シュルレアリスムとは?

1924年フランスの詩人・アンドレ・ブルトンが提唱した「シュルレアリスム宣言」から始まる芸術運動で、「Surrealism」のカタカナ表記。フランス語の「シュル=超」と「レアリスム=写実主義、現実主義」を組み合せた言葉で、日本語では「超現実主義」と訳される。当初理想としていたものは「夢と現実の矛盾した状態の肯定」で、驚異、意外な並列、不条理性を表現するなど、夢や空想の中にいるような作品が特徴的。1920年代のパリで美術と文学で用いられた今までにない斬新な表現スタイルだったが、芸術全体に幅広く用いられるようになるようになり、世界中に影響を与え、遂には政治・哲学・社会科学の分野にまで影響を及ぼした。シュルレアリスムを代表する画家は、ルネ・マグリット、サルバドール・ダリなどがいる。

READ MORE

理想の滑稽さを求めてテイク40。高田冬彦のストレートな性的表現に潜む不完全性への愛_image

理想の滑稽さを求めてテイク40。高田冬彦のストレートな性的表現に潜む不完全性への愛

一度見たら忘れないある意味ショッキングな映像体験。宗教、神話、おとぎ話、ジェンダー、トラウマ、性、BL(ボーイズ・ラブ)など、現代社会が抱えるさまざまなテーマを表現する気鋭の若手アーティスト高田冬彦さん。

彼の作品の特徴はストレートな性的表現に潜む鋭い批評性といえるだろう。普遍的なテーマを独自に分析し大胆に表現。どの作品も緻密に構成されながらもウィットに富んでいてユーモアが効いている。そこには間違いなく揺るぎない1本の軸が通っている。インタビュアーはタグチ・アートコレクションの田口美和さん。高田さんの根本に潜む軸に迫っていく。

羊文学・塩塚モエカと観る近代日本の前衛写真(後編)_image

羊文学・塩塚モエカと観る近代日本の前衛写真(後編)

東京都写真美術館では、8月21日(日)まで「アヴァンガルド勃興 近代日本の前衛写真」が開催されています。

今回はオルタナティブ・ロックバンド「羊文学」のボーカル・ギターの塩塚モエカさんをお招きし、東京都写真美術館学芸員の藤村里美さんと展示を観ながら言葉を交わしました。

日本の前衛写真は関西から広がったと言っても過言ではないのですが、その中心はアマチュア写真家が活動していたグループでした。アマチュアと言っても、単なる趣味を超えて海外の情報をいち早く取り入れて、新しく自由な表現を追求していた写真家たちの熱量が感じられたのではないでしょうか。

後編では名古屋、福岡、東京の前衛写真を見て回ります。

※こちらはTOPMuseum Podcast「#02ゲスト・トーク|塩塚モエカ(ミュージシャン)×藤村里美(学芸員)【アヴァンガルド勃興】(後編)」のトークを編集した記事です。

羊文学・塩塚モエカと観る近代日本の前衛写真(前編)_image

羊文学・塩塚モエカと観る近代日本の前衛写真(前編)

東京都写真美術館では、8月21日(日)まで「アヴァンガルド勃興 近代日本の前衛写真」が開催されています。

近代日本写真史における前衛写真は、海外から伝わってきたシュルレアリスムや抽象美術の影響を受け、1930年代から1940年代までの間に全国各地のアマチュア団体を中心に勃興した写真の潮流です。活動期間が短く、またピクトリアリズム写真やリアリズム写真といった潮流の間に位置することでこれまではあまり顧みられていませんでした。しかし、ここ数年福岡や名古屋をはじめとする各地の美術館により研究が進み、海外の展覧会でも展示される機会も増えています。

今回はオルタナティブ・ロックバンド「羊文学」ボーカル・ギターの塩塚モエカさんをお招きし、東京都写真美術館学芸員の藤村里美さんと展示を観ながら言葉を交わしました。新しい表現を模索した作家の足跡を、前衛写真を塩塚さんはどのように観たのでしょうか。

※こちらはTOPMuseum Podcast「#01ゲスト・トーク|塩塚モエカ(ミュージシャン)×藤村里美(学芸員)【アヴァンガルド勃興】(前編)」のトークを編集した記事です。

