ばら輝石・菱マンガン鉱 (rhodonite/rhodochrosite) 栗原鉱山 #0235

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ピンク色のばら輝石と菱マンガン鉱が混在するマンガン鉱標本で、「桜マンガン」とも呼ばれるものです。(1~3枚目は背景をソフトウエア処理しています。)

志摩地方から伊勢市に隣接する度会町にかけては、中央構造線外帯の三波川変成帯および更に南の秩父累帯(古生界)や四万十累帯北半の日高川帯(中生界)に地層の走行方向に沿って膨縮・断続して胚胎するマンガン鉱床が分布しています。それらのほとんどは明治の末頃から大正時代に発見され、昭和初期から戦後にかけて一時的に採掘し、出鉱していた小規模マンガン鉱山でした。栗原鉱山は粘板岩中の鉱床で延長700mに逹し、 硬マンガン鉱(cryptomelane)を主体として月産300トン を稼行し、その他ばら輝石(rhodonite)、菱マンガン鉱(rhodochrosite)も産出しました。

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