GUSTAV KLIMT

2019年４月　東京都美術館　「ウィーンと日本1900　クリムト展」

19世紀末ウィーンを代表する画家グスタフ・クリムト（1862～1918）の没後100年を記念し、「クリムト展」が東京都美術館で開催されました。

華やかな装飾性と世紀末的な官能性を併せ持つその作品は、今も圧倒的な人気を誇ります。

最後の画像はクリムトの姪のヘレーネ・クリムト、
ヘレーネは早世した弟エルンストの娘で、クリムトはその後見人を務めた。
描かれた1898年に彼女は僅か6歳だった。
当時としては珍しい短いモダーンな髪型と顔は、はっきりした輪郭で表わされている。

グスタフ・クリムトは今から150年前の1862年、ウィーン郊外で生まれた。

子供時代から青年時代は、ちょうど19世紀のドイツ・オーストリアにおける経済繁栄と大型建築物建造の全盛期で、リンク通りプロジェクトの巨大建築物の建設が、最終段階に入ったばかりの頃です。

才能あるクリムトはウィーンの美術工芸学校に入学
新しいリンク大通りの建築物の外装デザインの仕事をする芸術家たちの仲間入りをした。

ウィーン分離派
1897年、クリムトは伝統的な美術から分離し、新しい造形表現を主張する芸術家集団、ウーン分離派の創始者の一人となり、初代会長を務めた。

モダンアートのパイオニアとして、30年に及ぶ集中的な創作活動と、数多くの栄光、
そして、評論家たちとの激しい対立の後に、グスタフ・クリムトは脳梗塞に倒れ、
肺炎のため1918年2月6日享年55歳でこの世を去った。

オーストリアの皇帝から勲章を授与されていたが、上流階級から無視されていた。
彼は富裕な上流市民を顧客とした画家であり、その特徴は女性の肖像画に最も顕著に表現されている。
クリムトには、新しいアートトレンドに対して開放的なユダヤ人のパトロンが何人もいた。

彼の没年である1918年は、重要な転換期を象徴する年で、オーストリア・ハンガリー帝国が滅亡した年でもあった。

その後経済的苦難の時代を迎え、世紀末のウイーン繁栄の記憶は色あせてくる。
さらに、ナチスによる恐怖の時代が訪れ、
クリムトのパトロンであった多くのユダヤ人の家族たちが、この恐怖の時代の犠牲となった。