nRM5EM_ay1g #MariaZerfall #Zerose #LiebSex&Zärtlichkeit #LP8 #Anthology1983-1993 #LimitedEditions #500部 #Original #MusicToTurnTo #CassetteWork #1991年 #Industrial #Rhythmic #Discotic #Bonus7-inchEP #DasGeschen #Original #CassetteWork #SelfReleased #Excerpt
Industrial Vinyl on Demand Box 15000円位Dr K2
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Maria Zerfall “Tote Zone” LP7 from “Anthology 1983-1993” Box Set
Maria Zerfall 7枚目のLPは”Tote Zone”です。1993年に自主制作よりリリースされたカセット作品です。トライバルなリズムと地獄の底から囁くようなウィスパー或いは淡々としたヴォーカル、凶暴なベースライン。正しく「死の世界」。正しく、インダストリアル・トライバルな音楽ですね。ここら辺まで来ると、録音技術も改善されてて、それぞれの音がキャラ立ちしていますね。ちょっと違うかも知れませんが、Diamanda Galasを想起させるヴォーカリゼーションです。 ◼️LP7 “Tote Zone” M1 “Abseits” (6:14) M2 “Kopfkrieg” (2:53) M3 “Jenseits” (5:16) M4 “Trommelfeuer1” (3:15) M5 “Trommelfeuer2” (4:04) N1 “Versunkene Welt” (3:38) N2 “Tote Zone” (3:04) N3 “Verwesung” (4:09) N4 “Bewegung” (2:51) N5 “Die Angst Der Seele” (1:25) N6 “Die Angst” (2:40) N7 “Versunkene Welt” (2:01); Endraum (Remix) [LP7 full album] https://youtu.be/vrz8XfwPi5M?si=sbIO2TpgjnrzUmHg [all full albums] https://youtu.be/d8fDiZS0KEw?si=5jERnruJ1a6eS8EJ #MariaZerfall #ToteZone #LP7 #Anthology1983-1993 #LimitedEditions #500部 #Original #CassetteWork #SelfReleased #1993年 #Industrial #Tribal #Vocalization
Industrial Vinyl on Demand Box 15000円位Dr K2
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Maria Zerfall “Totenstille: Der Rest Ist Fluch” LP6 from “Anthology 1983-1993” Box Set
Maria ZerfallのボックスもLP6枚目です。あと少し!今回は,1991年にウィーンで録音され、自身のところから出した自主制作カセット”Totenstille: Der Rest Ist Fluch”です。もうこの頃になると、完全にリズムマシンは新しいモノになり、録音もクリアーに録れている。それで、一人パワ・エレなヴォーカルスタイル(時にウィスパーヴォイスなエフェクティブなヴォーカルもある)とバックの漠然とした電子音の絡みが素晴らしい。また、歪んだベース?ギター?や加工したテープ音もアクセントになっています。音質がクリアになった分、そう言った曲の完成度についつい目が行きますが、相変わらず、不穏なバックの演奏はMaria Zerfallの音ではあるなと思います。特にL1は混沌としていて素晴らしい❗️また編集の妙で、曲の配置もいい感じになっています。 ◼️LP6 “Totenstille, Der Rest Ist Fluch” K1 “Nie Wieder” (2:29) K2 “Der Rest Ist Fluch” (2:46) K3 “Doch Das Genügt Nicht” (4:21) K4 “Im Gemüt” (3:44) K5 “Im Herzen Durch Die Finsternis” (3:00) K6 “Zu Töten Die Brut” (2:22) K7 “Fürchte Ich Nicht” (2:14) L1 “Anteil Am Nichts” (4:36) L2 “Aber Nicht wirklich” (3:59) L3 “Totenstille” (2:30) L4 “Auch In Der Ferne” (5:51) L5 “Klarheit” (4:16) https://youtu.be/icu3P_fsFow?si=slDD1kxIfU0TEJhy [all full albums] https://youtu.be/d8fDiZS0KEw?si=Rjo2C-3IWdJTdysc #MariaZerfall #Totenstille:DerRestIstFluch #LP6 #Anthology1983-1993 #LimitedEditions #500部 #Original #CassetteWork #SelfReleased #1991年 #Industrial #Experimental #DrumMachine
Industrial Vinyl on Demand Box 15000円位Dr K2
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Maria Zerfall “Wäre Das Blut Nicht Rot” LP5 from “Anthology 1983-1993” Box Set
