- Camera Museum
- 14F 中判・大判カメラ
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古典レンズ
1860年創業のイギリスのダルメイヤー(Dallmeyer )、レンズメーカーのレンズです。
ドイツにカメラ市場が移動する前は、イギリス、フランスがカメラの中心でした。
大きいレンズは1868年製、絞りを差し込んで使います。(1868年、明治元年/慶応元年、戊辰戦争勃発の年、国中が内戦の時代です。)純正の真鍮製の絞りが4枚ありましたが、中間絞りを使いたいので、口径を計算して、追加絞りを作りました。
更にポートレート用、背景が流れるように特殊フィルターを2枚追加、5X7判をカバーします。
小さい方のレンズは19世紀最後の1900年12月19日製造、小さいですが4X5のレンズです。4X5を持って、テスト撮影に行きたいですが、コロナの影響下ステーホームが定着してしまいました。取り敢えず、EOSで撮影出来る用にカメラセットを組みました。
キャノンFL時代のベローズを、カメラ側は、FD-EOSマウントアダプターでEOSを装着します。レンズ側は、ベローズだけでは無限大が出ないので、ライカのヘリコイドを装着して、L39-M39 p0.75mmアダプターを作って、ライカのヘリコイドが一番短い所で、無限大が出るようにしてあります。ベローズを操作しなくともレンズヘッドでピント合わせが出来るますが、手持ちはかなり疲れます。三脚に据えて、じっくりポートレートでも撮りたい物です。
ダルメーヤーの凄いのは、創業当時からのレンズのシリアル番号で、何時頃製作されたか分かるのです。(但し、創業から2ヶ月は紛失した模様)通称RR、ラピッド・レクチリニアー(Rapid Rectilinear )がレンズに刻印されています。高速レンズ=口径が明るい、F値が小さく短い露光時間で撮影出来る、直線が直線に写る=歪曲収差が少ないという意味です。(ツァイスのプラナーと同意語です。)
19世紀、日本における最初期の職業写真師 上野 彦馬、鵜飼玉川、下岡蓮杖が活躍した時代のレンズです。
撮影に何処のレンズを使って撮影していたか気になります。
ダルメーヤーか、テーラーホブソンか、フォクトレンダーかな……