Bastard Noise “Incineration Prayer” & “Self Righteous Suicide”

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GrindマスターことEric Woodが辿り着いた境地、それがBastard Noiseです!元々は、Power ViolenceバンドMan Is The Bastardのサイドユニットとして、1991年6月からBastard Noise名義の活動が始まってはいますが、ダブって名義を使っていた時期もあるので、いつからとは正確には言えないのです。しかし、Man Is The Bastardの終焉が、Bastard Noiseの始原と言えるでしょう。当初は、Caveman electronicsと言う真空管の化け物のようなHenry Barnes自作のオシレーターもWoodのデス・ヴォイスから成っていましたが、ヘヴィロックからパワーエレクトロニクスまでの様々な形態で活動をしています。1999年に、John Weiseが加入すると、よりアトモスフィリックな領域まで侵食していきますが、2004年にWieseが脱退し、コアメンバーは、WoodとW.T.Nelsonとなり、近年では、Joel ConnellとDanny Walkerも加わって、元のMan Is The Bastardに近い形態も取っていました。その後は、Woodのソロノイズ・ユニットとして、エレクトロニクスとデス・ヴォイスから成る形態で活動しているようです。
 と言うのが、Bastard Noiseの簡単な略歴ですが、本作品は、A面がEric WoodとRick Grinrnasから成る編成で、2018年第二期に、CAのSun ValleyにあるSpeed Semen Clove Factoryで、Michael Roxonによって録音されたトラックであり、B面は、Woodのソロの形態で、2007年第3期〜2011年の第一期に、ペンシルバニア州PittsburgにあるAntennacle StudiosとCAのSpeed Semen Clove Factory Burbankで録音されたトラックから、この作品は構成されています。共に長尺の曲が収録されていますが、B面は都合4章から成り立っています。と言う訳で、各曲をご紹介しますね。

★A “Incineration Prayer” (15:13)では、恐らくTrogotronicのオシレーターによると思われる、線は細いが切れ味の鋭い電子ノイズが暴れまくっており、徐々にその奥から持続電子音が不気味に忍び込んできます。やがて、金切り声のようなVoが挿入され、更にもう1人のデス・ヴォイスも挿入されて、一気にテンションも上がり、「破壊」のイメージと「(宇宙)空間」のイメージが同居し始め、そして、静かにフェイドアウトしていきます。
★B “Self Righteous Suicide (Parts I-IV)” (12:59)の第一章は、爆発する電子ノイズとデス・ヴォイスの打つかり合いからなります。第ニ章は不気味な低音Voに導かれて、切り裂き電子音とデス・ヴォイスの衝突からなります。第三章は、アンビエントっぽい電子音が不気味に流れており、そこに「何か」がいる気配が感じられる曲調ですが、結構、緻密な音作りをしています。そして、第四章では、突発的に爆音がその正体を表したかのように空間を支配していき、唐突に終わります。

 MITBからのBastard Noise。見事に、Eric Woodの変遷と進化が感じ取れ、またBastard Noiseとしての成熟具合も見事です。多分、彼には元々のグラインド・コアとしてのコアな信念があるので、ここまで続けられたのだと思います(別に上から目線ではなく、単純にそう感じるので)。今はすっかりヴィーガンになったEric Woodですが、それも何らかの信念があってのことだと思います。現在、中耳に骨化が起こり、難聴の為、処置をしなければならない状態ではありますが、アメリカの医療経済事情を聞くに大変だとは思いますが、きっと不死鳥のように元気な姿を見せてくれることをしんじてきます!

[B: “Self Righteous Suicide”]
https://youtu.be/PnQMDvxuCaY?si=0bXf6helQDfV8EXB

[full album]
https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_nUhVMgDlrEbAXcXzS8fR808qVmgDteEwY&si=oNFNcf0hDfTHjfCZ

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