リチア輝石
「リシア輝石/ポジューメン」は、火成岩の一種であるペグマタイトから産出する石で、リチウム電池などに使われるリチウム資源として重要視されている鉱物です。透明で綺麗なものは宝石としての需要もあり、その色により、ピンク色は「クンツァイト」、緑色は「ヒデナイト」、黄色は「トリフェーン」という宝石名で呼ばれています。
リシア輝石はかつて、“青黒い”という意味のある「黝」の色をした輝石であることから、黝輝石 ( ゆうきせき )と呼ばれていました。しかし、この名称の「黝」の字が常用漢字外のため、あまり使用されなくなったことから、主要成分であるリチウムにちなみ、リシア輝石と呼ぶようになりました。
また、スポジューメンは、発見される多くの石が灰色で艶がなく、不透明だったことから、ギリシャ語で“燃え尽きて灰になる”という意味の「Spodios」にちなみ、鉱物学者であるアンドラーダ(Andrada)によって名付けられました。1800年のことでした。