Chlustinia keyserlingi

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記載者がBarrandeとなっている様に、元々はチェコで産出する三葉虫ですが、本家は図鑑の中だけの存在、実物は部分化石でも見た記憶がありません。唯一入手可能なのがモロッコ産ではありますが、産出は多くはありません。頭部の形状など見ればLeonaspisなどに近縁の仲間と分かりますが、平面的に長い棘を有し、Odontopleurida(目)の中では目を引く種類なのではと感じます。

【標本リンク】FossilEra
https://www.fossilera.com/fossils/2-65-long-chlustinia-trilobite-rare-species

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  • 良いですよね、Chlustinia。色々な三葉虫の足し合わせのような見た目で独特で、市場で確認できるレベルでは、他の国でも似た種が思いつきません。Leonaspisを縦に伸ばしたような楕円形の全体フォルムに、一対の、特に野太い頬棘と尾棘が印象的です。オルドビス紀にしては、とげとげが目立ち色合いも黒に近いので、少々デボン紀の種の雰囲気も漂いますね。何度か各所で出品がありましたが、いいなと思ったこの種の標本は、最終的にそれなりに高価になってしまい(つい最近もMDLストアさんからありましたね)、私は手に入れられず仕舞いです。

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      Trilobites

      2021/02/02

      この種類、リンクのFossilEraのキャプションにも書かれている様に殻が薄いので、状態の良い個体が少ないんですよね。昔から数が少ない上に高額種であったので、私も中々入手できませんでした。また状態の個体差が別種と思えるくらいに大きく、自分の気に入った個体が見つからないというのもありましたね。この種類の形態は独創的で、一番近いタイプのLeonaspisとも違う方向性であり、Odontopleurida(目)の中でも個性のある種だと思います。

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