堀江淳「夢のあやとり」

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堀江淳さんの2ndアルバム
ジャケットは夏の海で帯も水色で
何だか明るく爽やかにイメージチェンジ???と思いつつ
レコードに針を落とすと
オープニングは前作と同様にインストの序曲で始まり
実質1曲目の「いつか風の中で」は
まさかのじゃけーっとのイメージ通りの
初夏の風を思わせる明るく爽やかなナンバー!!!!
えええええええ~???
私的には場末のスナック的な
ダークな酒場のイメージを期待しているのですが…(笑
いや楽曲はもちろんいいのですけどね
A-3も妙に明るいトーンの軽快なノリの「ブルーな気分」に続きます
うっそ…まさかずっとこの調子???と思いきや
A-4は私の大好きな3rdシングルでもある
「ラストダンス」!!!
私、この曲が堀江淳さんの曲で一番好きなのですよ!!!
テンポはアップテンポでもA-2のイメージではなくて
こういう感じでいってほしいのですよねぇ…
でもこの曲は本当に名曲です!
なかなか苦しい状況だったとはいえ
有線あたりで火がついて大ヒットしないかと当時も思っていました
で、テープが擦り切れるほど繰り返し聴いていた曲です。
ラストダンスでターニングポイントとなったのか
A-5「置手紙」はある意味、淳さんらしい
ズドーンと暗いバラードでA面を締めくくります。

B-1は改めて再び夏のイメージの「サマーレディ」ですが
どことなく淳さんらしい憂いが少し見え隠れしているよな気がします。
いや何度も書きますが楽曲は非常に良いのですよ
ただ私が勝手に描いている淳さんのイメージと
合わない楽曲が多いだけなのです(苦笑)
B-2も波の効果音から始まる「白い砂浜」です。
淳さんの透き通った声はもちろんこういう爽やかな曲にも合うのですが。。。
段々、これはこれでいいのか…と思えてきました…
5月発売のアルバムですし…
初夏の爽やかなイメージで押しまくりたいのですね!
わかりました。そう割り切ってしまえば
淳さんの新しいイメージだと思って楽しみます!!!
うん、そう気を取り直して聴いてみるといいですよ
「ラストダンス」だけが逆に浮いてしまっているような気が…(笑
…と思いきやB-3「雨のロンリネス」は
ガラッと変わって夜の雨の飲み屋街のイメージですよ~
うーん、やっぱりこのイメージが合いますよ!
この曲は後に出るベスト盤にも収録されますが
かなり良い曲ですよ~メロディもすごく覚えやすくて印象に残ります
B-4はタイトル曲でもある「夢のあやとり」
あぁ~これは淳さんらしい儚くも美しい繊細なメロディライン…
うん、やっぱりこういうマイナーなのがいいと思います~
続いては実質ラストともいえる「町の灯」
これは…乳白色の明るい霧の中にいるような不思議な曲ですね
歌詞の世界は夜の静寂なのですが曲とメロディのイメージが
妙に明るい雰囲気を醸し出しています…これはこれでいいですね
これも淳さんの新しいイメージではないかと思います。
そしてラストはエピローグのインスト小曲で終わります。

いろいろ新しいイメージにトライしている感じに溢れるアルバムでした
意外性があってなかなか面白い1枚です。
うーん、でもやっぱり「ラストダンス」の出来が良すぎて
そこに引っ張られてしまうかな。。。(苦笑)
あ、「雨のロンリネス」もすごくいいのですよねぇ
だから本来の初夏の爽やかなイメージが少し消えてしまうのです…

1982年5月21日リリース

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