ブロシャン銅鉱・珪孔雀石 (brochantite/chrysocolla) 船岡鉱山 #0358

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ブロシャン銅鉱は硫酸銅(II)を含む硫酸塩鉱物の1つで、銅鉱床の酸化帯に多く見られる二次鉱物の一種です。自形結晶は柱状ないし針状で、層状や皮膜状の集合をなし、エメラルド緑ないし暗緑色で,ガラス光沢を示します。この標本でも、もこもことした腎臓状の珪孔雀石の上に、深緑色でガラス光沢のブロシャン銅鉱の自形結晶が確認できます。(1枚目のみ背景をソフトウエア処理しています。)

船岡鉱山は海洋底塩基性火山活動にともなう海底火山噴気鉱床(黒鉱鉱床)で、初生の金属鉱物にともなって多種類の二次鉱物を産しました。明治初期から大正中期にかけて銅・鉛・亜鉛・重晶石を採掘、明治の中頃には「大和谷鉱山」という名称で呼ばれ、昭和に入ってから「船岡鉱山」と呼ばれるようになったとのことです。

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