- 0318 Museum
- 104F 津軽のじょっぱり 「白妙」 川越 秀三さん
- 赤坂 一ツ木通り 「白 妙」
赤坂 一ツ木通り 「白 妙」
コレクターには、「これダ~!」
「これしかない!」と思い込んでしまったアイテムが、必ずあります。
津軽のじょっぱり 川越 秀三さんの場合は「ユンハンスのスリゲル」でしだ。
とにかく、壁という壁にはビッシリ、 ユンハンス・・・だらけ。
壁に掛けきれない分は、家中の、押入れという押入れに、ビッチリと積み上げられていた。
何んと!!600台だと言う。
コレクター駆け出しは、「これ、どうするんですか~」と、呆れ果ててしまった。
その川越さんが、私が持参した写真を見て、
「あんたも、道楽者だな~」と、やさしく 津軽弁で言われた。
忘れられません。
そう云う私も500台をとっくに超えてしまったのだ・・・・
欲張った挙句、シックリこないものもも混ざってしまう。→ そぎ落とすこと
蒐集は、足し算と引き算。
成熟したシンプルさが理想のクオリティ。
その境地に、なかなか達せなく、情けない。
さて、しばらくたって‘76年ご子息が 赤坂一ッ木通りに、洋菓子店を開業されたことを知りました。
チーズケーキが人気で、「an an」等の女性誌にたくさん取り上げられ、大評判の店になりました。
2階の喫茶室の漆喰壁には、ユンハンスの逸品が掛けられていて、
来し方・行く末 の時を静かに刻んでいます。
それにしてもあの600台はどうなってしまったのか?・・・
川越さんの鮮烈な記憶を思い浮かべるが、何処にも面影はない。
お嬢さまは画家を志し、当時フランスに留学中とお聞きしました。
「白妙」のロゴや、ドァハンドル、サインデザインなど隅々に、
お嬢さまの心意気が込められている、と思い廻らせております。