Maria Zerfallの5枚目のLPは”Wäre Das Blut Nicht Rot”で、元々はTurnabout Tapesからリリースされた作品のうち、1989-1992年のものをコンパイルしたものです。流石にこの頃になると、録音技術も進歩していますが、遠くで鳴ってるシーケンサーに覆い被さる電子ノイズがカッコいいですね。またタントラ的ヴォイスやテープ音のループを乗せたり、その間にベースだと思われる金属質な打撃音を入れたり、少しだけ「音楽的」になってきてます。録音機材も改善したのでしよう。その一方で、メタパーの使用もこの頃には復活しています。ヴォーカルも突き放すかのような口調に変わっています。正に、Cold Industrialな音作りですね。 ◼️LP5 “Wäre Das Blut Nicht Rot” I1 “Kühlschrank” (1:41) I2 “Beirut” (3:12) I3 “Stalin” (8:40) I4 “Ängste & Hoffnungen Des Metzgers” (2:52) I5 “So Always Carry Your Gasmask” (1:38) I6 “Endlose Flucht” (2:20) J1 “Nachruf” (3:28) J2 “Justizreform” (2:42) J3 “Gebundene Hände” (3:26) J4 “Jede Nacht Ein Neues Glück” (2:47) J5 “Davon Geht Die Welt Nicht Unter” (1:32) J6 “Reite Kleiner Reiter Part 1” (1:32) J7 “Reite Kleiner Reiter Part 2” (1:47) J8 “Der Wind” (2:24) I6 “Endlose Flucht” (2:20) https://youtu.be/r28ZeLJLS3c?si=3n3j2yXI1GVIeu2B [all full albums] https://youtu.be/d8fDiZS0KEw?si=lGTzyJBFkQV7m2Nh #MariaZerfall #WäreDasBlutNichtRot #LP5 #Anthology1983-1993BoxSet #LimitedEditions #500部 #Original #TurnaboutTapes #CassetteWork #1989-1992年 #FemaleArtist #Industrial #Recordings #ColdIndustrial #Experimental
Industrial Vinyl on Demand Box 15000円位Dr K2
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Maria Zerfall “Maria Zerfall In Phase Pervers: Zerfall Pervers” LP4 from “Anthology 1983-1993” Box Set
いよいよLP4枚目。Maria Zerfsllではなく、Maria Zerfall In Phase PerversとZerfall Pervers名義です。 これは別のアーティストがやっているの?と思う位、録音も綺麗だし、ひとつひとつの音が立っている。無駄に歪ませた音もないし.(一部の曲もベースだけちょっと歪ませてある)、ヴォーカルもクリアに聴こえる(が、独逸語なのでわからんけど)。無駄な音を削りとって、新録したような音楽ですが、ベースラインがダウナーですね、それで納得しました。B面もT.G.の”Hamburger Lady”のようですが、ディレイ処理がポイントになつてます。 LP4 “Maria Zerfall In Phase Pervers:Zerfall Pervers” ◼️Zerfall G1 “Ich Katastrophe” (4:01) G2 “Wien” (3:37) G3 “Fuer Immer” (4:25) G4 “Leerlauf” (4:04) G5 “Tal Der Schwarzen Spiegel” (5:25) ◼️Pervers H1 “Schwangere Madonna” (4:27) H2 “Umweltbeziehung” (4:05) H3 “Steine” (3:39) H4 “Wer Schlaegt Mich Tot” (2:54) H5 “Finale” (1:10) H6 “Alarm” (4:28) [LP4 full album] https://youtu.be/qPWD0m97AAs?si=VWnp7jNGggOheAVL [all full albums] https://youtu.be/d8fDiZS0KEw?si=1Dr21u8BPJXQybGz #MariaZerfall #MariaZerfallInPhasePervers #ZerfallPervers #LP4 #Anthology1983-1993BoxSet #LimitedEditions #500部 #Original #TurnaboutTapes #CassetteWork #MembrumDebilePropaganda #CD #Reissue #Ich-Katastrophe #1999年 #Industrial #Experimental #ClearTones
Industrial Vinyl on Demand Box 15000円位Dr K2
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Maria Zerfall “Säuretod” LP3 from “Anthology 1983-1993” Box Set
Maria Zerfallのanthology box LP 3枚目は “Säuretod (ゼウレトット)”で、1985-1988年の間に自主制作されたカセット作品からコンパイルしてあります。割と短い曲が収録されていますね。ドコドコしたリズムと重めの歪んだベース、それに堂々たるヴォーカルや癖のある電子音やノイズ音。今までよりも録音が、若干洗練されたようですが、その野蛮さはしっかりと保持されています。この方の特徴は、気怠いベースのリフレインにあると思いました。彼女は工業霊媒師なのか? なお、Josefine Abaddon (Vo [E5-E8])がゲスト参加しています。 ◼️LP3 “Säuretod” E1 “Strand Bei Mondlicht” (1:39) E2 “Sommer” (2:24) E3 “Seelenklumpen” (1:34) E4 “Pause” (0:57) E5 “Gehirnoperation” (3:03) E6 “Was Kostet Die Welt” (4:10) E7 “Don't Meat The Eat” (2:31) E8 “Suck” (2:42) E9 “Beisetzung Der Illyrer” (3:55) F1 “Hirn” (3:21) F2 “Langer Tag” (3:53) F3 “Liebe Und Böse 4:02 F4 “Nie .. Geboren Part 1” (6:10) F5 “Nie .. Geboren Part 2” (1:52) F6 “Säuretod” (2:52) F6 “Säuretod” (2:52) https://youtu.be/VAaUuD7GBNw?si=Ov9oXyqxi_fOQiDC [all full albums] https://youtu.be/d8fDiZS0KEw?si=bc5lt91PlXw9VG8S #MariaZerfall #Säuretod #LP3 #Anthology1983-1993BoxSet #LimitedEditions #500部 #FemaleArtist #Original #Säuretod1985-1988 #CassetteWork #SelfRelease #Industrial #Guest #JosefineAbaddon
Industrial Vinyl on Demand Box 15000円位Dr K2
