Odontopleura ovata

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この標本はNegativeだけの標本なのですが、細かい棘の位置など体表面の保存状態が極めて鮮明です。Negativeだけの標本は、一般的には価値が低いとされ比較的安価に入手できますが、小さな標本は肉眼で観察するより、ルーペや写真で観察して始めて細かい棘の状態が分りますので、十分に価値があると感じる例です。チェコからは、様々な種類のOdontopleuroidea(超科)の仲間が産出しますが、いずれも1cm程度の小型の種類ばかりで明確な違いが分りません。自在頬が欠損していたり不完全な状態の標本が多く、種の同定が難しい標本が多く感じます。体表の細かい陥没は棘の名残で、実際には繊毛のような細い棘が無数に生えていたのではと推測します。

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    Trilobites

    2020/07/19

    みー2013年03月17日 18:08
    一枚目の写真では目が錯覚してネガってことが分かりませんでしたw
    繊細な部分まで残っていてすごいきれいな標本ですね。まるで版画作品のようです。

    2013年03月17日 23:03
    > みーさん 
    写真の場合は眼の錯覚があり、3次元のネガは凹面なのに凸面に見えることはありますよね。なので、ネガがある場合は、ポジなのかネガなのかのの表記を必ずしております。この産地は砂岩質なので、採掘時にポジは粉々になってしまったと思われます。このような繊細な体表の保存状態ですとネガだけであっても十分価値があると思います。

    まっきー2013年04月28日 18:55
    このオドントプルーラは保存状態いいですね!
    ぶつぶつまでよく残ってる~。

    2013年04月28日 21:44
    > まっきーさん 
    元々小さい種類なので、なかなか詳細な部分まで保存されていることは少ないですね。肉眼でははっきりとは分らないのですが、ルーペや写真で拡大して見るとその保存状態は驚くべきものです。

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