K.U.K.L「Holidays In Europe (The Naughty Nought)」

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1986年にリリースされた「K.U.K.L(クークル)」の
セカンドアルバム
アイスランドが誇る後の世界的歌姫ビョークが
在籍していたバンドです。

前作の「The Eye」に比べると太鼓や笛などを使った
民族音楽的なテイストはなくなっています。
呪術的な部分は薄まったような気もしますが…
その分、シンセやサンプリング等の不協和音や
ノイズはより増えており
単に「前衛的」だけでは説明できない不思議な世界が
より深まっていると思います。
ビョークの歌はもうこの頃から何を歌おうが
まぎれもないビョークなのですが(もう言ってることもおかしいな)
それに加えて男性ボーカルのアイナーの
普通のメロディのある歌ではなくラップでもなく
ただひたすらに言葉を叫びまくるスタイルがまた独特過ぎます!
要はKUKLはエレクトリックでノイジーなサウンドに乗せて
ビョークとアイナーがひたすら叫びまくる音楽です

いや…これを普通の人にはさすがに勧められないな(笑

ソロでワールドデビューして
世界的にメジャーになった以降の
ビョークでさえ「前衛的」で
なかなか良さがわかってもらえない場合も多いですが…
KUKLの頃はもっとリスナーを限定するでしょうねぇ

私だってビョークを聴いてなければこの「ポストパンク」とか
「ニューウェイブ」と言われるジャンルを聴くことはなかったかもなぁ

でも聴いているとこれが意外とハマるんですよ
いつもいつもこれを聴こうとは思いませんが
たまに無性に聴きたくなるのです!不思議だなぁ(笑

もういつもみたいにどの曲がどうでとか
語るようなアルバムではありません!
アルバムを通して摩訶不思議な世界に
とにかく堕ちていってみたい!という方にはお勧めします
アルバム全体でKUKLの世界を感じてください!

まさにこれこそが「アナーキー」な音楽です!

いや。でも聴きなれてくると
思うのですがこのKUKL…
どうしても枕詞に「ビョーク在籍の…」と付いてしまい
なかなか正当に評価されないと思いますが
(そういう私も最初はそう思って聴いているし)
そういうの抜きでも他に代わりのない独特なサウンドは
もっと評価されてもいいと思います。

1986年1月25日リリース

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