柏原芳恵「最愛」

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よしよしの10作目になるスタジオアルバム
A面は全て中島みゆき提供曲&カバー曲
B面はその他のいろいろな方の名曲をカバーしたアルバムです。

ここでアルバム「春なのに」のことを書いたときにも
書きましたがよしよしの少し鼻にかかった
いい意味であまったるい歌声は
みゆきさんの楽曲が本当に良く合うと思います
正確にいうとみゆきさんの楽曲でも
ファイトとか幸福論とかの少々アグレッシブなものは
圧倒的に本人の方が良いと思いますが
そうでないどろどろに暗くて重いふられ女の唄は
圧倒的によしよしのほうが合うと本気で思っています!

で、オープニングは19thシングルでもある「最愛」
これがまためちゃくちゃいい曲で
間違いなくよしよしの歌声といキャラクターに合う!!!
本当はねぇ…よしよしまだ19歳なんだよねぇ…この頃…
実際はもっと明るくって年相応にキャピキャピしてるのは
テレビとかで見て知っているのだけど
少し暗めの大人っぽい女の子…のイメージが付きすぎちゃったんだよねぇ
この曲だって19歳の子の曲じゃないもんな…
でも…やっぱりいいんです!(笑
ここのところジリ貧気味だったシングルチャートでも
起死回生のヒットになりオリコン最高位はヒサビサの8位で
2作ぶりに「ザ・ベストテン」にもランクインし最高位は4位でした!
個人的には1位とってもいいほどの名曲だと思っています。
さすがみゆきさんの楽曲です

A-2はみゆきさんのデビューシングルでもある
「アザミ嬢のララバイ」
もう文句ナシの名曲ですね!
でもよしよしが立派に自分のものにして
みゆきさん以上に歌いこなしています!
ところでこの曲の歌詞の解釈間違いのせいで
「アザミ」が夜にしか咲かない…なんて誤解が広がっていますが
アザミは普通に昼間に咲いています(苦笑)

A-3は「やさしい女」
この曲もみゆきさんのカバーですが
オリジナルはみゆきさんの12thシングル「誘惑」のカップリングで
よしよしも「最愛」のカップリングがこの曲になっています。
で、そうそうこれこれ
こういう報われない女性を歌う唄が
めちゃくちゃよしよしに合うのですよ…
あんまりこの類の曲が合うって言っていると
よしよし本人に失礼な気もしますが
あくまでもシンガーとしてですよ!(汗)

A-4は16thシングル「カム・フラージュ」
これも確かにみゆきさん提供曲ですが
「最愛」から数えて3作前のシングルをここで収録してきました(苦笑)
確かに言われてみればこれまでのアルバムには
収録されていないのですね
この曲も結構ヒットしましたね!
もちろんみゆきさん渾身の1曲ですから悪いわけがありません!

A-5はその「カム・フラージュ」のカップリングだった「雪」ですね
この「雪」もみゆきさんのカバーで
アルバム「臨月」に収録されています。
みゆきさんのアルバムもこの時代のものは大抵持っていて
ついつい比べてしまうのですが
少し怖いくらいの圧をかけて歌い上げるみゆきさんに対して
美しい鼻濁音を織り交ぜながら
切々と歌い上げるよしよしがすごく対照的で
同じ曲とは思えないほど印象が変わります

B面はみゆきさんカバーではないのですが
全体の雰囲気を壊さないように
ダーク&メロウな雰囲気は引き続きます。
まずはB-1は豊広純子さんのカバーで
「たわむれの恋のままに」です
あぁ~確かにこれも確かによしよしっぽい
原曲もそうですがこの少々ドロッとした感じの
曲はとにかく合いますね!

B-2は「オー・マイ・ラブ」
高木麻早さんの1973年のアルバムに収録されている曲ですね
ここにきてやっと少し明るい曲がきたという感じです。

B-3はこのアルバム唯一の
カバーでも既に発売されているシングルでもない新曲
「ラスト・ステーション」です
世界観としては「たわむれの恋のままに」に少し近いかな
もう少しだけ明るいか…
それにしてもここにきてよしよしはアルバム出すたびに
歌唱力はぐんぐん上がっているような気がします
もう単なるアイドルじゃなくなっちゃったな…まだ19歳なのに…

B-4「片思い」は元々、槇みちるさんの1969年のシングル
「鈴の音が聞こえる」のカップリング曲なのですが
1971年に中尾ミエさんがシングルとしてカバーして
それなりにヒットした曲です。
いやいや確かにアレンジは変わっているのですが
私が生まれた年の曲とは思えないですし
この曲、すっごくいいですよ
よしよしが歌うには透明感ありすぎな気もしますが(苦笑)
古い曲でもこういう名曲がまだまだたくさんあるのでしょうねぇ

アルバムラストを飾るのは谷山浩子さん作詞作曲の
「六月の花嫁」です
元々は香港の歌手ロウィナ・コルテスさんのアルバムに収録されている曲で
谷山浩子さん自身も1979年発売されたシングル「あやつり人形」の
カップリングでセルフカバーしている曲です。
アルバムのラストを飾るにふさわしい
とめどなく哀愁を漂わせた非常に美しい楽曲です。。。

もう1回言いますけど
ほんとによしよし、この数年でめちゃくちゃ歌うまくなっています…
もともとスタ誕出身だから歌唱力はあるのですが
表現力が段違いになってきていると思います。

1984年10月25日リリース

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