ちょっと寄り道、 富山・岩瀬 街歩き 馬場家/北前船の当主が愛した金達磨

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江戸・明治期に北前船の寄港地だった富山市の岩瀬地区。
最大の廻船問屋だった馬場家の旧宅が3年間の修復工事を終え、公開されている。

旧馬場家住宅は加賀前田家の参勤交代にも使われた旧北国街道沿いにある。

屋号は「道正屋」。
当家は19世紀前半、7代当主久兵衛の頃より、
北前船交易を活発に行い、隆盛の礎を築きました。

家の内部で荷物が行き来した通路は「トオリニワ」と呼ばれる 
長さ30m、横幅 2.7mに及ぶ土間通路を通して神通川につながる、
北前船の荷は神通川を経て、馬場家の蔵に運び込まれていました。

玄関に近いトオリニワ沿いに2つの部屋が並ぶ。
「オイ」は33畳の広間で、
天井の梁が、風雪に耐えうる建物の強さを象徴しています。

商売「繁盛」にちなんで、半畳のタタミもある。

明治中期、8代当主道久の時、北前船から汽船経営に舵を切り,
明治36年(1903)には、近代的な海運業者へと成長した。

大正期からは、当主を亡くした馬場はるが家を切り盛りし、
今の富山大学につながる巨額の寄付をする。

イングラハムの金達磨は、馬場家の繁栄を見届けていたことだろう。

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