組香とは?
複数の香木を『源氏物語』『古今和歌集』などの物語や和歌などの文学を主題として聞香し、文学を解釈する遊びのこと。勝ち負けを競う遊びではなく、繊細な香木の香りを楽しむことが目的とされる。
素材が香木の香りのため、それにふさわしい主題は限定され、あまり複雑な表現は困難である。代表的な組香には、『源氏物語』を題材にした「源氏香(げんじこう)」や京都の上賀茂神社で端午の節句に行われる「競馬(くらべうま)」を題材とした「競馬香」、秋の月の風情を香りで表現した「月見香」などがある。
室町時代から始まった四種の香木を用意し、その内の三種の香を3包ずつ、一種の香を1包の計10包を打ち混ぜて聞き、その順序の正否を競う「十炷香(十種香)」が原型といわれている。