Fanny/Mendelssohn-Hensel Piano sonatas in C & Gminor

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ファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼル

ヘンゼルは夫の姓 つまり、ヘンゼル家の嫁であるファニー・メンデルスゾーンという意味になる。
個々紹介されている2曲のロマン派のピアノソナタ、とその他の7曲のピアノ曲名称に速度表記しか使われていないものが多いが、この時代の作曲家としての彼女の実力は、正直”女流”という枠を嵌められるいわれのないものだ。
ベートーヴェンが後期に創作したピアノソナタの内省の世界に拮抗する霊感を誰も得ることができなかった時代。ブラームスですらソナタを3曲しか残せなかった。ファニーは、彼女はそのすそ野のがないいきなりそびえたつような弧峰に近づくのではなく、その時代にゆるされたロマンティシズムの中に自分自身の熱情と技術と抒情性を注ぎ込んでいる。
これらの作品はけっして性別で選択する作品として向かい合うべきではない。
このCDの中からどれでもいいんですが、

サンプルは最後から2番目のアレグロ・アジタートニ短調を

https://youtu.be/k4hAyZlIB6I?si=UzNkcAtFWJb_K3CH

ショパンのエチュードのようなイデオムですが、右手の決然としたリズムに明滅する左手の旋律のリリシズム。ホントのことを言えばもう少しアポロ的な響きで一気呵成に弾けるピアニストが弾くと凄くふさわしいと思うのですが、残念ながら今のところ、ボクはまだ見つけていないです。

プログラムの詳細は CD裏面の記述を参考にしてくだされ。ハ長調のソナタとト短調のソナタの各楽章は赤色の文字で印刷されています。

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