赤暈しウランガラス花縁コンポート

0

全体を黄色のウランガラスで作り、口縁は赤で暈しを入れている。

非常に華やかなコンポートで、素地のウランガラスは窓際に置くと太陽光でも淡く発光する。
口縁部とフットに5ミリほどの欠けが見受けられ、完品であればと悔やまれる。
口縁部に見られる鮮やかなピンク色の暈しは金コロイドによる発色で『金赤(きんあか)』とされるが、その製法は難しいようだ。
同じピンクからオレンジがかった赤に発色するセレンを使用したガラスは生産性に優れ、安価であることを考えると、コンポートや氷コップ等の量産品にはセレン赤が一般的であり、特注の一点物に金赤が使われたと考える方が、自然のように思える。
これらの赤が金赤か、セレン赤かについては諸説あり断定が困難であるが、十中八九セレンではないかと考えている。【2020.6.23追記】

Default