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Magma “Mekanïk Destruktïw Kommandöh”
プログレ初心者の私ですが、これは勉強と思ってヤフオクで競り落としました。暫く聴いていなかったので、バイオグラフィーも含めて紹介することにします。Magmaは1969年にクラシックのトレーニングを受けていたChristian Vanderによってパリで結成されたプログレッシヴ・ロック・バンドです。「人間の精神世界と環境学的未来」が彼のモチベーションにあったようです。多分、1967年に彼がファンだったJohn Coltraneの死をきっかけに、イタリア放浪していた時に受けた「啓示」によると言われています。それに賛同したRené Garber (Sax), Laurent Thibault (指揮者)と共に、Lucien Zabuski (Vo)と Francis Moze (Organ)も加わり、最初はUniweria Zekt Magma Composedra Arguezdraと名乗っていましたが、短縮してMagmaになりました。その後、ツアーを行うにあって、メンバーを入れ替えています。VoのLucien ZabuskiはKlaus Blasquizに代わり、Eddie Rabin (Piano), Claude Engel (G), Jacky Vidal (Double-B)が加わります。彼等は3ヶ月間、Chevreuse Valleyで合宿し、またメンバーを代えています。Eddie Rabinの代わりにFrançois Cahen (Kbd)が加入し、Laurent Thibault は自主的に脱退、Francis MozeかBにシフトします。更にブラス・セクションとして、Taddy Lasry (Sax, Clarinet), Richard Raux (Sax, Flute), Paco Charlery (Trumpet)で強化しています。このメンバーでデビューアルバム”Magma”を1970年にPhillipからリリースします。聴いた人のリアクションは賛否両論だったとか。その後に、Claude Engelが脱退、またRichard RauxとPaco Charleryもバンドを去り、それぞれJeff Seffer (Sax) とLouis Toesca (Trumpet)が代わりに加入します。このメンツで、セカンド・アルバム”1001° Centigrades”を1971年4月にリリースし、また、Montreux Jazz Festivalなどでのライブにも出演しています。また、1972年8月に”Unnamables”をUniveria Zekt名義でリリースしましたが、1500枚しか作られず、その為、古参のメンバーは脱退しています。1973年にChristian Vanderは新しいラインラップでレコード作製を始めます。Stella Vander (Vo), Claude Olmos (G), Francis Mozに代わってJannick Top (B), René Garber (Sax, Clarinet), Jean-Luc Manderlier (Kbd)でリリースしたのが、本作品”Mëkanïk Dëstruktïẁ Kömmandöh”であります。この後、彼等は1年半に渡る全仏ツアーを行いますが、メンバーをスケールアップしています。Jannick Topの代わりにBernard Paganotti (B), Difier Lockwood (Vln), Gerald Bikialoの代わりにJean-Pol Asseline (Kbd)とBenot Widemann (Kbd), Claude Olmosの代わりにGabriel Federow (G)と言うメンツになっています。そこで、初のライブアルバム”Live / Hhaï”を1975年11月ににリリースしています。セカンドアルバムから、Christian Vanderはコバイヤ語(架空の言語で、日本ではRuinsの吉田達也さんがコバイヤ語で歌ってますね)の歌詞を書いて歌い始めてます。音楽的には、いわゆるジャズ・ロックの枠内にとどまらない音楽性を創出しており、オペラ、古典派のクラシック、ミニマル音楽などの要素を導入したズール(Zeuhl Music) なるジャンルの創始者として知られています。音楽性の微細な変化は幾度か経てはいますが、惑星コバイアを舞台とした神秘主義的なストーリーを叙事詩的に描くスタイル、特徴的なボーカリゼーション、ギター・キーボードより前面に出るリズムセクション、執拗な反復とビートの変化を繰り返しながらも狂熱的なアンサンブルは概ね普遍ですね。後はまた、機会があればバイオグラフィーを追加したいと思います。
それで、本作品は”Mekanïk Destruktïw Kommandöh”は異形のロック・オペラの如くで、邦題も「呪われし地球人たちへ」となっています(しかし、この頃のプログレの邦題の付け方は興味深いですが、つい、クスって笑っちゃいますね)。肝心の音楽の方は壮大なスケールと圧倒的な厚みを持った一大スペース・オペラ言えば良いのでしようか。緩急をつけて歌い上げるヴォーカルとコーラス隊、それを的確にサポートする楽器隊、もう完璧です(ベタな感想ですいません)。このアルバムでのメンバーは、Jannick Top (B), René Garber (Bass Clarinet, Vo), Teddy Lasry (Brass, Conductor, Flute), Doris Reinhardt (Choir), Evelyne Razymovski (Choir), Michèle Saulnier (Choir), Muriel Streisfeld (Choir), Stella Vander (Choir), Christian Vander (Dr, Vo, Organ, Perc), Claude Olmos (G), Jean-Luc Manderlier (Piano, Organ), Klaus Blasquiz (Vo, Perc)です。兎に角、変拍子で複雑な曲を弾けんばかりに演奏し、歌うのが、凄いです。特にコーラス隊には、人の「声」の迫力が十二分にあるのだなと感服させられました。クレジットでは7曲と書いてありますが、聴いてる分には片面1曲ずつと言う感じで、曲の切れ目がよく分かりません。しかしながら、コバイヤ語で歌われていることもあって、曲の切れ目とかは枝葉末節ですね。兎に角、音を浴びると言う感じて、出来れば、大音量で聴きたいですね。皆さんも大音量でどうぞ❗️
https://youtu.be/23k0pCLLmuE
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