Mars “3E / 11,000 Volts”

もう、忘れちゃったかな？７インチ箱から救出しました。そうです！米国”No New Work”の中でも異様なアンサンブルを呈して、後にはNo Waveを体現するようになったバンド、Marsのファースト・シングル”3E”と”11,000 Volts”です。どちらも例のコンピレーション・アルバム”No New York”には収録されていない初期の名曲です。Marsのバイオグラフィーは既に書いてありますので、詳しくは、そちらをご参照下さい。一応、メンバーだけ紹介しておきます。Sumner Crane (G, Vo), China Burg (G, Vo), Mark Cunningham (B, Vo), Nancy Arlen (Drs)の４人組ですが、Craneはリンパ腫で、2003年４月15日に他界しており、またArlenも心臓の手術後、2006年９月17日に亡くなっています。Cunninghamは、トランペッターになり、スペインのバルセロナを中心に欧州で今も活動しています。本作品は、彼らの最初のシングルで初期の代表曲を２曲に収録しています。それでは各曲を紹介していきます。

A “3E”は、Marsの曲中では、最も聴き易い曲であると思いますし、それは先ず、メンバー全員が合わせようとしているからでもあります。そして、Velvetsの系譜に忠実でもあるからです。とにかくカッコ良い曲です！

B “11,000 Volts”は、憂鬱な曲で、単調なリズム隊と掻き毟られる２台のG 、それに加えて、China Burgのやる気も正気もないVo、暗黒の曲ですね。実にMarsらしい。

　実はこの頃のMarsって、Velvetsの影響をかなり色濃く受け継いで、かつ自分達で演奏出来る曲をレパートリーにしていたのではないかとも思えますね。ここから、”No New York”に収録されたアンチ・アンサンブルみたいな曲を作るようになって行くのですが、その後も、活動を続けて欲しかったバンドではあります。正直、”No New York”の中で、一番衝撃を受けたバンドだったので、メンバー２人が他界してしまったのは、惜しいです！　

A “3E”
https://youtu.be/U_iX9oFG4zQ?si=pzriYjNmzJNe6OdV

B “11,000 Volts”
https://youtu.be/tyPYNUBeuhU?si=nYr2X_AmiY2S2g6e

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