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Kluster “Zwei Osterei”
本作は”K”の方のクラスターで、彼等のセカンド・アルバムになります。オリジナルは1971年に独逸のSchwann AMS Studioからリリースされていますが、本作はリマスタリングされて、2012年に英国Bureau Bから再発されたものになります。Klusterに関しては私よりも詳しいリスナーの方々もいらっしゃると思いますので、ここでは簡単に触れておくこととします。オリジナル・メンバーはHans-Joachim Roedelius, Dieter MöbiusとConrad Schnitzlerで、1960年代後半にSchnitzlerとMöbius Düsseldorf Fine Arts AcademyでJoseph Beuysに師事していました。また、SchnitzlerとRoedeliusは1968年にベルリンでZodiak Free Arts Labに参加しており、Klusterの前身であるアヴァンギャルド・グループ Gerausche (「ノイズ」と言う意味)とPlus/Minusと言うデュオで活動していました。その後、Möbiusも誘い、1969年に正式にKlusterの結成に至りました。1969年から1971年まで、この名前で活動し、少数(300枚)ながら 3枚のアルバムをリリースしてきました。しかしながらサード・アルバムをリリースした時に、Schnitzlerは脱退し、RoedeliusとMöbiusはCluster名義(これが”C”のクラスター)で活動を続けることになりました。一方、Schnitzlerは、1971年-73年にEruption (Klusterのサードアルバムのタイトル由来)と言うバンド名で、Klaus FreudigmannとWolfgang Seidelとトリオでの活動をしており、その時には、(オリジナルKlusterの?)未発表音源も集めた6枚組のボックスセットもリリースしています。更に、2007年-(彼が亡くなる)2011年の間、Schnitzlerはアメリカ人音楽家Michael Thomas Roeと日本人音楽家Masato Ooyama (Ooy)と言うメンツでKlusterとして活動を再開し、CDRをリリースしています。ちょっと複雑な関係ですが、Klusterの大体の流れはこう言う感じです。
それで本作品ですが、片面1曲づつの長尺の曲が2曲収められています。A面は”Electric music und Texte”で、その名の通り、独逸語のテキストの独白とバックの演奏から成ります。このテキストの朗読は、ゲストのManfred Paetheが行っています。一方、B面は”Electric Music (Kluster 4)”で、ありとあらゆる楽器や非楽器の即興演奏から成ります。A面のバックも同様の即興演奏です。ただ、モロ電子音は使われておらず、G, organ, piano, celloやPerc(非楽器を含む)からの構成で、それにリバーブやディレイ、ディストーションなどのエフェクターを処理を施して、元の楽器/非楽器の音が分からなくなるまで加工され、茫漠たる音像を作り出しています。この自由奔放さがKlusterの真髄でしょう。また、ファースト・アルバムと同様に、エンジニアは、名将Conny Plankが担当しているのも重要でしょう。A面のテキストは独逸語ですので、その意味は良くは分かりませんが、Schnitzlerによると「独逸語が分からない方がいいよ」とのことです。ファーストアルバム”Klopfzeichen”と兄弟のようなアルバムですが、クラウトロックに興味のある方は是非とも体験して下さい。
A1 “Electric Music Und Texte” (22:31)
B1 ”Electric Music (Kluster 4)” (22:17)
https://youtu.be/uW-oyX4PVvI?si=wLhp2NudQr89-lPk
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