もの派とは?

1960年代末から1970年代初頭にかけて現われた、「具体」と並ぶ戦後日本美術史の重要動向のこと。主に木や石、紙や鉄材などの素材をできるだけそのままの状態で作品の中に並列して存在させることで、それら自体に語らせることを目的とした。
関根伸夫(せきね のぶお)が1968年の「第1回現代彫刻展」で、地面に円筒形の穴を掘り、その土で同じ形態の円筒を傍らに積み上げた「位相―大地」が「もの派」表現の原点と考えられているが、明確なグループが形成されたわけではない。その他の作家に主な作家は李禹煥(Lee Ufan)などがいる。

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スター作家を生むギャラリスト。小山登美夫さんの世界の見方、ローカルでの振る舞い方_image

スター作家を生むギャラリスト。小山登美夫さんの世界の見方、ローカルでの振る舞い方

アートに関心のない方でも、一度はその作品をみたことがあるに違いない。そんなスター作家を世に送り出してきた、小山登美夫ギャラリー代表の小山登美夫さん。プライベートでは、頭で理解できないような主題のアートが好きだという。

「言葉で説明できるものなら、絵にしなくていい。言葉で言ってくれればいいと思ってしまうんです」

しかしアート・マーケットの話題になると、マクロとミクロの視点を切り替えながら、世界の動向を明解に言語化して聞かせてくれる。

欧米が主導権を握り、中国が活気づくアート市場で、日本がすべきこととは?ギャラリーが果たすべき役割とは?現代アート・コレクターの笹川直子さんが、話を聞いた。

【書き起こし】「日本のアートディーラー史: 60年代 70年代のギャラリー主体のあり方」東京画廊:山本豊津_image

【書き起こし】「日本のアートディーラー史: 60年代 70年代のギャラリー主体のあり方」東京画廊:山本豊津

CADAN Art Channelで配信された「日本のアートディーラー史: 60年代 70年代のギャラリー主体のあり方」。東京画廊代表の山本豊津さんが60年代 70年代の東京画廊のディレクション、当時のアートシーンなどたくさんの資料とともに語られました。

本記事では配信の冒頭10分間の書き起こしをお届けします。日本の戦後美術が最も熱を帯びた1960年代から1970年代。どのようなディレクションだったのでしょうか。

※記事は動画と一部異なる箇所があります。

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「平成」から「令和」へ元号が変わった。

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ある人は、「本当に素晴らしいものは残り続ける」と言うが、果たしてそうだろうか。

価値観の多様化は止まることなく進んでいく。どんな「良いもの」も時代の流れに任せきりでは消えていってしまう……というのは杞憂に過ぎないのか。

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羊文学・塩塚モエカと観る近代日本の前衛写真(前編)

東京都写真美術館では、8月21日(日)まで「アヴァンガルド勃興 近代日本の前衛写真」が開催されています。

近代日本写真史における前衛写真は、海外から伝わってきたシュルレアリスムや抽象美術の影響を受け、1930年代から1940年代までの間に全国各地のアマチュア団体を中心に勃興した写真の潮流です。活動期間が短く、またピクトリアリズム写真やリアリズム写真といった潮流の間に位置することでこれまではあまり顧みられていませんでした。しかし、ここ数年福岡や名古屋をはじめとする各地の美術館により研究が進み、海外の展覧会でも展示される機会も増えています。

今回はオルタナティブ・ロックバンド「羊文学」ボーカル・ギターの塩塚モエカさんをお招きし、東京都写真美術館学芸員の藤村里美さんと展示を観ながら言葉を交わしました。新しい表現を模索した作家の足跡を、前衛写真を塩塚さんはどのように観たのでしょうか。

※こちらはTOPMuseum Podcast「#01ゲスト・トーク|塩塚モエカ(ミュージシャン)×藤村里美(学芸員)【アヴァンガルド勃興】(前編)」のトークを編集した記事です。