RECOMMEND

座談会「これだけは言わせて、日本の現代アート事情」_image

座談会「これだけは言わせて、日本の現代アート事情」

2008年春。活気あるビジネス街丸の内で、次世代を担う7つの若手ギャラリーによる展覧会が開催された。ニュートーキョーコンテンポラリーズと名付けられたそのイベントは好評を博し、同名のアソシエイションとして発足。東京のアートシーンの活性化を目指して活動した。

当時次世代として位置づけられたギャラリーもキャリアを積み重ね、現在はArt BaselやNADA Miamiなどの世界の名だたるアートフェアに出展し存在感を発揮している。1990年代に日本で現代アートの土壌を作ったギャラリストを第一世代とし、彼ら彼女らを第二世代とするならば、さらにその下の第三世代ともいえるギャラリストも出てきている。

今回、ニュートーキョーコンテンポラリーズで活動していた無人島プロダクションの藤城里香さん、青山|目黒の青山秀樹さん、MISAKO & ROSENのローゼン美沙子さん、ローゼン・ジェフリーさんによる座談会を企画。本連載「What is 現代アート!?」モデレーターの深野一朗とともに、日本の現代アート事情ついてざっくばらんにお話してもらった。

同時代の作家はライバル。「外向的」アート・コレクター小松隼也さんの当事者目線とは。_image

同時代の作家はライバル。「外向的」アート・コレクター小松隼也さんの当事者目線とは。

100人コレクターがいれば、100通りのコレクションがある。これはコレクションの内容だけでなく、コレクターがコレクションと向き合う時のマインドにも言えることではないだろうか。

たとえば、現代アート・コレクターの小松隼也さん。作品を人知れず黙々と蒐集する愛好家を、仮に「内向的コレクター」と表現するなら、小松さんは「外向的」なコレクターだ。気に入った作品や作家を、積極的に友人知人に紹介する。コレクター仲間を増やしたいのだという。

コレクター仲間が増えるというのは反面、ライバルを増やしかねない行為ではないか。小松さんのオープンなスタイルには、どんな思いが込められているのか。ご自宅でお話をうかがった。

日本にもアートセンターを。石井孝之氏が語る、作家と鑑賞者をつなぐ「シームレス」な構想_image

日本にもアートセンターを。石井孝之氏が語る、作家と鑑賞者をつなぐ「シームレス」な構想

現代アートを扱うギャラリーはまだ少なかった1994年。当時31歳の石井孝之氏が、「見よう見まね」で立ち上げたのがタカ・イシイギャラリーだった。写真界のレジェンドたちと、どのように繋がったのか。作家をどのように見出すのか。写真を中心に現代アートをコレクションしている小松隼也さんが話を聞く。

羊文学・塩塚モエカと観る近代日本の前衛写真(前編)_image

羊文学・塩塚モエカと観る近代日本の前衛写真(前編)

東京都写真美術館では、8月21日(日)まで「アヴァンガルド勃興 近代日本の前衛写真」が開催されています。

近代日本写真史における前衛写真は、海外から伝わってきたシュルレアリスムや抽象美術の影響を受け、1930年代から1940年代までの間に全国各地のアマチュア団体を中心に勃興した写真の潮流です。活動期間が短く、またピクトリアリズム写真やリアリズム写真といった潮流の間に位置することでこれまではあまり顧みられていませんでした。しかし、ここ数年福岡や名古屋をはじめとする各地の美術館により研究が進み、海外の展覧会でも展示される機会も増えています。

今回はオルタナティブ・ロックバンド「羊文学」ボーカル・ギターの塩塚モエカさんをお招きし、東京都写真美術館学芸員の藤村里美さんと展示を観ながら言葉を交わしました。新しい表現を模索した作家の足跡を、前衛写真を塩塚さんはどのように観たのでしょうか。

※こちらはTOPMuseum Podcast「#01ゲスト・トーク|塩塚モエカ(ミュージシャン)×藤村里美(学芸員)【アヴァンガルド勃興】(前編)」のトークを編集した記事です。